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平成9年5月2日

平成7年国民栄養調査結果について(概要)

この調査は、広く健康増進対策等に必要な基礎資料を得ることを目的に、国民の栄養状態及び栄養素摂取の実態等を明らかにするために、全国から無作為抽出した300地区内約5,000世帯の世帯員15,000人を調査客体として、身体状況、栄養摂取状況、食生活状況について、平成7年11月に調査を実施したものである。結果の主な概要は以下のとおりである。

1.栄養素等の摂取状況

1)栄養素等の摂取量については、炭水化物が減少の傾向に対して、動物性たんぱく質、動物性脂質は依然増加の傾向。
2)栄養素等摂取量はカルシウムを除く栄養素等については所要量を上回り、平均的には適正な摂取レベル。しかし、男女とも若い年代層でカルシウムが不足し、若い女性では鉄も不足。

3)エネルギー摂取量に占める脂質エネルギー比率は依然増加傾向。特に20〜40歳代では適正比率の25%を超えて高率。

2.食塩の摂取状況

 1人1日当たりの食塩摂取量は13.2g。年齢階級別では男女とも50歳代がピーク。

3.食品の摂取状況

1)緑黄色野菜、調味嗜好飲料、牛乳・乳製品が増加傾向にあるのに対し、米類、砂糖類は減少傾向。
2)年齢階級別(15歳以上)では、年齢とともに摂取量が低くなるのが小麦類、油脂類、肉類逆に摂取量が高くなるのが豆類、緑黄色野菜、その他の野菜、魚介類。

4.欠食状況
 欠食率(朝食)は、20歳代の男性で3人に1人、女性で5人に1人と高率。

5.運動、喫煙、飲酒習慣状況

1)運動習慣のある者は、男性で26.6%、女性で22.3%。特に20〜30歳代女性では低率。
2)喫煙習慣のある者は、男性で52.7%、女性で10.6%。男女とも20歳代がピーク。
3)飲酒習慣のある者は、男性で54.4%、女性で7.4%。特に男性では30〜50歳代で高率。

6.歩数の状況

1)1日の平均歩数は、男性で7,933歩、女性で6,909歩。
2)歩数が多いほど、HDL−コレステロール値が高い傾向。

7.血液検査(20〜59歳男女、4,537人対象)

1)血色素低値者(男14g/dl未満,女12g/dl未満)は、男性で7.7%、女性で14.6%。
2)総コレステロール高値者(260mg/dl以上)は、男性で5.8%、女性で6.2%。

8.食生活状況(15歳以上男女,11,598人対象)

1)栄養素等摂取量に対する自己評価
 カルシウムについては、20〜30歳代で2人に1人が不足と評価。鉄についても20〜40歳代女性で2人に1人が不足と評価。一方食塩については4人に1人がとりすぎと評価。
2)食品摂取量に対する自己評価
 魚、大豆・大豆製品、緑黄色野菜、果物については、20歳代など若い年代層で2人に1人が「もっと多く食べた方がよい」と回答。牛乳・乳製品は30〜40歳代で2人に1人が「もっと多く食べた方がよい」と回答。油脂類、インスタント食品は20歳代で3人に1人が「もっと少なくした方がよい」と回答。菓子類は若い女性で2人に1人、酒類は30〜50歳代男性で4人に1人が「もっと少なくした方がよい」と回答。
3)生活の中で気をつけたこと
 2人に1人が「栄養のバランス」「いろいろな食品をとる」「よくからだを動かす」ことに 気をつけたと回答。しかしながら、若い年代層では低い回答率。

 問い合わせ先 厚生省保健医療局健康増進栄養課
    担 当 大谷(2333)、河野(内2337)

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