2 仕事をしていた妻の出産後の就業継続の有無
(1)出生順位、就業形態別にみた状況
仕事をしていた妻は、仕事が正規の場合70.4%、非正規の場合22.2%が出産後も同一就業を継続している。
第1回、第2回、第3回及び第4回からの夫婦のうち、この4年間に子どもが生まれた夫婦の、出産前に仕事ありであった妻について、出産後において「同一就業継続」であった割合は、48.6%となっている。また、出生順位別にみると、「第1子」では42.0%、「第2子」では55.0%、「第3子以降」では47.7%となっている。
さらに、就業形態別にみると、「正規」では70.4%、「非正規」では22.2%が「同一就業継続」となっている。(表16、図15)
表16 出生順位、就業形態別にみた出産後の就業継続の有無
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注:1)集計対象は、(1)または(2)に該当し、かつ(3)に該当するこの4年間に子どもが生まれた夫婦である。 2)4年間で2人以上出生ありの場合は、末子について計上している。 |
図15 出生順位、就業形態別にみた出産後の就業継続の有無

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(2)妻の職場の育児休業制度の有無別にみた状況
妻の職場に育児休業制度があり、利用しやすい雰囲気がある場合は77.9%、制度がない場合は19.3%の妻が、出産後も同一就業を継続している。
第1回、第2回、第3回及び第4回からの夫婦のうち、出産前に妻が会社等に勤めていて、この3年間に子どもが生まれた夫婦(表12において「出生あり」であった夫婦)について、妻の職場の利用可能な育児休業制度の有無別に、出産後における妻の就業継続の有無をみた。
「同一就業継続」の割合は、育児休業の「制度あり」では73.9%、「制度なし」では19.3%となっている。また、「制度あり」のうち「利用しやすい雰囲気がある」では77.9%、「利用しにくい雰囲気がある」では70.4%となっている。
さらに、就業形態別に見ると、「正規」で「制度あり」では81.5%、「非正規」で「制度あり」では、34.8%が「同一就業継続」となっている。(表17、図16)
表17 妻の職場の育児休業制度の有無別にみた就業継続の有無
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注:1)集計対象は、(1)または(2)に該当し、かつ(3)に該当するこの3年間に子どもが生まれた夫婦である。 2)育児休業制度の有無とは、利用可能な制度があるかどうかをいう。 3)「正規」「非正規」は、出産前の状況である。 4)総数には、育児休業制度の有無不詳を含む。 |
図16 妻の職場の育児休業制度の有無別にみた就業継続の有無

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(3)夫の平日の家事・育児時間別にみた状況
出産後の夫の平日の家事・育児時間が長いほど、妻が出産後も同一就業を継続する割合が高くなり、離職する割合が低くなる傾向がある。
第1回、第2回、第3回及び第4回からの夫婦のうち、この4年間に子どもが生まれた夫婦の、出産前に仕事ありであった妻について、出産後の夫の平日の家事・育児時間別に、妻の出産後における「同一就業継続」の割合をみると、「家事・育児時間なし」で45.0%、「4時間以上」で65.3%となっている。また、「離職」の割合をみると、「家事・育児時間なし」で50.0%、「4時間以上」で22.4%と、夫の家事・育児時間が長いほど低くなる傾向がある。(表18、図17)
表18 夫の平日の家事・育児時間別にみた妻の就業継続の有無
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注:1)集計対象は、(1)または(2)に該当し、かつ(3)に該当するこの4年間に子どもが生まれた夫婦である。 2)4年間で2人以上出生ありの場合は、末子について計上している。 3)総数には、家事・育児時間不詳を含む。 |
図17 夫の平日の家事・育児時間別にみた妻の就業継続の有無

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(4)1年前の「出産後の就業継続意欲」別にみた状況
仕事を「出産した後も続ける」と考えていた妻の80.7%が、出産後も同一就業を継続している。
第1回、第2回、第3回及び第4回からの夫婦のうち、第4回に仕事をしていて、この1年間に出産した妻について、第4回の出産後の就業継続意欲別に就業継続の有無をみた。
同じ仕事を「出産した後も続ける」と考えていた妻の80.7%が、出産後も「同一就業継続」となっている。
また、出生順位別にみると、「出産した後も続ける」と考えていた場合の「同一就業継続」は、「第1子出産」で93.8%、「第2子出産」で72.0%、「第3子以降出産」では81.3%となっている。(表19、図18)
表19 妻の第4回の出産後の就業継続意欲別にみた就業継続の有無
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注:1)集計対象は、第5回まで双方から回答を得られている同居夫婦で、妻が第4回に仕事ありで、 2)総数には、出産後の就業継続意欲不詳を含む。 |
図18 妻の第4回の出産後の就業継続意欲別にみた就業継続の有無

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配偶者や家族が退職することを望んだり、あるいは、会社に働き続けにくい雰囲気がある、ということがあった妻では、「同一就業継続」が23.8%、「離職」が71.4%となっている。
第4回の出産後の就業継続に関する家族の考え方や会社の雰囲気別に、就業継続の有無をみると、「配偶者や家族が出産後退職することを望んでいる」あるいは「会社に出産後働き続けにくい雰囲気がある」ということがあった場合、「同一就業継続」が23.8%、「離職」が71.4%となっている。
また、「配偶者や家族が出産後退職することを望んでいる」、「会社に出産後働き続けにくい雰囲気がある」ということがいずれもなかった場合、「同一就業継続」が57.7%、「離職」が35.9%となっている。(表20、図19)
表20 妻の第4回の出産後の就業継続に関する家族の考え方や会社の雰囲気別にみた就業継続の有無
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注:1)集計対象は、第5回まで双方から回答を得られている同居夫婦で、妻が第4回に仕事ありで、この1年間に出産した夫婦のうち、 2)総数には、出産後の就業継続に関する家族の考え方や会社の雰囲気不詳を含む。 |
図19 妻の第4回の出産後の就業継続に関する家族の考え方や会社の雰囲気別にみた就業継続の有無

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