統計調査結果  報道発表資料  トピックス  厚生労働省ホームページ

「出生前後の就業変化に関する統計」の概況

−人口動態職業・産業別統計と21世紀出生児縦断調査のリンケージ分析−
(平成15年度 人口動態統計特殊報告)

目次
1.はじめに
 (1)  概要と目的
 (2)  分析の対象データ
 (3)  母の就業状況を観察する時点
2.母の就業状況の変化
 (1)  母の就業状況の変化パターンにおける分類
 (2)  母の就業変化パターンの分析
 (3)  母の就業形態からみた就業状況の変化
3.母の就業変化パターン別にみた出生をとりまく環境
 (1)  母の年齢
 (2)  父母の結婚期間
 (3)  学歴
 (4)  同居構成
 (5)  保育者
 (6)  父の育児・家事の状況
 (7)  経済状況
 (8)  子育て意識
4.出生時の職業
 (1)  出生時の父母の職業
 (2)  出生1年前の就業形態と企業規模
 (3)  出生半年後の常勤の状況と育児休業の取得状況
 (4)  出生1年前の有職−無職別標準化出生率の推計
5.出生前後の就業変化に関する考察
6.用語の解説
7.統計表

厚生労働省大臣官房統計情報部
担当係  :  人口動態・保健統計課 計析第2係
電話  :  03-5253-1111 (内線 7472)



結果のポイント

○出生1年半後に就業している3パターンの特徴

 「I就業継続型」:  母の年齢、学歴、収入が高めで、常勤者の割合が出生前後を通じて多く、常勤者の育児休業取得率も高い。また、平日日中の保育を保育士等に任せている割合が最も多い。
 「II一時離職型」:  母の年齢が若干低めで、出生1年前のパート等の割合が多い上、出生前後で常勤からパート等へ変わる割合が多い。
 「VI就業開始型」:  母の平均年齢が低く、パート等の割合が多い。

 このうち、「II一時離職型」と「VI就業開始型」については、父の収入が低め、経済的負担感(子育てで出費がかさむ)が大きめ、母子世帯の割合が他に比べて多い、という共通した特徴がある。

 《3パターンに共通する特徴》
(1) 13大都市より郡部において、核家族世帯より三世代世帯等において構成割合が多い。(図3-4)
(2) 祖父母との同居割合や行き来が多い。(図3-9)
(3) 1年半後における平日日中の育児の主な担い手は保育士等である。(図3-8)
(4) 父が家事・育児に参加している度合いが比較的大きい。(表3-9,表3-10)
(5) 負担感では「仕事が十分にできない」、「子どもが病気がちである」が他のパターンに比べて多い。(表3-14)

○出生1年半後に就業していない3パターンの特徴

 「III出産前離職型」  出生1年前の常勤とパート等が各々半数程度で、結婚期間が短めである。第1子では約4割と最も多くを占めるが、第2子では少なくなっている。
 「IV出産後離職型」  出生1年前の常勤割合や常勤者の育児休業取得率が「I就業継続型」並に高いが、全体に占める割合は少なく少数派である。
 「V無職継続型」  第2子以上で約5割と多数を占める。母の年齢や父の収入が高めで、結婚期間が長く、身体的な負担感(子育てによる身体の疲れが大きい)が全パターンの中で最も多い。

《3パターンに共通する特徴》
(1) 核家族世帯の割合が多い。(表3-4)
(2) 保育者は母が中心である。(図3-8)
(3) 「目が離せないので気が休まらない」という負担感が若干多い。(表3-14)


トップへ
統計調査結果  報道発表資料  トピックス  厚生労働省ホームページ