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2016年10月3日 平成28年度第3回血液事業部会運営委員会議事録

医薬・生活衛生局血液対策課

○日時

平成28年10月3日(月)
18:30~19:30


○場所

厚生労働省17階 専用第20会議室


○出席者

委員:(6名)五十音順、敬称略、◎委員長

大平 勝美 岡田 義昭 ◎田野崎 隆二 花井 十伍
室井 一男 山口 照英

参考人:五十音順

白幡 聡 藤井 輝久

バイエル薬品株式会社:3名

事務局:

一瀬 篤(血液対策課長) 近藤 徹(血液対策課長補佐) 金子 健太郎(需給専門官)

○議題

・バイエル薬品株式会社の遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤について
・その他

○議事

○近藤血液対策課課長補佐 定刻より少し過ぎましたけれども、「平成28年度第3回血液事業部会運営委員会」を開催いたします。

 なお、本日の会議は非公開で行いますので、カメラ撮り、マスコミ関係者の皆様は議事に入るまでとさせていただきます。マスコミ関係者の皆様におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。

 本日の出欠状況ですが、運営委員会委員6名全員の御出席をいただいております。

 本日は、参考人として、広島大学病院輸血部部長・准教授の藤井輝久先生。

 産業医科大学医学部名誉教授・北九州八幡東病院の白幡聡先生は今、こちらに向かっておられまして、少しおくれてまいります。

 バイエル薬品株式会社より、□□□□□□□□□□□□□総括製造販売責任者。

 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□安全管理責任者。

 □□□信頼性保証本部品質統括部長。

 以上3名に御参加いただいております。よろしくお願いいたします。

 以上、事務局からの報告とさせていただきます。

 カメラの頭撮りはここまででお願いいたします。

 この後、議題は非公開で行います。マスコミ関係者の皆様はここで退席をお願いいたします。

(報道関係者退室)

○近藤血液対策課課長補佐 それでは、以降の進行を田野崎委員長にお願いいたします。

○田野崎委員長 それでは、事務局から審議参加に関する遵守事項について御報告をお願いいたします。

○近藤血液対策課課長補佐 本日、出席いただいた方々の過去3年度における関連企業からの寄附金・契約金などの受取状況を報告いたします。

 本日の検討事項に関して、「薬事分科会審議参加規程」に基づいて利益相反の確認を行いましたところ、議題1に関して、藤井参考人より関連企業からの一定額の寄附金・契約金等の受け取りの申告がなされております。なお、参考人の方々は意見を述べることはできますが、議決には加わらないこととさせていただきます。

○田野崎委員長 ただいまの御説明について、御意見・御質問ございますでしょうか。

 特になければ、競合品目・競合企業の妥当性を含めて、御了解いただいたものとさせていただきます。

 それでは、事務局から資料の確認をお願いいたします。

○近藤血液対策課課長補佐 資料の確認をさせていただきます。

 1枚目は議事次第です。2枚目が座席表、3枚目が運営委員会の委員名簿です。4枚目が今回御出席いただいた参考人の名簿になります。5枚目に運営委員会規程があります。

 その後、資料1-1が7枚、12ページまであります。こちらに関しては机上配付で会議後回収の資料とさせていただきます。

 資料1-2が6枚あります。こちらに関しても会議後回収という扱いにさせていただきます。

 資料1-3が2枚、資料1-4も2枚ございます。

 今回の資料は全て会議後回収という扱いにさせていただきたいと思います。

 以上です。不足がありましたら、事務局までお知らせください。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 それでは、議題に入りたいと思います。

 まず、議題1「バイエル薬品株式会社の遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤について」、事務局及びバイエル薬品から御説明をお願いしたいと思います。

(近藤血液対策課課長補佐と事務局折衝)

○田野崎委員長 よろしいですか。

○近藤血液対策課課長補佐 申しわけありませんが、少々お待ちください。

(一瀬血液対策課長、金子血液対策課需給専門官、入室)

○金子血液対策課需給専門官 済みません、失礼しました。

○田野崎委員長 そうしたら、議題1の初めからということでよろしくお願いいたします。

○金子血液対策課需給専門官 遅れて申しわけありません。よろしくお願いします。

 事務局のほうから説明させていただきます。

 議題1はバイエル薬品株式会社が製造販売します、遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤「コージネイトFSバイオセット」につきまして、一部のロットに力価の低下傾向が認められることが判明したことから、力価低下の原因やその改善方策、回収等の方針、今後の安定供給の見込みなどにつきまして、バイエル薬品から報告をいただき、委員や参考人の皆様から御意見をいただきたいと考えております。

 それでは、バイエル薬品の方から、議題1の詳細について御説明をお願いいたします。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ バイエル薬品□□□□□□□の□□□□と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

 このたびは、患者の皆様方、医療関係の皆様方に御迷惑、御心配をおかけしましたことを心よりおわび申し上げます。

 本日より、弊社の遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤「コージネイトFSバイオセット」を回収いたしております。その経緯を本日は御説明させていただきます。

 このたびの回収の概要ですが、米国製造元において実施している定期安定性試験の力価試験結果において、一部のロットに規格を下回ったあるいは有効期間内に規格を下回る可能性のある力価の低下傾向が認められております。

 本日より回収している31ロットでございますが、弊社の参考品を試験した結果、承認された規格を下回ったロットはございませんが、有効期間内に規格を下回る可能性のあることから、予防措置的に回収を実施しております。なお、本製品に関する安全性・有効性に関する問題及びその兆候は認められておりません。

 それでは、配付資料の資料1-2に基づき、説明をさせていただきます。

 2ページ目に、コージネイトの経緯を記載しております。1983年9月に発売以来、2000年の米国製造所における製造環境の問題が指摘され、その対応のため、翌年より一時出荷停止をした経緯がございます。

 その後ウシ由来原料対応や培地変更に伴い、PMDAより実地調査を受けております。

 この間、微生物の環境基準(バイオバーデン)の対応のため、□□□□年より□□□□□□□□□□を開始いたしております。

 さらに□□□□年にはバイオバーデンの管理強化のため、□□□□□□□□□□の作業者への徹底を実施しております。

 □□□□□□月におきましても、定期的なGMP適合性調査において、PMDAによるGMPの実施調査が米国製造元で実施されております。

 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□方法を中止しており、本年7月に米国製造元で実施された定期安定性試験で力価の低下及び力価の低下傾向が認められました。そして、本日より、力価の低下傾向を示す全てのロットの回収を実施しております。

 続きまして、第一報受理から本日に至る経緯を時系列で御説明いたします。次のページをごらんください。

 本年7月8日に、ドイツ本社より、米国製造元の安定性試験で規格外試験結果が認められたとの連絡を受理いたしました。翌週の7月13日に、大阪府及び血液対策課、並びに監視指導・麻薬対策課に第一報を報告し、大阪府より弊社参考品を至急試験するように指示を受けました。その後、当局に対しては訪問・電話・メールにて海外での回収状況、参考品の力価測定結果、今後の入荷スケジュール等に関して適宜連絡をとってまいりました。

 その間の7月21日には、アメリカにおいて規格外試験結果を示した2ロットの回収を開始し、8月中旬にはさらに10ロットの回収を開始いたしております。

 次のページになります。8月22日に米国製造元より連絡を受けた、力価が低下傾向にある日本のロットの再試験結果が終了し、8月26日に血液対策課、監視指導・麻薬対策課と面談を行い、8月の時点で全てのロットが規格の範囲内にあることを報告し、1カ月ごとに力価のモニタリングを行い、かつ力価が規格を下回らない段階で回収に着手する時期を見きわめたいと相談をしておりました。

 9月18日に、フォローアップの1カ月目の試験結果が終了し、日本の参考品においても力価の低下傾向が認められることがわかりました。

 9月21日に社内の会議におきまして、現時点では規格の範囲内ではありますが、力価が低下傾向にあることがさらに確認できたことから、力価の低下傾向にある全てのロットの自主回収を実施することを決定いたしました。

 翌週の26日、27日と大阪府、血液対策課、監視指導・麻薬対策課を訪問し、力価の低下傾向を示す31ロットの自主回収に関して報告をいたしました。

 以上が経緯でございます。

 続きまして、次のページ以降で背景について簡単に述べさせていただきます。

 まずコージネイトFSバイオセットの製造工程について御説明いたします。原薬の製造及び製剤化は、米国製造元であるBayer HealthCare LLC社において実施され、米国製造元において適合判定されたロットが日本へ出荷されます。

 輸入後、弊社滋賀工場におきまして再度受け入れ試験を実施し、全数目視検査の後、適合と判定されたバイアルは溶解液やその他附属品とともに包装され、最終製品試験を経て出荷されます。

 続きまして、安定性試験に関しまして御説明いたします。次のページでございます。

 米国製造元におきましては、出荷後、定期的に□□□□□□□□□□□□□□□□□□□実施されております。日本及びEU各国等におきましては、有効期限内の□バイアルの力価の平均値が表示力価に対して80%以上、米国等におきましては出荷時の力価に対して80%以上であることが規格として定められております。

201311月から2015年にかけて、□□□□□が安定性試験の対象となり、2016年第2四半期に実施した試験におきまして、□□□□□□□□□□□□の力価値に規格外試験結果が得られました。なお、この試験結果は米国の承認規格の違いから、日本の承認規格上は規格範囲内でございました。

 次に、参考品の試験につきまして御説明いたします。次のページをごらんください。

 日本に輸入された全ロットにつきまして、米国製造元及び滋賀工場のそれぞれにおいて参考品を保管しております。今回の安定性試験において力価低下傾向を示したロットと同時期に生産された全ロットについては、参考品を用いた力価測定の再試験を米国製造元において実施し、日本に輸入されたロットについては滋賀工場において再試験を実施いたしました。

 再試験は、まず米国製造元において実施され、影響するロットの範囲を特定いたしました。これらの特定されたロットについては、米国からの輸送や国内における滋賀工場での包装・保管工程を考慮し、滋賀工場において保管されている参考品を用いて再試験を実施し、その影響を確認いたしました。

 力価の測定方法について御説明いたします。次のページをごらんください。

 測定には、□□□□□を用いております。本製剤を□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□凝固が開始されるまでの時間を血液凝固分析装置を用いて測定しております。

 原因に関しまして御説明いたします。原因に関しましては、製造元の調査により、□□□□□□□□□□□□□□□□に使用している□□□□□による□□に起因していると考えられております。

 □□□□□□□□□□□□米国製造元における出荷時の力価試験において、力価の低下が認められ、調査を開始しておりました。当初この力価低下につきましては、原料、製造工程、試験方法など、製造工程にかかわる調査を実施いたしましたが、原因の特定には至りませんでした。

 しかしながら、力価低下のメカニズムとして□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□により力価の低下したロットを試験分析した結果、□□□□□を示しました。製造工程において使用する□□□□□□□□□調査しましたところ、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□が原因として考えられました。

 さらなる調査により、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□を引き起こしたと考えられました。

 続きまして、米国の製造所での是正措置及び予防措置について御説明申し上げます。

 米国製造元では、原因が□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□に特定され、□□□□年11月に是正措置としてその使用を停止いたしました。さらには、このコネクション部分の製造環境を改善するため、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□設置いたしました。

 また、作業員に対しては、□□□□□□□□□□□□□□について教育訓練を実施いたしております。

 日本におきましては、力価の低下傾向が認められる可能性のある全てロットの回収に本日より着手いたしております。また、今後、米国製造元の製造工程全般にかかわる管理監督の強化を行ってまいる所存でございます。

 続きまして、回収ロットの特定に関して御説明を申し上げます。次のページをごらんください。

 米国製造元において解析を行い、3つの判定基準を設け、いずれかの基準を満たすロットは□□□□□の影響を受けている可能性があると判断いたしました。すなわち力価測定の試験結果が規格外である場合は、規格外試験結果になりますので、まずここで判断いたします。その残りのロットにつきましては、2つの2段階の方法で対応しております。

 まず1つは、過去の安定性データより算出した予測区間から逸脱する場合、さらには、□□□□□□□□□□□□から算出された□□□□の比較により逸脱する場合です。この判定方法について、次のスライドで説明をさせていただきます。

(白幡参考人、入室)

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 済みません。説明を続けさせていただきます。

 こちらに、Out of Trendを決定したデシジョンツリーを示しております。先に述べましたとおり、力価の自然低下予測範囲内に入るか否か、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□異常があるかないかの2通りで決定いたしております。

 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

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 最終製品の溶液中の□□□□□濃度は最大で約□□□□□□□□と計算され、この溶解液を投与した場合の血中の□□□□□濃度は通常の1%以下であるため、残留した□□□□□が人体に与える影響はないものと考えられました。

 さらに、□□□□□□□について御説明申し上げます。次のページをごらんください。

 先ほどの□□□□□□□□□□□□の□□□□□□□の形状の変化は、コージネイトの□□□□□□□□□□□□□□□により起こることがわかっております。

 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□に依存すると考えられております。ただ、□□□□□とたんぱく質の機能または構造の□□との相関性は認められないという報告もあり、□□□□□されたたんぱく質の毒性に関する報告は見つかりませんでした。

 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 続きまして、安全性について御説明いたします。次のページをごらんください。

 ドイツ本社の安全性部門では、全世界からの報告を毎週1度、注意深くモニターしておりますが、□□□□□□□□□□有効性の欠如や安全性の報告において、発生傾向の変化の兆候は認められておりません。

 次に、他国における回収状況について御説明申し上げます。次のページをごらんください。

 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

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 次のスライドには、回収をしている個別の国を載せてあります。

 最後に、自主回収の実施につきまして、現時点では全てのロットは承認された規格の範囲内ではありますが、力価の低下傾向が認められるロットがあることから、日本におきましても予防措置的に力価の低下傾向が推察される全ロットに対して、本日より回収に着手いたしました。なお、全ての含量、包装形態での欠品の可能性は低いことを確認いたしております。

 以上、回収の概要等について御報告をさせていただきました。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 それでは、参考人の先生方から御意見をお願いしたいと思います。順番は私のほうから御指名させていただいて、藤井先生に初めにお願いできればと思います。

○藤井参考人 広島大学の藤井と申します。

 今の御説明はある意味、健康被害も出ていない、あるいは力価も決められた基準より落ちていないという状況で自主回収を決断されたことに関しては、早く手を打ったと考えられますが、やはりドイツの本社では7月から動いていた割には情報公開も含め、少し対応が遅かったのではないかという気持ちはどうしても拭えないというところがあります。

 細かな質問に関しては、もし御発言が許されるのであれば、また後でさせていただければと思いますが、速やかな情報公開と自主回収の詳細なロードマップをお示しいただければと思っています。

 以上です。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 そうしましたら、次に白幡先生にお願いできればと思います。

○白幡参考人 私も基本的には藤井先生と同じで、実際に低下傾向はあるものの、基準範囲にある段階での回収に踏み切ったということは評価ができますし、安全性に関しても□□□□□の濃度等、特段の問題はないと考えておりますけれども、こういった内容を患者さん並びに医療者にいかに適切に情報として伝えて、無用なという言い方はおかしいかもしれませんけれども、過剰な不安を与えないような、今後の対応はぜひきちんとやっていただきたいと思います。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 そうしましたら、藤井先生、白幡先生はいずれも安全性などについては問題はないけれども、まず藤井先生のほうから、情報公開や対応などが少し遅かったのではないかと。それまでのロードマップをもう少し示していただけないかというような御質問があったと思いますけれども、これについてはいかがでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ バイエル薬品の□□でございます。

 御質問についてお答えさせていただきます。

 まず、第一報が入ってまいりましたのが7月8日でございまして、その段階では安定性試験で後の3ロットが規格外試験結果ということで、実際にそれ以外のどのロットにどういう問題が起こっているのかという情報が、まだアメリカでも試験を実施しているということでございまして、7月中に全ての試験結果が出るという情報をまずいただきました。

 その情報を受けて、第一報を翌週に規制当局の皆様には御説明を申し上げましたが、その段階では十分な情報を得ていないということもございまして、アメリカが回収を実施していたのですけれども、情報を待っていたという部分がございます。8月の段階で、影響を受けているという全てのロットに関しまして確定いたしましたので、そちらに関して大阪府様のほうから弊社にある一番患者さんに近いところの参考品で全て確認をしなさいということがございまして、その確認にほぼ2週間ほど要しておりました。

 8月の後半になり、第1回目の結果が出まして、そのときにおきましても安全性の問題はなく、なおかつ規格範囲内であったということから、実際問題、力価の測定におきましては、先ほど申し上げましたように生物学的製剤でございますので、若干、値にばらつき等がございますので、もう一カ月、どのような傾向を示すのかという時間をとることにいたしました。その段階におきましては、もう少し情報を得るということと、安全性・有効性に問題がないという判断から1カ月、もう一点の傾向の測定を行ったということでございます。

 9月のちょうど半ばになり、その次の結果が出まして、間違いなく力価が低下傾向にあるということから、この段階で回収の時間等を考えましても、有効期限内にある間に懸念のある全てのものを回収しようと決定いたしまして、本日に至ったことでございます。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 情報収集をしながら、米国とも基準が違うということもあって、それで対応されていたという御説明だったと思いますが、今の点については何か御意見や御質問とかはございますでしょうか。

 室井委員、どうぞ。

○室井委員 資料1-2の2ページの「過去の経緯」の時系列を見ると、□□□□□□月に多分GMP適合性調査を実施して、その結果、約半年後の11月に□□□□□□□□□□方法を中止しているのです。その後、実際ことしになって7月に今回の事例があったので、結構時間的に間があいていると思うのですけれども、この間の経緯が何かよくわからないのです。まあ、これは本社の問題でしょうけれどもね。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 米国製造元におきまして、実際11月の段階で出荷時に、米国製造元を出すときの力価試験で規格を割るということが判明いたしました。その調査を受けて、何が問題があるのかと先ほど申し上げたとおりなのですけれども、その段階で□□□□□というのがわかりまして、それまでは定期の安定性試験においても特に異常は認められておりませんでした。それで□□□□□を中止して、なおかつ□□□□□を補充するために製造工程の改善を行いまして、次の測定ポイントにおいて、6月、7月の段階で初めて安定性試験の結果を見ると、力価が落ちていたということが判明いたしました。

○室井委員 そうしますと、その当時つくられた製品が日本に輸入されて入っていた可能性があるのでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 基本的には、我々は有効期限内の製品につきましては、向こうのバルクロットで行きますと□□ロット入荷しておりました。今回、問題になりましたのが、そのうちのバルクロットで言う□□ロットになります。それ以外のロットに関しましては、先ほど申しましたような力価の低下であったとか、□□□□□□□□□□□□□□□□□□の程度を見まして、問題ないと判断いたしました。

○室井委員 そこで異常がなかったということが、けげんな感じがするのです。どうしてなのでしょうか。今回の7月に出た□□□□□□□と、当時のものは異常がなかったということなのですけれども、どうしてそういうそごというか、差が出たのですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 基本的には、我々は安定性試験に関してましては米国製造所で行っておりまして、それまでのデータにおきましては異常は認められておりませんでした。それを受けて今回、□□の11月の段階において□□□□□による影響がわかりまして、それ以降の初めての測定ポイントにおいて今回の結果が出たという状況なのです。

 したがいまして、途中の経過が確かにわからないというところはございます。

○田野崎委員長 今の御説明、少しわからなかった点があったのですが、この□□□□□□□□□□□を取り入れて、当初は問題なかったということでよろしかったのでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ はい。当初は問題ございませんでした。□□□□年以降にバイオバーデンの問題が発生したということで、□□□□□□□□というのを強化したという経緯がございます。

 先ほど失念してしまったのですけれども、□□□□年11月に出荷時の力価の低下が認められまして、原因は□□□□□だろうとわかって□□□□□をやめた状況以降は、出荷時の力価も非常にいい値を示しているということがございます。そういうこともありまして、やはり原因としては□□□□□であったのだろうということが今はわかっております。

○田野崎委員長 今のは、例えば当初は問題がなかったのであれば、老朽化とかそういうのがあった可能性もあるのではないかと。それを修理すればそれでもいいのではないかと思わなくはないのですが。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 基本的には先ほど申し上げましたように、機器のチューブをつなぐところのコネクション部分に洗浄後のパイプとチューブをつなぐところなのですけれども、そちらでバイオバーデンの問題が発生いたしておりました。そこの□□□強化するために、□□□□□□□□□□□□するようにという指示を過去に出しておりました。

○田野崎委員長 岡田委員、どうぞ。

○岡田委員 先ほど、□□□□年に□□□□□□□□□□□□を導入して、□□□□年に注意喚起というのが実は強化したというお話だったのですが、これは例えば使う量が多くなったとかでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 基本的には、我々は製造のエリアにおきまして、アラートレベルというのを設定しております。その設定したアラートレベルを超えますと、そこ□□□□強化するという指示を出すようにしております。したがいまして、基本的には□□□□年前後ぐらいに、やはりアラートレベルを超えるようなものがあったと聞いております。

○岡田委員 そうすると当然、加える□□□□□の洗浄のために使う量がふえたということですよね。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ ここの一番の問題点が、マニュアルの部分に関しましては□□□□□□□□□□□□□□することというSOPになっておりまして、□□□□ついては規定されておりませんでした。こちらによって、ロット間のばらつきがあるというのは、マニュアルの作業でございますので、担当者によってそのばらつきがあったのではないかと推測しております。

○白幡参考人 1つよろしいですか。

○田野崎委員長 どうぞ。

○白幡参考人 ただいまの点で、強化した後もすぐにこういったことが起きたわけではないわけですね。私はちょっとおくれて来たので聞き逃しているのかもしれませんけれども、そうすると、例えば□□□□□をさらに強化した後に残留しているというか、□□した後の時間が不十分だったために、残留物がその時点で残っていたという可能性は考えられないのですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 御指摘のとおりと考えております。□□□□□□したものが原薬の製造工程において混入して、このような□□を引き起こしたと考えております。

○田野崎委員長 今の点ですが、パイプなりチューブなりに□□□□□□□□□□□□をして、その後、残留物が残った可能性があると。そうしますと、もう少し時間を置くとか、何かの処置ができないかどうかということと、資料1-2の中に□□□□フィルターの話とか□□□□□□□の話が出ていますが、これは環境の正常の話であって、直接チュービングとかそういうところの性状とは直接関係がないように思うのですが、いかがなのでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ では、製造工程について少し詳しく御説明させていただきます。

 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

○田野崎委員長 ということは、その前は空気の清浄度はきれいではなかったということでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ いえ、基本的には今までつくっているところでございまして、FDAでもPMDAでもGMP上は合致したところでございます。

○山口委員 □□□□年から当初のを入れたときには問題が発生しなかったというお話でしたね。□□からそういうことが少しわかって、これはリアルタイムで複数のロットをモニタリングされていると思うのです。それは全ロットではなくて、一部の抜き取りロットになっている。要するに聞きたいのは、この間の中で当初はよかったというのは全ロットをやっていなかったから見つからなかったのか、その点を明らかにしてほしいのです。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ まず、製造工程のモニタリングでございますけれども、全ロットで実施しております。そこでアラートレベルが出た場合は次のロット以降に関してはきっちり□□□するという指導を行っております。そういうのが何度も繰り返して起こっていたというのは、□□□□年以降は発生しております。そこに関して、□□□□年におきまして、バイオバーデンが少し高いというデータがそろいましたので、そのときに□□□□□を強化していたという事実はございます。

○山口委員 □□□□年に書いた時点では、しばらくロットに関してはそういう低下傾向、あるいは□□□□□□□□□□□□□□で変なものは出なかったというところですね。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ おっしゃるとおりなのです。

 今回の2016年の第2四半期の安定性試験で、□□□□年以降に製造された安定性試験において問題が出てきたという状況でございます。

○山口委員 そうすると、割と最近に、さっきからおっしゃっておられるマニュアルの部分で従事している方がひょっとしたら□□□□□□を入れるようになってしまって、それが影響したという推定をなさっているということでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ はい、おっしゃるとおりでございます。

○田野崎委員長 花井委員、どうぞ。

○花井委員 手続等々でいろいろあるのですけれども、とりあえず最初に現象面のことを確認しておきたいのですが、患者の立場だと安全性というのは非常に問題で、力価だけの問題であったら、多少時間がたてば効き目が悪くなるかもしれないだけだということで絶対的であればそんなに問題は大きくないようにも思えるのですが、今の説明の中で、このオクトコグアルファですか。血漿由来と違って培養液で培養してたんぱく質をふやしますね。その後に一応、必要なたんぱく質だけを取り出して、最後の安定剤の中に入るという理解だと思うのですね。そうすると、今回のパイプのところは、培養液とともに通過している部分なのです。モノクローナル抗体でつり上げた後、前というのはまずどちらですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

○花井委員 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

○花井委員 □□□□□□□□□□□□□□□□□□

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ □□□

○花井委員 なるほど。

 とすると、そういうところをイメージしていくのですけれども、安全上は問題ないという根拠が通常□□□□□□□□□の濃度で血中にあるものが、ロット内、つまり、たんぱく質が存在する環境内に最大□□□□□□□□と書いてあると読む。最初にちょっとわからなかったのは、工程で□□□□□に暴露したたんぱく質が、ボトリング後もそのたんぱく質自体がいわゆる□□□□□□□を受けているので、そのボトリングされた環境は正常なのだけれども、そもそも□□□□□に暴露したことによって、通常環境で□□が早いのか、ボトリングされた環境そのものにも□□□□□□□□□□□□□しているのかで患者の安全性に関する受け取りが違うと思うのです。これは「□□□□□の人体への影響」のスライドを見ると、ボトリングした後にも最大□□□□□□□□存在しているという説明ですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ まず、この□□□□□□□□の設定根拠でございますけれども、これは実は試験的に□□□□□を添加していったときに、どれぐらいたんぱくが□□□□いくかということに基づいた量でございます。

○花井委員 ああ、逆ですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ はい。□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□データがございます。それをもちまして、今の力価値からいくと恐らく□□□□□□□前後なのですけれども、念のために安全係数を掛けて□□□□□□□□□□□□□というような形のデータを出させていただいております。

○花井委員 そうすると、これはもう専門的でわからないのですけれども、ボトリングされた中に定量的に□□□□□を測定したという話ではなく、逆にたんぱく質の□□という結果を見て推論しているということだとすると、□□□□□□□□□□がどの時点で、つまり通常の環境でもどんどん安定性は□□してくる。もともとオクトコグアルファは安定させるのが大変だったと聞いていますし、通常に分子が□□していく話と、□□□□□□□□□□□□□□□□□□話があり、現実問題としてその環境がそのままボトルにあるかないかというのが患者の印象の差異として大きいのですが、それは今の説明からだと完全に明示的には説明できないということですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ まず、設定根拠がボトル1バイアルに入っている量というところでございまして、バイアルに入った状態ではどのような状況になっているかということなのですけれども、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

○花井委員 この話はこれで終わりますけれども、そうすると、さっきのいわゆるSOPには量がないけれども、ちょっと盛り過ぎたのではないかみたいな話なのですが、今の説明で、それだけのことが起こるだけの濃度が残留しているというのは、現場でのオペレーションとしては常軌を逸したまではいかないですけれども、相当、通常とは違うような対応があったように思えるのです。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 基本的には、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□という文献がございまして、現在入っている量から、最大で□□□□□□□□入っているという状況でいきますと、大体□□□□□□□□程度入っているのです。ですから、推測される量なのですけれども、そこの量を実際に血液中に入れた場合のことを考えると、自然的にある□□□□□□□□□の100分の1程度の量であろうと我々は推測をいたしております。

○花井委員 一応、この話はそれほどまでにオクトコグアルファというのはデリケートなたんぱく質ですという説明として承っていいのですね。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ おっしゃるとおりでございます。

 この□□におきましては通常、自然的に劣化していく場合と□□□□□□□□□□□□□場合というのは、□□□□□の位置などが既にわかっておりまして、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

○白幡参考人 関連した質問でよろしいですか。

○田野崎委員長 どうぞ。

○白幡参考人 今のイメージとして、タンクの中を前のものが流れてきますね。そうしたときに、最初に流れ出たもののほうが□□□□□の影響を受けやすくて、だんだん薄まってくるようなイメージも受ける。だから、あるロットの低下が速いというストーリーは考えられるのですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ まず、製造工程を考えましたときに、充填タンクというのは常に均質性を担保いたしておりますので、実際問題、何ロットかを溶かしていて最初に当たる量というのは確かに多いのですけれども、充填タンクの中に入りますと均質化されます。それが今度は充填ロットに分かれていくということになりますので、一番最初の大もとというのは確かにそのように影響を受ける可能性はあるのですが、充填タンクに入ったりいたしますと均質化されますので、それがそこの充填されるロットに全部影響してしまうということがあると思います。

○白幡参考人 そうすると、タンクごとで、あるタンクのものが低下していたということなのですね。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ おっしゃるとおりです。

○岡田委員 これは実際あれですよね。□□□□□□□□□何かして、それでつなげるということですので、原液が、要するに□□の□□□□□がそのラインに残っているということですね。だから、そこに原薬が流れるので、当然、ろ過する量が多い製剤は希釈される程度が高いので余り影響を受けないし、原薬の量が少ないものは相対的に濃度が高くなってしまうということで、ロットの力価の差とかが出てくるということでいいのでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ おっしゃるとおりだと思います。ロットサイズにも影響してくるということでございます。

○田野崎委員長 大平委員、どうぞ。

○大平委員 □□□□□をやめてから正常化して戻っている。そのやめたロットは製造工程が変わったわけですね。製造工程というより□□□やり方なのですけれども、それが今回は力価とかが影響がなくなってきているという話なのですが、これについての問題点というのは、以前、□□□□□を導入する前からそういう方法というのは考えていなかったのか、それとも今回、緊急の措置としてそういうのを導入したのかというのが一つわからない点です。

 それから、今回の患者側の不安としては、使ってしまったロットについて、それが本当に影響がなかったのか、力価の問題でどういう影響があったのかということについてのフォローは、ちょっと心配なところがあります。

 患者にとっては情報は結構速くて、回収の問題についても米国での回収措置というのがもうつかんでいますね。NHFとかそういうところでは情報として出てしまっていました。ですから、そういうことを含むと、何で日本は適正に回収を早くやらないのかというのは、患者間の中では少し疑問点が出ていました。私もそう思っていますし、今回の措置についても把握はそちらのほうの情報が出ない限りは、規制当局の厚労省は動かないのかもしれないのですけれども、はっきり言って厚労省のほうも本来ならば□□□□の変化とかについてもうちょっと注意を喚起して、この問題が□□の11月から始まっているというところをきちんとフォローするというのは、私たちにとっては監視するほうの厚労省も対応が遅いかなというのがあります。

 今回の措置についても、欧米に比べると日本はいつもおくれているというところがあって、そういうのは薬害エイズの問題のときもそうでしたし、その後のいろいろな対応の中でも、日本はコージネイトの欠品問題のときにもかなり我慢したという経緯がありますので、そういうことはやはり公平な形で、きちんと回収するなら回収する。そういう情報は早目に流して、迅速な措置というのをやっていただくことが、本来、安全性等から安心の問題につながるということだと思います。

 ですから、そこが一番の今回の問題点かなと思ったのですけれども、健康被害が今後どうなるのかというところについては、どういうフォローをしていただくか。

 また回収の措置についても、先ほど藤井先生が言われたように、ロードマップがきちんとどう患者に実際に手が届くように行き渡るのかというところは、大変気になるところなので、適切に対処していただきたいなと思います。

○田野崎委員長 貴重な御意見ありがとうございました。

 では、岡田先生、どうぞ。

○岡田先生 ページ14の、回収ロットの□□□□□□□□□□□□は、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□と書いてあるのですけれども、ちょっと単純な疑問ですが、ここで□□□□□□□□□□□□□□□□の図が載っていて、普通、こういう場合は低下した製剤を流すものが、どうしてわざわざ□□□□□□□□□□□を示してあるのかが非常に疑問なのです。ちょっと変わった見方をすれば、バイエル薬品さんは□□□□□□□□だということに皆さんの目を向けるためにこういう図を出してきて、本当は違う原因があるのだけれども、それは言えないのでこちらでみんなの目を向けさせる用かなという疑念を生じさせるようなグラフなのです。これをずっと見ると、原因がわからなかったということで、やっと□□□□□だということにたどり着いたというのですけれども、逆にそれであれば、我々が理解しやすいように典型的に示すためにこういう強制的なものを示すのであったら別ですけれども、普通は原因探求の段階でそう気づけば、その製剤の変化というものを示すべきではないかと思います。

○田野崎委員長 こちらに関しては、実際のデータは同じようなものがあるのですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ はい。実はこのデータは、□□□□□□には□□□□□□□□□□□□□というのが□□□□□□のときに入っており、そのときの申請資料の中から持ってきたものでございまして、基本的にはこれは試験的につくったものなのですけれども、通常、今回の回収対象ロットの中には、例えばこの□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□でしたか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□□□□□□ ちょうど14ページの□□□の下の図のほうですけれども、□□□□□□□□□としては□□□になります。

○田野崎委員長 山口先生、どうぞ。

○山口先生 ちょっと3点ほど確認させてください。

 我々も、□□□□□を□□□□□の□□によく使うのですけれども、その□□そのものと□□□のずれというのは時系列的に起きるのでしょうか。それとも、□□□□□が□□された時点で□□□□が出てくると考えてよろしいのでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ まず、経時的な部分でありますけれども、基本的には□□□□□がかかった時点でたんぱくの□□はすぐに起こります。

○山口委員 だから、もうこの時点で。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ はい。

○山口委員 もう一つ知りたかったのは、□□□□□□□以下でも□□□□□が作用してというくだりがあったのですけれども、先ほどおっしゃっていたように、それは□□□□□が□□□□□□□に置いていても、□□□□□□□におかれるのは原液のほうだと思うのですが、原液に□□□□□があれば経時的にこういうことが起きているという理解でよろしいでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ はい。おっしゃるとおりでございます。

○山口委員 わかりました。

 もう一つは安全性の観点で、今、安全性が残留している□□□□□だけの話になっているのですけれども、先ほどのお話で、□□□□年からバイオバーデンに対する強化策として、菌の低下を狙って強化して、その直後は起きなかった。だから、□□□□年から起きているということは、もう一つの安全性のデータとして□□の産生というのは見られていないと言うのですけれども、こういう異常が起きてからまだ□年しかたっていないという理解でよろしいでしょうか。要するに、もう□□□□年からずっとこういうことが起きてきているわけではなくて、□□□□年に新しくスペックから逸脱したものが出た後からこういうことがわかってきた。そうすると、まだ□年ぐらいのモニタリング期間となるのですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□□□□□□□ 御指摘の□□□□□□につきましては、ずっとこれまでもモニタリングしてきているのですけれども、確かに先生の御指摘のように、この当該ロットが出て以降はそれほど時間がたっていないのですけれども、こういった工程を変えた前後で特に発生の傾向に変化はずっと見られていません。今後も注意深くそちらはモニタリングしていくつもりでございます。

○山口委員 そうですね。

 もし逸脱したロットのものを特に投与された方について調べる必要があるのかなという、特にそういう意味でのモニタリングはやっていただく必要があるのかなという気がいたしました。

 もう一つは、力価の問題に行かせていただきたいのですけれども、アメリカと日本の違いで、日本は有効期間内の規格になっているので、表示力価の□□□□□□□でしたか。恐らくそれぐらいですよね。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 日本に関しましては、上限の規格がございませんで、□□□以上になります。

○山口委員 多分、過剰仕込みをされているのだろうと思うのですけれども、要するに、もし100%だったりしたら、アメリカの規格で80%に落ちてしまったら、当然それは逸脱になるのだけれども、日本が110%入れていれば、多分逸脱はしないという理解を私はしているのですけれども、それでよろしいですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 事象だけ読みますと、そのような形にはなると思います。

○山口委員 だから、先ほど気になったのは、日本の規格に合っているからいいのだという論旨をされていたのですけれども、ある意味でそれだけ過剰仕込みの部分を考えれば、かなり落ちてきている。だから、日本はいいのだという話ではなくて、やはりそこまで落ちているということを考慮して対応するべきかなと気がいたしていました。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 現状におきましては、過剰仕込みというのも□□□□以上というロットは入ってくることはございませんし、通常は大体□□□□□□□ぐらいの間になっております。

○花井委員 現象面と安全性は問題ないかという説明については一部推論もあるにせよ、今、過剰仕込みの話が出ていたのですけれども、やはり気になるのは、患者からすると、7月21日に明らかにスペックから逸脱したものが回収され、8月15日にはそのような可能性のあるものを回収したのだったら、日本とアメリカの差というのはその規格の差であって、もうこの時点で現象そのものは既にアメリカで明らかなのだから、即座に日本でも回収と決めて当たり前の話なのに、その間に一応、日本の状況を調べていると言って、一応で結果が出ましたからと何となく説明できるようになっているけれども、さっきも大平委員が言っていましたが、これはこの時点でもうFDAのページに載っているわけですよね。そうすると、日本の患者はアメリカで回収しているものをずっと使っていますという話の状態がここから始まっているわけでしょう。何ですぐに8月15日で回収しましょうという話にせずに、これだけ引っ張る必要があったのですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ まず、先ほど申し上げましたように、8月の半ばの段階で、今、手にある参考品の全てのデータが最初に出まして、次のポイントをその段階においては規格に入っているという段階と、生物学的試験でございますので、測定値のばらつき等々を考慮して、もう1カ月見てみて確実性を期したいというところを考えた次第でございます。その段階ではやはり安全性、有効性に問題がなく、規格内に入っているということに少し我々も固執した部分があったのかもしれません。

○花井委員 それはレギュレーションの話ですよね。でも、アメリカではそれで回収しているということは、規格や制度は若干違うけれども、たんぱく質が置かれている現象自体は同じものなのだから、その時点で回収というのが正しいと私は思うのですけれども、とりあえずそれはやってしまったので、そうだと。

 そうすると、次に問題になるのは、それは安全だという証明が必要になってしまうわけで、患者からすれば、アメリカで回収しているのだけれども安全上は問題ないから使っていいですよという説明を受ける話になるとすると、さっきの説明は何となく私はそうかと思うかもしれないけれども、その説明を今度は使ってしまった患者さんとか、回収ロットを持っている人が来週、病院に行こうと思った今、出血したときにないと思ったときに、使うなとは言わないわけですよね。そうすると、それは使っても大丈夫ですよということを同時に説明しなければいけない状況に臨床の先生方が置かれるとすれば、後からの議論になると思うのですけれども、ちょっと説明が足りな過ぎてわからないのではないか。つまり、それはもうお医者さんが飲み込んでくれて患者さんに、安全ですよ、心配は要りませんと言ってくれるのならいいけれども、そんなことは言えないと思うので、そういうことを考えてもやはりアメリカでそれがあったときに時間をとり過ぎたというのはいけないかなと。

 専門家同士の間でさっきの□□□とか、何とか□□というのが私はよくわからないのですけれどもね。行政も安全上、そんなに緊急対応は要らないなというのを何となく合意したとしても、やはり薬事上は100%すばらしいものと絶対だめなものしかないわけです。ゼロサムの世界になるので、そうすると、こちらで回収されて、こちらでは回収している、こちらではあるというのはすごく説明が難しくなるので、患者からすると非常にこれは遺憾なことになっているのではないかと思います。

 今後の議題かもしれませんが、安全性の説明は、さっきの説明で私は何となく納得したような気もするのですけれども、あの説明は患者はまだ納得できないかなというのがあるので、そこがやはり気になりました。

 だから、今後ですけれども、さっきの大平さんの繰り返しになりますが、グローバルになっているのだから、そこは感度を上げていかないと大変なことになる可能性があると思います。

 以上です。

○田野崎委員長 室井委員、どうぞ。

○室井委員 2つ教えてほしいのですけれども、資料の16ページ、今議論になっている□□□□□□□□□のグラフが出ているのですが、例えば、250IUのパープルの線はすごく下がっているのです。こういうものは□□□□□□□□□□□□□□□□が多いということが実際に証明されるのでしょうか。それが一点です。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ こちらのデータに関しては、そのように□□□□□□□□ではやはり高い数値になっております。

○室井委員 では、こちらは対応すると考えてよろしいですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ はい。基本的には□□□□□□□□□□□□□□□□の度合いというのは相関性が認められております。

○室井委員 わかりました。

 もう一点は、その有害事象なのですけれども、一応、今回は使って出なかったということなのですが、私はこのもともとの治験時のインタビューフォームが出ていますのでちょっと見てみたのですけれども、日本では幸い□□□□□□の発症はなかったそうなのですが、承認時の治験において欧米では□□□出ているのです。その□□□の内訳が、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ですから、今回の製剤に関しまして、そういう該当症例があったかどうかというのを教えてほしいのです。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□□□□□□□ 副作用の報告をいただいたときに、なかなかロットの情報が入手しがたいという状況はあるのですけれども、一応、私どもが把握している限りでは、今回の回収ロットによる副作用というのは把握しておりません。

○室井委員 つまり、使った患者さんで未治療の方かいたかどうかとか、今まで余り使っていなくて初めて使ったという患者がいたかどうかはすごく重要だと思うのです。それはどうでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□□□□□□□ 済みません。きょうは資料を持っていないのです。

○室井委員 わかりました。

○田野崎委員長 山口委員、どうぞ。

○山口委員 先ほど、この□□□□□□□□□の話と活性の関係なのですけれども、今、室井先生が質問されたように、非常に相関がある。一方で、活性というのはばらつきがあるとおっしゃっている。確認なのですけれども、□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□か。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 今回、新製品の□□□□□□に関してこの□□□□□□□□□□というのは入っております。コージネイトに関しましては、原薬の中で□□□□□の□□□□□□□□□というものがございまして、そちらのほうでここまで細かいものは無理と思われます。基本的にはかなり分解されてしまいますので、□□□□□が多く含まれている□□の部分に関して見ているのは、こちらの□□□□□□□□□になりますので、コージネイトでは見ておりません。

○山口委員 結局、今回のケースでこの□□□□□□□□□□□□□というのは、明らかにいわゆるCQACritical Quality Attributes)だと思うのです。もちろん、活性でそれを追えるのだったらそれでも結構ですけれども、もしそれがばらつくのであれば、今回のことを考えると、しばらく□□□□□□□□□□□□□□□□していくということがやはり必要になるのではないか。場合によっては、これはどうコミットさせるかによりますけれども、一時的でもGMPでコミットさせるのか、承認申請を追加するのか。その辺を考えていただく必要があるのかなと思ったのです。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□ 安定性試験に関しては、今回の□□□□□□□□に関しては取り入れるということは決定いたしております。入荷時の試験に入れていくというのは今後、弊社に持ち帰って検討したいと思います。

 どうも貴重な意見ありがとうございます。

○田野崎委員長 これまで、どういうことが起こったかについて、いろいろ議論が尽きないようでもありますが、今後の患者さんへの対応とか、会社側からの対応、厚労省側からの対応についても進めていかないといけないと思いますが、まず、患者さんの被害、有害事象的なものとしては把握されていないというか、今のところは日本では起こっていないということでよろしいわけですか。

○山口委員 これは恐らくまだ特生になっているのです。普通はならない話なのだろうけれどもね。特生であるということは、どの患者にどのロットを投与されたかというのは、医療機関にはデータがあるはずですね。そうすると、先ほどの疑問点というか、特に低下傾向のあったものに対してどういうことが今も起きているのかとか、そういうことをやはりちゃんと把握していただく必要があるのではないかなという気がいたしました。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。

 遡及をちゃんとしてくださいということかなと思います。

 先ほどの□□□□□□に関しましては、どのぐらいフォローするべきかというのが、もう回収してしまってというようなことから始まってくると、市場にはだんだんなくなっていくわけだと思うのですが、いつまでやっていかないといけないのかとか、そういうこともありますが、具体的にはどんな感じですか。

○山口委員 先ほど室井先生も質問されていましたけれども、これは今まで、初めて投与された方がどのくらいで□□□□□□が出てくる。もうEMAでもそういう調査をやっていますし、そういうデータを参考にして評価をしていけばいいのかなと思うのですが、そういう考え方でいかがでしょうか。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。

 患者さんに実際に既に影響が出ていたりとか、何かを感じていらっしゃるとか、先生方でもし何かございましたらと思いますが。藤井先生どうですか。

○藤井参考人 先ほどから説明が何回もありましたように、うちの病院ではコージネイトFSを使っている患者さんが20人ぐらいいらっしゃいますけれども、今のところそういった話は出ておりません。

 先ほどの□□□□□□の件ですが、私は一応、内科なので、内科の場合はいわゆる曝露日数という、輸注回数が多い方が多いので、多分たんぱくの□□とかそういうものに対して□□が反応して□□□□□□をつくるということに関して言うと、かなりリスクは低い人になっているということです。

 では、その該当のロット番号がいわゆるPUPsと言われる、初めて輸注される方とかにどれだけ使用しているかということなのですが、それはうちの小児科などで調べてみたらわかるとは思うのですけれども、ほとんどいらっしゃらないのではないかと思っています。ですから、確かにつかまえようとしてもかなり難しいのかなというのは一つあります。

 さっきの話を蒸し返すようであれなのですが、先ほどのいわゆる□□□□□に関して、残留がどのぐらい起こるものなのかとか、さっきの□□□の話をしても多分、患者さんはほぼ理解できないので、何本ぐらい一遍に輸注したら、このぐらいの量になりますというような説明の文章にされるほうが絶対いいと私は思っていて、この「お知らせとお詫び」の患者さん向けの部分を見たのですけれども、これでは全然説明が足りないし、何か文章だけが長くあって有効な説明をしていないですね。だから、それに関してはかなり変えられたほうが私はいいのではないかと思っています。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。

 白幡先生、何か。

○白幡参考人 藤井先生もおっしゃっていましたけれども、日本は今、PUPsはアドベートがかなり使われていて、コージネイトの使用例は一部なのです。日本のその□□□□□□は今は先生中心に動いていますので、ロット番号まで調べることはできると思うので、それはされたらいいのではないかなと思うのですけれども、私の感触としてはふえているなというようなあれはないです。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。

 患者さん側としては、今のところは目立ったものはないだろうと。

 花井委員、どうぞ。

○花井委員 まず、今回はグローバルで起こっているのだから、やはりデータはグローバルで調べないと、数がもともと少ないので、グローバルでPUPsはたくさんあると思うので、日本の法人がどれだけ言えるかわかりませんけれども、やってそのデータをもらうというのがいいかなと思いました。

 安全面で言えば、資料1-1の9ページの5.2のほうです。一義的には、まず□□□□□がどれだけ残留しているのか、それが人体に影響ないのかという話と、もう一つは、□□□□□□たんぱく質は、そのたんぱく質でのファンクションとして、具体的には□□□□□□が出ましたけれども何らかの毒性はないのですか。この2つがちゃんと説明できれば、現場でもそれは安全性には問題ないということが説明し得ると思うのです。

 ところが、この5.2の1段落目はちょっと厳しい説明になっていて、もちろん論文とかがないということなのでしょう。ここをいかに説明できるかで、□□□□□□□□□□、ちょっと□□するイメージが素人にはあるわけですけれども、それと特定できている□□□□□の残留の2つを、心配ないという説明がきちんとできる形にしていただきたいと思います。

 以上です。

○田野崎委員長 患者さんへの説明文書についての話が今あったわけですが、具体的に「お知らせとお詫び」の文書がありますけれども、こちらは中を読んでというのはされますか。今いろいろな意見が出たと思います。今までの貴重な御意見を参考にしてもう一度見直していただく必要があるかなと思いますが、事務局から何かありますか。

○金子血液対策課需給専門官 事務局です。

 この資料は一応、明日ホームページに掲載する予定とは伺ってはいるのですけれども、直すべきところとか不足する情報がかなりあるということであれば、バイエル薬品さんと相談して、内容について修正した上で掲載ということでよろしいでしょうか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□□□□□□ 藤井先生と花井先生のほうから貴重な御意見をいただきまして、弊社としては、ただいま現場の先生方がもう少し患者様に詳しく説明できるようなQ&Aというか、FAQのようなものを準備しておりまして、それを我々のほうから医療機関のほうに提供できるように準備をしております。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。

 よろしいでしょうか。花井委員。

○花井委員 医師向けと患者向けで言っていることは一緒だけれども、より緻密なお医者さん向けのがあるというのはいいと思います。それから、1つはこういう時代なので、きょうは非公開で医療資料でいろいろと出せない話も含めて、これを全部見ると相当わかるわけですね。そうすると、きょうここに来た者がこの資料を読んだ得心ぶりがやはりあると思うので、最大限の情報を出していただくということで、きょうのものは全部公開できない部分だけうまくすれば、より研究をきちんと見る先生もいれば、日本の血友病の患者さんは結構、ニーズの割にたくさん医療機関で診ていて、多分1,000カ所以上で診ているので、やはり医師の水準も専門医から普通の血友病を1人だけ診ていますという人までいる中で、現場では対応しなければいけないわけですね。そうすると、医師の責任とは言いながら、全部がお医者さんの責任というのはきつい話なので、そこを特段配慮して、何段階の、ちゃんと読めば専門的にわかるものと、ある程度専門知識があってわかるもの、患者さんがわかるものをそごなく出していただくのが理想だと思います。

 以上です。

○田野崎委員長 白幡先生、どうぞ。

○白幡参考人 まさに花井委員のおっしゃるとおりで、非専門医が血友病の患者さんを診ていますよね。こういった情報を知ったときに、余り患者さんの文書に□□□□□□□□がどうと細かく書いてもぴんと来ない。そうすると、1つはコージネイトのダイヤルにするにしても、やはり会社に聞いたのでは本当のことという疑問を持つ方も少なからずおられると思うので、そういう人がドクターだとか、あるいは院内薬局などで、ロットは院内処方の場合にはそこでしかわからないという点もありまして、そういうものも含めた、患者さんから相談を受けた医療者が、あるいは薬剤師が困らないような対応はぜひお願いしたいと思うのです。

○田野崎委員長 どうもありがとうございました。

 たくさんあるのであれですけれども、回収のことと今後の流通の件については簡単に御説明いただいてよろしいですか。

○バイエル薬品株式会社□□□□□□□□□□□□□□□ それでは、回収に関しまして医療機関へのお知らせの方法を申し上げます。

 医療機関へのほうは本日より弊社のMRが情報を提供しに順次参っております。回収品に関しましては、患者様から医療機関、薬局へお持ちいただいて、そこで交換という手続になります。

 患者様への伝達方法ですけれども、1つは医療機関を通じての伝達になります。もう一つは、ヘモフィリア友の会全国ネットワークに御協力を依頼して、また各地域の患者様を通じての案内をさせていただきます。

 また、弊社の患者様向けのホームページ及び通常のホームページのほうに回収の掲載のほうをさせていただきます。フリーダイヤルを設けているコールセンターのほうも設置しております。

 供給のほうに移らせていただきます。資料1-3になるかと思います。

 弊社の回収のシミュレーションを申し上げます。

 まず、250単位ですけれども、医療機関、卸、それから患者様の手元におおよそ4カ月分の在庫があり、回収数量としては4カ月分戻ってくると考えております。また、その4カ月分の交換品でありますとか、その後の供給に関しては、今のところ支障はないものとシミュレーションしております。

500単位のほうですけれども、500単位も同様に4カ月分が弊社のほうに回収品として戻ってくると考えており、250単位と同様に交換品はあると考えております。その後の供給に関しても支障なくつながっていくと考えております。

 続きまして1000単位になります。現在、市場にあるものとして1000単位のものは力価低下のアフェクトされているものはそんなに多くはないと考えております。回収する数量的にも0.5カ月分と考えております。

2000単位に関しても同様に、回収数量の予測は少なく0.1カ月分を見込んでおります。供給のほうに関しては特に支障がないと考えております。

 以上でございます。

○田野崎委員長 以上の点について何か御質問とかコメントとかはよろしいでしょうか。

 大平委員、どうぞ。

○大平委員 シミュレーションを見させていただくと、既に使ってしまった製剤が結構あって、先ほどほかの委員からも指摘がありましたけれども、それについてのフォローの問題というのはきちんとやっていただきたいなと思います。そうしないと、使ってしまった後はどうなのだというような不安感というのはお医者さんのほうにはね返ってくる問題になってしまうので、そこはきちんと対応していただきたいなと思います。

 あとの健康被害の問題とかも、日本だけではなくていろいろなところでのデータも参考にしながら、きちんと対応していただかないと、なかなか説得力にならないのではないかなと思いますので、よろしくお願いいたします。

○田野崎委員長 どうもありがとうございます。

 そのほか、何か御意見とかございますでしょうか。よろしいでしょうか。

 いろいろとどうもありがとうございました。

 それでは、事務局におかれましては本委員会の意見を踏まえてバイエル薬品に対する適切な指導をよろしくお願いいたします。また、バイエル薬品におかれましては、本委員会の意見を踏まえて該当ロットの回収を適切に進めてください。

 また、医療関係者や患者の方々に対して丁寧な情報提供を心がけるとともに、今後の製剤の安定供給に努めるようにお願いいたします。

 貴重な御意見をどうもありがとうございました。本日の議題は終了いたしましたが、ほかに何か御意見などございましたら。

 よろしければ、事務局に議事を戻したいと思います。

○近藤血液対策課課長補佐 田野崎委員長、ありがとうございました。

 本日は、長時間にわたり委員の皆様、参考人の方々、どうもありがとうございました。

 次回の運営委員会の日程は、別途御連絡さしあげたいと思います。

 本日は急遽、このような形でお集まりいただき、本当にありがとうございました。これにて「平成28年度第3回血液事業部会運営委員会」を終了いたします。


(了)

備考
この会議は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

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