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2022年1月26日 第50回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議

○日時

令和4年1月26日(水) 14:00~16:00

 

○場所

厚生労働省医薬・生活衛生局(オンライン会議場)
仮設第3会議室
東京都千代田区霞が関1-2-2

○出席者

出席構成員

新構成員、五十嵐構成員、伊藤構成員、岩田構成員、大江構成員、大久保構成員、大森構成員
岡部構成員、小川構成員、田村構成員、平林構成員、堀田構成員、宮川構成員、村島構成員
柳原構成員、山口構成員、山本構成員、横谷構成員
 

出席参考人

戸高参考人、海野参考人、梶原構成員、米盛構成員

○議題

第I~III回要望に係る専門作業班(WG)の検討状況等について
第IV回要望に係る専門作業班(WG)の検討状況等について
要望品目の医療上の必要性について
開発要請品目の公知申請への該当性について
企業から提出された開発工程表等について
その他

○議事

○事務局 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第50回「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」を開催いたします。
今回も、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、ウェブ会議形式での開催とさせていただきます。また、本会議は公開の会議であることから、ウェブ会議の様子をYouTubeにてオンライン配信しておりますので、御了承をお願いいたします。
構成員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
会議を開始するに当たって、注意事項を御説明いたします。
発言される際は、画面のマイクのボタンを押して、ミュートを解除した上でお名前をおっしゃっていただき、座長に指名された後に御発言いただきますようお願いいたします。
また、発言されないときはマイクをミュートにしておいてください。
会議中に接続トラブル等が発生いたしましたら、事前にお送りした連絡先に御連絡ください。
なお、会議場で御参加の場合は、発言の場合は挙手していただき、座長に指名された後に、卓上の集音マイクから御発言ください。
本日は、落合構成員、合田構成員より御欠席、田村構成員、山口構成員より15時までの御参加との御連絡をいただいております。
現在のところ、18名の先生に御参加いただいて御出席いただいてございます。
また、WGの検討状況の報告に当たりまして、循環器WGのメンバーから戸高参考人、海野参考人、梶原参考人に、抗がんWGのグループメンバーから、米盛参考人に御報告をお願いしております。
それでは、堀田座長に以降の議事進行をお願いいたします。

○堀田座長 堀田でございます。
本日は、御多忙のところ、参加いただきましてありがとうございます。
それでは、ただいまから議事を進めてまいりますが、まず、本日の会議資料の確認を事務局からお願いします。

○事務局 それでは、事前に送付しました資料を御用意ください。
電子ファイルは1つにまとめて、右下に通し番号を振ってございます。
本日の資料の一覧を2ページにお示ししておりますので、御確認ください。
議事次第、配付資料一覧、資料1が検討の進め方、資料2のシリーズがこれまでのWGの検討状況の概要及び不妊治療に係る要望の検討状況、資料3が御議論いただく個別の開発要望の医療上の必要性に係るWGの評価、資料4のシリーズが公知申請への該当性に係るWGの報告書案、資料5のシリーズが開発の進捗状況である企業から提出された開発工程表の概要等、資料6が開発公募を行った医薬品のリスト、資料7のシリーズが個別品目に対する開発要請についてとなっております。
以上の資料を1つのPDFファイルとして配付してございます。
また、開催要項、構成員名簿、WGメンバーの名簿、評価基準等を一つづりで参考資料としてまとめております。
また、参考資料8として不妊治療における診療の流れに関する資料を追加しておりますので、適宜御参照ください。
参考資料の15ページに、参考資料7として構成員が執行部に所属されている学会に関する資料をつけております。
本会議の公平性の観点から、当面、構成員のうち、学会の執行部に在籍する方は、当該学会からの開発要望については、要望に係る背景事情等の説明は行うものの、議決には参加しないこととしております。
本資料は現時点の内容に更新しておりますが、誤り等がございましたらこの時点でお知らせいただければと思います。
これらの資料に基づいて、本日の審議を進めさせていただきたいと思います。

○堀田座長 ありがとうございました。
それでは、資料2の専門作業班の検討状況の概要について、10月13日の第48回以降の進捗状況につきまして事務局から説明をお願いします。

○事務局 資料2-1、6ページを御覧ください。
まず、2015年6月以前に要望いただきました第1回要望から第3回要望までの進捗ですが、6ページの医療上の必要性の検討状況に変更はございません。
続いて、7ページの公知該当性の検討状況についてです。
右から2つ目の表を御覧ください。第49回会議において、2件の要望について公知申請が妥当と評価されましたので、WGで検討中の要望が11件から9件へと変更となっております。
さらに、一番右の表になりますが、今回会議までに1件の要望が治験開始済みとなりましたので、WGで検討中の要望は8件に、治験開始済みが166件に変更となっております。
続いて、資料2-2を御覧ください。
こちらは、2015年7月以降、現在に至るまでの第4回の要望募集で御要望いただいた品目に関する状況です。
左から2番目の表を御覧ください。第48回会議で7件の要望について医療上の必要性が高いと評価されたため、本会議で医療上の必要性が高いと評価された要望の総数は72件となりました。
また、右から2番目の表を御覧ください。前回の第49回会議までに5件の新規要望を受け付けましたので、要望総数が176件、検討中が66件となり、次いで、今回新たにWGにて1件の要望について医療上の必要性が高くないと評価されましたので、WGでの検討で必要性が高くないとされたものが1件増えて10件、これに伴い、検討中が1件減って65件となりました。
本日はこの1件について御審議いただきます。
続いて、13ページの公知該当性の検討状況を御覧ください。
左から2番目の表のとおり、第48回会議で7件の要望が医療上の必要性が高いと評価されましたので、WGで検討中の要望数が39件に増えました。ここから第49回会議で9件の要望について公知申請が妥当と評価されましたので、検討中が9件減って32本、本会議で公知申請が妥当と評価された要望数が9件増えて19件となりました。さらに、今回新たにWGにおいて8件の要望について公知申請が妥当と評価されましたので、検討中が8件減って22件に、WGで公知申請が妥当とされたものが8件増えて27件となってございます。
本日はこの8件について御審議いただきます。
なお、本検討会議を経た後の各品目の開発状況につきましては、後ほど資料を用いて御説明いたします。
以上となります。

○堀田座長 ありがとうございました。
それでは、ここまでの進捗状況につきまして、構成員の皆様から何か御質問、御意見があれば伺います。いかがでしょうか。
特によろしいでしょうか。
それでは、続きまして、要望品目に係る医療上の必要性に関する検討状況についてでありますけれども、資料3について、本日は抗がんWGから米盛先生に御報告をいただくことにします。よろしくお願いします。

○米盛参考人 抗がんWGの米盛です。よろしくお願いします。
抗がんWGにおいて検討した品目について御説明させていただきます。
資料3を御覧ください。
33ページから35ページを御覧ください。
RET融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対するバンデタニブの要望です。
適応疾病の重篤性について、RET融合遺伝子陽性への切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん、以下NSCLCと略しますが、致死的な疾患であることから「ア」に該当すると判断しております。
医療上の有用性ついて、次の3点を考慮すると、本要望についてはアからウのいずれにも該当しないところから「エ」と判断しております。
1つ目、本邦においては、RET融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発のNSCLCを効能・効果とする薬剤としてセルペルカチニブが承認されております。
2つ目、要望内容に関連して、化学療法歴を有するRET融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発のNSCLC患者さんを対象としたバンデタニブの国内第Ⅱ相試験及び海外第Ⅱ相試験が報告されているものの、当該試験成績及び既存の療法であるセルペルカチニブの臨床試験集積を考慮すると、当該試験成績をもって、バンデタニブの有効性・安全性が既存の治療に比べて明らかに優れていると判断することは困難と考えること。
3つ目、次の2点を考慮すると、バンデタニブは欧米等において標準的治療に位置づけられるものと判断できないこと。1つ目が、RET融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発のNSCLCに対して、バンデタニブは欧米6か国で承認されていないこと。2つ目が、海外診療ガイドラインにおいて、バンデタニブについて特定の状況下における治療選択肢として記者はされているガイドラインは不在するものの、想定される具体的な状況に対する記載はないこと、及びその他のガイドラインにおいてはバンデタニブが推奨される旨の記載は認められなかったことです。
以上になります。

○堀田座長 ありがとうございました。
それでは、皆様から御質問、御意見をいただきます。どなたか御意見がある方、いかがでしょうか。
大江構成員は何か。

○大江構成員 今、お話がありましたように、既に日本ではセルペルカチニブが承認されましたので、有効性、毒性の面も含めてもこういう判断になるのはやむを得ないかなと思います。

○堀田座長 ありがとうございました。
そのほかの御意見はございますか。
私のほうからちょっとだけコメントさせていきますと、このRET遺伝子そのものは日本で1980年代半ばに見つけられたもので、その融合遺伝子が一部の肺がんでドライバー変異として認められたのも日本でした。バンデタニブは、適応外薬として医師主導治験で日本で行われたのですけれども、海外でセルペルカチニブの国際共同治験のほうが先に進んで、昨年の秋に承認されたという流れの中で、今となっては必要性が高いとは言えないという判断になったと思います。日本としてはちょっと残念な気もしますけれども、WGの報告は妥当なものと思いますが、よろしいでしょうか。
ありがとうございました。それでは、これはWGの報告を承認とさせていただきます。
米盛先生、ありがとうございました。
続いて、公知申請の該当性に係る報告案の審議に移ります。
本日は本分野に関係の深い落合構成員がやむを得ず御欠席ということで、事前にコメントをいただいておりますので、生殖補助医療に関する公知申請につきまして、事務局から落合先生のコメントを御紹介いただきます。

○事務局 事務局でございます。
落合構成員には、事前に今回の審議予定の不妊治療に係る8品目について資料を御確認いただき、WGの報告どおり8品目とも公知申請は妥当だと考えますとのコメントをいただいておりますので、御報告させていただきます。
以上となります。

○堀田座長 ありがとうございました。
公知申請の該当につきましては、WGの報告を循環器環境WGの戸高先生に前回に続いてお願いしたいと思います。
なお、本日は、同WGから海野先生及び梶原先生に御同席いただいておりますので、適宜発言で補足していただければと思います。よろしくお願いいたします。

○戸高参考人 それでは、循環器WGから戸高が報告させていただきます。
まず資料2-3、続き番号で言いますと31ページを御覧ください。横長の資料でございます。
不妊治療に関しまして、本日、公知該当性を評価いただく7品目8要望になります。1つ、同じ品目で2つの要望がございます。これについて御審議いただきたいと思います。
まず最初のものです。精製下垂体性性腺刺激ホルモンでございます。
資料4-1、36ページを御覧ください。
精製下垂体性性腺刺激ホルモンの生殖補助医療における調節卵巣刺激の公知申請に関する該当性でございます。略語で言いますとuFSHと呼ばれるもので、そちらのほうが分かりやすいかもしれません。
それでは、有効性について46ページを御覧ください。
本薬は、要望内容に係る効能・効果につきまして、アメリカ、イギリス、フランスの海外の臨床試験において調節卵巣刺激に本薬を用いた際の採卵数及び妊娠率は、本邦で同様の承認済みの「ホリトロピン・アルファ」、リコンビナント・ヒューマン(遺伝子組み換えヒト)FSHαと同程度であるということが示されております。
また、国内で実施されました後方視的な検討においても、本薬の有効性が示唆されております。
加えまして、国内外のガイドラインや教科書の記載、並びに国内の公表文献等から、本邦の医療現場で本薬が生殖補助医療における調節卵巣刺激に広く使用されている実態が確認できます。
以上より、生殖補助医療における調節卵巣刺激に関する本薬の有効性は医学薬学上の公知と判断しております。
続きまして、安全性につきまして46~48ページにかけて御覧ください。
海外臨床試験や企業が収集した国内の副作用報告等から、生殖補助医療における調節卵巣刺激での本薬使用時に、主に卵巣過剰刺激症候群とその関連事象、血栓症や卵巣腫大等でございますが、それが報告されています。卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は、不妊治療全般において注意すべき有害事象でありまして、本邦の医療現場では卵巣過剰刺激症候群のリスク管理の方策が定着してございます。したがいまして、不妊治療に十分な知識と経験のある医師の下、これらの副作用が適切に管理されれば、臨床的に大きな問題とはならないものと判断いたしました。
続きまして、効能・効果でございます。48ページを御覧ください。
以上の有効性及び安全性の検討を踏まえ、効能・効果は要望のとおり、生殖補助医療における調節卵巣刺激とすることが妥当と判断いたしました。
用法・用量につきましては49ページを御覧ください。
開始用量を150または225単位とすることは、海外承認用法・用量、海外臨床試験、国内外のガイドラインや教科書と同様であること、国内の使用実態に係る文献調査では大部分が150から300単位の範囲で大きな問題なく使用されていたことを踏まえ、妥当であると判断いたしました。
投与開始時期につきましては、月経周期2日目または3日目とされていますが、海外の承認の用法・用量及び国内での公表文献では、本薬と組み合わせて使用する薬剤に応じて投与開始時期を設定してございますことから、投与開始時期を用法・用量の中で明確に規定するのではなく、本薬と組み合わせて使用する薬剤に応じて適切に判断する旨を注意喚起のほうに書くことが妥当と判断いたしました。
国内外の情報から、本薬は投与開始後5日間を固定用量で投与し、その後は超音波検査等で確認した卵巣反応に応じて最大150単位までの幅で用量を調節しながら用いること。また、1日最大用量を450単位とすることが標準的であることから、それらの内容を用法・用量や用法・用量に関連する注意に記載することが妥当と判断いたしました。
投与経路につきまして、米国、英国、フランスでは皮下投与が承認されていること、海外公表文献で本薬皮下投与時の有用性が示されていること、国内公表文献において皮下投与での報告が確認できること等を踏まえまして、本薬の既承認の効能・効果の投与経路と同じ皮下投与とすることが妥当と判断いたしました。
以上のように、国内外にある情報を基に本要望に係る効能・効果と日本人での用法・用量が設定できると考え、本要望内容は医学薬学上の公知であると判断いたしました。
御審議よろしくお願いいたします。

○堀田座長 ありがとうございました。
それでは、皆様から御質問、御意見をいただきます。いかがでしょうか。
特に御意見はないですか。
あるいは、海野先生、梶原先生、何か追加のコメントはございますか。よろしいでしょうか。

○海野参考人 いえ、ございません。

○堀田座長 ありがとうございます。

○梶原参考人 私も特にございません。

○堀田座長 ありがとうございます。適宜また御発言いただきたいと思います。
それでは、特に御意見はないようですので、この報告を了承したいと思います。ありがとうございます。
続けて、戸高先生、よろしくお願いします。

○戸高参考人 2品目めでございます。
資料4-2、セトロレリクス酢酸塩の公知申請の該当性に係る報告書でございます。54ページを御覧ください。
GnRHアンタゴニストと呼ばれるものですが、ちなみに、本剤は効能が既に早発排卵の防止ということでございますが、用法追加の御要望でございます。刺激開始6日目からというものを外すということだったと思います。
有効性について、61ページを御覧ください。
本薬は、英国、ドイツ、フランスで生殖補助医療における早発排卵の防止に係る効能・効果で卵巣反応に応じて投与を開始する方法が承認されており、国内外の教科書及びガイドラインでも卵巣の反応に応じて本薬を投与する方法が推奨されてございます。また、海外臨床試験において卵巣反応に応じて本薬を投与する方法と、国内外で使用されている本薬固定法やGnRHアンタゴニストを用いる方法で臨床妊娠率、採卵率、血中LH濃度等は同様でした。
加えまして、使用成績調査の結果から、国内において本薬は卵巣反応に応じて投与を開始する方法で有効性に大きな問題がなく使用されている実態が確認され、公表文献等からも、国内でも要望用法で広く使用されている実態が確認されています。
以上より、日本人において要望用法で本薬の調節卵巣刺激期間の早発排卵の防止に用いた際の有効性は医学薬学上の公知と判断いたしました。
安全性について、62ページを御覧ください。
海外臨床試験及び国内使用成績調査において認められた事象は、既承認の用法・用量での本薬の使用に際しての発現が注意喚起されている事象であるため、不妊治療に十分な知識と経験のある医師の下、適切に管理されれば、本薬を要望用法で投与した際の安全性は臨床的に大きな問題とならないものと判断いたしました。
用法・用量については63ページを御覧ください。
卵巣の反応に応じて本薬を投与開始する用法とすることは海外で承認されていること、海外臨床試験で有用性が示され、国内外のガイドラインや教科書でも推奨されていると判断できることに加え、使用成績調査の結果等から、国内においても本薬を要望された用法で有効性及び安全性に大きな問題もなく使用されている実態が確認できることから、用法・用量を要望のようにすることが妥当と判断いたしました。
以上のように、国内外にある情報を基に、本要望に係る効能・効果について、要望のように日本人での用法・用量が設定できると考え、本要望内容は医学薬学上公知と判断いたしました。
御審議よろしくお願いいたします。

○堀田座長 ありがとうございました。それでは、ただいまのセトロレリクス酢酸塩の報告について、何か御意見、御質問はございますでしょうか。
特にありませんか。ありがとうございます。
それでは、特に御意見もないようですので、報告を了承したいと思います。ありがとうございました。
続きまして、クロミフェンクエン酸塩につきまして、戸高先生、引き続きお願いいたします。

○戸高参考人 資料4-3、66ページを御覧ください。
クロミフェンクエン酸塩の生殖補助医療における調節卵巣刺激の公知申請への該当性についてでございます。
ちなみに、本剤は不妊症の排卵誘発といった効能を既に持っておりますが、内容が異なるということで本会議に上がっております。
有効性について、83ページを御覧ください。
本薬は、フランスで要望内容に係る効能・効果で承認されてございます。海外臨床試験において、調節卵巣刺激に本薬を用いた際の妊娠率等は、他の標準的な調節卵巣刺激法と同程度であることが示されており、国内で実施された後方視的な検討においても本薬の有効性が示唆されています。
以上より、生殖補助医療における調節卵巣刺激に関する本薬の有効性は、医学薬学上公知と判断いたしました。
安全性については84ページを御覧ください。
海外臨床試験や企業が収集した国内副作用報告等から、主に卵巣過剰刺激症候群が報告されていますが、さきの126の項目でも説明したとおり、不妊治療に十分な知識と経験のある医師の下、卵巣過剰刺激症候群が適切に管理されれば、臨床的に大きな問題とはならないものと判断いたしました。
効能・効果については85ページを御覧ください。
以上の有効性及び安全性の検討を踏まえ、効能・効果は要望のとおり、生殖補助医療における調節卵巣刺激とすることが妥当と判断いたしました。
続きまして、用法・用量について86ページを御覧ください。
1日当たりの用量について、フランスの承認用量は100mgですが、海外の無作為化比較試験において50及び100mgの有用性が示されており、国内の教科書及びガイドラインにも50、または100mgと記載されています。また、国内の公表文献から50または100mgの使用実態が確認できることから、開始用量を50mgとし、十分な効果が得られない場合に、次周期以降100mgに増量することが妥当と判断いたしました。
投与開始時期については、フランスの承認では月経周期2日目からとされていますが、国内外の教科書及び国内ガイドラインにおいて月経周期3日目から投与する旨が記載されております。国内の公表文献の大部分で投与開始時期が月経周期3日目からであったことから、要望内容のとおり、月経周期3日目からとすることは可能と判断いたしました。
投与期間について、フランスでの承認は5日間であったこと、及び海外ガイドラインの根拠とされた海外臨床試験のほとんどで本薬の投与期間は5日間で、他の標準的な調節卵巣刺激法と同様の妊娠率等が示されたことから、5日間とすることが妥当と判断いたしました。要望された5日間を超えて卵胞が十分に発育するまで投与を継続することについては、国内での使用実態は確認できるものの、海外臨床試験は1報のみが報告されており、当該報告では累積生産率は他の標準的な調節卵巣刺激法と比べて本薬投与時で低く、非劣性は示されておりません。また、当該報告は海外ガイドラインの推奨の根拠には含まれていませんでした。
以上より、現時点では、5日間を超えて卵胞が十分に発育するまでの投与については、海外ではその有効性等は不明であり、標準的な治療法に位置づけられていないことから、5日間の投与が医学薬学上公知と判断いたしました。
以上でございます。よろしく御審議お願いいたします。

○堀田座長 ありがとうございました。
それでは、ただいまのWGの報告について御意見、御質問をお願いいたします。
本剤は、要望内容としては、150mgから100mgの間でという話と投与期間が卵胞を十分に生育するまでという要望でしたけれども、WGとしては開始量を50mgにするということと、投与期間は5日間が推奨できるという内容かと思います。
どなたか御意見をいただけますでしょうか。
海野先生。

○海野参考人 海野ですけれども、少し追加させていただいてよろしいでしょうか。
このクロミッドという薬は不妊治療の中ではすごく普遍的に使われている薬でして、5日間ということで通常行われています。世界的に見てもそうなのですけれども、我が国の体外受精の施設の中で比較的長期間使ってきたというところが、かなり症例数があるということがありまして、今回要望がなされたのだと思います。それがまずいかどうかとも思えないのですけれども、この未承認薬の検討会議のスキームを考えますと、欧米等で標準治療となっているかどうかというのが問題になりますから、そういう意味では、やはりこの検討会のスキームの中ではこの要望どおりには認められないのではないかという議論にWGの中ではなりました。

○堀田座長 ありがとうございました。
そのほか、何か御意見はございますでしょうか。
ありがとうございます。
それでは、ただいまのWGの報告を了承したいと思います。ありがとうございました。
続きまして、ジドロゲステロンにつきまして、戸高先生、お願いいたします。

○戸高参考人 続きまして、資料4-4、ジドロゲステロン、92ページを御覧ください。
これは生体補助医療における黄体補充です。
有効性について、104ページを御覧ください。
本薬は、海外で実施された臨床試験において、本邦で生殖補助医療における黄体補充の効能・効果で承認されてございますプロゲステロン膣用製剤に対する本薬の非劣性が示されています。そういったことによりまして、新鮮胚移植または凍結融解胚移植によらず、本薬による黄体補助の有効性が示されています。
国内においては、後方視的検討ではございますが、本薬投与例は既承認のプロゲステロン製剤投与例と同様の有効性であったことが確認できました。
加えて、国内外のガイドラインの記載内容、国内の使用実態から、新鮮胚移植または凍結融解胚移植によらず、本薬は生殖補助医療における黄体補充を目的に標準的に使用されており、生殖補助医療における黄体補充に関する本薬の有効性は医学薬学上公知と判断いたしました。
安全性について105ページを御覧ください。
本要望の投与用量1日当たり30mgは、本薬の既承認効能・効果での投与量1日当たり20を上回るものの、海外臨床試験における有害事象の発現割合は、いずれも本邦でも生殖補助医療における黄体補充の効能・効果で承認されているプロゲステロン製剤と同程度であり、発現した有害事象の多くは既承認の効能・効果で既に注意喚起されている事象であったことから、既承認の効能・効果での使用時と同様の管理がなされるのであれば、新たに臨床的な問題は生じないと判断いたしました。
効能・効果については106ページを御覧ください。
以上の有効性及び安全性の検討を踏まえ、効能・効果は要望のとおり、生殖補助医療における黄体補充と設定することが妥当と判断いたしました。
用法・用量について107ページを御覧ください。
用法・用量について、海外臨床試験において新鮮胚移植または凍結融解胚移植の別によらず、本薬10mgを1日3回投与の有効性及び安全性が示されております。また、国内外のガイドラインの記載内容、及び国内の使用実態も踏まえ、通常、ジドロゲステロンとして1回10mgを1日3回経口投与するとすることが妥当と判断いたしました。
また、投与期間については、新鮮胚移植、自然周期での凍結融解胚移植、ホルモン補充周期での凍結融解胚移植の別により、国内外のガイドラインで推奨される期間が異なることから、注意喚起に記載することが妥当と判断いたしました。
以上のように、国内外にある情報を基に、ただいま説明いたしました本要望に係る効能・効果と用法・用量は医学薬学上公知と判断いたしました。
御審議よろしくお願いいたします。

○堀田座長 ありがとうございました。
それでは、ただいまのジドロゲステロンにつきまして、WGの報告について御意見、御質問がありましたらお願いします。あるいは、追加の発言がありましたらお願いします。
よろしいでしょうか。
海野先生。

○海野参考人 海野です。
体外受精の場合、新鮮胚移植の場合、自然周期で凍結胚を戻す場合、ホルモン補充周期で戻す場合と場合が違っていまして。その辺が少し分かりにくいかと思うのですが、新鮮胚移植及び自然周期の場合には、その患者さんというか女性自身が、排卵が起きて、黄体をもう持っているわけです。黄体を持っていてプロゲステロンがそこからも産生されている状況でどれだけ補充する必要があるかということになります。ホルモン補充周期の場合、黄体がないので、その黄体の分も補充しなくてはならないということで、その期間に違いがあるということで、こういう形での要望になっておりまして、それは合理性があるだろうとWGでは判断いたしました。

○堀田座長 ありがとうございます。
そのほか、御意見はございますでしょうか。
宮川先生、手が挙がっていますね。

○宮川構成員 これは海野先生にお伺いしたほうがいいのかもしれませんけれども、本当に基本的なことなので申し訳ないのですが、1日3回というのは、3回の投与の時間間隔は何か制限があるのでしょうか。とにかく1日の中で3回飲んでいただければいいと考えればよろしいのかということでお伺いしました。

○堀田座長 海野先生、お願いします。

○海野参考人 この件、梶原先生のほうからお願いできますか。

○堀田座長 では、梶原先生、よろしくお願いします。

○梶原参考人 合理的に考えると、やはり血中濃度のことを考えると8時間おきなのでしょうけれども、実際の臨床の場では食後30分3回というような投与方法を行っています。
よろしいでしょうか。

○宮川構成員 分かりました。
どのような形でも3回飲んでいただく、血中濃度に注意というような形になればよろしいということで考えればよろしいわけですね。

○梶原参考人 はい。

○宮川構成員 ありがとうございました。非常に基本的なところで申し訳ありません。

○堀田座長 ありがとうございました。
いろいろな薬を1日3回食後とされますが、食事時間の間隔が随分違います。この場合、普通に考えてある程度時間が置かれればいいということでしょうか。ありがとうございました。
そのほかに御意見はありますか。
特にないようですので、WGの報告を了承したいと思います。ありがとうございます。
続きまして、メトホルミン塩酸塩につきまして、戸高先生、お願いします。

○戸高参考人 続きまして、メトホルミン塩酸塩でございます。
資料4-5を御覧ください。112ページです。
ちなみに、その次の資料4-6と非常に似通った要望で、どこが違うか分かりにくいと言われそうなのですが、違うのは多嚢胞性卵巣症候群の排卵誘発なのですが、4-5、112ページのほうは一般不妊治療、4-6、146ページのほうは生殖補助医療におけるというところが違っております。排卵までか採卵までかというところで若干違うということで、別の要望になってございます。
112ページが一般不妊治療のほうですが、有効性については、136ページを御覧ください。
本薬は、欧米等6か国で要望内容に係る効能・効果で承認されてはございません。しかしながら、多嚢胞性卵巣症候群を対象とした海外臨床試験及びメタアナリシスにおいて、本薬と他の排卵誘発薬との併用で、他の排卵誘発薬も排卵率及び妊娠率が高いことが報告されています。また、これらの成績に基づき、国内外のガイドラインでも本薬の投与が推奨されております。
加えて、公表文献等から、本邦でも本薬が多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発に使用されている実態が確認できます。
以上より、多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発に関する本薬の有効性は医学薬学上公知と判断いたしました。
安全性については136ページを御覧ください。
海外臨床試験において、本薬投与に起因する有害事象として主に認められた消化器症状は、本薬の既承認効能・効果で注意喚起されている事象であり、既承認効能・効果での使用時と同様に管理可能と考えます。また、非臨床試験では本薬の催奇形性が示唆されていること等から、既承認効能・効果では妊婦への投与は禁忌とされていますが、要望用法では妊娠成立前の排卵までの投与であること、海外臨床試験等では、本薬を妊娠初期も含め使用した場合でも児の先天異常の発現割合が高くなることを示唆する報告はないことから、本薬の催奇形性の潜在的なリスクが多嚢胞性卵巣症候群における本薬の有用性を直ちに否定するものではないと判断いたしました。ただし、不妊治療に十分な知識と経験のある医師の下で本薬の投与開始前に妊娠していないことを確認すること等を注意喚起する必要はあると判断しております。
効能・効果について138ページを御覧ください。
以上の有効性及び安全性の検討を踏まえ、多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発に係る効能・効果を設定することは妥当と判断いたしました。
また、本薬はインスリン抵抗性を改善する作用を有しており、海外ガイドラインでは、多嚢胞性卵巣症候群のうち、インスリン抵抗性や肥満を有する患者への使用が推奨されていること、国内ガイドラインでも、肥満、耐糖能異常、インスリン抵抗性のいずれかを認める場合も本薬投与が推奨されていることから、効能・効果に「ただし、肥満、耐糖能異常、又はインスリン抵抗性のいずれかを呈する患者に限る」と記載することが妥当と判断いたしました。
用法・用量については139ページを御覧ください。
海外臨床試験成績に基づき、国内外ガイドラインでは、他の排卵誘発薬との併用投与が推奨されており、国内の使用実態でも併用されていたことから、他の排卵誘発薬の併用が必須と判断いたしました。
用量について、本薬の有用性が示された海外臨床試験には、要望内容と同様に本薬500mg/日から開始し、1,500から2000mg。投与回数としては、500mgを1日3回から4回まで漸増した試験もあったこと、国内でも漸増する方法で最大1,500mgまで問題なく投与できている実態が確認できたことから、患者の忍容性を確認しながら500mgの1日3回経口投与を超えない範囲で漸増することが妥当と判断いたしました。
投与終了時期について、非臨床試験成績から妊婦への投与が禁忌とされており、妊娠中の本薬曝露による児への影響は否定できないことから、要望どおり排卵までとすることは妥当と判断いたしました。
以上のように、国内外にある情報を基に、ただいま説明いたしました本要望に係る効能・効果と用法・用量は医学薬学上公知と判断いたしました。
御審議よろしくお願いいたします。

○堀田座長 ありがとうございました。
それでは、御意見をいただきます。いかがでしょうか。
村島構成員から、前回、妊娠の確認というところで御意見をいただいたかと思うのですが、その辺はいかがですか。村島構成員、何か御意見はありますか。

○村島構成員 非常に難しいのでが、妊婦さんが禁忌であるということの解除までができない以上、この表現しかないのかなと思いました。
本来、催奇形性が示唆されているわけでの禁忌ではないので、もう少し遅くまで使ってもというのが本音のところでございますけれども、添付文書上、妊婦禁忌という文言になっている以上、これがちょうど妥協点かなと思います。

○堀田座長 ありがとうございます。
そのほかに御意見はございますか。
あるいは海野先生、梶原先生、何か追加の御発言はありますでしょうか。

○海野参考人 海野ですけれども、特にございません。

○堀田座長 梶原先生もよろしいですか。

○梶原参考人 特にありません。

○堀田座長 ありがとうございます。
それでは、特にこれ以上の御意見がなければ、メトホルミンの一般の不妊治療の使用については承認としたいと思います。ありがとうございました。
続けてお願いいたします。

○戸高参考人 資料4-6、146ページを御覧ください。
メトホルミン塩酸塩、多嚢胞性卵巣症候群の生殖補助医療における調節卵巣刺激でございます。
有効性について、161ページを御覧ください。
ほぼ同じような御報告になりますが、欧米等6か国で承認されてはございませんが、やはり海外臨床試験及びそれに基づくメタアナリシスにおいて、従来の調節卵巣刺激法と本薬の併用は、併用しない場合よりもOHSSの発現割合が低く、臨床妊娠率が高いことが示されています。これらの成績に基づき、国内外のガイドラインにおいて本薬の併用が推奨されてございます。国内の使用実態においても確認できます。
以上より、要望内容に係る効能・効果について、有効性は医学薬学上公知と判断いたしました。
安全性について161ページを御覧ください。
海外臨床試験において本薬に起因する有害事象として、やはり消化器症状なのですが、さっきと同じことになります。既承認効能と同じでございます。
それから、催奇形性についても同様でございます。先ほどと同じ理論で、安全性上大きな問題とはならないと判断いたしました。
効能・効果について163ページを御覧ください。
以上の有効性及び安全性の検討を踏まえ、多嚢胞性卵巣症候群患者における生殖補助医療での調節卵巣刺激に係る効能・効果を設定することは妥当と判断いたしました。
また、基本的には一般不妊治療で出産に至らない場合に生殖補助医療に移行すること、及び本薬の薬理作用を踏まえますと、前項と同様に効能・効果には「ただし、肥満、耐糖能以上、又はインスリン抵抗性のいずれかを呈する患者に限る」とすることが妥当と判断いたしました。
用法・用量について164ページを御覧ください。
これについては、本薬の有用性が示された海外臨床試験には、要望内容と同様に500から開始し、2,000mgまで漸増する方法もあったこと。国内でも最大1,500までの用量で問題なく投与できている実態が確認できたことから、通常500mgの1日1回経口投与より開始し、患者の忍容性を確認して500mgを1日3回経口投与まで増量することが妥当と判断いたしました。
投与終了時期については、前項と同様、妊婦また妊娠している可能性のある婦人への投与は禁忌とされており、児への影響は否定できないことから、要望どおり採卵までとすることが妥当と判断いたしました。
以上のように、国内外にある情報を基に、本要望に係る効能・効果と用法・用量は医学薬学上公知と判断いたしました。
御審議よろしくお願いいたします。

○堀田座長 ありがとうございます。
御意見、御質問をよろしくお願いいたします。先ほどとほぼ同じですので、改めての問題はないかもしれませんが、いかがでしょうか。
村島構成員、どうぞ。

○村島構成員 先ほどとの整合性を考えますと、これで良いと思います。採卵までと割と分かりやすいという意味で妥当でしょうね。結構です。

○堀田座長 ありがとうございます。賛同の御意見だと思います。
そのほかに何か御質問、御意見はありますか。よろしいでしょうか。
ありがとうございます。
それでは、御了解いただけたものと認めます。ありがとうございました。
続きまして、レトロゾールにつきまして、戸高先生、続いてお願いいたします。

○戸高参考人 資料4-7、レトロゾールでございます。
169ページを御覧ください。
まず、これは原因不明不妊における排卵誘発という御要望でございます。御存じのように、もともとアロマターゼインヒビターなので全く違う目的にはなるのですけれども、効果が確認できるということでございます。
有効性について183ページを御覧ください。
本薬は、欧米等6か国においても原因不明不妊における排卵誘発に係る効能・効果では承認されてございません。原因不明不妊を対象とした海外臨床試験において、本薬は本邦で広く使用されていますクロミフェンクエン酸塩と同程度の排卵率、妊娠率及び生産率であり、これらの成績に基づき、米国及びカナダのガイドラインにおいて本薬の投与が推奨されています。
また、国内の臨床試験成績は確認できなかったものの、国内のガイドラインでも原因不明不妊に関して人工授精、本薬を含む排卵誘発剤の使用を考慮することが推奨されており、生殖医療に係る医薬品の国内使用実態調査からも、本邦において原因不明不妊患者における排卵誘発に本薬が投与され、妊娠及び出産が可能である実態が確認できます。
以上より、日本人の原因不明不妊の患者における排卵誘発に対する本薬の有効性は医学薬学上公知と判断いたしました。
安全性について184ページを御覧ください。
本薬を原因不明不妊患者における排卵誘発に使用した際に主に認められました事象は、既承認の効能・効果で既に注意喚起しています、ほてり、頭痛及び疲労等の事象でした。
また、海外臨床試験では多胎妊娠の発現が認められましたが、その発言割合は本薬とクロミフェンで同程度であり、現状と比較して大きな問題となるような発現状況ではないと判断いたしました。
さらに、前回の会議でも御議論いただいたように、本薬は非臨床試験の結果及び本薬による排卵後に妊娠した女性から出生した児に先天異常が認められたとの2005年の報告等から、既承認の閉経後乳がんの効能・効果では、妊婦への投与は禁忌とされています。しかしながら、2005年以降に報告された海外臨床試験や国内外の観察研究で、自然妊娠例と比較して本薬投与例の児の先天異常の発現割合が高いことを示唆する報告はないこと、及び排卵誘発を目的とした本薬の投与期間は妊娠成立前の5日間であること等から、本薬の有効性を考慮すると、原因不明不妊患者の排卵誘発での使用において、本薬の潜在的な催奇形性リスクが本薬の有用性を直ちに否定するものではないと判断いたしました。
ただし、本薬の催奇形性は患者適切に情報を提供した上で、妊娠初期の意図しない本薬の投与を避けるために、各周期の本薬の投与前に妊娠していないことを確認すること、患者には基礎体温を測定すること等の注意喚起をする必要があると判断いたしました。
効能・効果について186ページを御覧ください。
以上の有効性及び安全性の検討を踏まえ、本薬の効能・効果は原因不明不妊における排卵誘発とすることが適切と判断いたしました。
用法・用量については187ページを御覧ください。
米国及びカナダのガイドラインの根拠となった海外臨床試験では、本薬2.5mg/日でクロミフェンの100mgと同程度の有効性を示すことが報告されています。
また、海外の並行群間比較試験において、本薬2.5mgと比較して本薬5mgで18mm以上の卵胞数や臨床妊娠率が増加することが示されています。
さらに、生殖医療に係る医薬品の国内使用実態調査では、本薬の1日投与量として2.5または5mgとの回答が得られています。
以上より、用法・用量は187ページに示した内容とすることが適切と判断いたしました。
以上のように、国内外にある情報を基に、本要望に係る効能・効果と用法・用量は医学薬学上の公知と判断いたしました。
御審議よろしくお願いいたします。

○堀田座長 ありがとうございました。
それでは、レトロゾールにつきまして、御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。特にないでしょうか。
追加の御発言等はありませんか。海野先生、梶原先生、よろしいでしょうか。

○海野参考人 特にございません。

○梶原参考人 私も特にありません。

○堀田座長 ありがとうございます。
それでは、特に御意見もないようですので、了承とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
最後になりますが、カベルゴリンにつきまして、戸高先生、よろしくお願いします。

○戸高参考人 資料4-8、191ページを御覧ください。
カベルゴリン、卵巣過剰刺激症候群の発症抑制の公知申請の該当性に係る御審議でございます。
有効性について201ページを御覧ください。
本品の要望についても、欧米等6か国において発症抑制に関する効能・効果では承認されておりませんが、卵巣過剰刺激症候群の高リスク患者を対象とした海外臨床試験において本薬による発症抑制に関する有効性が示されています。
国内外のガイドラインや教科書では、卵巣過剰収益症候群の発症抑制のために本薬の仕様が推奨されており、国内の使用実態調査から、本邦の医療現場において本薬が本目的として使用されている実態が確認されています。
以上より、日本人に対する本薬の卵巣過剰刺激症候群の発症抑制に関する有効性は医学薬学上公知と判断いたしました。
安全性については202ページを御覧ください。
本要望に係る海外臨床試験では、悪心及び嘔吐の発現が報告されており、海外の成書では本薬の副作用と成書ではして起立性低血圧が注意喚起されていますが、これらの事象は既承認の効能・効果でも発現することが添付文書で注意喚起されています。
また、国内の使用実態調査や副作用報告からも追加の注意喚起が必要となる事象は認められておりません。
以上から、本薬を卵巣過剰刺激症候群の発症抑制を目的として日本人に投与した際の安全性に大きな問題はないと判断いたしました。
効能・効果については203ページを御覧ください。
以上の有効性及び安全性の検討から、卵巣過剰刺激症候群の発症抑制に係る有用性は医学薬学上公知と判断できること、本薬の有用性が確認された海外臨床試験、国内外のガイドラインの記載内容及び国内使用実態は、いずれも生殖補助医療におけるものであることから、本薬の効能・効果は生殖補助医療に伴う卵巣過剰刺激症候群の発症抑制とすることが適切と判断いたしました。
また、臨床試験は卵巣過剰刺激症候群の高リスク患者が対象であったことを踏まえ、発症リスクが高いと判断される患者に対してのみ投与する旨、注意喚起することが適切と判断いたしました。
用法・用量について203ページを御覧ください。
国内外のガイドラインには本薬の推奨用法・用量は明記されていませんが、その根拠となった海外臨床試験では、本薬0.5mgを最終的な卵胞成熟の誘発開始日または採卵日から7~8日間投与した際の有用性が示されており、国内においても当該用法・用量が標準的な用法・用量として使用されている実態が確認できました。本薬0.5mgは、既承認の効能・効果における反復投与時の開始用量よりも高用量であるものの、就寝前投与とすることで、血圧低下等の副作用が発現した場合であっても安静状態が保たれることにより、症状の管理が可能となることが考えられることも踏まえ、用法・用量は203ページに示した内容とすることが適切と判断いたしました。
以上のように、国内外にある情報を基に、ただいま説明いたしました本要望に係る効能・効果と用法・用量は医学薬学上公知と判明いたしました。
御審議よろしくお願いいたします。

○堀田座長 ありがとうございました。
それでは、御意見、御発言はいかがでしょうか。特にありませんか。
特に御意見はないようですので、このカベルゴリンにつきましても、公知申請の該当性はWGの報告のとおり了承したいと思います。ありがとうございました。
ここまでで生殖補助医療に関する公知申請の該当性についての審議は終わりましたけれども、振り返って何か御発言等はありますでしょうか。あるいはコメントをいただけますでしょうか。
どうぞ。

○村島構成員 村島です。
レトロゾールの注意喚起のところをもう一回確認させてください。催奇形性を含む注意喚起をというところですが、先ほど戸高先生の御発表がありましたように、メタアナリシス等で催奇形性は今のところ否定的と考えられているような状況です。動物実験やッ症例報告をもとに一応禁忌になっているのだけれども、その後の疫学研究ではこうこうこうと丁寧に説明しないと、臨床現場で混乱が起こるのではないかと思いますので、製薬企業さんには丁寧な説明をするようにしていただきたいと思います。

○堀田座長 ありがとうございました。
これに対して何かコメントはありますか。

○吉田審査課長 ありがとうございます。
先生の御指摘はごもっともだと思いますので、今回これは公知該当性になるということになりますので、今後、それを受けて企業のほうが具体的に公知申請をして承認という形になるのだと思いますが、その際、今、御指摘のあったようなことがちゃんと先生方に伝わるように企業に指導をしたいと思います。ありがとうございました。

○堀田座長 よろしくお願いします。
そのほかに御意見はありますか。
海野先生、何か追加の御発言はありますか。

○海野参考人 いえ、特にございません。たくさんの薬を検討していただいてありがとうございました。

○堀田座長 梶原先生も何か追加の御発言はありますでしょうか。

○梶原参考人 特に何もありません。どうもありがとうございました。

○堀田座長 それでは、ここまでで公知申請の該当性にかかる審議を終えたいと思います。ありがとうございました。
海野先生、梶原先生もありがとうございました。
続きまして、企業から提出された開発工程表につきまして、事務局から御説明をお願いします。

○野村治験室長 それでは、207ページを御覧ください。資料5-1になります。
企業から提出された開発工程表についての資料でございます。
最初の○に記載がございますとおり、現在開発を実施している全ての開発要請先の企業から、令和4年1月5日時点の状況を踏まえた最新の開発工程表が提出されております。件数も記載してございますけれども、第1回要望分が183件、第2回が93件、第3回が44件、第4回として70件となっております。
詳細については次の資料で御説明をさせていただきますので、210ページまで飛んでいただければと思います。
資料5-2、210ページでございますけれども、こちらは各企業から提出されました開発工程表の進捗をまとめた資料になります。
詳細な進捗などにつきましては資料5-3から5-6で御確認いただければと存じますが、まずはこちらの資料を用いまして、進捗状況に関する主な変更点を御報告させていただければと思います。
まず初めに、「1.開発要請の件数」についてです。備考にお示ししていますように、要望件数といたしましては、Ⅳ-123からⅣ-136までの14件がございました。しかし、1件につきまして複数の企業に対して開発を要請しているものもございますので、第19回の開発要請で14件、第20回の開発要件で7件追加されまして、開発要請の件数としては49件から70件となっております。
なお、新たに開発要請を行った21件は全て不妊治療に関するものでございました。
続きまして211ページ、「2.開発工程表における進捗」につきまして、要請回数ごと、その進捗順で御紹介をさせていただきます。
まず(1)第1回開発要請につきまして、要望番号1のダイドーファーマのAmifampridineに関して試験計画届が提出されました。この結果、試験計画届出提出済みが1件増えまして3件となっております。
第2回開発要請につきましては、要望番号Ⅱ-215及びⅡ-216のファイザーのベンジルペニシリンベンザチン水和物が昨年9月に承認されました。この結果、承認済み品目が2件増えまして85件となっております。
続きまして、(3)第3回開発要請につきましては、Ⅲ-③-23、日本歯科薬品のメピバカイン塩酸塩及びⅢ-③-19nのサノフィのフルダラビンリン酸エステルが公知申請予定となっておりまして、この結果、公知申請予定品目が2件増えまして4件となっております。
続きまして、(4)第4回開発要請につきましては、要望番号Ⅳ-59aの日本血液製剤機構の乾燥人フィブリノゲン及び要望番号Ⅳ-57の太陽ファルマのグラニセトロン塩酸塩が承認申請されました。
また、第47回と48回の検討会議で御議論いただきました結果を踏まえまして、その下になりますけれども、要望番号Ⅳ-123及びⅣ-124のヒト絨毛性性腺刺激ホルモンにつきましてはあすか製薬、富士製薬工業、持田製薬の3社に対して、続きまして、要望番号Ⅳ-125のヒト下垂体性性腺刺激ホルモンについてはあすか製薬、フェリング・ファーマ、富士製薬工業の3社に対して、要望番号Ⅳ-126の精製下垂体性性腺刺激ホルモンに対してはあすか製薬と富士製薬工業に対して、要望番号Ⅳ-127のセトロレリクス酢酸塩については日本化薬に対して、要望番号Ⅳ-128のナファレリン酢酸塩水和物についてはファイザーに対して、要望番号Ⅳ-129のブセレリン酢酸塩についてはサノフィに対して、要望番号Ⅳ-130のクロミフェンクエン塩酸塩については富士製薬工業に対して、要望番号Ⅳ-131のジドロゲステロンについてはマイランEPD合同会社に対して、要望番号Ⅳ-132及び133のメトホルミン塩酸塩については大日本住友製薬に対して、要望番号Ⅳ-134及び135のレトロゾールについてはノバルティスファーマに対して、要望番号Ⅳ-136のカベルゴリンにつきましてはファイザーに対してそれぞれ開発要請を行いました。
進捗状況としましては、全ての品目において公知申請予定となっております。
この結果、承認申請済み品目が2件増え5件に、公知申請予定品目が21件増え46件となっております。
以上で開発要請品目の進捗の御報告を終えさせていただきます。
続きまして、非常にページが飛びますけれども、313ページをお願いいたします。
313ページ、資料6となっております。こちらは開発企業の募集を行った医薬品の進捗状況の資料でございます。
第1回の13番、富士製薬工業のプロゲステロン、第2回の12番、富士フイルム富山化学の3-ヨードベンジルグアニジンについて、どちらも昨年9月に承認されましたので、承認済みとなっております。
続きまして、第3回の3番及び第4回の6番及び7のアナキンラにつきましては、Swedish Orphan Biovitrumが国内に法人を設立したことに伴いまして、開発の意思の申出があった企業の名称がSwedish Orphan Biovitrum Japanに変更となり、さらに第4回の6番、7番については、開発状況は治験準備中となっております。
その下の開発に向けた検討依頼品目については、前回からの変更はございません。
続きまして、下の316ページを御覧ください。
資料7-1、3-ヨードベンジルグアニジンに係る開発要請について御説明をいたします。
本剤につきましては、第14回の医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議におきまして、医療上の必要性が高いと御判断いただいたものの、当時、開発要請を行う適切な企業が存在しなかったことから公募が行われておりました。それに対して富士フイルム富山化学が開発の意思を示し、検討を進めていたところでございます。
先ほど資料6で申し上げましたとおり、今般、こちらの企業が本剤について褐色細胞腫を効能・効果といたしまして製造販売承認を取得いたしました。他方で、本剤に関しましては、褐色細胞腫に係る開発公募とは別に神経芽腫と甲状腺髄様がんに係る開発公募も併せて行われている状況でございます。
こういった経緯を踏まえまして、参考資料4-2、開発要請先企業の指定の考え方の方に共通ルールというものを3つ挙げてございますけれども、3つ目を御覧いただければと思います。このルールといたしまして、開発企業を公募している品目について、新たに要請先となり得る企業が確認をされた場合には、その時点で開発企業が決まっていない場合には、この企業に対して開発を要請するということがルールとして定められております。このルールに従いまして、要望番号Ⅱ-5の神経芽腫、要望番号Ⅱ-7の甲状腺髄様がんの2要望につきましては、富士フイルム富山化学が開発要請先に該当するということになりましたので、新たに開発要請を行うこととしたいと考えております。
最後に317ページ、資料7-2、アナキンラに係る開発要請についての資料の御説明をいたします。
先ほどの御説明と重複をいたしますけれども、本剤につきましては、第23回及び第40回の検討会議、医療上の必要性が高いと御判断をいただいて開発公募が行われたところでございます。資料6の説明の際にも申し上げましたけれども、今般、Swedish Orphan Biovitrumの国内法人であるSwedish Orphan Biovitrum Japanが設立されていることが確認できまして、先ほどのルールに基づきますと、こちらの企業が開発要請に該当することとなりました。
これを踏まえまして、要望番号Ⅲ-②-1、クリオピリン関連周期性症候群、要望番号Ⅳ-80の成人スチル病、要望番号Ⅳ-81の全身性若年特発性関節炎の3要望につきましては、こちらの企業に対して開発要請をさせていただきたいと考えております。
なお、資料7-1及び7-2でお示ししました5つの要望については、現時点では候補品目となっておりますので資料6に記載をしているところでございますが、本日の議論において新たに開発要請を行うということで御了承いただけましたら、次回以降はこちらから削除するという方向で考えております。
以上となります。

○堀田座長 ありがとうございました。
300ページを超える大変膨大な資料で探すのが大変ですけれども、皆さん追いつかれましたでしょうか。
ただいまの説明にありますように、開発工程表に基づいてどのような対応が行われているかということについて報告をいただきましたが、何か御発言、御質問はございますでしょうか。
今回の生殖補助医療に関係するものは、医療上の必要性について御審議いただいた段階で開発要請をかけている。その中で加えて公知申請の該当性を評価していただいたということです。何とか無事にここまでたどりついたと思います。
それから、アナキンラとかグアニジンについては古くからの要望事項で、医療上の必要性が高いとはいえ開発企業がなかなか見つからないで公募したという経緯で、ようやくその後の進捗が見られたという状況かと思います。
いかがでしょうか。何か御発言、あるいは進め方について何か御意見等いただければ。よろしいでしょうか。
本日は、これで生殖補助医療に関係するものは一通りの審議を終えましたので、4月以降の保険適用を目指して動いていくと聞いています。現在、例えば着床前診断についていろいろ報道されていますけれども、生殖補助医療全体について今どんなふうになっているかというのを、せっかくですから審議官、もしくは局長がいらっしゃいますので、何か状況をお聞かせいただければ幸いです。

○吉田審査課長 審査課の吉田でございます。
いわゆる不妊治療の関係でございますけれども、この検討会議のほうでもいろいろ御議論いただきました。どうもありがとうございます。
座長からもございましたとおり、この4月からの診療報酬改定に向けて、いわゆる中医協のほうで今まさに議論がされているところでございます。報道でもございましたけれども、おおむね基本的にこの4月から不妊治療として適用するという方向には御了解いただけている。今、細部についていろいろ議論がなされているという状況でございますけれども、その際には、生殖医学会のほうで策定されたガイドラインの中で評価AとかBというような評価がなされたものについては、基本的には保険適用するという方向でおおむね了解されているという状況としています。その中で、今回御議論いただきましたようなお薬、あるいはこの枠組みではない形で薬事承認に持っていくものもございますけれども、そういったものを含めまして、4月の適用に向けて必要な手続を今進めているという状況でございますが、おおむね必要なものについては御了解いただけて、薬事承認に間に合うのではないかという状況でございます。
細かいことを申し上げますと、AとかB以外のいわゆるC評価と言いましょうか、ガイドライン上C評価になるようなものも実はございまして、そういったものについては今回の保険適用は難しい。そういったものについては、いわゆる先進医療の枠組みの中でエビデンスを取りつつ、先進医療の枠で一定の保険外併用がききますので、そういったところでデータを取りつつ、将来的な保険適用を目指していくというような動きで進められていると承知しておりますので、これまでの御礼を申し上げますとともに、また何かありましたら御協力いただければと思っております。
以上です。

○堀田座長 ありがとうございました。
ただいま、状況につきまして御説明いただいたところであります。
何かございますか。

○鎌田医薬局長 せっかくですので、医薬局長でございます。
不妊治療に関しましては、今、審査課長から申し上げた状況でございます。発端が不妊治療の保険適用という方針の決定から始まって、医療界あるいは患者さんからの要望といった通常の流れからすると違うドライブというのでしょうか、ベクトルでございましたが、非常に短期間で多くの御検討をいただき、感謝申し上げます。
一方で、この会議という存在を考えたときに、医薬品の承認というものは長い期間をかけた臨床試験の結果を踏まえ評価するというものでございますけれども、この会そのものは非常にスペシャルな存在だと思っておりまして、こういった薬の承認の在り方あるいは使用の在り方については、別途患者申出療養などもあるのですけれども、今回の一連のコロナ対応などを考えたときに、やはり新しい医療、新しい疾患あるいは新しい薬に対して、このように皆様の英知を集結して対応するということも非常に重要なのかなということを改めて感じた次第でございます。引き続きよろしくお願い申し上げます。
以上です。

○堀田座長 ありがとうございました。
審議官も一言お願いします。

○山本審議官 ありがとうございます。
多くは重なってしまいますので、手短にでございますが、様々なエビデンスを集めていただき、また、それを評価していただき、大きな塊の不妊治療について来年度早々からのめどをつけることができましたが、引き続き様々なことをフォローしていくことにもなろうかと思います。その折にもぜひ先生方からの御支援をいただきたいと思います。また引き続き、ほかの分野も含め、お願いを申し上げたいと思いますが、本件、集中的にお取り組みいただき、ありがとうございました。

○堀田座長 ありがとうございました。
それでは、これで本日の予定した議題は終了でありますけれども、その他、事務局からお願いします。

○吉田審査課長 それでは、事務局のほうから1点ございます。
皆様も御案内のとおり、今年度でこの検討会議の構成員を辞任される先生方がございますので、こちらのほうから御紹介させていただければと思います。
まず大森構成員、それから、岡部構成員、合田構成員、そして、堀田座長でございます。
大森構成員におかれましては、平成30年7月の第35回会議から約3年半にわたりまして検討会議に御参加いただいております。
岡部構成員につきましては、平成22年の2月の第1回会議から約12年間にわたり当検討会議に御参加いただきました。
それから、合田構成員でございますが、平成26年4月の第19回会議から約8年間にわたりまして検討会議に御参加いただいております。
そして、堀田座長におかれましては、実は当検討会議の前身でございます未承認薬使用問題検討会議から座長をお引き受けいただきまして、当検討会議に移行後もおよそ12年間にわたり座長をお務めいただいたところでございます。
第1回会議を開催した平成22年2月から今日に至るまで、実はおよそ約1,000件の要望を受け付けておりますが、そのうち300件を超える品目につきまして承認に至ったという状況でございます。この場をお借りいたしまして厚く御礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。

○堀田座長 ありがとうございました。
それでは、今回構成員を御退任される先生からコメント、御挨拶をいただきたいと思います。
まず、大森先生、お願いします。
今、離席されているかもしれません。もし間に合ったらということで、では、岡部先生、よろしくお願いします。

○岡部構成員 岡部です。
わざわざ御挨拶をいただきましてありがとうございました。
今伺って、12年もたったのかというような思いなのですけれども、微力で貢献ができなかったのは大変申し訳ないと思っているのですけれども、私自身、大変勉強になりました。
また、さらにこういったことで発展していただくと、途中で感染症がいろいろ入ったので動きも激しいわけですけれども、引き続き、大変でしょうが、事務局の皆さんをはじめ、構成員の先生方、どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。

○堀田座長 合田先生は本日は御欠席のようでございます。
先生方、長年にわたり、ありがとうございました。
それでは、私も一言だけ御挨拶をさせていただきます。
先ほど御紹介いただきました、この検討会の前身であります未承認薬使用問題検討会が平成17年から始まっていますけれども、それ以来の付き合いで、もう17年やらせていただきました。本日はちょうど第50回でありますし、懸案でありました生殖補助医療についても審議が終了と、非常に切りのいいところで退任させていただくという運びでございます。
振り返りますと、ドラッグラグが社会問題化している中で動いてきたこの検討会であります。この間PMDAは体制が非常に強化されて、審査も非常に早くなって、いわゆる審査ラグというのは海外とはほとんど引けを取らない、あるいは場合によってはむしろ進んでいるという状況になりました。本検討会は具体的に個々の事例についてきちんとドラッグラグを潰していくというような取組をやってきました。構成員の皆様方の御尽力に感謝したいと思います。また、これを支えていただきました事務局、WG、そして、PMDAの皆さんには本当に多大なる御尽力があってこのように続いていると思います。
長きにわたりまして、皆様、どうもありがとうございました。
それでは、事務局から最後に連絡等ありましたら。

○吉田審査課長 先生方、どうもありがとうございました。
それでは、本日も長時間にわたりまして御議論いただきまして、誠にありがとうございました。
次回は来年度の開催になりますけれども、検討会議の日程、開催形式につきましては、決定次第御連絡をさせていただきます。御多用のところ恐縮でございますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。

○堀田座長 これで第50回「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」を終了といたします。
ありがとうございました。
 

(了)
<照会先>

厚生労働省医政局研究開発振興課
厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課

  03-5253-1111(内線 4221)

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