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平成9年4月23日

筋注用免疫グロブリン製剤に対するHCVのPCR検査の実施等について




筋注用免疫グロブリン製剤(麻疹やA型肝炎の予防や症状の軽減等に使用さ れる)については、その製造工程中にエタノール処理が行われており、これま での我が国の報告等ではこれらの製剤によりHCV(C型肝炎ウイルス)の感染が証明された事例はない。
今般、国立感染症研究所において、筋注用免疫グロブリン製剤に対してHCVに関する新たな方法による精度を上げたPCR検査(以下「改良PCR検査」という)を開発し、検査を実施したところ、日本製薬株式会社製造の1ロットに陽性の疑いがあるとの結果が得られた。改良PCR検査の結果が陽性であるとしても直ちにHCVの感染性を意味するとは考えられていないが、予防的な措置として念のために同社は自主回収することとした。(4月21日公表済み)
今回の事例を踏まえ、各社の筋注用免疫グロブリン製剤を対象として、エタノール処理工程以外のウイルス不活化・除去工程が製造工程にある場合を除き、以下の措置を講ずることとする。
(1) 現在流通中及び各社在庫の有効期間内の全てのロットについて、改良PCR検査によりHCV陰性を確認させ、直ちに報告させる。陽性の場合は、直ちに回収又は出庫停止とする。
(2) 現在出検中及び今後出検される全てのロットについて、改良PCR検査により、HCVの陰性が確認されなければならないこととする
(3) エタノール処理工程以外の製造工程への不活化・除去工程の導入の計画について報告させることとする。

以上の措置については、4月22日に開催した中央薬事審議会血液製剤調査会に報告し、その了解を得たところである。

問い合わせ先 厚生省薬務局企画課血液事業対策室
   担 当 浜田、山崎(内線2902)
   電 話 (代)[現在ご利用いただけません]
       (直)03−3595−2395

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