1−2 介護の状況
同居している者や別居している親族に対する介護の状況をみると、第1回から「ずっと介護をしている」は2.6%、第1回から「ずっと介護をしていない」は62.1%となっている。「介護あり→なし」(第1回に介護をしていて第4回までに介護なしとなった者)は3.3%、「介護なし→あり」(第1回に介護をしていない者のうち、第4回までに介護をしている者)は6.7%となっている。
介護の状況別に第1回からの就業状況の変化をみると、「ずっと仕事あり」は「ずっと介護をしている」が52.9%と低く、「ずっと介護をしていない」が71.8%と高くなっている。「退職」(第1回で仕事をしていて第4回までに仕事なしとなった者)は「介護なし→あり」が11.8%と高く、「ずっと介護をしていない」が7.9%と低い。(表5)
表5 介護の状況別にみた就業状況の変化
第1回からの就業状況の変化 | ||||||||
総数 | ずっと 仕事あり |
就業 | 退職 | ずっと 仕事なし |
その他 | |||
総数 | (100.0) | 100.0 | 69.0 | 3.3 | 8.5 | 13.8 | 5.3 | |
ずっと介護をしている | (2.6) | 100.0 | 52.9 | 3.7 | 9.7 | 28.4 | 5.3 | |
介護あり→なし | (3.3) | 100.0 | 61.9 | 3.6 | 8.8 | 21.3 | 4.4 | |
介護なし→あり | (6.7) | 100.0 | 63.2 | 3.3 | 11.8 | 16.4 | 5.3 | |
ずっと介護をしていない | (62.1) | 100.0 | 71.8 | 3.1 | 7.9 | 12.3 | 4.9 | |
その他 | (6.2) | 100.0 | 65.6 | 3.7 | 9.3 | 15.3 | 6.1 | |
不詳 | (19.1) | 100.0 | 66.3 | 3.9 | 8.6 | 14.1 | 6.5 | |
(参考) | 第4回 介護をしている | (11.6) | 100.0 | 61.9 | 3.5 | 10.7 | 18.6 | 5.4 |
第4回 介護をしていない | (78.8) | 100.0 | 70.4 | 3.2 | 8.1 | 13.1 | 5.1 |
注:総数には第1回からの就業状況の変化不詳を含む。
「ずっと介護をしている」では、過去1か月間に神経過敏等の6項目について感じた割合が高い。
仕事の有無別に1週間の介護時間をみると、「仕事をしている」では「1〜2時間」が男32.8%、女21.3%となっており、「仕事をしていない」に比べて介護時間が短い割合が高くなっている。性別に比較すると「仕事をしている」「仕事をしていない」とも女の介護時間の長い割合が高くなっているが、「仕事をしていない」では性別の差が小さくなっている。(図3)
第1回からの介護の有無別に、過去1か月間に神経過敏等の6項目について感じたことの割合をみると、どの項目でも第1回から「ずっと介護をしていない」に比べて「第4回から介護をしている」で高く、第1回から「ずっと介護をしている」では、「第4回から介護をしている」よりもさらに高くなっている(図4)。
図3 仕事の有無別にみた1週間の介護時間

注:第4回に介護をしている者を集計。
図4 第1回からの介護の有無別にみた過去1か月間に感じたことの割合

注:各項目に「いつも」「たいてい」「ときどき」「少しだけ」と回答した者を集計。