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2019年03月12日 第12回食品衛生管理に関する技術検討会

医薬・生活衛生局食品監視安全課

○日時

平成31年03月12日(火)
13:30~14:40

 

○場所

TKP赤坂駅カンファレンスセンター  ホール14C

○議題

1.開 会

2.議 題
 (1)食品等事業者団体が策定した衛生管理計画手引書案の確認
  ・医療・福祉施設へ食事配送するセントラルキッチン
  ・水産物の仲卸
  ・水産物の小売り
  ・カレー粉及びカレールウの製造
 
 (2)その他

3.閉 会

○議事

○五十君座長 それでは、定刻になりましたので、「第12回食品衛生管理に関する技術検討会」を開会いたします。
 本日は、朝倉構成員、荒木構成員、池田構成員から御欠席の連絡をいただいています。
 また、オブザーバーといたしまして、国立保健医療科学院の温泉川上席主任研究官と、農林水産省食料産業局食品製造課食品企業行動室の上原係長に御出席いただいております。
 それでは、議事に入る前に、事務局から配付資料の確認をお願いします。
○道野食品監視安全課長 済みません。事務局からの配付資料の確認の前に、御報告だけしておきたいと思います。
 本検討会におきましては、発足当初より、業界団体が作成をされました手引書について、特にHACCPの考え方を取り入れた衛生管理を中心に手引書について検討いただいてきたところです。昨年の6月に、食品衛生法改正法が公布されたということで、関係の政省令の事項について、昨年、御議論をいただきました。
 御議論を整理したものについて、政省令の事項の検討のとりまとめの案ということで、事務局で整理をさせていただきまして、非公開の検討会、それから、メール等で御意見について集約をさせていただきました。その内容につきましては、3月7日から、これは任意ですけれども、パブリックコメント。政省令の案とかであれば、義務的に政府としてパブリックコメントに付さなければならないのですが、これはあくまで検討会のとりまとめの案ですので、義務的なものではありませんけれども、任意の形ではありますが、パブリックコメントに付しているところです。4月5日までこのコメント期間が設けられておりまして、その後、いただいた御意見等を踏まえて、最終的なとりまとめとしたいと考えておりますので、引き続き、このとりまとめの案の整理についても御相談を今後させていただきますので、よろしくお願いをいたします。
 以上です。
○事務局 それでは、続きまして、本日の資料の確認をいたします。
 本日はペーパーレスでの開催とさせていただいておりまして、会議資料は厚生労働省のホームページに昨日の16時に掲載をしております。
 御用意しております資料は、資料1といたしまして、医療・福祉施設へ食事配送するセントラルキッチンを対象とする「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」についての案、資料2といたしまして、卸売市場水産物仲卸業向け「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(案)」、資料3といたしまして、小規模な水産物小売業向け「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(案)」、資料4といたしまして、小規模なカレー粉及びカレールウ製造事業者向け「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(案)」を御用意しております。
 また、参考資料1といたしまして、本検討会の開催要領、参考資料2といたしまして、「食品等事業者団体による衛生管理計画手引書策定のためのガイダンス(第3版)」を御用意しております。
 資料の不備等がございましたら、事務局までお知らせください。
 また、冒頭の写真撮影等は、ここまでとさせていただきたいと思いますので、御協力よろしくお願いいたします。
○五十君座長 それでは早速、議事に入ります。
 本日は、食品等事業者団体が策定した衛生管理計画手引書(案)の確認です。確認の仕方、進め方につきましては、手引書(案)を作成した事業者団体様から、約10分程度で説明をいただいた後、構成員の皆様から10分程度の質疑応答をお願いします。時間が超過しそうな場合は、途中で声をかけさせていただきますので、議事録に、皆様の御質問を残すために、質問の概要のみ御発言いただきまして、詳細につきましては、後ほど、事務局にコメントをして御連絡いただく形で進めたいと思います。
 それでは、事務局より説明をお願いします。
○事務局 それでは、資料1のファイルをお開きください。こちらは、一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会様が作成した、医療・福祉施設へ食事配送するセントラルキッチンを対象とする「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」の手引書の案となります。
 こちらの案につきましては、団体様から厚生労働省に御相談がありましてから、昨年12月にこの検討会の構成員の先生方と事前の意見交換を行わせていただきまして、その際に出た意見等を踏まえて修正していただいた手引書(案)について、本日、団体様から御説明をいただきたいと思います。
 それでは、一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会様から御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 日本医療福祉セントラルキッチン協会の楠見と申します。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 同じく、松月と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 まず、現時点におきまして、医療福祉系、病院及び介護施設に食事を調理済みで配送するセントラルキッチンは、日本国内におきまして100カ所を超え、150カ所に近づいている感じです。病院及び介護施設全般ですけれども、中には、サービス付き高齢者向け住宅、こういういわゆる高齢者向けの住宅系もございます。規模的には、大体中心値で言うと、1日3,000~4,000食の食事をつくっているところが中心規模です。小さいところは500ぐらい、大きいところは1万食クラスが何件かあるという感じで、従業員は、少ないところは10名ぐらいから、多いところは100名前後ぐらいで、どうしてもパートさんが従業員のタイプとしては多くなっておりますので、マニュアルもそういう感じでつくらなければいけないという認識をしております。
 私どもの協会に加入していただいているのは、現存するセントラルキッチンの中で大体4分の1前後ぐらいかなと見ています。一生懸命活動をして、もっと会員数をふやして、いろいろな意味でのレベルアップを図りたいと協会としては思っているところです。
 この手引書(案)を策定する上で留意したポイントにつきましては、このセントラルキッチンは基本的にはクックチル方式という温度及び時間管理が非常に厳格に規定されている調理及び保存・配送方法になっておりますので、いわゆる人の手が入るところについての取り決めをはっきりさせておかなければいけない。仕組みそのものは、温度・時間管理がしっかりしていますので、ウィルスは置いておきまして、いわゆる細菌性の食中毒についてはかなりのあれで抑え込めるという仕組みになっております。
 今後は、この手引書が完成した後は、協会としては、とりあえず2019年は、東京と大阪で講習会を開いて、協会員及び非協会員についてできるだけ集まっていただいて、この手引書についての認識を広めていきたいと思っております。
 最後に、この協会が、今、非常に重要であるということを、松月から短時間話をします。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 発言させていただきます。
 私、日本女子大学の松月と申します。給食を担当しております。
 1つ、このセントラルキッチンのメリットとして、今、非常に着目されていますのは、災害備蓄の考え方です。実際に、3.11のときに、仙台のセントラルキッチンの中で実際に食事を配送して、3日間とも食事を切らすことがなく提供できた施設が非常に多くありました。これを学会の助成金をいただきまして、同じようなエリアで果たして食事が出せたのかという調査をしたのですけれども、実際に、計画生産ということで、3日前につくっておりますので、こういう備蓄としてもこれは使えたということ。当然、これは電源がございませんので、再加熱ということはかなり難しくなるのですけれども、今、冷蔵の段階で安全が担保していた場合、調査しました施設のどこからも、いわゆる胃腸炎とかその辺りの問題点は1つも確認ができませんでした。
 そういうことがありますので、セントラルキッチンの意味としては、食事提供だけではなく、災害備蓄も含めてお考えいただければということで、今回、発言させていただきました。どうもありがとうございます。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 最後に1つだけ、今日の手引書(案)の中で、これから充実させていきたいところは、スタッフ教育のところがこの中には書いてはございますが、薄いです。だから、パートさんが多いと冒頭に申し上げましたので、手の入る作業もピッキング等で結構ございますので、そこについて衛生管理を徹底できるように、スタッフ教育について手引書の次に、それの付属する本として充実させていきたいと思っています。
 冒頭の説明は、以上でございます。ありがとうございました。
○五十君座長 ありがとうございました。
 ただいまの資料1の説明に関しまして、御質問や御意見がございましたら、お願いしたいと思います。
 内容の御紹介は余りなかったようです。
 鬼武委員、どうぞ。
○鬼武委員 ちょっと細かいことで申しわけないのですけれども、37ページで、これは手順書として、牛乳・乳製品の保管管理ということで細かく書かれているのですけれども、この下で、牛乳を一旦開けて、期限内にということで、開封後は3日間で速やかに消費と書いてあるのですけれども、これは開封した日から3日間というのは、そのやっている作業者はどういうふうにしてわかるのでしょうか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 基本的には、包装されているもの、例えば缶詰とかペットボトルに入ったもの全て、ルール的には「開けた日を書きなさい」というルールになっております。
○鬼武委員 では、例えば牛乳でいきますと、わかりませんけれども、1リットルの商品があって、開封したら、その方がそこに開封日というかそういうのをマジックか何かで書くという理解でいいのですか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 はい。
○鬼武委員 わかりました。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 それは、どこのセントラルキッチンも現実行われていることでございます。
○鬼武委員 わかりました。ありがとうございました。
○五十君座長 ほかにございますか。
 河村委員、どうぞ。
○河村委員 81ページで、管理基準が5~10℃となっていて、肉・魚の冷蔵庫であれば5℃以下ということなのですけれども、基準逸脱の内容は、この管理基準を超えたということですよね。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 もう一度済みません。
○河村委員 81ページで、管理基準が5~10℃となっていたり、肉・魚の冷蔵庫であれば5℃以下ということなのですけれども、基準逸脱の内容は、この管理基準を超えたということですよね。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 そうです。
○河村委員 ただ、上のほうに、(温度は食品温度)と書いてあるのですけれども、これは庫内温度で管理するんですよね。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 ちょっと舌足らずでしたね。この場合は庫内温度です。
○河村委員 そうすると、そこのところは変更したほうがいいのではないでしょうか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 書き加えます。
○五十君座長 コメントをつけていただくということでよろしいですか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 はい。
○五十君座長 ほかにございますか。
 どうぞ。
○関根委員 非常に充実した手引書をつくっていただいて、ありがたいところでございます。
 ちょっとお願いということで、大きく2点ございます。まず1点目ですが、7ページに、各工程の危害要因ということで、大体の主な仕事の流れと、そこで発生する危害要因ということをまとめていただいている図をつくっていただいています。この図のすぐ下のところに、「各工程での生物的、物理的、化学的危害要因は表のとおりである」というのは、この表はどれを指していますか。この上の図ですか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 上の表ですね。
○関根委員 この手引書の流れを見ると、生物学的危害要因の説明は、何となくその後ずっと出てくるのですけれども、しばらくしないと、化学的と物理的な危害要因のことが出てこないので、多少、その辺をどこから照会しているかとかということをこの近くにまず書いておいていただいたほうがいいのかなということを感じました。
 それと、生物学的危害要因で囲っていただいている中をずっと見ていくと、「殺菌液の残存」と書かれているところがございます。これは、例えば次亜塩素酸ナトリウムが残ってしまっているよということであると、生物学的危害要因ではないと思いますので、その辺の峻別をもう一度つけていただければと思います。
 それと、続けてよろしいですか。
○五十君座長 どうぞ。
○関根委員 42ページになります。これ、ちょっと細かくて申しわけないのですけれども、「衛生管理ポイント」というところの1つ目の文章ですけれども、「トングにて試験紙を青色の線まで漬けて5秒間保持して引き出す」と書いてあります。私、これを読んだときに、私のイメージですけれども、そのまま揚げ油が入っている油槽にトングでつかんだ試験紙を漬けてしまうのかなというふうに読みとれるのですけれども、試験紙を調理する油槽の中に入れてしまうということはちょっとどうかなと思いますので、多分、この試験紙の使い方の説明の中でも、例えばスプーンみたいなのに油をとって漬けるみたいなことを書いている説明書とかあると思うので、そんなところとうまく連携をとりながらまとめていただけたらありがたいかなということを感じました。
 以上でございます。
○五十君座長 よろしいですか。3点ほどあったと思いますが、追加コメント等はございますか。よろしいですか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 はい。
○五十君座長 それでは、そのほか御質問はありますか。
 富松委員、どうぞ。
○富松委員 1つお伺いしたいのですけれども、13ページにCCPのことが書いてあるのですけれども、ここに次亜塩素酸ナトリウムの濃度チェックや中心温度測定が書いてあります。説明の中では、少ないところでは10人から多いところでは100人いらっしゃると伺いました。その少ないところでも、これは実行可能と評価されたのでしょうか。御評価の結果はいかがだったのでしょうか。皆さんできるということでしょうか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 実行可能性のところですよね。
○富松委員 はい。多分いろいろなところで評価していただいたと思うのですけれども、その結果はいかがだったでしょうか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 このページだけではないのですけれども、基本的には、現場で現状実際行われていることをもとにしてこれは書いているのですよ。
○富松委員 常に中心温度は全て測られているということですか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 はい。基本的に、このマニュアルは、「大量調理施設衛生管理マニュアル」をかなり用いております。それがいろいろのところの監査が入られるときに、記録書の確認は必ずされておりますので、それはおおむね守られていると私たちは考えております。
○富松委員 そうですね。作業上は何の問題もなくできたということでよろしいですね。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 はい。
○富松委員 わかりました。
○五十君座長 今の御質問には、実際にこの手引書を運用した協会員から、何かコメント、修正してほしいことなどの要望があったかということも含まれていると思うのですが、その辺りはいかがですか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 私どもの協会員中心ですけれども、7カ所の現在稼働中のセントラルキッチンにこの手引書(案)を全部送りました。そのうちの3カ所から、かなり細かく、これは現実的にできないとか、こう書きかえてくれとか、何々が抜けているよという御指摘を非常に細かくいただいて、それを全部盛り込んでおります。
○五十君座長 ありがとうございました。これは対応済みということでよろしいですね。
 富松委員、よろしいでしょうか。
○富松委員 はい。
○五十君座長 ほかにはございますか。
 中村委員、どうぞ。
○中村委員 この手引書ではないのですけれども、この先ですね。いわゆるサテライトというのですか、配送先については、何か別に手引書みたいなものはお考えですか。例えば、医療とか福祉施設など比較的ハイリスクな方が対象になると思うので、特にちょっと注意事項などを入れたものをつくるという予定はありますでしょうか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 この手引書(案)をつくる最中に何度か迷った部分ですけれども、セントラルキッチンとしての手引書ですので、これはこれとしてということになります。そして、サテライトキッチン(SK)につきましては従来調理。従来調理というのは、当日の通常の調理とミックスして提供されているので、それなりのものを、また、別に、サテライトさん側がつくらなければいけないだろうというふうに考えております。それはこれからの課題だと思います。
 それから、今、100カ所以上が動いているということは、恐らくサテライトはどのくらいかな。数千カ所かな。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 もっとありますね。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 何千カ所かあるのですけれども、これから支援していくつもりです。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 補足をよろしいでしょうか。
 今、実際にサテライト側も心配ですので、予備調査を始めたところではあります。実は、4,500食1日つくっているところで、対象となった施設が、医療系で約20カ所、介護系で約40カ所ぐらいございます。ですから、このぐらいの比率であると思っていただければいいかと思います。大事なところはサテライトのところもあると思いますので、問題点をこれから抽出しまして、今後、検討の余地はあるかと思います。
○中村委員 そうすると、協会様のほうでおつくりになる予定があると理解してよろしいでしょうか。それとも、それはサテライト側でつくるものだという理解ですか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 私ども協会の立場としましては、セントラルキッチンから出荷されたものについての取扱いにつきましては、十分指導もしくはマニュアルをつくるつもりでありますけれども、当日、現場処理のものについてはちょっと口出しできないところもございまして、御要望があれば、もちろん我々の知識でもってカバーしていくつもりでありますけれども、現時点では、全てカバーできる、あるいは、する予定はありません。
○中村委員 わかりました。
 なぜこんなことを聞いたかといいますと、結局、手引書に沿った指導を行わなければいけないという話になっていますので、我々としては、手引書に加えても除いてもいけないという話なので、その辺は何を根拠にサテライト側に指導をしていったらいいのかなというのをちょっと確認したくて御質問しました。ありがとうございました。
○五十君座長 なかなか難しい部分かと思います。このサテライトに関しましては、サテライト側の事業体の組合などはあるのですか。そういったものは全くないですか。
○一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会 組合的なところは、私が知る限り聞いておりません。非常に大きな施設もございます。県立の病院もございます、それから、本当に5人とか10人とかといういわゆるデイサービス的なところもございますので、本当に、そこのところは一度精査しまして、今後の検討は必要かなと思っております。
○五十君座長 先ほどのお話ですと、そこのところの指導がしにくいということになると、どこかで手引書を検討していただくことを考えないといけないと思いますので、今後事務局とも相談をして、できれば対応していただけると良いと思います。今回は、セントラルキッチンの手引書ということですので、もし可能でしたら、御検討をいただけないかという意見だと思います。
 ほかにはございますか。
 よろしいですか。
 それでは、どうもありがとうございました。
 次にまいりたいと思います。
 それでは、続きまして、資料2につきまして、事務局より御説明願いします。
○事務局 それでは、資料2のファイルをお開きください。
 こちらは公益財団法人食品等流通合理化促進機構様が作成しました、卸売市場水産物仲卸業向けの「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(案)」となります。こちらの手引書につきましては、団体様から厚生労働省に御相談いただきましてから、本年1月に構成員の先生方と事前の意見交換を行いまして、その際にいただいた御意見等を踏まえて修正をいただいた手引書(案)について、御説明をいただきたいと思います。
 それでは、公益財団法人食品等流通合理化促進機構様から、手引書の内容について、御準備ができましたら、御説明をお願いいたします。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 公益財団法人食品等流通合理化促進機構の松本と申します。
 今回は仲卸なので、私たちは作業部会をつくりましたので、本日は、作業部会の部会長の小暮さんと御説明させていただきたいと思います。
 昨年の12月に、卸売市場における卸売業ということで御検討をいただきまして、その次に、卸から仲卸ということで、今回、仲卸の手引書を作成したところです。仲卸は、取引量や従業員数がさまざまなので、全国の中央卸売市場、地方卸売市場にある仲卸業を対象にしております。全国団体に加盟している組合数は30組合で、事業者数は大体1,500社程度となっております。
 手引書を作成する上で特に注意した点ですが、仲卸業の数名程度でやっているところも多く、一目でわかるような手引書でないと、業務中、水を使っていることもありますし、読みにくいような手引書ではなくて、わかりやすいような手引書に心がけたつもりです。その中で、仲卸業の業務の工程には、卸売業と違って、小分けしたりとか、そういう作業が入ってきますので、そのときに気をつけなければならない低温管理について書きました。
 また、仲卸業は、競りが終わって、自分の店舗に持って帰るものと、また、持って帰らないで直接配送するものもあるので、そこは直接配送するときにはということで、配送車について書かせていただきました。
 今後は、この後に御検討いただきます小売業とともに、これで卸・仲卸・小売ということで、水産の流通の3つの局面が、この手引書が作成できることになる予定です。
 以上です。
○五十君座長 ありがとうございました。
 ただいまの資料2の御説明に関しまして、御質問・御意見がございますか。
中村委員、どうぞ。
○中村委員 27ページですけれども、くだらないことが1点、記入例の上で、○が1個多いというのがあります。
 温度管理のところですが、冷蔵庫の記録確認、それから、冷凍庫の記録確認になっているのですが、これはあくまで記録を確認するという意味でいいのですか。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 そうです。
○中村委員 そうしますと、前のところの温度確認のところは、あくまでも温度計で温度を確認しますという手順になっているので、であれば、温度を確認した上で、それを記録する。その記録について確認するという手順が書いてないと、この表とちょっと矛盾するのかなと思ったので、であれば、手順をそのような形で書きかえたほうがいいのではないかなというようなことです。
 以上です。
○五十君座長 よろしいですか。今の対応につきまして、何かございますか。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 大丈夫です。
○五十君座長 ほかにございますか。
 中村委員、どうぞ。
○中村委員 これも、また、くだらないことですが、21ページですけれども、下のグリーンのところですが、「営業者または食品衛生管理者」となっていますが、これは「責任者」のほうがいいのかなということです。
 以上です。
○五十君座長 そちらにつきましても、よろしいですか。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 はい。
○五十君座長 ほかはいかがでしょうか。
 富松委員、どうぞ。
○富松委員 私も小さい話ですけれども、18ページの温度管理の「その他」と書いてあるところの記載と、次の手引書になるのですけれども、小売のところの記載と、温度が違うところがあります。「生食用鮮魚 4℃以下」がこちらには入ってなくて、次の小売り販売の手引書には入っているのですけれども、これは何か意図があってですか。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 「生食用鮮魚」ですね。仲卸の時点では、生食用とか加熱用とかというところが明確にはできないということで、小売の時点では、消費者に対して「生食用」ということを言わないといけないので、小売のほうでは入れたのですけれども、仲卸のほうでは特に入れませんでした。
○富松委員 仲卸は、チルドはなく、冷凍だということでよろしいのでしょうか。
○特定非営利活動法人食品保健科学情報交流協会 その点については、生ものと加熱ものと分けてするわけではなくて、鮮度を見てその方が生食にするということですので、それまでは10℃。魚の場合は、通常は氷が溶けないように管理をするというようなことでお願いをするように書いてございます。ここは冷蔵庫の温度ということですので。
○富松委員 わかりました。
○五十君座長 よろしいですか。
○富松委員 はい。
○五十君座長 その他は何かございますか。
 特に追加はございませんか。
 私から、3ページに「水産物仲卸業の取扱い商品」ということで、総括的な導入の文章が書いてあるか思うのですが、最初の2行目に「本手引書では『冷蔵のもの』『冷凍のもの』『常温のもの』と温度管理別にグループ分けします」と、全体の方針を書いてあると思います。今日の口頭での解説の最初にそもそも水産物仲卸ではこのようなところが特色なのでというお話があったのですが、その内容をこの部分に書いていただいて、こういう温度管理でやるので、この手引書では説明していきますというとわかりやすいと思います。特に、水産物仲卸業のリスクマネジメントで重要なところを、総括し入れていただけると、その後の解説がわかりやすくなると思います。御検討はいただけますか。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 はい。
○五十君座長 よろしくお願いします。
 そのほか。
 河村委員、どうぞ。
○河村委員 非常に細かくて申しわけないのですが、小売のほうにもあったのですけれども、⒆ページのノロウイルスのところですね。3行目に「吐しゃく物」とありますが、「吐しゃ物」ですね。小売のほうも同じようにお願いします。
○特定非営利活動法人食品保健科学情報交流協会 はい。
○五十君座長 御指摘ありがとうございました。
 ほかにはございませんか。
 よろしいですか。
 それでは、どうもありがとうございました。
 続いて、資料3につきまして、事務局より説明願いたいと思います。
○事務局 先ほどからお話に出ておりますけれども、同じく公益財団法人食品等流通合理化促進機構様で、小規模な水産物小売業向けの「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(案)」をつくっていただいていまして、それが資料3になります。
 こちらも、先ほどの仲卸業の手引書と同じタイミングで御相談をいただきまして、本年1月の事前の意見交換を踏まえて修正をいただいた手引書(案)について、本日、御説明をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 では、引き続き、小売業について御説明させていただきます。
 水産物小売業、全国の魚屋さん、いわゆるまちの魚屋さんをイメージして小規模な水産物小売業としております。ちょっと古い平成26年の商業統計になるのですが、お魚屋さんは全国で14,000程度あります。そのうち、今回一緒に協力していただいた全国団体に加盟している組合数は大体7,000程度で、約半分ぐらいの組合数が加入しております。
 卸、仲卸と、一般衛生管理を中心として衛生管理計画を作成しということでやってきたのですが、お魚屋さんの場合は、直接消費者に小売をするということで、購入した消費者がすぐそのお魚を使うということで、重点管理として、生食用の鮮魚介類の下処理時における水の洗浄と、あとは、加熱・加工、お魚屋さんは最近はお魚の鮮魚を売っているだけではなく、加熱・調理・加工をするお魚屋さんもありますので、その加熱・調理・加工の温度管理ということで、重点管理の項目とさせていただきました。
 小売業については、以上です。
○五十君座長 ありがとうございました。
 ただいまの御説明に関しまして、御質問・御意見等がございましたら、お願いします。
 私からは、2ページの先頭に、まず、「この手引書は、全国の小規模な水産物小売業(お魚屋さん)を対象にしています」と書いてあります。この後に、今、ちょうど口頭で最初にポイントとなるところの解説がありました。生食の場合は、水等々に気を使わなければいけない、加熱の場合は温度のコントロールだと。特にこの手引き書は零細あるいは、個人に近いような方が対象となりますので、最初にこのような重要なポイントを総括しておいていただいてから、あとを読んでいっていただくという形にまとめることを御検討いただけますか。そうすると理解しやすくなると思います。御検討をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 はい。
○五十君座長 河村委員、どうぞ。
○河村委員 9ページの「加工・調理」のところですけれども、真ん中辺の「危険温度帯」ということで、「多くの有害な微生物は、75℃で1分以上の加熱で死滅」その下を見ますと、「重点管理 2」のところで、これはFDAの資料を参考にされていると思うのですが、「新しくメニューを考えたときは」温度計で中心温度が63℃以上と。次のページの10ページの「腸炎ビブリオ」の対策のところでは、これは東京都さんの資料が出典のようですけれども、加熱調理は60℃10分以上ということで、これでは、使われる方がどれでやればいいのかなと迷われないかなと思ったのです。
○特定非営利活動法人食品保健科学情報交流協会 63℃というのは、FDAのところに62.8℃とあったものですから、それをちょっと丸めて63℃という表現をして前回のは出させていただいたのですけれども、小さな魚屋さんで大変だろうということで、そういう表現はやめて、ここは新しい表現にさせていただいています。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 済みません。資料が差しかえられてないと思います。
○特定非営利活動法人食品保健科学情報交流協会 タブレットのほうを見ていただくと。
 この辺は、逆に、我々からも、荒木委員から、魚の中心温度を測ってくださいというお話があったものですから、いろいろ
測ってみました。そうしたら、魚の場合は水分が多いので、温度が割合上がるのですね。ですから、75℃1分でもできないことはないと思うのですが、リステリアは70℃で2分です。ただ、リステリアほど長く置くものはないと思いますので、もっと低い温度でいいのではないかということで、63℃を提案させていただいたのですが、そういったことでこういう表現にさせていただきました。
○五十君座長 今のところは何ページになりますか。
○河村委員 9ページの一番下のところです。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 「重点管理 2」のところです。
 事前の打ち合わせのときは、63℃というので、それを修正しています。
○五十君座長 資料で訂正しているのですね。
 ということです。よろしいですか。
○特定非営利活動法人食品保健科学情報交流協会 余りオーバーな表現をしないほうがいいということです。
○五十君座長 わかりました。外したということですね。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 そうです。
○五十君座長 ほかはございますか。
 中村委員、どうぞ。
○中村委員 意見というよりは御相談ですが、27ページの実施記録の記入例のところですが、温度管理のところが、「冷蔵庫」「ショーケース」「冷凍庫」が「○」という形の記載方法ですけれども、例えば小規模な飲食店の手引書ですと、実際の温度を記録するような形になっているのですね。そうすると、ほかの業種はほかの業種だという言い方はあるのですが、指導の統一性というところから見ると、実際の温度を入れてもらったほうがわかりやすいのかなというところもあって、実態として温度を記録することは難しいのかどうか。その辺の御意見を伺えればと思います。
○公益財団法人食品等流通合理化促進機構 小規模な魚屋さんの場合は、冷蔵庫も冷凍庫もショーケースも大体1つずつなので、先ほどの卸や仲卸と違って、記録するところと冷蔵庫が近いということもあるので、温度記入はできると思います。
○特定非営利活動法人食品保健科学情報交流協会 どちらでもできるようにしておいたほうが具体的にはいいのかなということで、こういうふうにしています。
○中村委員 そうすると、手引書に「○」と書いてあると、「○」としか指導ができなくなるので、記入例としても温度を入れておいていただけるといいなというところでございます。
○特定非営利活動法人食品保健科学情報交流協会 わかりました。
 そうですね。
○五十君座長 よろしいですか。
 記入例のところで、どちらでもと可能としていただければよいのではないかという御発言だと思います。
 ほかはいかがですか。
 記入様式等もよろしいですか。
 それでは、特にないようでしたら、終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
 続きまして、資料4につきまして、事務局より説明願いたいと思います。
○事務局 それでは、資料4のファイルをお開きください。
 こちらは、全日本カレー工業協同組合様が作成した小規模なカレー粉及びカレールウ製造事業者向けの「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(案)」となります。
 こちらの手引書(案)につきましては、団体様から厚生労働省に御相談いただきまして、昨年11月に検討会の先生方と事前の意見交換を行いまして、本日は、その事前の意見交換のときの御意見を踏まえて修正をいただいた手引書(案)について御説明をいただきたいと思います。御準備できましたら、よろしくお願いいたします。
○全日本カレー工業協同組合 よろしくお願いいたします。私は、全日本カレー工業協同組合の専務理事をやっております和田と申します。
 今日は、実際の作成についての指揮をとってくれております全日本カレー工業協同組合技術委員長の山口から、先ほどお話があったように、前回との修正点を中心に説明をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○全日本カレー工業協同組合 今、御紹介のあった山口でございます。本日はよろしくお願いいたします。
 まず最初に、業界組合の概要について簡単に御説明いたします。
 私ども全日本カレー工業協同組合と申します。カレー粉、カレールウ及びレトルト等の調理済みカレー等を製造するメーカー22社から成る組合で、カレー製品の唯一の全国組織です。手引書で対象とするカレー粉・カレールウを製造する企業数は、全国に約30社、内18社が当組合に参加しています。生産量では、カレー粉の約80%、カレールウの99%のシェアとなっている業界団体です。
 では次に、手引書の対象とする事業者規模について御説明いたします。今回の食品衛生法改正に伴い、組合員にアンケートを行ったところ、手引書を活用したい企業は10社、これらの従業員数は全て100名以下の中小企業であり、製造に従事する従業員数で言えば、全て50名以下の規模です。
 次に、手引書の対象品目についてですが、手引書の対象とする品目は、カレー粉と固体またはフレーク状のカレールウとしており、レトルトカレーは対象から除外しております。これは、レトルトカレーはレトルト業界の手引書に従うものと考えたからです。
 なお、対象を、カレー粉は水分活性0.6未満、カレールウは0.7未満のものに限っていますが、これは、対象製品について組合員全てに調査した結果、それぞれの製品についてこの数値を超えるものがなかったため、これを前提にCCP等を検討することといたしました。
 ここから、本題の手引書(案)の説明に入りますが、特に留意するポイントも、手引書の説明の中でお伝えしていきたいと思います。
 それでは手引書の内容に入っていきます。
 まず2ページ目から入ります。2ページ目をお開きいただいて、「はじめに」のページになります。こちらのほう中段辺りになりますが、手引書の対象の記述で、衛生管理上の大切な事項として水分活性、「カレー粉は0.6未満、カレールウは0.7未満とする」と明記いたしました。
 また、その下の段落で、重要管理点CCPは異物混入等の物理的危害要因であるということを明記しています。一方、化学的危害要因と生物的危害要因は、原料受け入れまでの段階で規格書等での確認が大切であることを記載しております。実際、中段のほう書かれておりますので、こちらのほうは見ていただいたとおりでございます。
 それでは次に、4ページ目になります。製造工程と製品の特性についてでございます。こちらについては、カレー粉、カレールウ、書き方は次のページの5ページ目になりますけれども、書き方は同じようにしておりますが、製造工程は、縦に作業手順を記載し、右側にそれぞれの工程の注意点を記載しております。前回、11月の非公開の技術検討会の席でアドバイスをいただいた内容も含めて変更点がございまして、それは、この工程の中の下から3つ目の「梱包」のところ、「しっかりと封がされているかを確認します」という一文を追記いたしております。
 また、衛生上の特性のところですね。こちらも水分活性を、カレー粉・カレールウそれぞれ別々に明記するようにいたしております。
 次にちょっと飛びますけれども、7ページ目になります。「一般衛生管理のポイントと手順」のページになりますが、(1)の「原料・包材の受入の確認」の下のほうですね。カレー粉等を加熱しないで使用するものもあるため、また、カレー粉が無菌であるという誤解を招かないためにも、原材料の安全性確保という注意書きの部分を枠囲いで書くようにいたしました。また、枠外の下のほうですけれども、こちらには厚労省様のWEBサイトを記載し、よりわかりやすく、使いやすく工夫いたしております。
 次ですが、9ページ目になります。(3)の「機械・器具の清掃または洗浄と保守・点検」のページの下のほうですね。「機械・器具の清掃または洗浄、確認の手順」になりますけれども、粉体の場合ですけれども、清掃に水の使用が困難な場合もあるために、その方法については記載しました。マル1の下のほうの2行の分になります。その方法については記載しておりますが、また、清掃、洗浄が不十分な場合等アレルゲンの問題もあるために、枠囲いで注意書きを喚起いたしました。枠囲いの<アレルゲン対応>という部分になります。
 次、かなり先まで行きますけれども、15ページ目になります。こちらは「重要管理のポイントと手順」のところになりますけれども、下のほうですね。カレー粉・カレールウの製造においては、異物混入がCCPとなりますが、中小企業の中には金属探知機等の設備を持たないケースもあるために、ふるいやマグネットキャッチャーでも異物管理ができることを明記いたしました。枠囲いの中4行ありますけれども、下のほうの2行のところですね。「ふるいやマグネットキャッチャー等でも異物除去ができます」という一文を入れて、この辺りはわかりやすくいたしました。
 次ですが、これは最後のページに飛びますけれども、様式のところになります。21ページ目、重要管理の記録のところをごらんいただけますでしょうか。こちらのほう、担当者、管理者、責任者が、手書きで記入する箇所は、青字かつ行書体で記載し、具体的に、かつ、リアルな内容で作成をいたしております。また、担当者と管理者の記入方法についてもわかりやすく、表の最下部になりますけれども、こちらのほうに記入上の注意も記載いたしました。この考え方で、一般管理の衛生管理記録につきましても、同じように使いやすいように、前回からは修正をいたしております。
 以上が、手引書についての簡単な御説明でございました。
 最後の話になりますけれども、実行可能性への検証と今後の普及の手順について御説明をいたします。
 実行可能性の検証につきましては、本年の1月22日に組合員のうち手引書の活用を考えている企業10社(全社)になりますけれども、説明会を行いまして、2月上旬に実行可能性の検証としての試行を行っております。その結果、全ての事業者より問題なく使えるという御回答もいただいております。
 今後の普及の手順でございますけれども、今考えておりますのは、今、組合員に対しまして説明会を考えております。また、個別の問い合わせへの対応もしたいと考えております。また、組合員以外のアウトサイダーと言われる方々に対しても、説明会の折に案内をかけて、説明もしていきたいと考えております。個別対応もあわせてしていきたいというような考えでおります。
 以上になります。
○五十君座長 ありがとうございました。
 ただいまの資料4の説明に関しまして、御質問・御意見等がございましたら、お願いします。
 富松委員、どうぞ。
○富松委員 御説明ありがとうございます。
 異物検出のところでまずお伺いしたいのは、赤文字のところで、マグネットキャッチャーでも異物除去ができますと書いてあるのですけれども、マグネットキャッチャーによる金属異物の完全除去は難しく、通常はマグネットキャッチャーに補足されたら製品を確認するというモニタリングに使われていると思います。除去できると書くのは少し書き過ぎではないかと思います。
 それから、同じ異物検出のところの問題があったときの対応についてですけれども、この後の17ページや21ページの事例のところでは、記録のところには、時刻をさかのぼって確認しましょうと書いてあるのですけれども、大事な手引書の衛生管理の計画のところにはそれが書いてないので、書かれたほうがいいと思います。
 それと、6ページの記録のところですけれども、記録を残す重要な理由というか、重要なポイントは、まず1つは、何かあったときの影響の範囲が明らかになるというのが大事なのではないかなと思います。それも記載されたほうがいいのかなと思います。
 最後に、最初の冒頭に、レトルトカレーについては、レトルトの手引書に従うという話があったかと思いますけれども、レトルトに関しては、100℃以下で殺菌するという手引書の中では、レトルトについては、HACCPに基づく衛生管理をするという記載になっているのですけれども、レトルトは全部、小規模であってもHACCPに基づく衛生管理をやるということでよろしいのでしょうか。
○全日本カレー工業協同組合 申しわけございません。レトルト協会さんのほうでどのように進めていらっしゃるかというのは私どもはちょっと把握してなかったのですけれども、レトルト技術の場合はカレーだけではないと認識しておりますので、カレーだけで独特のレトルトのHACCPをつくるというのも奇妙かなと思いまして、私どもとしては、今のところ考えていないところです。
 そこで、もしもうちの組合員さんの中からも、レトルトに関して難しい問題ができているということであれば、きっと、私どもはその時点で対応を考えていきたいというふうに考えております。
○富松委員 今の手引書では、レトルトはHACCPに基づく衛生管理、すなわち、基準Aをやると書いてあるので、そういう理解でお願いしますということです。
○五十君座長 よろしいですか。
 そのほか、御質問等はございますか。
 中村委員、どうぞ。
○中村委員 手引書を試行されたというお話だったのですけれども、10社さんの中で、金探を入れていらっしゃらない会社は何社ぐらいですか。
○全日本カレー工業協同組合 済みません。明確にはちょっとわからないのですけれども、3社ほどはいらっしゃるかと思います。
○中村委員 そういうところに対しては、協会さんとしては、何か積極的に「入れなさい」みたいなことは特には言っていらっしゃらないのですね。
○全日本カレー工業協同組合 私どもとしても、それは入れていただきたいというのは山々ではありますが、企業規模が50名以下と書いてありますが、実際には作業員が3名以下というようなところも何社もありまして、場合によっては1人という会社もございますので、そういったところでは目視というものが中心になろうかと、あるいはふるいが中心にならざるを得ないのかなと思います。
○中村委員 わかりました。
 アウトサイダーの方にも声をかけられたとおっしゃいましたけれども、どのくらいの数いらっしゃるかというのは把握されていますか。
○全日本カレー工業協同組合 これは、先ほど冒頭で山口委員長から申し上げたのですけれども、うちはカレー粉の生産量調査をやっておりまして、それで、うちが把握している範囲では、大体全体でルウなりカレー粉なりを生産している会社はトータルで30社ぐらい、うちに入っていらっしゃらない方は10社ぐらいはおられる。その中で規模の大きいところ、小さいところがあるとは思うのですが、そういった方々に、これから生産量調査をやるときに、あわせて、私どものこういう説明会をやりたいと思うのだがというようなことも情報提供していきたいなと考えております。
○中村委員 ありがとうございます。
○五十君座長 ほかにございますか。
 私から確認したいのですが、2ページの「はじめに」で、この手引書の対象としては、2つ目のブロックの最後のほうに(カレー粉は水分活性0.60未満、カレールウは0.70未満のものとする)と限定しています。実際、カレーというのは世にいろいろな形で製造されて出回っている。レトルトもあるのですけれども、冷凍とか冷蔵状態で、レトルトのようなカレーの形態をとった商品を製造されているところはあるのですか。
○全日本カレー工業協同組合 今回、私どもの対象を考えましたところでは、いわゆるカレー組合の組合員になる条件として、カレー粉、カレールウまたは調理済みカレーというカテゴリーになっています。調理済みカレーは缶詰とレトルトがあろうかと思っておりますが、缶詰は完全に別の世界かなと。先ほどレトルトについては、ちょっと御指摘がございましたので、検討していきたいと思うのですが、私どもだけの世界、まさにカレー組合としてしっかりと手引書をつくらなければいけないのはカレー粉とカレールウの世界かなという限定で、その間にある、ペースト状態のものですね。確かにないことはないですね。ただ、うちの組合員さんの中では、ペーストをつくっていらっしゃるのは大手さんだけだったので、完全にHACCPへの対応をされていらっしゃるということで、こちら小規模なところでつくっているのはルウとカレー粉という実態がございましたので、まず、そちらのほうで対応させていただいております。
○五十君座長 この定義で、ほぼ入ると考えてよろしいということですか。
 先ほど、調理済みカレーというカテゴリーは缶かレトルトだという話だったのですが、実際にはそれ以外がないのかと心配になったものですから確認です。温度管理の必要な凍らせた状態で袋詰めになっているようなカレー、調理済みの低温管理の必要なものとか、そういったものもあるのではと思いました。そういったものがなければいいのですが、もしあるとすると、それはどこが対応するのかと確認させていただきたました。
○全日本カレー工業協同組合 とりあえず、うちの組合の中で、今回の小規模な事業者への対応になるところでは、そういうものを製造しているところはなかったのですが、今後、アウトサイダーの方も含めて、もしもそういうのがあるようでしたら、これも、先ほどのレトルトの話と同じように、必要に応じて検討をさせていただきたいと思います。そこはいろいろと御相談させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○五十君座長 缶詰とかレトルトのような、細菌学的にはコントロールされるカレーは多分問題ないと思うのですが、調理済みカレーで、かつ、例えば凍らせていたり、低温で販売ルートに載ってくるようなものが出てくるとなると、その辺りの対応ということがありますので、ぜひ、さらなる情報収集をお願いできればと思います。よろしくお願いします。
 ほかには。
○関根委員1点、できたらお願いですけれども、「はじめに」の中で、物理的危害要因の管理が重要ですということを述べられています。最後のほうでは、金属探知機等も使っていらっしゃるので、主には、金属系の磁性のある金属類、そういったところが主な管理のポイントですよというストーリーになっているのだと思うのですけれども、先ほど、少数かもしれないのですけれども、かなり小さな事業者の方がいらっしゃったということをお伺いして、改めて、これを見たときに、物理的危害要因と言われたときにどんなことをイメージすればいいのかというところが、多少情報としてあったほうがいいのかなと感じます。
 今、カレールウとかカレー粉の製造工程を整理いただいていますので、例えば、この中から、起こり得る、実際にあるのはこういうところの何かの欠けとか、ボルトの外れだとか、皆さんが御存知のところで、何か例としてこういうものが異物混入、金属異物混入という原因になり得るものがあり得るのだよということを御紹介いただけたらありがたいのかなというのを、今お伺いして、改めてちょっと感じましたので、できましたら、よろしくお願いいたします。
○五十君座長 よろしいですか。
○全日本カレー工業協同組合 はい。
○五十君座長 ほかにございますか。
 よろしいですか。
 私から、非常に細かいところで申しわけないのですが、最後のページの記入例、21ページです。その前の19ページは、多分、土日ということで必要のないところは横線を入れていただいていると思うのですが、21ページの記入例では、それぞれの日の最後が空欄で毎回入っているのですけれども、これは、あまり意味がないような気がするのですが、これには何か意図があるのですか。
○全日本カレー工業協同組合 特にございません。
○五十君座長 そうでしたら、これは詰めてしまったほうが、あるいは、線を太く引くなどのほうが良いように思います。記入例として必ず空けてあると、使用者は必ず空けて記入しなくてはいけないように思われると思います。細かいことで申しわけありません。
 ほかにございますか。
 ないようでしたら、どうもありがとうございました。
 本日確認していただく手引書は以上になります。
 その他、事務局から何かございますか。
○事務局 特にはございませんが、また、次回第13回の開催につきましては、構成員の先生方と調整をさせていただきまして、改めて、御案内をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○五十君座長 それでは、本日の検討会は、これで終了いたしたいと思います。
 どうもありがとうございました。

                   

                                                                                                                                   (了)

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