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2019年2月20日 平成30年度第4回血液事業部会運営委員会議事録

医薬・生活衛生局 血液対策課

○日時

平成31年2月20日(水)
17:00~19:00

 


○場所

新橋会議室8E会議室
(東京都港区新橋2-12-15 田中田村町ビル8階)
 


○出席者

出席委員:(7名)五十音順、敬称略、◎委員長

大平 勝美 岡田 義昭 武田 飛呂城 ◎田野崎 隆二
花井 十伍 濵口 功 松本 剛史


欠席委員:(1名)敬称略

室井 一男


参考人:(2名)五十音順、敬称略

大隈 和 山口 照英


日本赤十字社:敬称略

佐竹 正博 平 力造   中西 英夫
千葉 広一 前野 節夫   瀧川 正弘
石丸 健 川島 航   森山 哲
     

KMバイオロジクス株式会社:

副島 見事


事務局:

石川 直子(血液対策課長) 山本 隆太(血液対策課長補佐)
三浦 勲(血液対策課需給専門官) 山本 匠(血液対策課長補佐)
富樫 直之(血液対策課長補佐)  
 



○議題

1. 委員長の選出及び委員長代理の指名
2. 感染症定期報告について
3. 血液製剤に関する感染症報告事例等について
4. 必要原料血漿量の予測について
5. 日本赤十字社における今後の原料血漿確保に向けた対応について
6. 「献血血液等の研究開発等への使用に関する指針」に基づく公募の評価について(非公開)
7. その他



○議事


○山本(匠)血液対策課長補佐 定刻より少し早いですが、委員全員が出席されておりますので、これより平成30年度第4回運営委員会を開催いたします。なお、本日の会議は議題1~5までは公開で行います。その後、議題6は非公開で行いたいと思います。カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミ関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。まずはじめに薬事・食品衛生審議会血液事業部会委員等の改選があり、運営委員会委員につきましても委員の交代がありました。お手元の委員名簿に沿って御紹介します。タブレットは委員名簿を開いてください。
運営委員会の委員には、大平勝美委員、岡田義昭委員、武田飛呂城委員、田野﨑隆二委員、花井十伍委員、濵口功委員、松本剛史委員と、本日欠席されておりますが室井一男委員に就任していただいております。本日は参考人として、日本薬科大学客員教授山口照英様、国立感染症研究所血液・安全性研究部第一室長大隈和様にお越しいただいております。また日本赤十字社血液事業本部より名簿の通り出席していただいておりまして、議題ごとの出席者について別途名簿を配布しておりますので、そちらを御参照ください。宜しくお願いいたします。
続きまして、全ての委員の皆様より薬事分科会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので御報告させていただきます。
最後にタブレット使用方法について説明いたします。机の右側に「タブレットとペーパーレス審議会タブレット操作説明書」と記載のある用紙を配布しております。こちらの用紙をお手元に御用意いただき併せて御確認ください。また、この説明書は会議後に回収させていただきますので、机上に置いておいていただければと思います。
まず資料の確認をさせていただきます。マイプライベートファイルに本日の資料、マル1議事次第からマル15までの資料5-2まであることを御確認ください。フォルダーの新しい16番が表示されていることを確認ください。資料が表示されていない場合や、資料に不足がある場合は近くの職員まで声をおかけください。
続いて資料閲覧方法です。例えば資料1-1を指又は配布しているタブレット用のペンで軽くタッチしていただければ開くようになっております。タッチした状態で指かペンを動かすとページが動きますので閲覧できます。また指を2本置いて動かしていただければ縮小、拡大をすることができます。注意点としては、今回御使用いただくタブレットは、2つのファイルを同時に開いて閲覧することができません。別の資料を閲覧したい場合は、画面左上に表示してあるマイプライベートファイルのボタンを押していただいて、再度資料一覧に戻り、そこから閲覧したい資料をタッチしてお開きください。その他操作方法については操作説明書に記載しておりますので、適宜参照していただければと思います。また不明な点がありましたら、お近くの職員までお申しつけください。カメラの頭撮りはここまででお願いいたします。
これより議事に入ります。委員長が選出されるまでの間は私が進行役を務めさせていただきます。議題1.委員長の選出及び委員長代理の指名となります。委員会規程第4条第1項により、委員長は委員等の互選により選出することとなっております。どなたか委員からの御推薦をいただけませんか。
○岡田委員 田野﨑先生に引き続き委員長をお願いしたいと思います。
○山本(匠)血液対策課長補佐 岡田委員から推薦がありましたが、皆様、いかがですか。
異議はありませんでしたので、田野﨑委員が委員長に互選されました。田野﨑委員は委員長席に移動をお願いします。以後の進行を田野﨑委員長にお願いします。
○田野﨑委員長 只今御指名をいただいた田野﨑です。知らないうちに2期4年務めさせていただきまして、だんだん慣れてきたかなというところですが、引き続き宜しくお願いいたします。
まず、運営委員会規程第4条第3項マル6の運営委員会規程にありますが、委員長代理をあらかじめ委員長が指名すると定められておりますので、引き続き大平委員にお願いできればと思いますが、いかがですか。
○大平委員 宜しくお願いします。
○田野﨑委員長 それでは議題次第に戻ります。議題2.感染症定期報告について、事務局より資料の御説明をお願いします。
○山本(匠)血液対策課長補佐 事務局より資料1を説明させていただきます。画面上は資料1-1の概要を開いてください。資料1に関しては、平成30年10月から平成30年12月に受理した感染症定期報告の研究報告となります。論文、文献は計19あります。文献番号1番はE型肝炎です。概要としては、香港の56歳の男性において、世界で初めてヒトに感染するラットE型肝炎ウイルスが発見されたという報告になります。
文献番号2番は、FDAの業界向けのガイダンスの案となります。HTLV抗体陽性により、献血延期となったドナーに対して6か月経過後の献血の可否を判ずるための評価基準が記載されているものです。
文献番号3番、ドイツにおけるボルナ病ウイルスに起因するヒト急性脳炎又は脳症4例についての報告です。
文献番号4番、中国における仮性狂犬病ウイルスによる初めてのヒトでの感染事例の報告です。
文献番号5番、米国における新規のオルソブニヤウイルスによる初めてのヒト感染への1例の報告です。
文献番号6番、これは欧州におけるウエストナイル熱の症例報告となります。2014年から2017年には、第25週から31週の間に関しては、症例数は5~25例であったところ、2018年においては当該期間において既に168例あったという報告になります。
文献番号7番、固型臓器移植を介した東部ウマ脳炎ウイルスの感染症の事例です。
文献番号8番、中国におけるヒトの鳥インフルエンザ(H7N4)ウイルスの感染例の報告です。
文献番号9番、ヒト疾患に関連したVibrio anguillarumの初めての報告事例です。
文献番号10番、新規の病原性二形性真菌によるヒトの感染事例4例です。
文献番号11番、米国における新規のレジオネラ菌による初めてのヒト感染例です。
文献番号12番、日本における新規のブルセラ属菌による感染例の報告です。
文献番号13番、フランスにおける血小板からの輸血感染例の原因となる大腸菌の報告ですが、血小板からの感染を起こす大腸菌に関しては、特徴的な形質を有するという報告です。
文献番号14番、米国疾病管理予防センターからの性感染症サーベイランスの年次報告です。先天梅毒の症例数が増加しているという報告です。
文献番号15番、ウシ眼奇生虫であるThelazia gulosaによる初めてのヒト感染事例1例の報告です。
文献番号16番、本邦におけるStreptobacillus notomytisによって鼠咬症を発症した症例の報告です。
文献番号17番、アマゾンの熱帯雨林で、コウモリからのヒトにトリパノソーマ類が伝播する森林型伝播サイクルの存在について示唆された報告です。
文献番号18番、孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病の患者由来のプリオン播種活性及び感染力に関する調査報告です。皮膚にプリオン播種活性と感染力の両方が含まれていることが示唆されております。
文献番号19番、食品を通じての牛海綿状脳症への暴露経験を有するが、それを発症していない方から献血でいただいた輸血から、神経障害が発症する可能性が示唆されたという報告です。資料の説明は以上です。
○田野﨑委員長 昨年の10月から12月の3か月間で19件ということですが、只今の御説明について、大隈参考人から何か御意見をいただければと思います。
○大隈参考人 感染研の大隈です。2題についてコメントをさせていただきます。6番のウエストナイルウイルスの感染についてですが、皆さん御存じのように、ウエストナイルウイルスはフラビウイルスの一種で、人や鳥、ウマに感染して、人には主にイエ蚊が媒介します。今回の報告では、昨年欧州でウエストナイル熱の発症時期が例年より早まっていて、感染者数も増加しているということですが、一応これは途中の経過になっております。
原因としては、異常な気温や降水量等の環境因子が変化してそういうことになったのではないかと述べておりますが、更なる詳細な調査が必要と考えられます。これに対して、欧州での対策としては、特にですが高齢者の方や免疫抑制者の方は重症化しやすいので、蚊の対策が必要ということです。あとID-NATの陰性でない方は、感染地域を離れた後に28日間は献血を延期してくださいということを対策として取っているようです。その後の調査結果を確認したところ、感染者数は更に増加しております。ただ冬場には感染は治まっております。昨年の総感染者数は、私が調べた所では1,500名を超えている状況でかなり増加しておりますが、この数字は近年の米国の感染者数並みではあります。死亡者数は181例ありました。このことから、日本への輸入感染例が増加する可能性は否定できないとは思いますが、現在の米国で多くの感染者数が存在するにもかかわらず、近年の国内の輸入感染例は0例ということで、そこまで大きく新たな対策が必要かどうかという状況は分からないので、引き続き感染状況の動向を注視していく必要があるのではないかと考えます。
7番の東部ウマ脳炎についてですが、東部ウマ脳炎ウイルスはトガウイルスの一種で、これも蚊が媒介して人に感染します。今回の報告では、米国において共通ドナーからそれぞれ心臓、肝臓、肺の臓器移植を受けた3人のレシピエントの方がおられますが、この方々に東部ウマ脳炎ウイルスが初めて感染して脳炎を発症し、そのうち2名が死亡されている状況です。ドナーの当時の脳炎の発症自体は不明のようです。
実際、いろいろ検査されておりますが、入院時、ドナーは血液製剤を受けられておりますが、本ウイルス混入の証拠は上がっておりません。環境調査では、ドナーの住居近くで実はこのウイルスの活動が最近あったということが、ウマや蚊の調査から分かっております。論文では、ドナーには蚊を媒介して感染した可能性があるのではないかと述べております。今後は本ウイルスが移植によって脳炎を引き起こすのではないかという可能性については認識すべきではないかと述べておりますし、その認識は必要かと考えます。この感染についても引き続き感染状況の動向を今後注視していく必要があるのではないかと考えます。以上です。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございます。山口参考人から何かコメントはありますか。
○山口参考人 2つだけ、最後から2つ目の孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病のスポラディックなCJDの皮膚が感染性があるという報告ですが、その皮膚から抽出したものをヒト株プリオンを持つマウスに投与して、少し遅延はありますが感染が成立すると報告されています。報告では、孤発性CJDの皮膚由来に感染性があり、このことから医原性CJD伝播があるのではないかという報告ですが、ただこのことが気になるのは、こういう報告によって接触感染するのではないかと思われると、多分、そこは今までのスポラディックなCJDで、そういう感染が起きた報告はありませんので、そういう意味での差別が起きるということは逆に気になります。ただヒト株をマウスを使った実験というのはかなり感度よく測定できますので、この前、スポラディックのCJDの骨髄に感染性があるという報告もありましたので、そういう最新の情報を蓄積して、本当にその感染性がどうかということを引き続き評価していく必要があるのだろうと思いました。
3番目のボルナ病ウイルスの臓器移植で伝播が起きているという話ですが、ただこれはドナーそのものは起きていませんし、感染症そのものとしては見れていないと。ただ臓器移植患者というのは非常に免疫抑制状態で、臓器移植患者の多くが感染症を引き起こしますし、その後、多くの人が例えば癌になってしまうケースが多い。要するに、免疫抑制状態がこういう症状を引き起こした可能性もあるだろうと思っております。以上です。
○田野﨑委員長 ありがとうございます。他の委員の先生方、何か御質問、御意見はありませんか。
○岡田委員 1番の文献で、E型肝炎に関して、前回の運営委員会のときに、ウサギのE型肝炎がヒトに感染すると報告されたと思いますが、今回はラット由来ということで、かなりE型肝炎はいろいろな動物が保有していて、当初はそれぞれの宿主がかなり限られていたということでしたが、よくよく調べますと人間に感染するということがありますので、血液の安全性を考えますとなかなか面倒なウイルスだということで、ヒト以外のE型肝炎も感染することは知識として持っていることが必要かと思います。
3番のボルナ病ウイルスに関しては、これは日本にも実は動物からは検出されているのです。ただ元々の病原性はウマの脳炎を起こすということで知られておりますが、ほとんどの動物は余り病状を示さないような状態で感染していることが知られております。この臓器移植の例も、感染者の血中からウイルスが検出されていないのです。あと抗体価も中には高い人もいますが通常は低いので、診断するのもなかなか難しいウイルスなのです。日本にも存在するということで、特に臓器移植等で免疫抑制状態にある人は希に今こういう状態もあるということです。
一番最後のvCJDの文献19番に関しては、経静脈的に感染すると異常プリオンが検出されないような神経症状を示すということが書かれておりますが、異常プリオンの検出というときにタンパク分解酵素で検体を消化して、その酵素に対して抵抗性のあるプリオンタンパクを検出するということで、タンパク分解酵素の濃度と反応時間によってかなり激しくやると消えてしまいますし、弱くやると結構検出されるのです。そういうこともあって、なかなか検出されないと言っても、この著者らが検討した条件では検出されなかったということです。
この文献の孫引きですが、実はこの文献の発端となったのは発症者があまりにも少ない。英国では虫垂の切除標本から異常プリオンを検出してサーベイランスをやっているのです。そのサーベイランスの結果は3万5,000ぐらいの検体の中から16検体が見つかったということで、2,000人に1人ぐらいが感染しているのではないかと推定されるのですが、実際の発症者は170人ぐらいであまりにも少ないということで、気付かれずに違う病態になっているのではないかということでこの研究が始められております。
そのときに虫垂の結果ですが、vCJDが問題になったときには、1万5,000ぐらいの検体から3例見つかっているのです。そのときにはそのうちの2例はバリンと言って、プリオンタンパクの129番目のコドンがメチオニンをホモの人というのはとても感染しやすく発症しやすいのです。それ以外のバリンの型を持つ人は、感染してもなかなか発症していないのが動物実験等で明らかなのです。そのときに2例がバリンの遺伝子を持ったということで、抵抗性だったから虫垂にはいても発症しないのだろうと考えられていたのですが、2013年の結果、16例のうち8例がメチオニンのホモに持っているのです。通常であれば発症してもおかしくないような方が50%ぐらいはそうだということです。そうなると、6,000人ぐらいの方が発症予備群ということで、実際はここ数年間は年に1例出るか出ないかぐらいに減ってきておりますが、将来的にこれからも少しずつ出るということで、輸血を介して感染するリスクは全くゼロではなく、無視できない感染症と注意する必要があるかと思います。もちろん我が国においては統計的な計算をすると1人は出てもいいのですが、2人目は統計的にはかなり出る可能性は低いということになっておりますので、今の対策で十分だと思います。以上です。
○田野﨑委員長 御意見どうもありがとうございました。
○花井委員 今、E型肝炎の話が出ていて、人獣共通という話が出たのですが、今開発中の人、HEVで、今までジェノタイプ3.4ということで、これは特にそれにというのではないのですが、そういうNATが導入されると、そういうものは基本的にNATであれば補足するようなものなのですか。それとも、今開発中のものは全く違うから分からないということですか。いわゆるヒューマンではなくて、そういうものがあったときに、NATであれば似ていれば補足するのかとか、素人考えではそういうことを思うのですが、それはどうなのですか。
○日本赤十字社佐竹血液事業経営会議委員 そこのところは検討しておりません。ヒトに感染する1、2、3、4については大丈夫ですが、その他の動物由来のものについては情報を我々は持っておりません。
○花井委員 検体があれば可能性はあるということですか。
○日本赤十字社佐竹血液事業経営会議委員 そうですね。やってみれば結果は出るかと思います。
○花井委員 ありがとうございました。
○田野﨑委員長 宜しいですか。
○濵口委員 13の血小板での大腸菌の混入の話ですが、これは国内においてもやはり血小板の保存状況によっては、かなり細菌の汚染が非常に問題になってくるかと思います。実際に日本赤十字社でこういう事例が起こったときの大腸菌の、この場合はB2と書いてあって非常に成長が早いと書いてありますが、この辺りの検討があれば教えていただきたいと思います。
○日本赤十字社佐竹血液事業経営会議委員 このトランスフュージョンに出たペーパーでやっているほどの分析はしておりません。前回の一昨年の事例については、我々ではありませんが、病院の方で全シークエンスを見ているということで、そちらの方では何らかの詳細なデータを持っているかもしれません。我々は、抗生物質との感受性等は全部見ておりますので、その辺がレジスタントであったかどうか、その辺のところのデータは全部持っております。遺伝子も最近は全部見ておりますので、今は手元にありませんが、ある程度のところまでの分類はしてあると思います。
○田野﨑委員長 大平委員、どうぞ。
○大平委員 14番の梅毒の問題ですが、性感染症の梅毒としての報告例というのは日本でもかなり多数報告されていて、今、急増しているというデータが出ているわけですが、結局、抗体からの感染とかそういうことが考えられるわけですが、そういうことを考えますと、血液事業とは直接の関わりは余り少ないかとは思いますが、例えば日赤でこういった事例について増えていることについての啓発とか、そういうことを行ったらいいのかなと思いますが、その点は日赤で今の対応としてはどうですか。
○日本赤十字社佐竹血液事業経営会議委員 我々の方で献血者の中でどのぐらいの陽性率があるか、どういうふうに変化しているかはつかんでおりますが、それに基づいての啓発というところまでは我々は現在のところは踏み込んではおりません。
○田野﨑委員長 実際にどのぐらい問題になってくるかというのもあるかなとは思いますので。他は宜しいでしょうか、まだまだ御意見があるかもしれませんが。感染症の定期報告、今後ともお願いしたいと思います。
議題3.血液製剤に関する感染症報告事例等についてに移りたいと思います。事務局から資料の御説明をお願いします。
○山本(匠)血液対策課長補佐 それでは、事務局より資料2-1から説明させていただきます。資料2-1、供血者の遡及調査の進捗状況についてをお開きください。資料の2ページが日本赤十字社からの提出資料で、「供血者から始まる遡及調査の実施状況」となります。表の一番右が、平成30年4月1日から平成30年12月31日の速報値となっております。遡及調査の実施内容として調査を対象した献血件数が1,578例あります。そのうち輸血用血液製剤となった本数が1,699本あります。そのうち医療機関に情報提供を行った本数が780本となっております。また、遡及調査実施対象のうち個別NATの結果が陽性となった献血件数は3件あります。そのうち医療機関に提供された製剤に関する報告件数は、計4件、そのうち受血者情報が判明した件数については3件となっておりまして、陽転事例はございません。また、医薬品医療機器法第68条の11に基づく回収報告状況ですが、平成30年10月から12月の間で5件ありました。資料2-1は以上となります。
続いて、資料2-2です。資料2-2は「血液製剤に関する医療機関からの感染症報告事例等について」になります。まずは3ページです。資料の修正について少し説明させていただければと思います。こちらは3ページ目が感染症報告事例の一覧となります。この資料は、PMDAが企業より感染症報告事例を受けて、それを取りまとめ事務局に提出し、その後、事務局でこの資料を作成しております。修正した部分は、一番上の項目の所の右から2番目の重篤性の部分となります。これまでの運営委員会ではこの部分を「担当医の見解」という形で報告しておりました。平成28年4月からPMDAが企業より受けるこの報告に関しては様式が変更されております。様式変更後に関しては、この重篤性の部分が「企業の見解」としてPMDAに報告されております。移行期間に関して、この重篤性の所、担当医と企業の部分は担当医と企業の見解が混在するような形になりましたので、*を付けて下に注釈を付けております。これによって様式による違いが分かるようにしております。併せて、参考資料1にありますが、これまで運営委員会で報告しておりました22件に関しては「企業の見解」を「担当医の見解」として記載していた部分がありますので、これの修正を報告させていただきます。これまでの運営委員会の資料については、修正した資料でホームページに掲載しております。
続いて2ページ目の「感染症報告事例のまとめ」の部分です。今回は平成30年10月~12月の報告分となります。この間の感染症報告は、輸血用血液製剤で16件、血奬分画製剤で2件となります。血奬分画製剤2件に関しては因果関係が否定されております。輸血用血液製剤の報告の病原体の内訳としては、HBV感染が4件、HCV感染が2件、その他としてE型肝炎が4件、サイトメガロウイルスが3件、細菌等が3件ありました。B型肝炎とC型肝炎に関して献血者の保管検体の個別NAT陽性事例はございません。E型肝炎に関しては、2件において献血者の保管検体の個別NAT陽性がありました。その他、細菌事例に関しては、無菌試験陽性事例は0件となっております。
続いて、資料2-2の7ページになります。こちらは北海道で行っている試行的HEV-NATの実施状況となります。表の一番下から1つ上が平成30年1月~12月の結果ですが、HEVの陽性者数は107名となりまして、陽性率は0.043%となっております。平成30年においては、G3が95、G4が10件、検査不能が2件となっております。資料2-2に関しては以上となります。
○田野﨑委員長 ちょっと表をフォローしづらいかもしれませんが、一応、重篤な感染はなかったようではあるのですが、E型肝炎に関しましては、個別NAT陽性で感染が証明されているものがあるというようなことかなと思います。あと、重篤度に関しましては、企業からの報告と担当医からの報告ということで、担当医からの報告で今までそれほど重篤でなかったとしていたものが、実際にここの表にあるのは、ほとんど全てが企業からの報告ということになっていて、そこには重篤とされて少し重くなって評価されているようではありますが、そのような状況になっていますが、委員の先生方から御意見、コメントをお願いできればと思うのですが。
○岡田委員 B型肝炎の例で輸血後にHBs抗体が陽性になって、あと、HBc抗体が陽性になったということで輸血による感染を疑われたのですけれども、調べると、確かに抗体は陽性ですけれども、核酸は陰性だったということなのですけれども、ヒト免疫グロブリンが使われているのです。ですので、これはまず、ヒト免疫グロブリンの中に入っている抗HBs抗体が検出されたのだろうと思っております。この方は血小板を使われていないのですね。最近よくあるパターンは、血小板を使われると、HBc抗体陽性でもS抗体が200単位以上か何かのものは感染例がないということで使われているので、輸血後にHBc抗体が陽性になったとかといって感染が疑われるということはあるのですけれども、それと同じようなパターンかと思います。時にこういうことがあるということを知っていないと患者さんも非常に不安になるかと思いますので。以上です。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。B型に関しましては、供血者の再献血での確認はそれほど高率にはされていないようではあります。個別NAT全例陰性のものではありますが、本当にドナーからのものを完全に否定できるというものではなかったのかなとは思うのですけれども。他に何か御意見はございますでしょうか。
○花井委員 これは毎回思うのですけれども。2例目のB型肝炎のように直後にDNAがきれいに出ているとなると、普通、状況証拠から言ったら間違いなさそうなのだけれどもこの4検体はシングルで陰性ということで、どこでどう感染したのかというのはいつも謎というところが残っていて、これは間違いなくドナー由来では。2番目の4名分というのは全員なのですか、全員ですよね。毎回、じゃ、どうなっているんだというところが謎のままで、その辺、どう考えていいかというところは、引き続き。院内感染の可能性ですよね、ちょうどタイミング良く院内感染が起こるというのも希有な感じがするのですけれども、どう考えたらいいのですかね。
○日本赤十字社佐竹血液事業経営会議委員 おっしゃるとおりで、こういった例がしょっちゅうあるわけです。HCVについてもございます。現在やっておりますのは、1つの可能性としては、NATは陰性なのですけれどもこのドナーの方が実際には個別NATも陰性であるくらいのウインドウピリオドであったという可能性はありますので、そういった可能性を踏まえて、現在ではその献血者を全員フォローしています。時によっては呼び出しまして、その後、感染しているかいないかということを、日にちが過ぎればマーカーがきちんと陽性になっていますので、そのようにして確認しています。これまででそうやって、HCVの感染とか、HBVもそうやって、後でドナーが感染していたということが分かった例は、実は全くありません。ですので、やはりその可能性も非常に低いということです。じゃ、どこなのだろうということになると、それは我々もわかりません。HCVについては現在、厚労省の研究班で、我々も参加してやっておりますけれども、いろいろな、輸血前の検体が陰性だったところから、輸血後のその検査をするまでのどこかの何かで感染したという可能性はあるかと思います。
○花井委員 それは、やはり抗体も見ているわけですよね。
○日本赤十字社佐竹血液事業経営会議委員 もちろんそうです。
○花井委員 だから、暴露事実が一切なかったという証拠になるわけですよね。
○日本赤十字社佐竹血液事業経営会議委員 そうです、そういうことです。
○花井委員 それでしたら後でフォローした分については、たまたまこの検体に入っていなかったとか、そういう可能性も全部否定されるということですよね。
○日本赤十字社佐竹血液事業経営会議委員 そうです、B型肝炎の場合には、コア抗体が陽性になっていないか、C型肝炎の場合には、HCV抗体が陽性になっていないかを見ます。今まで陽性になっていたという人は1人もいないです。
○松本委員 B型肝炎の感染既往に関してですけれども、S抗体、C抗体、両方とも陰性というので本当にB型肝炎のreactivation、再活性化を否定できるのかというのは、私も少し疑問があります。血友病の患者とか、子供のときに感染してという人はいるのですけれども、そのような患者で小児のときに明確にB型肝炎を発症しているのにもかかわらずC抗体もS抗体も、両方とも陰性という患者は現実にいますので、やはりreactivationは否定できないのではないかと、私は個人的には考えております、やはり、長年たつと抗体が落ちてくるということはあるかと思いますので。
○田野﨑委員長 他、御意見は宜しいでしょうか。
○大平委員 全体ですけれども、B型肝炎とC型肝炎とHIVに対してはデータとしてきちんと出てきているわけですが、E型肝炎とか、他の細菌の問題とか、そういうものは、これは院内の問題かもしれないのですが、対策としては消えていないのかなというのがありまして、今後、どういう対応を取ったらいいのかという具体策は、多分、ここの委員会とは違う所でまた議論される話だと思うのですけれども、ただ、こういう事例が、B、C、Iのきちんとした検査の確率の中では他の事例が目立つというのは、何か問題があるのかなというのは、ちょっと関心があります。原因不明というのもありますし、そういうものも、どのような検証がされているのかというのが対策としても必要なのではないかと思いますので、そこは、血液対策課からまたそういった関係方面にきちんと情報として、こういうものは患者にとっては不利益な話なので、そういうことがないようにするにはどうしたらいいのかというのは、多分、輸血療法委員会とか、そういう所で議論される話なのかもしれませんが、是非、その辺は検討していただきたいと思います。
○田野﨑委員長 ありがとうございました。E型に関しましてはいつも伺ってはおりますが、いつぐらいからのスクリーニングの導入になるかということと、あとは、血小板の感染に関しては対策を立てられているのかなと思いますが、日赤から何か御意見があれば。
○日本赤十字社佐竹血液事業経営会議委員 HEVの個別NATの導入は来年の第2四半期ぐらいを予定しております。
それから、今、幾つもの病原体についてお話がありましたが、今回、BとCとI以外にもサイトメガロウイルスの事例が出ましたが、それについて日赤では、依頼があれば、サイトメガロウイルスの感染が起きないための手立ては取っております。それから、パルボウイルスについてもスクリーニングはしております。HTLV-1、梅毒、その辺についてのスクリーニングはしております。細菌につきましては、大変重大な問題ですが、現在は培養によるスクリーニングは行っておりません。ただ、我々の取っている戦略としては有効期限を短くするということで、世界で一番短いわけですが、その戦略で、大体、欧米と同じくらいの安全性は、培養による安全性と大体同じくらいのものをできると考えております。もちろんその他の病原体につきましても、今日の前半の話に出たような多くのことについて、なるべく情報を集めて何が本当に、輸血を介して感染する大事な病原体か、何が大事かということを見極めるのが非常に大事かと思います。何から何まで全部、全て悪いというわけではありませんので、そのことを見極めていくことが大事だと思っています。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。日赤におかれましても今回の御意見を参考にして、引き続き検討していただければと思いますし、また、事務局におかれましては、遡及調査の結果、引き続き報告をお願いしたいと思います。
そうしましたら、議題4.に移らせていただきたいと思います。必要原料血漿量の予測について、事務局より資料の説明をお願いしたいと思います。
○三浦需給専門官 それでは議題4.必要原料血漿量の予測について説明させていただきます。資料3、1ページ目の左側のグラフは2012年度からの免疫グロブリン製剤の供給量の推移になります。これは、血液製剤の製造販売業者からの供給実績を基に作成しております。血液製剤の製造販売業者からの卸売販売業者等に供給された供給量の推移であり、医療機関への供給量の推移ではありませんが、免疫グロブリン製剤の供給量が増加傾向にあることが分かります。
続いて、右側のグラフになります。こちらは平成29年度第1回献血推進調査会で報告させていただいておりますが、今後の原料血漿必要量の予測になります。この必要量の予測は、献血由来の原料血漿の配分を受けている製造販売業者3社に、今後必要になると見込まれる原料血漿量についてヒアリングを行い、各社の配分希望量の予測を積み上げたものになります。適用拡大やシェアの拡大の見込みなど、原料血漿の必要量が重複していると考えられることから、今回、3社にシェア拡大等を含まない、日本国内で必要となると見込まれる免疫グロブリン製剤の市場について予測を行っていただくとともに、その予測について、免疫グロブリン製剤の使用量が多いと思われる診療科の専門医に御意見を伺いました。
資料の2ページ目を御覧ください。左側のグラフが、3社が予測する免疫グロブリン製剤の国内市場予測から血対課が作成したグラフになります。各社の予測からポジティブな予測として、2022年度まで免疫グロブリン製剤の需要は増え、原料血漿換算で124万Lまで増加が見込まれており、それ以降、ほぼ横ばいで推移するとの予測がなされております。ネガティブな予測としましては、抗体医薬品など、血液由来ではない製剤の登場などにより必要原料血漿量が減少する可能性も考えられるとの予測が出ています。
なお、この予測は新たな適用拡大による需要増は見込んでおらず、適用拡大が順調に進めば、更に15万L程度の原料血漿が必要との予測がされておりますが、適用拡大の時期が未定のため、このグラフには盛り込んでおりません。よって、このグラフの期間中に適用拡大が順調に進めば、最大で139万L程度の原料血漿が必要という予測になります。
続いて右側のグラフですが、これは政府統計の総合窓口「e-stat」で確認できる免疫グロブリン製剤が適用取得している指定難病の特定医療費受給者証の所持者数の推移を表したものです。折れ線グラフが疾患ごとの受給者証所持者数の推移で、棒グラフが5つの疾患の合計の受給者証所持者数の推移になります。受給者証の所持者数は増加傾向にあります。
資料の3ページ目を御覧ください。専門家へのヒアリングに関しましては、日本輸血・細胞治療学会が実施した平成28年度の血液製剤使用実態詳細調査で、免疫グロブリン製剤の総使用量が最も多かった神経内科の専門医から、3社の免疫グロブリン製剤の国内市場予測に関して意見を伺いました。その際、2ページ目で示させていただいた必要原料血漿量の予測と受給者証の所持者数の推移を参考として提示しております。
神経内科の専門医からの意見としましては、「指定難病のうち神経疾患については、免疫グロブリン療法の有効性が示されており、ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、重症筋無力症などでは第一選択肢とされており、これら疾患は増加傾向にある。例えば慢性炎症性脱髄性多発神経炎では免疫グロブリン療法は根治的な治療ではなく、疾患活動期の治療ならびに慢性期の神経症状の進行抑制を目的とする維持療法のため、患者が加算されて増加する。よって、免疫グロブリンの需要は、患者数が増加すれば、単純に増加することになる。一方で、維持療法では免疫グロブリンの継続投与がなくても症状が寛解する場合があることから、免疫グロブリンへの反応がある患者だけに投与する必要がある。これらの状況からすれば、血奬分画メーカーによる免疫グロブリン製剤の国内市場予測はおおむね妥当と考えられる」という御意見をいただいております。
今後、需要予測の精度を高めていく必要があると考えております。これに対応するため国としては、1.免疫グロブリン製剤の使用量が多い診療科や疾病などを把握するため、国が実施する血液製剤使用実態調査において免疫グロブリン製剤の使用状況等に関して調査を行う。2.免疫グロブリン製剤の使用の多い診療科や関係する学会、専門医から、今後の予測等について詳細な意見を伺う。3.National Data Baseのデータ収集など、より精度の高い需要予測を行うことを検討しております。併せまして、4.新たな適用拡大等の時期等を見据え、需要増に対応できるような採漿体制を整備するとともに、5.より安価な原料血漿を確保できるよう、原料血漿確保方策を検討することとし、新たな採血事業者の参入環境の整備、現在唯一の採血事業者である日本赤十字社に対し採漿体制等の検討を促すとともに、国内の血奬分画製剤の製造販売業者等に対し、製法の検討や献血血液の有効活用方策の検討を促すなどの取組を進めていきたいと考えております。資料の説明は以上になります。
○田野﨑委員長 委員の先生方から御意見はいかがでしょうか。
○花井委員 以前、メーカーから、これだけ欲しいという数字が提示されて、それが結構多かったものだからちょっと衝撃を受けたところなのですが、やはり精緻な予測というのは非常に重要なので、事務局におかれましては、特に疾病ごとの専門家はメーカーのパイプラインにもある程度知識があるので、いわゆる新しい薬がどのようなものかとか、あと、適用拡大についても疾病ごとの先生は結構、それぞれの対応するメーカーのパイプラインに対して結構知見があるので、そういうところもちょっと聞いていただいて、実際に新しい代替医薬がどれほど期待できるものなのかとか、まだ未知数なのかということも詳細に聞くと、かなり精緻な予測ができると思うので、宜しくお願いいたします。
○大平委員 適用拡大の問題は、これから病状とそのような疾患についてどういうものが入ってくるのかというのが、多分、予測は少しずつ付いているのだろうと思うのですが、血液対策課だけではなくて、やはり業者と日本赤十字社がきちっと予測を立てるような、例えばこういった疾患については適用拡大が見込まれるとか、そういうものは多分あると思うのです。ですから、そういうものをきちっとこれに反映していかないと、その時その時の適用拡大の、出た場合に、それぞれ対応するというような形は余り宜しくないかなと思うので、やはり少しそういう、これからの医療需要の問題について、血液対策課からその業者についてきちっとそこに反映するようなデータを吸い上げるというのが大事かなと思うのです。多分、今は少しずつ業者間で話合いはいろいろされているのだろうと思うのですが、その適用拡大の疾患についての、これから、どのような形で増大していくかということについてもうちょっと予測を立てておいて、それに対応できる採血量をきちっと出してもらうといいのかなとは思うのです。これはちょっと過剰な心配なのかもしれませんが、そこは宜しくお願いいたします。
○田野﨑委員長 他はいかがでしょうか。
○松本委員 適応拡大というのが正確な英語だと思うのですが、適応の拡大については、全てのメーカーの全ての製品、特に国外のメーカーなどになると適応の狭い免疫グロブリン製剤もあったりすると思うので、これ、一様に「適応拡大」と言っても、どのメーカーに何が認可されるかというのは治験のやり方によって違うと思いますので、なかなかそれを、先ほどから言われているように、いつになるか分からないというのは当然のことだと思いますので、この辺りの適応をどう考えていくかというのはやはり整理して。つまり、免疫グロブリン全体として議論にもなりますし、各メーカーがどのように捉えているかというのは、これもやはり違うと思いますので、その辺りはもう少し、適応拡大を考えずにということになるとああいうグラフになるのでしょうけれども、考えてしまうと、そういうことも因子として考えていかなければいけないということになってくると思いますので、その辺、宜しくお願いいたします。
○田野﨑委員長 これは、適用拡大を考えますと最大139万Lまでという予測になるかと思うのですが、実際には適用がだんだん減っていくわけではないですので、神経内科の専門の先生方からの御意見も含めますと、これからどんどん、更に需要が高まって、前に予測されています、ネガティブな予測というよりは、むしろポジティブな予測の方に近づいてくるのかなともちょっと懸念されるわけですが、需要予測の精度を高めるというところに具体的なプランを書いていただいていますので、そういうところも含めて、引き続きやっていただければと思います。何か御意見はございますか。
○濵口委員 これは国内のという話だと思うのですが、世界的に見ても、グロブリン製剤の需要はかなり高まっているというような話も聞きます。そうしたときに、国内に入ってきている外資のメーカーも含めてですが、国内血でどこまで供給できるのかというようなことが、場合によっては非常に厳しい状況も将来的にあり得るかなというのもちょっと考えておく必要はあるかなと思うので、できればグロブリン製剤の世界的な需要なども含めて、国内でどのように、できるだけ国内血を有効に使うのかという、もう1つプラスアルファの情報が欲しいと思いました。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございます。そうしましたら、次の議題5.がまた関連した内容になってまいりますので、議題5.に移らせていただきたいと思います。議題5.日本赤十字社における今後の原料血漿確保に向けた対応について、日本赤十字社より資料の御説明をお願いいたします。
○日本赤十字社中西血液事業経営会議委員 日本赤十字社の中西と申します。本日は今後の原料血漿確保に向けた対応について、説明させていただく時間をいただきまして、誠にありがとうございます。感謝申し上げます。
早速ですが説明に入らせていただきます。資料の2ページですが、最初に私ども日本赤十字社における、原料血漿に係る基本的な方針についてということですが、これまで日本赤十字社がたどった血液事業の道のりについても少し触れながら述べさせていただきたいと思っています。
第二次世界大戦後の1949年、当時はGHQの指導の下で、厚生省・東京都・日本医師会・学識経験者・日本赤十字社による「輸血問題予備懇談会」が開催されまして、先進諸国で各国赤十字社が血液事業を行っている欧米の事例を踏まえ、日本赤十字社を中心として、血液事業が進められることになりました。その当時の日本では売血が主体で、献血の普及はなかなか困難な時代でした。
1964年には米国の駐日大使が暴漢に襲われまして、売血による輸血後、肝炎が発症した事件を契機にいたしまして、輸血用血液は国民の献血で賄うことが閣議決定され都道府県との密接な協力体制の下に、増加する血液需要に対応して、日赤が献血の受入を行ってまいりました。
資料にはありませんが、1990年には血漿分画製剤の国内自給を行うべく、新たな血液事業の実施体制が構築され、当時、喫緊の課題であった血液凝固因子製剤を国内製造するため、新たに原料血漿50万Lを確保することになり、国・都道府県・献血協力団体と日赤が正に総力を挙げて取り組み、翌年の1991年には、当初の計画どおり50万Lを確保し、国内製造、国内需給が可能となった経緯があります。
2002年には血液法が改正され、採血事業者は国が策定する献血推進計画に沿って、献血血液の受入を推進することになり、日本赤十字社は今日まで国内唯一の採血事業者として、その責務を負っています。
日本赤十字社はこのような歴史的な経緯を経て、今日に至るまで、国民の皆様の御協力を得て、輸血用血液製剤の確保はもとより、分画製剤の国内自給率向上のために必要とされる原料血漿を不足なく確保して、血液製剤として国民の皆様の下に還元することができたのではないかと認識しているところです。
このように日本赤十字社の事業として、半世紀以上に及ぶ長い歴史的経緯を踏まえ、今後とも日本赤十字社がその使命として、国民の皆様が必要とする輸血用血液及び原料血漿について、全力を傾注して確保していく方針です。今後とも国・地方公共団体・献血推進団体及び国民の皆様には、宜しく御指導、御支援のほど、お願い申し上げる次第です。
次の3ページです。今後の必要となる原料血漿の具体的な確保について、取組の説明を申し上げたいと思います。4ページに行きますが、既に御理解いただいているとは存じますが、現在の原料血漿確保の考え方について説明させていただきます。資料の図の左の四角い枠が輸血用として確保した血液で、下半分の93万Lが輸血用血液として製剤を製造し、上の75万Lが分画製剤用の原料血漿として確保できることになります。図の中央にあるように、平成31年度計画で確保する原料血漿量は112万Lで、差し引き37万Lが不足することになりますので、これを成分献血で確保することになります。
そして、一番右に示したのが平成31年度に計画している確保量ですが、今後、原料血漿必要量が更に増加した場合には、上の赤い点線の四角で示すように、成分献血で更に確保していくことになります。
これらの具体的な確保方策について、次の5ページで説明をいたします。ここでお示ししたものは、これまでの運営委員会でも説明させていただいているものですので、簡単に説明させていただきます。大きな区分として、輸血用の血液からの血漿増加対策と、原料血漿の採血における増加対策です。これらは増加する原料血漿を確保していくためであるとともに、1採血から得られる血漿の量を増やすことで、確保コストを抑制するために大変重要であります。
具体的には次の6ページになります。まず、確保に向けた取組の1つとして、血小板成分採血の採取量の増量です。一昨年、国の御承認をいただき、血小板成分採血の採取量は600mLを上限とすることが可能になりました。現在、日本赤十字社では体格の大きな献血者を中心に御理解をいただきながら、全国的に採取量の増量に取り組んでいます。これによって製造する製剤で、従来61mLから最大201mLの血漿を得ることができるようになってきており、年間約5.9万Lの原料血漿を確保できると算出しています。
7ページです。成分採血由来の新鮮凍結血漿製剤、FFPLR480という製剤ですが、この製造工程における血漿の分離についてです。これまでFFPLR480を製造しようとする際には、献血ルームの採血現場で、製品規格に合うように血漿の採取量を調整していました。これを本年4月からは、先ほどの血小板採血と同様に、献血者の方の御理解、御協力の下で、国が定めた基準内でなるべく多くの血漿を採取させていただき、製造所で製品規格の量に分割してFFPLR480を製造し、残りを原料血漿にしていくというところです。現在の見込みでは、増量対象となる方の平均で153mL程度の原料血漿が得られると考えておりまして、年間で1.7万L確保できる予定です。
3つ目は8ページですが、自動遠心分離装置の導入です。従来は血液製剤の製造工程で、遠心と分離を別々の工程として作業しておりましたが、血液を遠心分離する機器の更新時期に合わせて、新たな機器を整備することで、分離後に得られる血漿量を増加することができ、400mL採血で4mL程度多い約242mLの原料血漿を確保できるようになります。1本当たり4mLというのは少ない量ではありますが、全血採血数が多いので、年間では約0.9万Lの確保量の増加を見込んでいるところです。当該機器は今年度から一部の製造所に導入しておりまして、来年度、再来年度で全ての製造所に整備します。
9ページですが、PAS血小板の導入です。PAS-PCと書いていますが、PCは血小板の略です。PASとは血小板保存液の名称で、現在の血小板製剤の中にある血漿を一定量PASに置き換えるというものです。PAS血小板の導入自体の目的は、輸血による副作用の低減ではありますが、血漿を添加液のPASに置き換えることで、原料血漿として活用できるようになります。これにより約10万Lの原料血漿が確保できると見込んでおりますが、導入の過程において、今現在でも幾つかの課題があり、現在検討をしているところです。
10ページをお願いします。これまで説明した4つが、輸血用血液製剤の確保から得られる原料血漿を増やすための取組ですが、最後に血漿成分採血による原料血漿確保を効率的に行うための取組を説明します。血漿成分採血の献血者で同意を得られた方からは、国の採血量の基準に沿った量の血漿をいただく取組を進めており、平成29年度の実績に比べて、1本当たりの採取量は全国平均で42mL程度増やしていけると見込んでいるところです。これにより前年度と同じ献血者であっても、3.5万Lほど多くの血漿が確保できる見込みです。タブレット資料の表記が3.1万Lになっておりますが、3.5万Lの誤りです。訂正いたします。
11ページ、原料血漿確保量についてですが、このグラフは左から2017年度の原料血漿確保の内訳を示しているものですが、棒グラフの下の黄色い部分が輸血用血液からの原料血漿量でして、上の水色の部分が原料血漿確保を目的とした成分献血の血漿量を示しています。なお、薄紫の部分は血漿を処理保管している在庫から払い出す量です。
今年度、2018年度はこれまで説明させていただいた増量対策により確保できる量を、赤と青の部分でちょうど中央部分ですが、この部分で示しており、水色の原料血漿確保も増量させております。2019年度についても、輸血用、分画用を問わず、1採血当たりの効率を更に高めた上で、原料血漿の献血者数は約70万人を計画しており、採血数の拡大を図っていくことにしております。2020年度については120万Lを仮定して、グラフを描いておりますが、貯留保管からの払出しがなくなるため、引き続き効率的な採血を前提に、献血者の増加を図っていくこととしております。
12ページです。これまで確保に関する効率性の向上について説明してまいりましたが、献血者にも多くの方々に御協力いただく必要があります。そこで、国民の皆様が参加しやすい環境整備のためのツールとして、昨年11月から献血推進予約システムを導入しました。名称は一般の方々から公募いたしまして、「ラブラッド」という名称に決定しました。これまでも複数回献血を推進するため登録者を募り、運用してまいりましたが、これまでのシステムが古くて手作業の運用が多く、献血予約にも時間がかかり、大変利用しづらいものでした。これを刷新したもので、献血される方には御自身の都合に合わせ、迅速に予約ができるようになりました。従来システムの運用は限定的で、血小板成分採血の予約が主でしたが、現在は血漿成分採血や全血献血の予約も献血ルームでお受けしています。段階的に移動採血でも予約できるように取り組んでいます。このシステムにより、血液センターにおいても献血者を特定して献血をお願いできるメリットがあり、効果的な確保が可能となります。現在、登録者数の増加とともに、予約数も伸びている状況です。
「ラブラッド」では積極的に御協力いただいている方々の利便性だけではなくて、1年、若しくは数年に1度の頻度で献血される方、あるいは献血の頻度が少ない方にも、献血に関する情報やイベント、話題を提供して、定期的に献血との絆、その重要性を思い起こしていただき、いざ必要になったときに献血をお願いできるシステムとして、機能の充実を図っていくこととしております。
13ページです。こちらは少し細かいのですが、ラブラッドを運用した献血推進業務の全体像を示したものですが、基本的に献血された方がWeb会員として登録していただくと、Webサイト上で献血予約ができて、御自身の検査結果や、献血された方々への感謝の声など、様々な情報をLINEやメールで受け取ることができます。現時点では献血された方が対象になっておりますが、今後、献血セミナーを受けた若年層世代や、献血に関心のある方など、幅広くWeb会員として登録していただき、献血に関する情報、特にこれまで一般的に国民に余り知られていない血漿分画製剤の知識や必要性、患者さんの声など、原料血漿確保の原動力になるような情報についても共有できるようなシステムにしていきたいと考えております。
14ページです。次は原料血漿の確保と併せて重要な課題でありますコストについても説明をさせていただきます。15ページの図も御存じのこととは思いますが、現在のコスト計算における原料血漿確保量と確保コストの関係について、説明をさせていただきます。左側の枠の内側に示しているのは、2018年度事業計画における確保量と確保コストを示しています。そのうち左の棒グラフは、確保量の99万Lを確保方法別に示していて、黄色の輸血用血液製剤の採血から出てくる原料血漿が72万Lで、全体の73%を占めています。上の水色の原料血漿として採血しているのは、27万L、27%となっています。一方でその右側の棒グラフに示す確保コストについては、輸血用血液から確保する73%の血漿のコストが21億円で18%であるのに対して、原料血漿採血から確保する27%の血漿のコストは95億円で82%を占めております。これは、輸血用血液から得られる原料血漿のコストは、主に原料を構成する材料、バックやラベルなどに限られるために安価でありまして、原料血漿を確保するための成分採血では、直接に掛かる多くの費用を計上しているため、1L当たりのコストが相対的に高額になることが理解できると思います。このまま原料血漿の確保量を増加させれば、右の図のコストの棒グラフに示すとおり、1L当たりの単価を押し上げ、コストは相乗的に高くなってしまいます。
16ページです。この表は原料血漿確保量とコストの関係をイメージしたものですが、先ほど説明した、単純に原料血漿を成分採血で採血しようとすれば、表の右上に伸びる緑の線のように、コストが上昇していくことになります。このような相乗的なコストの上昇に対し、確保コストを可能な限り抑制するため、右の赤枠にありますように、まずは確保コストが高い血漿採血数を抑えながら、最大限に確保する方法に、優先的に現在取り組んでおります。これは、例えて言えば米国での原料血漿の採血量が上限880mLでありますが、それで米国ではほぼ上限の量を採血するのに対しまして、日本では実際の平均採血量が500mL前後ということもありまして、採血1人当たりのコストが同額であったとしても、採血1L当たりのコストは1.8倍になるということです。そうした意味で、1採血当たりの採血量は、コストに重大な影響を持っています。こうした理由から、増量の努力をした上で、さらなる献血者数の増加を図ってまいります。
また、昨年から日赤としても独自に海外の血漿確保状況の視察や、関連情報の収集も行っておりまして、諸外国の原料血漿確保の方法や運営体制などについても、積極的に検討を行っていくこととしています。
こうした効率化への取組を継続して実施し、図の中央部の赤いゾーンに示すように、確保コストの低減化、安定化を目指して、全力で取り組んでいく所存ですので、何とぞ御理解いただきますよう、また、今後の原料血漿確保について更なる御支援を賜りますようお願い申し上げまして、日本赤十字社の今後の原料血漿確保に向けた対応についての説明とさせていただきます。本日は貴重なお時間をいただきまして、重ねて感謝申し上げます。ありがとうございました。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。それでは、委員の先生方から御意見、御質問をお願いします。
○大平委員 最初の日本赤十字社の基本的な方針というところで、一番最後に「日本赤十字社の使命として、その全てを確保していく所存です」というのは、やっと覚悟を決めていただいて、そしてきちんと原料血漿を確保していく。本当にこれは、これまで1964年の閣議決定から2002年まで、ぱっと飛んでいる経緯を示しているのですが、その間にいっぱいいろいろと、血漿をちゃんと作らなければいけないという、そういう経緯というのは何回もあったと思うのです。化血研の問題とか、そういうのもありますし、また、私たち血友病としては、血友病の患者会が1960年代からずっと働き掛けを、日本赤十字社に血友病の製剤をきちんと献血で作って欲しいという要請を、私の記録の中では3回も言っているのです。
ですから、そういったものについて結構ずっと、私たちから言うと無視されてきた。そういうこともあって、これまでもやはり国から言われて、そしてやるというような、私たちから言うと積極性がないかなというところを、ずっと指摘してきたわけですが、それが今回、こういった使命として全て確保していくというところでは、大変評価したいと思います。
それをきちんと実行に移すのと、それから、国から言われるのではなくて、積極的に日赤でいろいろと改革していっていただいて、そして、本当に原料血漿として、高くない価格で企業に供給できれば、国内需給のことについてもかなり優先度が高まってくるのではないかなと思いますので、これまでの姿勢がきちんと、今日が原点みたいなところがあるので、そこを是非これからも日本赤十字社として、使命を尽くしていただければ有り難いと思います。宜しくお願いします。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。他に御意見はありますか。
○花井委員 今、大平委員からあったように、日本赤十字社として、唯一の採血事業者としてやっていくということで、決意をされて、非常にそれは、ようやくそうかという感じなのですが、具体的には成分採血のコストが非常に高いというところが問題で、成分採血をどんどん増やせば、それはそれで量は確保できるわけですが、問題はコストだと思うのです。
いろいろ確保策をして、全体で20万ぐらい上乗せかなと思ったら、PAS-PCが少し遅れるということなので、実際上、上乗せされるのが10万強という、グラフで言うと11ページの8.9+3.5ということですかね。12万ですか。そのぐらいまでは、逆に言えば今のコストのままで、いわゆる輸血用血液の副産物としての、リカバードプラズマと言うのですかね。その部分でもてば、コストは圧縮できると。しかし、当然足りない分は、その上に41が乗っかっているように成分採血が増えていくと。それによってコスト構造は、先ほど紹介してあった15ページのスライドのように、これは実際に見せられると衝撃的ですよね。27万で95億円かかるけれど、72万では21億円だということで、コスト計算で副産物なのでどこに乗せるかというのはあると思いますが、こうなると成分採血が少し増えればどんどん上がっていくという構造になっているということだと思うのです。
最終的には16ページのスライドで、何とかこの赤い範囲へとなっているのですが、是非お願いしたいのは、やはり成分採血のコストを圧縮しないことには、多分難しいと。120万ぐらいまでは今までの値段で行けるのかなとも読めるのですが、120万を超えてくる可能性もあるとすれば、そのときに実はリッター2万円ですと言われても、その瞬間に国内のディストリビューターが全部倒産するという話ではどうしようもないということになるので、是非その辺も恐らく国内企業については、薬価の制度からすると、今は相当厳しいと思うのです。そうすると、予見可能性というのが企業は必要なので、国内企業が何年間このぐらいのコストで、国内の原料血漿を得られるなという計画がないと、いざとなって値段が上がってしまったら、その時点で厳しくなった場合に薬価が上がらないので、恐らくその瞬間に今まで積み重ねてきた輸入血液由来のものがコストで有利になるので、また医療現場でそちらが席巻して、国内産がどんどん下がって、国内企業はディストリビューターが減るということが、この構造はマクロでは起こり得ると思うのです。
なので、今16ページで示していただいたので大変頼もしくもあるのですが、やはり何年ぐらいにこのぐらいの値段だということを、予見可能な形で提案していただくことが、国内企業にとっても重要だと思いますし、継続性ということも重要なので、今回は第一歩を踏み出したということで、16ページのスライドの微妙なラインですね。12,630から右肩が下がっているのかな。ただし11,990よりは上の辺りに来ているというところで、何となくこの辺の値段かなというのがこれでは見えるのですが、やはり企業からすると、それは一体どうなるかということが極めて重要だと思うので、是非とも早い段階でこれを見えるようにして欲しいと。
それから、国におかれましては輸血用血液のレギュレーションと、原料血漿のレギュレーションは違うけれど、今、リカバードは一緒でやっているから、全部シングルNATでやる必要があるのかとか、いろいろな検査自体が輸血用とは、原料血漿は違うと思うので、そういったことでレギュレーション上の重荷を下ろすというか、そういうことも検討していただけたらと思います。以上です。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。他はいかがでしょうか。
○日本赤十字社中西血液事業経営会議委員 御意見、ありがとうございます。正しく価格の問題が一番大きなところかなと思っておりまして、最後の方に申し上げましたが、血液事業はグローバルに事業が展開されておりますので、そういったところを我々としてもしっかり参考にさせていただきながら、価格の在り方、あるいは国内事業の中でどういう形のものが取り入れられるのか、あるいは採血の体制についても首都圏と地方ではまた変わりますので、そういったことをどうやってやっていくか、これから十分検討して、早いうちに実現していきたいと思っているところです。ありがとうございました。
○田野﨑委員長 私からも1つ、血漿を最少で採っていくときに、コストが非常に高くなるというところに関してなのですが、これは今とは別の設備投資的な部分が増えてくるので、それを価格に乗せていくというように考えて宜しいのでしょうか。以前、外資の方からの価格は、例えばリッター1万1,000円で行くという御提案があったように思いましたので、かなり差があるように思うのですが、いかがでしょうか。
○日本赤十字社中西血液事業経営会議委員 すみません。私どもの試算では、1万1,000円というのは米国の価格構造を基に、1万1,000円に当てはめたと認識しておりますので、それが実現の可能性があるのかどうかは別問題だと思っております。
実際に設備投資をしたときに、それが価格に転嫁されないかということが御懸念だと思いますが、我々としても今ある設備・機器を最大限に利用するということが、まず最初だと思っております。11ページの表にもありますが、例えば2020年の120万Lを採血するということで仮定した場合にも、献血者は497万人という数字で今は計算しております。ですから、かつては530万人まで献血に御協力いただいている経緯もありまして、そういった意味では今の献血ルームを基本として受け入れ、首都圏や都市部で献血者が多い所についてはルームを増やしていくという形で、極力、設備投資を最小限に抑えていくということも必要だと思っています。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。宜しいでしょうか。
○花井委員 確かに端的に3倍ということですから、にわかにはどういうことになっているのかという感じなのですが、ただ、やはりいろいろ日本独自の事情というのもあるので、そこは実現可能な形でということはあると思うのですが、1つお願いしたいのは、これは国に対してもそうなのですが、コストを欧米と同じにしたから同じ値段になるということはないのだと思うのですが、ただ、血漿の質というかクオリティのレギュレーションですよね。いろいろなレギュレーションが医薬の世界では共通化している中で、もし成分採血で輸血用とダブルのレギュレーションでやるのであれば、やはりグローバルなレギュレーションとある程度そろえておいていただければ、恐らく今は輸出制限を外したにもかかわらず、原料血漿は今まで国内向けでやっていたわけだから、端的に日本の企業がコストをある程度、日本に供給した分の余りは国際的に展開していいという枠組みが出来たものの、その環境整備としては、やはり原料血漿が国際的な基準と一致しているみたいなところが必要になってくると思うので、そこを事前に合わせておく方向を考えておくと、国内の企業が国内で献血由来の製剤を供給しつつ、ある程度のコストを海外で取ってくるということがしやすくなると思うのです。
だから、今すぐそれをやれる国内企業があるかといったら疑問ですが、その辺を見据えていただくと、国内の献血由来の製剤を供給する企業の長期計画にもすごく影響があると思うので、そこは是非お願いしたいと思いました。以上です。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。貴重な御意見を日赤におかれましては生かして、今後とも進めていただければと思います。あとは「国が定めた基準内」とは言うものの、少し採取量を多くすると、それによって有害事象も増える可能性が十分あり得るのではないかと思いますので、十分気をつけていただければと思います。そうしましたら、この議題に関しては以上で終了させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
本日公開で行う議題につきましては、ここまでとなります。皆さん、その他に御意見があればと思いますが、宜しいでしょうか。
○岡田委員 血漿を集めるのはかなり困難を伴うので、血漿分画メーカーとしては限られた血漿で、いかに効率よくグロブリン若しくはアルブミンを精製するという、その技術開発というのが今まで余りやられていないのではないかと思うのです。ですので、回収率を例えば5%とか10%向上できれば、かなり血漿量を少なくすることができるし、あとは収益も多くなると思いますので、その辺のことはメーカーの今後の発展を考えると、各社はもっと力を入れてやってもいいのではないかと思います。
○田野﨑委員長 どうもありがとうございました。日赤におかれましては、宜しくお願いします。他は宜しいでしょうか。そうしましたら、この議題はここで終了とさせていただきます。次は非公開の議題に移りますので、事務局よりお知らせをお願いします。
○山本(匠)血液対策課長補佐 それでは、議題6は非公開で行いますので、傍聴の皆様は退席をお願いします。非公開議題は準備が出来次第、行いたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いします。
                                 

                                  

(了)
 

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