ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 医薬・生活衛生局が実施する検討会等> 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議> 第37回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(2019年2月6日)

 
 

2019年2月6日 第37回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議

○日時

平成31年2月6日(水) 16:00~18:00

 

○場所

AP新橋虎ノ門 Aルーム(11階)
東京都港区西新橋1-6-15 NS虎ノ門ビル(日本酒造虎ノ門ビル)

○出席者

出席構成員

新構成員、五十嵐構成員、伊藤構成員、大森構成員、岡部構成員
合田構成員、後藤構成員、長島構成員、平林構成員、藤原構成員
堀田構成員、村島構成員、横谷構成員
 

出席参考人

小早川参考人、中村参考人、米盛参考人

○議題

第I回要望に係る専門作業班(WG)の検討状況等について
第II回要望に係る専門作業班(WG)の検討状況等について
第III回要望に係る専門作業班(WG)の検討状況等について
第IV回要望に係る専門作業班(WG)の検討状況等について
要望品目の医療上の必要性について
企業から提出された開発工程表等について
その他

○議事


○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
定刻よりやや早うございますが、ただいまより第37回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議を開催いたします。本日は、岩田構成員、小川構成員、落合構成員、佐藤構成員、田村構成員、平安構成員、山本構成員より御欠席との御連絡を頂いております。また、村島構成員、藤原構成員から少し遅れるとの御連絡を頂戴しております。それから、医薬・生活衛生局長についても遅れるということを聞いております。本日の出席者ですが、ワーキンググループの検討状況を御報告するに当たりまして、各ワーキンググループのメンバーから小早川参考人、中村参考人、米盛参考人に御出席いただいております。カメラ撮影のほうはここまでとさせていただきたく、よろしくお願いいたします。
それでは、堀田座長、以降の議事進行をお願いいたします。
 
○堀田座長
皆様こんにちは。それでは、ただいまから第37回の検討会議を始めたいと思います。まず、後で説明がありますが、タブレット端末を使うのは初めてということで、進行がうまくいくかどうかという心配ががありますが、是非御協力いただきたいと思います。それでは、本日の配布資料の確認からお願いします。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
よろしくお願いいたします。ただいま御紹介がありましたとおり、本日の資料についてはペーパーレス化ということで、各委員のお手元のタブレット端末で資料を御確認いただければと思います。
タブレット端末は、議事次第を画面に表示した状態で配布されております。他の資料を画面に表示する場合には、画面左上のマイプライベートファイルを1回指でタップしてください。そうすると、右側に各種資料が、資料0から順番に座席表まで並んで表示されます。タブレットの操作の使用方法についてですが、ペーパーレス審議会のタブレット操作説明書という紙を配布しておりますので、こちらを御確認しながら進めていただければと思います。
この中で、任意のページに飛ぶという操作については、よく使うことになるのではないかと思いますので、特に御説明いたします。こちらの操作説明書では裏面の(2)に書かれています。例として資料4-2を開けて説明いたしますと、この中で「25ページ目を御覧ください」と言われた場合ですが、画面の左下に3本横線が並んでいる所を押しますと、5行ほど文字が出てくるのですが、この中で「ファイル/印刷に注釈をつける」をタッチすると、画面の下のほうに今回のページの一覧が出てきます。ここでタッチするとページが切り変わるので、スワイプしてスクロールするよりも少し早いかなと思います。現在、当課の担当が、皆さんのお手元御確認に回っているところだと思いますので、操作について少し実戦でやっていただけるとよろしいのではないかなと思います。元の画面に戻るときは、左上の「閉じる」をタップすると、先ほどのファイルの一覧の画面に戻ります。いろいろと使いやすいやり方で御確認いただければと思います。よろしゅうございますか。
それでは、改めて本日の資料の確認に戻りたいと思います。先ほどのマイプライベートファイルの表示を見ながら御確認いただければと思いますが、資料0が議事次第、配布資料の一覧です。資料1が検討会議における進め方でして、ここでは検討会議概要と書かれております。資料2-1~資料2-4については、第I回~第IV回の要望に係る専門作業班の検討状況の概要についてです。資料3-1~資料3-3は、医療上の必要性に関する専門作業班の評価です。資料4-1ですが、企業から提出された開発工程表です。資料4-2~資料4-5は、第I回~第IV回の要望に関して企業から提出された開発工程表の概要です。資料5は、開発企業の募集を行った医薬品のリストが示されております。資料6ですが、議題の中でも御報告いたしますが、チオペンタールナトリウムの要望についてということで、要望者からの文書が届いたというものです。
また、参考資料については、ひとつづりで「参考資料のファイル」として示しております。この中には、開催要綱、構成員名簿、ワーキングクループの設置、ワーキンググループメンバーの名簿、医療上の必要性の評価の基準、開発を要請された企業の指定の考え方、人道的見地から実施される治験の制度該当性の基準について、執行部に所属している学会についてという内容になっております。こちらの参考資料のファイルの最後の執行部に所属している学会についてというものですが、前回の会議資料を現時点での内容に更新しておりまして、本会議の公平性の観点から、当面は構成員のうち当概学会の執行部に在席する方については、当概要望に係る背景事情等の説明は行うものの、議決には参加しないこととされております。本資料の内容に誤り等がありましたら、この時点でお知らせいただければと思います。
本日の審議については、こちらの内容に基づいて進めていただければと思います。資料の不足等ございましたら、事務局までお申し付けください。以上です。
 
○堀田座長
ありがとうございました。資料については、恐らく同じものがアップされているので欠落等はないとは思いますが、何か不具合があったら申し出ていただきたいと思います。よろしいでしょうか。開いていただいている資料が、小さくて見えにくいときは、人差し指と親指で拡大が可能ですので、拡大して見ていただければと思います。
それでは、前回の当検討会議は10月17日に開催しておりますが、事務局からその後の進捗状況について説明いただきます。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
資料1を御覧ください。資料1の検討会議における検討の進め方ですが、前回からの変更したポイントについて御報告します。まず、資料1の最初のスライドですが、左下に学会、患者団体等の要望に関する件数をまとめていますが、こちらのほうに、平成29年12月から平成30年9月末までに要望があったものを新たに追加いたしました。20件追加で計76件と更新しております。同じページの資料の右下、開発要請の件数ですが、本年1月末までに新たに開発要請・開発企業募集を行った品目がありますので、件数の更新を行っております。企業に開発要請を行ったものについて、第Ⅳ回の要望の件数を前回14件と御報告いたしましたが、15件に更新しております。それ以外の箇所についての変更はありません。
2ページ目についても、同様の箇所について変更を行っております。資料1については以上です。
 
○堀田座長
ありがとうございました。それでは、何かここまでで御質問、御意見ありますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは次に進みたいと思います。続いて、第Ⅰ回、第Ⅱ回、第Ⅲ回、第Ⅳ回の未承認薬・適応外薬の開発要望について、事務局から説明いただきます。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
それでは、資料2-1の御確認を進めていただきます。資料2-1のファイルを開いてください。こちらは第Ⅰ回の要望についての進捗状況を取りまとめたものですが、第34回の検討会議で開発企業が確認された品目について、現在、治験相談の実施等を検討している状態となっていることが報告されております。現在、検討状況の確認として残っているのはこちらの1品目になります。こちらが第Ⅰ回要望の状況です。
戻りまして、資料2-2のファイルを開いてください。前回の会議までで、1ページ目の左側の表の右上の合計欄ですが、未承認薬で26件、適応外薬で78件、合計104件について、医療上の必要性が高いとの評価を頂いております。前回の会議時点で検討中となされているものが適応外薬で1件ありましたが、こちらの品目につきまして、検討終了前に要望者から要望が取り下げられたことから検討対象外となりましたので、資料6で御報告いたします。こちらが、要望に関する医療上の必要性の評価の状況です。
2ページ目を御覧ください。開発要請又は開発企業の募集を行った品目の、開発要請と公知申請の妥当性の確認状況です。前回会議時点で検討中だったものにつきましては、資料の左側下の表ですが、7件ありました。こちらのうち、1件について「既に開発に着手しているもの」、1件について「開発要請後に要望が取り下げられたもの」となりましたので、実施が必要な試験や公知申請の妥当性について検討中のものは残り5件という状況となりました。「開発要請後に要望が取り下げられたもの」1件につきましては、資料6で報告いたします。検討中のものにつきましては、3、4ページ目以降の別添で一覧として取りまとめられておりまして、更新があったものについては灰色で表示しております。資料2-2につきましての説明は以上です。
続きまして、資料2-3の説明に移ります。こちらは第Ⅲ回の要望について御報告するものです。前回の会議までで、1ページ左上の表の右上の合計欄ですが、未承認薬13件、適応外薬43件、合計56件につきまして、医療上の必要性が高いという評価を頂いておりました。前回会議時点で検討中だったものは適応外薬で10件ありましたが、こちらについては今回の会議までで進捗がなく、引き続き検討中という状況でして、必要性の個別の状況につきましては、3~5ページ目の別添1に一覧としてまとめております。
続いて、2ページ目を御覧ください。開発要請又は開発企業の募集を行った品目の状況を示したものです。資料の左側下の表ですが、前回会議時点で検討中のもの14件について検討を行った結果、4件について「既に開発に着手しているもの」という取扱いとなりましたので、残りの検討が必要なものは10件という状況になりました。検討中のものの詳細につきましては、6~8ページの別添2に一覧としてまとめておりまして、「既に開発に着手しているもの」の4件については、9ページにまとめて表示をしています。灰色で示した部分が前回会議からの変更となります。こちらが資料2-3の説明です。
続きまして、資料2-4の説明に移ります。資料2-4は、第Ⅳ回要望に係る諮問作業班の検討状況に関することでして、今回改めまして、平成27年7月1日から平成30年9月30日までの要望について、進捗状況を取りまとめております。1ページの左側の表ですが、前回の会議までで、未承認薬で6件、適応外薬で11件、迅速実用化スキームに該当する4件の合計21件につきまして、医療上の必要性が高いとの評価を頂いております。
前回の会議時点で検討中であった24件に、新たな要望20件を追加した合計44件について進捗をまとめているのが右側の表です。このうち、抗がんワーキンググループで1件、小児ワーキンググループで1件が、医療上の必要性が高いと評価されており、代謝・その他ワーキンググループにおいて1件、抗がんワーキンググループにおいて1件が、医療上の必要性が高くないと評価されております。こちらについては後ほど、資料3-1~資料3-3において御報告いただくこととなります。医療上の必要性に関する検討中の品目の個別の状況につきましては、3~9ページ目の別添1に一覧として取りまとめております。
続いて、2ページ目を御覧ください。こちらは、開発要請又は開発企業の募集を行った品目の状況をお示しした資料です。資料の右側で、4として「前回検討会議から本会議までの開発要請と公知申請の妥当性の確認に係る進捗状況について」とありますが、こちらの1ポツ目、前回、医療上の必要性は高いと評価された1品目について、平成30年11月12日に開発要請を行いましたので、それが反映されております。前回会議時点で検討中のものにつきましては、資料の左側の下の表に書いてあるとおり、10件ありました。検討中の品目については合わせて11件でしたが、先ほどの1件を引いて、再度、現在検討中のものは10件という状況になっております。具体的な個別の品目の状況につきましては、10、11ページの別添2において一覧にしておりますので、御確認いただければと思います。長くなりましたが、説明は以上でございます。
 
○堀田座長
ありがとうございました。それでは、ただいまの報告に、何か御質問や御意見がありましたらよろしくお願いいたします。今の所はここの内容についてではありませんので、詳細はこれから各ワーキンググループの報告等を受けますが、今の所まででいかがでしょうか。よろしいですか。はい。ありがとうございました。
続きまして、要望品目に係る医療上の必要性に関する検討状況を説明していただきますが、まず最初に、代謝・その他ワーキンググループから、小早川先生に御報告をお願いします。
 
○小早川参考人
よろしくお願いします。それでは、資料3-1の1ページを御覧ください。要望された医薬品はブデソニドです。要望された効能・効果は、自己免疫性肝疾患への使用(自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎、原発性硬化性胆管炎)です。
適応疾病の重篤性についてですが、自己免疫性肝疾患は、適切な治療が行われない場合には肝硬変や肝不全に進展し、死亡に至る可能性があると考えられます。以上より、ア、生命に重大な影響がある疾患、致死的な疾患に該当すると判断いたしました。
医療上の有用性についてですが、以下の理由から本要望についてはア~ウのいずれにも該当しないことから、エ、該当しないと判断いたしました。1、自己免疫性肝炎に対して、本邦ではプレドニゾロン、ウルソデオキシコール酸、アザチオプリン等により治療が行われていること。2、自己免疫性肝疾患に対して、本要望対象である本邦で承認されているブデソニド経口製剤「ゼンタコート」は、欧米等6か国で承認されていないこと。3、自己免疫性肝炎に対して、欧米等の臨床試験において、有効性・安全性等が既存の療法と比べて明らかに優れていることを示す成績は得られていないこと。4、海外の診療ガイドラインにおいては、自己免疫性肝炎に対するブデソニドの有用性について、「使用経験が少なく、事例報告にとどまる」「長期有効性、最適な減量法のアプローチに関する情報はほとんどない」「プレドニゾロンに忍容性がない非肝硬変患者に対する代替治療法である」等の記載にとどまり、現時点において海外で標準的療法に位置付けられているとまでは判断できないこと。5、要望効能・効果である自己免疫性肝患のうち、原発性胆汁性胆管炎、原発性硬化性胆管炎を効能・効果とするブデソニド製剤は、欧米等6か国で承認されておらず、当該2疾患に対するブデソニド製剤の有効性及び安全性に関する文献等の報告も限定的であること。
なお、海外ではブデソニド製剤「Budenofalk」が自己免疫性肝炎に対して承認されております。「Budenofalk」は、pH6.4超で溶解するよう設計されたpH依存性の腸溶性製剤でありますが、本邦で承認されている「ゼンタコート」は、pH5.5超で溶解するよう設計されたpH及び時間依存性腸溶性製剤です。両製剤は、ブデソニドが放出される部位がそれぞれ異なる腸溶性製剤(主に小腸で放出するように設計されているものと、主に大腸で作用するように設計されているもの)であることから、現時点では「Budenofalk」と同様の有効性及び安全性が「ゼンタコート」で得られるとは判断できないと考えております。以上です。
 
○堀田座長
ありがとうございました。ただいまのワーキンググループからの報告について御審議いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。国内では、これは臨床試験はやられているんですか。
 
○小早川参考人
疾患自体の数が少ないものですから、なかなか臨床試験が行えない領域であることは確かです。このワーキンググループで、アザチオプリンに関しては、以前に公知申請ということで、この会で承認されたという経緯がありますが、なかなか臨床試験自体をやることが難しいのかなという感じです。
 
○堀田座長
いかがでしょうか。
 
○村島構成員
前回、アザチオプリンが適応となりましたのでよろしいと思います。
 
○堀田座長
ありがとうございます。そういう御意見もありました。これは、個人からの要望になっていますが、学会の見解というのは何かあるのでしょうか。
 
○小早川参考人
私も学会関係者をいろいろ知っておりますが、欲しいか欲しくないかと言われると、欲しいという声はもちろんあるのはあるのですが、やはりファーストラインとして使うお薬ではないのは確かです。普通は、プレドニンで効く方がほとんどなので、現在、プレドニンの副作用でうまく使えない方に関しては、先日アザチオプリンが承認されたので、ちょっと選択肢が広がったというところで、かなり手当てされてきたところかなと思いますが、アザチオプリンも副作用があるお薬ですので、両方使えない場合はどうするのかなといったときに、本剤が次に出てくる可能性はあると思います。ただ、海外でもそんなにエビデンスが多いわけではないですし、これをどこまで推すのかというところで、ほかの免疫抑制剤を推す声もありますし、これが次のファーストになるのかなと言われると、少し疑問があるところです。
○堀田座長
ほかに御意見はありますか。よろしいでしょうか。それでは、アザチオプリンが承認されたことも踏まえて、医療上の必要性はそれほど高くないというワーキンググループの報告に御了解いただけますでしょうか。ありがとうございました。それでは、このワーキンググループの報告を承認したいと思います。
次は、抗がんワーキンググループのほうから、米盛先生に御報告をお願いします。
 
○米盛参考人
抗がんワーキンググループで検討した品目について御説明させていただきます。資料3-2を御覧ください。
まず、1ページ目、悪性リンパ腫における自家造血幹細胞移植の前治療に対するブスルファンの要望です。重篤性について、悪性リンパ腫は致死的な疾患であることから、アに該当すると判断しました。医療上の有用性について、診療ガイドライン及び教科書の記載内容、海外臨床試験成績等を踏まえると、ブスルファンと他の抗悪性腫瘍剤との併用投与は、悪性リンパ腫における自家造血幹細胞移植の前治療に対して、欧米等で標準的治療に位置付けられていると考えられることから、ウに該当すると判断しました。
続いて、2ページ目を御覧ください。子宮体癌及び子宮内膜異型増殖症患者に対するメトホルミン塩酸塩の要望が、未承認薬迅速実用化スキーム対象品目として提出されております。本要望は、要望要件のうち2の優れた試験成績に係る論文が権威ある学術雑誌で公表されているものに該当すると要望者より説明されており、当該説明の根拠として提出された子宮体癌及び子宮内膜異型増殖症患者を対象とした非対照国内第Ⅱ相臨床試験について中心に評価しました。重篤性について、子宮体癌及び子宮内膜異型増殖症は致死的な疾患に該当することから、アに該当すると判断いたしました。医療上の有用性について、子宮体癌及び子宮内膜異型増殖症に対する薬剤として、メドロキシプロゲステロンが選択可能である旨が要望書にも記載されており、評価基準であるア、既存の療法が国内にはないには該当しないと考えております。
また、提出された非対照国内第Ⅱ相臨床試験の論文では、メトホルミン塩酸塩と既存治療であるメドロキシプロゲステロンとの併用投与の無病生存期間の結果が報告されておりますが、非対照試験として実施された無病生存期間の成績に基づき、要望内容が評価基準である、イ、既存の療法に比べて明らかに優れている、に該当するとまでは判断できないと考えたことから、医療上の有用性は、エ、該当しない、に該当すると判断いたしました。説明は以上です。
 
○堀田座長
ありがとうございました。ただいまの米盛参考人からの報告につきまして、何か御意見、御質問はございますでしょうか。まずは、ブスルファンにつきましていかがですか。
 
○大森構成員
ブスルファンに関して検討いただきまして、どうもありがとうございます。非常に、このような前向きな結果というのはよろしいかと思いますが、確認なのですが、ブスルファンというのは、今、1日4回、4日間全投与というようなことがありまして、他の疾患だったと思うのですが、1日1回投与が認められている部分もあると思うのですが、今回、この点につきまして、投与回数、ローディング等についてのディスカッションというのはされたかどうかを確認したいのです。
 
○米盛参考人
要望された投与回数における議論はしておりまして、1日1回投与等の他の方法については検討しておりません。
 
○大森構成員
資料等も散見されなかった、要するになかったとなるのでしょうか。ゆえに、議論には必要なかったということになるのでしょうか。
 
○米盛参考人
資料提出されているのは、1日4回に関する要望が提出されております。
 
○堀田座長
今、大森構成員がおっしゃったのは、他の適応において、1回投与でもいいかとされているが、そのような意見はあったのかということかと思います。
 
○大森構成員
要するに、これを検討する際も、そのような臨床症例、治療等で、もし集まったのであるならば、少し議論していただいてもよかったのではないのかなというところがあったので質問させていただきましたが、そのような検討はされなかったということですよね。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
事務局から情報提供でございますが、要望者からは、1日1回投与法につきましても、この検討会議に別途要望をしているということなので、今、検討状況がどうなっているのか確認をさせていただいているところでございます。
 
○堀田座長 少し整理しますと、要するに1日4回というのと1回。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
1日1回。
 
○堀田座長
両方あって、両方とも一応要望されているという、そのような理解ですか。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
そのように要望者からは申告を受けております。
 
○大森構成員
これ、臨床の現場ではかなり煩雑であり、かつ、回数が多く患者さんの負担が大きいものですから、1日1回の投与というように欧米では既に行われている部分もあろうということなので、もしそのようなことがあるのでしたら、是非ともこれからも継続して議論して上に上げていただきたいと思います。以上です。
 
○堀田座長
分かりました。そのような御意見もあるということです。ただ、今回は4回投与でどうかという話になっていますので、この点についてのワーキンググループの報告についてはよろしいでしょうか。ただし、引き続き1回法についても検討していただくということで整理したいと思います。ありがとうございました。よろしいでしょうか。それでは、ブスルファンは御承認いただけたということにしたいと思います。
それからもう1つ、メトホルミン塩酸塩ですが、これはいかがでしょうか。それほど医療上の必要性は高くないというワーキンググループの報告であります。現在、これは国内で臨床試験をやっていますよね。
 
○米盛参考人
提出された資料として、国内で実施された第Ⅱ相臨床試験の結果が報告されており評価しました。
 
○堀田座長
何か、情報や御意見がありましたら。藤原構成員、何か知ってることはないですか。
 
○藤原構成員
AMEDなどでも、いろいろながん種についての臨床試験は進行中なので、今の段階で承認を与えるというのは、なかなか厳しいのかなという気はしますが。
 
○堀田座長
そうですね。まだエビデンス作りの段階にあるという状況だと、私も国内状況はそうだと思いますが、海外ではそのような動きは特になく、日本オリジナルなものですか。
 
○米盛参考人
現時点では、海外のガイドライン等でも、このメトホルミンとメドロキシプロゲステロンの併用については記載がないということで、臨床的有用性が評価されていないという状況です。
 
○堀田座長
いずれにしても、これは産科領域のお薬ですよね。これを抗がんに使うということになると、使い方としては適応外の形になろうかと思いますが、その辺は要望としては、あくまで抗がん作用ということで要望されているのですね。
 
○米盛参考人
今回は、子宮体癌及び子宮内膜異型増殖症で、抗悪性腫瘍薬という用途でメドロキシプロゲステロンとの併用ということの要望という認識をしております。
 
○堀田座長
よろしいでしょうか。何か御意見はありますか。それでは、これにつきましては、まだそこまでのエビデンスがそろっていないということで、引き続き臨床試験を進めていただいて、もう少し堅いデータを出していただきたいということで整理させていただいてよろしいでしょうか。それでは、このワーキンググループの報告を了承したいと思います。ありがとうございました。
続きまして、小児ワーキンググループから、中村先生に御報告を頂きたいと思います。
 
○中村参考人
資料3-3の1ページを御覧ください。オクトレオチドについて、ワーキンググループにおける検討の結果、医療上の必要性が高いと判断しております。要望されている効能・効果は、ジアゾキシド不応性先天性高インスリン血症に伴う低血糖症状の改善です。
適応疾患の重篤性についてですが、先天性高インスリン血症(以下、CHI)は、遺伝性又は非遺伝性の原因により生じるインスリン分泌過多により、重症な低血糖症を来す主に新生児・乳児期に発症する疾患です。高度の低血糖の持続により、てんかんが高頻度に生じる場合や発達遅延等の重篤な中枢神経後遺症に至る場合があるため、適切な血糖値の管理・維持が特に重要です。CHIに対しては、持続高カロリー輸液、栄養療法、ジアゾキシド内服等の内科的治療が行われており、これらの治療により血糖が維持できない場合は膵切除術が施行されることもありますが、術後に多くの患者はインスリン依存性の糖尿病に至るということが知られています。
以上から、ワーキンググループの総意としてはウに該当すると判断しました。個人的には、ウというのは日常生活に著しい影響を及ぼすもの、これはもしかしたら横谷先生から致死的な疾患でアではないかという御意見を頂くかと内心思いながら、要望者も企業もウと言っているものを、あえて覆すほどではないなと私は考えています。
医療上の有用性についてですが、CHIに対する治療薬として国内外でジアゾキシドが使用されていますが、ジアゾキシドは重症例に対して無効の場合が多いとされています。ジアゾキシド不応性CHIに対する薬物療法として、本邦ではオクトレオチド酢酸塩皮下投与、グルカゴン持続静脈内投与、カルシウム拮抗薬経口投与を順時試みるとされていますが、いずれもジアゾキシド不応例に対して承認されておりません。以上から、アに該当すると判断いたしました。以上です。
 
○堀田座長
ただいまの中村参考人からの御報告はいかがでしょうか。特に小児の関係の先生方、何かないでしょうか。
 
○伊藤構成員
よろしいと思います。
 
○堀田座長
これは注射薬ですから、特別に小児の製剤が必要かどうということは議論にない点ですね。
 
○中村参考人
そうですね。これは今のままで使えるという。
 
○堀田座長
そういうことですね。特に御意見はないですか。
 
○横谷構成員
今のままで使えるという点で、在宅自己注射との承認があることを含めて今のままで使えるということになると思いますので、開発の途上で、そこも一緒に承認を得るという作業をしていかないと実際に使えないので、そういった配慮も、もし承認という方向でいくならば、そこも並行して検討していただきたいと思います。
 
○堀田座長
大人の場合、今は自己注射が認められているんですか。
 
○横谷構成員
この薬剤に関しては、別の効能・効果としてだと思います。
 
○堀田座長
よろしいでしょうか。それでは、皆さんに御賛同いただけたと思いますので、このワーキンググループからの報告を了解したいと思います。ありがとうございました。順調に進んでまいりましたが、自由に御意見を頂きたいと思います。
続きまして、企業から提出されました開発工程表等について、事務局から現状を御説明いただきます。
 
○医政局研究開発振興課治験推進室長
それでは説明いたします。資料4-1を開けてください。企業から提出された開発工程表です。これまで提出されていた第Ⅰ回要望分183件、第Ⅱ回要望分が94件、第Ⅲ回の要望分が45件、第Ⅳ回の要望17件について、平成31年1月15日時点の更新版が、開発要請先の企業から提出されています。詳細については、この後資料4-2以降で説明します。
前回から変わっている点については、第Ⅱ回要望について2件の取下げがありましたので94件、また第Ⅳ回の要望について、開発要請で1件追加になっていますので17件となっているところです。
続きまして、資料4-2を御覧ください。1ページ目です。第Ⅰ回要望分の開発状況について、前回からの進捗状況の変化はありません。28ページの表ですが、ここにありますペグアスパラガーゼについては、開発要請先がシャイアージャパン株式会社から、今回、日本セルヴィエ株式会社に変更になっています。これはグローバルな企業買収等によって、国内の開発権を持つ企業が移動したものです。
資料4-3を御覧ください。1ページの表です。第Ⅱ回要望分の開発状況について、まず、承認申請済みが前回3件から2件、公知申請予定のものが前回9件だったのが8件、合計で前回96件から94件となっています。また要請の取下げが、前回2件から今回2件追加して4件となっているところです。
具体的な品目の進捗状況ですけれども、15ページの2つ目の表です。Ⅱ-69、カンデサルタンシレキセチルが承認申請となっています。続きまして、24ページの表のⅡ-67番、乾燥濃縮人アンチトロンビンⅢですが、これは前回御報告しましたとおり要望の取下げとなっています。
資料4-4を開けてください。第Ⅲ回要望分ですけれども、1ページの表です。まず、承認申請済みが、前回3件から今回4件。また公知申請予定のものが、前回7件から今回6件となっています。
具体的な品目の進捗状況については、10ページの2つ目の表です。Ⅲ-③-12、メトトレキサートが承認申請済みとなっています。続きまして、20ページのⅢ-③-23、メピバカイン塩酸塩については、前回、使用実態調査の計画中だったものが調査実施中に変わっています。また同じく、Ⅲ-③-23、リツキシマブ(遺伝子組換え)についても、前回は使用成績調査実施中だったものが、今回は報告書作成中となっています。
資料4-5を御覧ください。第Ⅳ回要望についてですが、まず1ページ目です。新たに第7回の開発要請を実施したところです。承認申請中のものが、前回1件から3件。また公知申請予定のものが、前回10件から9件となっています。合計は、前回16件から17件となったところです。
具体的な進捗状況ですが、3ページの最初の表です。Ⅳ-19、defibrotideが承認申請となっています。同じくその下の表のⅣ-1、ホスカルネットナトリウム水和物が同じく承認申請となっています。
続きまして、6ページの3番目の表です。Ⅳ-29、抗ヒト胸腺細胞ウマ免疫グロブリンが開発計画検討中となっています。
資料5を御覧ください。開発募集を行った医薬品等の進捗状況です。1月15日時点のものです。今回変わっている点ですが、2ページ目の第Ⅱ回要望を御覧ください。第Ⅱ回要望分の番号5番、メチロシンについては承認取得となっています。同じ表の11番から13番、3-ヨードベンジルグアニジン(131I)については、企業名の変更が行われました。次のページの第Ⅳ回要望の表です。表の1番、Carbidopa/levodopa1:4の徐放性製剤ですけれども、これについては前回まで手上げの申出が2件ありました。今回も記載されている企業とは、別の企業名未公表で手上げ企業が記載されていました。今回、その企業から開発公募の手上げを撤回したいとの申出がありましたので、今回よりその記載を削除しています。撤回の理由ですが、当該企業については自社開発の製剤開発を進めていたところ、製剤技術に関する特許上の問題がクリアできなかったということで、技術的に困難な状態に至って取り下げたいということでした。また、同時に公募品目に手上げやあるいは検討依頼を受けている別の企業が複数存在することも踏まえまして、企業として総合的に勘案し断念したということだそうです。
事務局としては、本件がそもそも自主的な公募への手上げであるということ。また、今後の手上げの継続には開発方針の根幹からの変更が求められることから、それを前提とした議論はちょっと難しいのではないかと考えまして、企業の判断はやむを得ないと判断し、今回の資料からは削除することにした次第です。
続きまして、4番のβ-グロクロニダーゼです。今回、開発公募に手上げしたい企業から申出がありました。企業と状況を確認し、企業名未公表、開発状況未公表としています。以上です。
 
○堀田座長
ありがとうございました。たくさんの資料がありましたが大丈夫ですね。ただいまの事務局からの説明について、何か御意見、御質問ありましたら、よろしくお願いします。前回か前々回からルールを少し見直して、言い方は悪いですけれども、焦げ付いたというか、なかなか解決できないものを、もう1回整理するということでもやっています。企業においても事情が変わったりするので、こういう対応はフレキシブルにやらざるを得ないということだと思います。いかがでしょうか。特に問題ないですか。ありがとうございました。
続きまして、資料6の説明を事務局からお願いします。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
それでは、資料6、チオペンタールナトリウムの要望についてを御覧いただければと思います。
品目はチオペンタールナトリウムですが、日本麻酔科学会より頭蓋内圧亢進症と痙攣重積症の治療で要望があったものです。平成23年8月に実施した第2回の開発要望募集に対して、要望書が提出されていたものです。専門作業班で医療上の必要性に係る基準などについて該当性を検討していたところですが、要望学会から、現在の状況等を考慮して改めて検討を行った結果、要望の取下げの申出を頂いたものです。説明は以上です。
 
○堀田座長
要望の取下げということですが、ちょっと分かったような分からないような説明でありますけれども、現在の状況は、どのようになっているのですか。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
使用実態その他様々なものというようなことは、仄聞しています。
 
○堀田座長
学会からはこれを継続して要望を続けることが、現状の医療状況から判断して、そこまで必要性が高くないと判断されたのだと思います。いかがでしょう。これはこれでよろしいですか。それではこの取下げの要望については、承認ということにさせていただきます。ありがとうございます。
それでは、今日の審議事項はこれで全てでありますけれども、事務局からどうぞ。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
先ほど御質問がありましたブスルファンの1日1回投与の件について、事務局で情報を整理したので、この場を借りて御報告したいと思います。
 
○堀田座長
お願いします。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
資料2-3を改めて開けていただければと思います。このブスルファンの要望について、日本造血細胞移植学会から御要望を頂いていました。7ページを御覧いただければと思います。7ページの抗がんワーキングの№4、要望番号Ⅲ-①-60があります。1日1回投与法に関する小児適応の要望について、要請内容が同種造血幹細胞移植の前治療と、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、神経芽細胞腫における自家造血幹細胞移植の前治療に対する小児への1日1回という要望が掲載されています。現在こちらの承認されている用法・用量については、成人については1日1回のいわゆるB法と添付文書上に書かれているものがあるのですが、小児にはそういったものがないのですので、それに対する要望が既になされているということで、こちらの要望のことではないかと考えられます。今回、議題に挙げさせていただいたブスルファンの用法は、自家造血幹細胞の移植の前治療ということで、ちょっとこの部分とは若干違う部分があろうかと思います。今回は、医療上の必要性に関する御判断でしたので、この後ステージが進んで、また改めまして、例えば公知申請の該当性や開発の可能性に関する議論を行う際に、1回投与に関する部分も併せて考慮して検討いただくというのがよろしいのではないかと考えています。事務局の報告は以上です。
 
○堀田座長
ありがとうございました。今、御報告いただいたように、1日1回投与の対象がユーイング肉腫と、小児の同種移植の前処置であるという条件としたら随分違うといことなので、今回は自家移植の範囲の中での対応ということになります。使用方法は併用ですか、単剤でしたか。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
併用療法になります。
 
○堀田座長
ということで、特に問題ないですか。
 
○大森構成員
説明をありがとうございました。理解しましたけれども、いわゆる前処理という形ですので、対象疾患と治療ということではない部分もありますので、是非ともいい機会ですので、十分に議論して結論を出していただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
 
○堀田座長
それでは、事務局あるいは当該ワーキングのほうで、引き続き検討をお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、その他、事務局からの御報告はありますか。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
本日も御議論いただきありがとうございました。御紹介ですけれども、今年度で委員を辞任される先生について御紹介します。後藤構成員です。後藤構成員におかれましては、第1回検討会議より9年間の長きにわたり、この未承認薬の検討会議の構成員をお務めいただきました。この場をお借りしまして、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
 
○堀田座長
せっかくですから、一言御挨拶を頂ければと思います。
 
○後藤構成員
すみません、お忙しい中、御挨拶の機会を頂いて本当にありがとうございます。
医療上の必要性の高い未承認薬・適用外薬検討会議という形で、今日まで37回の検討会議を重ねているわけですけれども、実はこの会議には更に前身の会議がございました。2005年、平成17年当時に遡るわけですが、当時、未承認薬を患者さんに届けるスキームは全くない状況でした。その中で、何とかしたいということで、厚労省で未承認薬使用問題検討会議というのを立ち上げてくださいました。これが2005年のことです。本当にゼロからの出発ということで、黒川清先生を座長として、13人の構成員で始まりました。
どういう形のものを作れば、患者さんにお薬を渡すルートができるかということで、本当に1からの熱い議論を積み重ねたことを、つい昨日のことのように思い出します。それから、もう早くも14年たちました。未承認薬検討会議のときに、21回会議を重ねております。今回、新しいこのシステムとして37回重ねていますから、合計14年間で58回の検討会議という形で、それに携わらせていただいたということで、いろいろな勉強をさせていただきました。本当に有り難いなと思っています。
今、考えてみますと、当時のメンバーで現在ここに座っているのは、座長をされている堀田先生と私のたった2人になって、本当に時間の流れを感じております。この間に、先ほど事務局から報告がございましたように、多くの薬を患者さんの手元に届けることができたということで、私としてもこういう形の会議に参加させていただいたことを有り難く思っております。
やはり、この会議は構成員の先生方ももちろんですけれども、実際に構成員の方々にきちんとした報告書を届けるというところで、膨大な資料を集め、読み込み、評価してきちんとした報告書にまとめるという形で、ワーキング・グループの先生方の御苦労がなければ、この会議は成り立たなかったわけです。また、そのワーキング・グループの先生方をサポートしていただいた事務局の皆さんの多大な御尽力がここまでこの会議を成長させてきたのだなと、心から感謝を申し上げたいと思います。
私個人としましても、臨床医として臨床の現場から患者さんの声、あるいは医療関係者の声を、この会議にお伝えできたらという思いでやってきたわけですが、どれだけのことができたか、今、振り返ると心細いものがございますけれども、一応何とかここまでやってくることができました。本当に、皆さんにお力添えを頂いたということだと思います。
また、今後、この会議が更に多くの患者さんに温かい手を差し伸べて、力強いサポートを更に続けられる会になっていただければと願っております。本当に長い間ありがとうございました。

(拍手)
 
○堀田座長
後藤先生、長らくの間、本当にありがとうございました。たったの2人になってしまったというのも、僕も知りませんでしたが、そんな状況であります。
それでは、今日はせっかく森審議官がいらっしゃっているので、前回は御遠慮されたのですが、最近の事情など、この会の在り方について何か御示唆いただければと思います。
 
○大臣官房審議官(医薬担当)
すみません、毎回機会を頂いてまして、本当にありがとうございます。ちょうど、この検討会議の今後という話についてですが、これまでの話を後藤先生に58回もやってきたという御紹介いただきました。それが、これだけ成果を上げてきていただいているということで、感謝の極みでございます。
一方で、未承認のものもあれば、イノベイティブな新しいものを早く出していくということと、そういうものを全部トータルに考えた規制の仕組みを作っていくということも、これもまた大事なお話かと思います。昨年、医薬品医療機器制度部会という厚生科学審議会の中の部会で、この薬機法の制度の全体の見直しということを御議論いただいてきています。昨年の12月25日なのですが、議論の取りまとめを完成させていただいて、それを頂戴いたしました。3つの柱がありまして、1つは先駆け審査指定制度や条件付き早期承認制度、あるいは小児用の医薬品の用量の話、薬剤耐性菌のための用量の変更や、かなり対象が限られるのだけれども医療にとって本当に必要な医薬品というものを優先的に扱うような制度というものを法律の中にきちんと書きなさいということなど、いろいろ提案を頂いたというのが1つ。イノベーションを早く患者さんにということ、これを安全に確実にやっていくために、市販後の仕組みを含めて整備をしなさいということを頂いたのが1点。それから、その薬を患者さんに渡してお使いいただくところに、薬局と薬剤師がもっと力を発揮しなさいという観点で、御指摘を頂いたというのが、もう1点ございます。そして、それらの仕組みをきちんとルールを守って機能させるためのガバナンスの仕組みというものの整備をしなさいということで、これは製薬会社もそうですし、薬局を経営するような個店も含め、チェーンの薬局も含め、全てに対して法令をきちんと守り、あるいは患者さんのためになるようなきちんとしたサービスを行うということを徹底するために、経営陣まで責任を持ってしっかり体制を整備していくということと、そして、誇大な広告によって不当な収益と言っては何ですが、売上を伸ばしてしまったというようなケースについては、課徴金という新しい制度を導入しなさいといったような、こうした種々の御提案を頂いておりまして、これを今、法律の中に書き込むという作業の真っ最中でございます。今、国会に何とかその法案を出せないかということで、準備を進め、各方面に御説明に上がっているという、そういう道半ばということではございますが、しかし、これができますと、ここの検討会でも取り残されているような未承認の薬、あるいは適用外の薬というのを何とかするという話から、次第次第に世界で初めてこういう使い方ができます、こういう画期的なものがありますというようなことに対する手当まで含めた全体の仕組みが整っていくというような、そういう一歩を踏み出すということ、そして、それを実際にそうやって、承認という恰好にしたとしても、その後が本番で、実際に医療の現場でお使いいただくときに、それが本当にどんな形で役に立っているのか、そして、それを確実に患者さんにうまく使っていただけるようにするために、いろいろなプロがしっかり協力をして、患者さんを支えるという仕組みを作っていこうということ、それから、2040年ぐらいに日本の人口高齢化がピークを迎えて、その後更に人口がどんどん減っていく、既に昨年でも、日本の人口45万人ぐらい減っているという状況ですので、いろいろな所で人手がだんだん減っていくといった中で、どうやって医療を成り立たせていくのか、効率的な仕事の仕方をするために、どういう制度的な対応と実際の仕組みを作るのかということについて、そういう最中で薬機法の制度の見直しということをやろうというようになっています。
こうしたことを背景としまして、またこの検討会でも、これから御検討いただく新たな課題も、今後また出てくるかと思います。そうしたことに関しまして、また先生方から、いろいろな御提案や御指導いただけますようにお願いをしたいと思います。取りあえず、今日のところは、最近の状況ということで御説明をさせていただきました。どうもありがとうございました。
 
○堀田座長
どうもありがとうございました。それでは最後に事務局から、何か今後の予定等について、御案内いただきたいと思います。
 
○医薬・生活衛生局医薬品審査管理課
次年度ということになりますが、新しい専門家の方をお迎えしての開催となります。次回の検討会議、5月29日15時から17時を予定していますので、御多用のところ恐縮でございますが、どうぞよろしくお願いいたします。
 
○堀田座長
ありがとうございました、それではこれで第37回の検討会議を終了といたします。ありがとうございました。

 

 

 

(了)
<照会先>

厚生労働省医政局研究開発振興課
厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課

  03-5253-1111(内線 4165、4229)

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 医薬・生活衛生局が実施する検討会等> 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議> 第37回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(2019年2月6日)

ページの先頭へ戻る