結核感染症課 |
(1 | )感染症対策について
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(2 | )動物由来感染症対策について 感染症法で規定されている感染症には、動物から人に感染する動物由来感染症も多く、今般の感染症法の改正により動物由来感染症対策の強化が図られ、基本指針にも新たな動物由来感染症対策が盛り込まれたところである。 動物由来感染症対策については「人への医療対策」とともに「動物(ペット用、展示用動物)から人への感染防止対策」及び「ねずみ族、昆虫等への対策」が必要である。貴部局内及び関係部局間と一層の連携が図れるよう体制整備をお願いする。 また、動物における感染症の保有状況の実態を把握し、国民へ情報提供する体制整備が重要であることから、動物由来感染症予防体制整備事業を実施してきたところである。昨年11月の感染症法改正により、調査等(保有状況調査、採材・検査等)に係る費用については、感染症予防事業(保健事業費等国庫負担金)で行うこととし、平成16年度以降、本事業は、法改正により新たに規定された動物等取扱業者の責務規定(第五条の二関係)等への対応も含め、研修・普及啓発事業、情報収集や提供体制整備に特化することとなった。 各自治体におかれては、引き続き、当該事業による動物由来感染症に関する普及啓発活動を行っていただくとともに、感染症予防事業による病原体調査等を積極的に行い、動物由来感染症対策の推進にご協力願いたい。 さらに、「身体障害者補助犬法」の施行に伴い、「身体障害者補助犬法の施行について(平成14年10月1日付け健感発第1001002号結核感染症課長通知)」により「身体障害者補助犬の衛生確保のための健康管理ガイドライン」を配布したところであるが、引き続き、関係部局と連携し、周知等に努められるようお願いする。 なお、本年度、実施予定である「補助犬の衛生管理をモデルにした動物由来感染症対策開発事業」を活用し、補助犬をモデルとした、さらなる動物由来感染症対策の環境整備を図る予定であることから、本事業へのご協力をお願いする。 動物由来感染症対策では正しい情報の提供に基づく啓発が重要であることから、当課においては動物由来感染症のホームページに最新情報を提供するとともに、今年度も「動物由来感染症ハンドブック」を配布する予定であり、国民への啓発にあたり活用していただくようお願いする。 |
(3 | )狂犬病予防法について 狂犬病は我が国において昭和32年以降発生していないが、諸外国においてはアメリカ、ロシア、韓国、中国等多くの国で発生していることから、今後ともその予防対策を講じていく必要がある。このため、狂犬病予防法に基づき、各市町村が実施主体となり犬の登録(生涯1回)、予防注射(毎年1回)を実施しているところであるが、各都道府県が地域を代表して管内の市町村の狂犬病予防に係る業務全般について調整を図る必要があることから、平成14年6月11日付け健感発第0611001号結核感染症課長通知「狂犬病予防法に基づく犬の登録等の徹底について」を参考に、狂犬病予防対策事業に支障のないよう登録等の状況把握、各市町村間の連絡調整をお願いしたい。 また、平成16年度の狂犬病予防注射においても、確実に予防注射が行われるよう、獣医師会等との連絡を十分図り、犬の所有者等に対し周知するよう各市町村に対する指導方お願いする。 なお、平成14年9月27日付け健感発第0927001号結核感染症課長通知「我が国に不法に持ち込まれる犬の対策等の徹底について」(農林水産省と連携してとりまとめ)及び平成13年10月25日付け結核感染症課事務連絡「狂犬病対応ガイドライン2001」も参考に対策をすすめられるようお願いする。 |
(4 | )肝炎対策について 我が国における肝炎ウイルスに感染しながら、明らかな症状がない潜在的な持続感染者は340万人以上といわれており、これらの者に対する対応が重要な課題となっている。また、ウイルス肝炎に対する誤った知識や肝炎感染者に対する無理解や差別が生じることがないよう配慮することが重要である。そこで、肝炎の正しい知識の普及啓発を徹底するようお願いする。 なお、保健所等で行う性感染症又はHIV抗体の検査をする40歳以上の希望者に対して、HBs抗原検査、更にはHCV抗体検査等までの事業を行い、それに対して国庫補助をしているので、活用されたい。 |
(5 | )性感染症対策について 性感染症に関する特定感染症予防指針において、性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマ、梅毒及び淋菌感染症(以下「性感染症」という。)は、性的接触を介して感染するとの特質を共通に有し性的接触により誰もが感染する可能性がある感染症である。特に、性感染症を取り巻く近年の状況としては、十代の半ばごろから二十代前半にかけての年齢層における発生の増加が報告されていること等が挙げられており、これらを踏まえた上で、性感染症対策を進めていくことが重要である。 なお、特定感染症検査等事業において、保健所等が実施した性感染症検査については、国庫補助の対象としているので活用されたい。 |
(6 | )ウエストナイル熱について ウエストナイル熱(ウエストナイル脳炎を含む)については、感染症法の新4類感染症として全数届出とされており、国内における発生動向を把握するとともに、検疫法上の検疫感染症に準ずる感染症として水際対策を強化しているところである。 また、ウエストナイル熱侵入の早期発見を目的として、平成15年1月30日付け健感発第013001号結核感染症課長通知「ウエストナイル熱の早期流行予測の為のカラス等の死亡鳥類調査の実施について(依頼)」により、各地方公共団体の協力の下、インターネットシステムを利用しカラスの生息の多い公園等における死亡カラスのサーベイランスを行っているところであるが、本調査に関しても引き続きご協力をお願いする。 なお、米国等から輸入される鳥類対策として、農林水産省の協力の下、平成15年3月31日付け健感発第0331001号結核感染症課長通知「ウエストナイル熱対策のための輸入される鳥類の取扱い指針」をとりまとめ、水際対策を強化しているところである。 |
(7 | )予防接種対策について 予防接種実施要領、『予防接種ガイドライン』及び『予防接種と子どもの健康』が改正され、また『予防接種間違い防止の手引き』が作成されたので、これらを活用することにより予防接種の適切な実施及び事故の防止に一層努められたい。 特に、麻しんについては、乳幼児を中心に流行が続いていることから、管内市町村において、被接種者が予防接種実施要領に規定する標準的接種期間(生後12月から生後15月)に麻しんの予防接種を受けられるよう配慮した上で、接種率の向上を目指した取り組みを進められたい。 また、風しん予防接種の対象年齢引き下げの経過措置として「昭和54年4月2日〜昭和62年10月1日までの間に生まれた者」に対し定期の予防接種を昨年9月30日まで行ってきたところであるが、この年代の者においては未接種者が多いため、引き続き予防接種の重要性について周知徹底を図られたい。なお、妊娠可能な年齢の女性に対して風しんの予防接種を行う際には、接種時に妊娠していないことを確認するとともに、接種後2ヶ月は妊娠を避けるよう、特に注意するようお願いする。 |
○ | 特定感染症指定医療機関 :2医療機関(6床)
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○ | 第一種感染症指定医療機関:14医療機関(26床)
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*配置基準による必要病床数1786床 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
指定病院の区分は以下のとおり。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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第二種感染症指定医療機関指定状況都道府県別一覧 (平成15年12月末現在)
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(1 | )結核の最近の状況について 平成14年結核発生動向調査年報集計結果によると、結核の最近の状況は、次のとおりである。
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(2 | )今後の結核対策について 平成13年3月に公表された結核緊急実態調査報告を踏まえて、中長期的な視野から結核対策の見直しのための検討を厚生科学審議会感染症分科会結核部会で行い、ご意見を頂いているところである。 これらを踏まえ、小学一年及び中学一年のツベルクリン反応検査及びBCG再接種について、今年度から中止したところであり、また、BCG接種における乳幼児へのツベルクリン反応検査の廃止などや健康診断の対象者や実施方法等を盛り込んだ結核予防法の改正案を今国会に提出する方向で準備を進めているところである。 なお、BCGの直接接種については、来年度からの施行は困難であるため、平成16年度は従前どおりの方法で実施していただくよう市町村への周知方お願いする。 |
(3 | )結核患者収容モデル事業について 平成4年12月10日健医発第1415号保健医療局長通知により結核患者の高齢化等に伴って複雑化する、高度な合併症を有する結核患者に対して、一般病床において収容治療するモデル事業を実施し、さらに平成11年度より精神病床において精神疾患(入院を要するもの)と結核の合併症患者を収容治療する事業を加えた。 平成15年度は、一般病床において6医療機関(46床)、精神病床において1医療機関(4床)を整備し、現在、一般病床40医療機関(177床)、精神病床14医療機関(89床)が整備されているところであるが、平成16年度においても引き続き実施することとしているので、各都道府県等におかれては、合併症患者の収容確保を図るため、事業の積極的な実施をお願いする。 |
(4 | )結核病棟改修等整備事業(医療施設近代化施設整備事業)について 結核病棟改修等整備事業は、老朽化した結核病棟又は結核病室の改修等を行うことにより病院における結核患者の療養環境、衛生環境等の改善を図るため、「医療施設近代化施設整備事業」の一事業(メニュー化)として平成11年度より実施しているところであり、全国で16医療機関を整備したところである。このため、各都道府県等おかれては、結核患者の収容確保及び療養環境の改善を図るために、事業の積極的な実施をお願いする。 |
(5 | )結核対策特別促進事業について 結核対策特別促進事業のうち、特に特別対策事業については、今年度から対象事業を精査したところであるので、事業内容を十分に検討し、補助申請を行われたい。 また、大都市における結核の治療率向上(DOTS)事業については、モデル例を昨年2月に示したところであり、各都道府県等におかれては、それを参考として本事業に積極的に取り組まれることをお願いする。 なお、DOTS事業の実施の際には、入院時からの院内DOTSの推進にも配慮されたい。 |
(6 | )定期外健康診断(接触者検診)の積極的な実施について 厚生科学審議会結核部会報告「結核対策の包括的な見直しについて」において、接触者検診の励行等が提言されたところである。各都道府県等におかれては、「結核定期外健康診断ガイドライン」及び「保健所における結核対策強化の手引き」を参考として、複数保健所間にまたがる場合には保健所間の連携を図り、定期外健康診断(接触者検診)の積極的な実施をお願いする。 |
(7 | )結核の集団感染の防止について 平成9年以降、結核の集団感染が著しく増加してきており、その傾向として、特に医療機関及び学校における結核の集団感染が続発している。各都道府県等におかれては、「結核院内(施設内)感染予防の手引き」及び「保健所における結核対策強化の手引き」を参考とし、今後とも、病院、高齢者入所施設及び学校等の集団感染の予防及び結核患者の早期発見、感染拡大防止について万全を期すよう、管内関係機関等に対する指導の徹底をお願いする。 なお、集団感染事例等の発生があった場合には、積極的結核疫学調査を実施するとともに、その状況等を速やかに結核感染症課に報告されるようお願いする。 |
結核登録者数等の推移
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都道府県別新登録患者数及び罹患率(平成14年) (資料:結核の統計2003)
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(注) | 1.非定型抗酸菌陽性を除く。 |
2.指定都市は再掲である。 |
(1 | )今冬のインフルエンザ対策について インフルエンザは、毎年冬季に流行を繰り返し、国民の健康に対して大きな影響を与えている。特に、今冬は、SARSの再流行が懸念されていることから、SARSとの識別が困難であるインフルエンザについては、例年以上の取組みが求められているところである。このため、平成15年10月20日付け健感発第1020001号結核感染症課長通知「今冬のインフルエンザ総合対策の推進について」に基づき、関係機関に対する普及啓発、施設内感染防止対策の周知徹底等、積極的な取組をお願いする。 |
(2 | )インフルエンザに係る発生動向調査の強化について インフルエンザの発生動向については、感染症法に基づく発生動向調査事業の中で把握されているが、平成11年度からインフルエンザ対策の緊急性にかんがみ、インフルエンザの流行期における患者数及び死亡者数の迅速把握事業を実施しているところである。今年度においても、同事業を開始しており、本年1月12日に国内での発生が確認された高病原性鳥インフルエンザ対策の推進ということも含めてご協力方よろしくお願いする。 |