人材育成事例224
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ガスパルは大東建託グループのガス会社であり、大東建託集合住宅にLPガスを供給しています。当社が最も大切にしているのが「保安」。お客様に安全にガスを使っていただくため、ガス設備の施工管理から開栓時などの点検、充てん(ローリー車によるガスの配送)、メンテナンスまでを保安のプロが一貫して行います。全国37都道府県、81拠点にて活動しています(2016年1月末現在)。 (株式会社ガスパル ウェブサイト) |
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1)経営理念および経営の根幹図
当社は経営理念を「先保後利。全従業員の働きがいを追求し、保安を極め、豊かな社会の実現に貢献する」と定めています。「先保後利」とは、「お客様のために先ず保安があり、利益は後からついてくる」という意味であり、保安を最も大切にする当社を象徴する言葉です。また、経営理念を含めた当社の考え方を「経営の根幹図」としてまとめ、全従業員に浸透を図っています。この経営理念および経営の根幹図をキャリア形成支援の基本的考え方としています。 <別添1>2)当社が保安を最も大切にする理由 当社は過去、保安に係る業務を十分に行っていなかったことで経済産業省より「一部業務停止」という前代未聞の重大な処分を受けました。処分を受けた背景として、有資格者であれば保安に関する社内教育が不十分であってもすぐに業務に当たらせるなど、保安や教育を軽視した実態がありました。処分を受けた後、「過去の愚行(=保安に関する業務を適切に行っていなかったこと)」を猛省し、二度とこのようなことを起こさないよう、すべての仕事の進め方を根本から見直し、徹底した保安最優先の組織・体制を構築しました。そして、「保安ナンバーワン企業」となるまで弛まぬ努力を継続することを誓いました。 3)「人の力が保安の力」。企業思想である保安と一体化した人材育成 当社の経営ビジョンである「保安ナンバーワン企業」の実現のためには、保安を実践する人材の育成が最も重要であり、職種や新卒・中途入社を問わず、従業員の成長をバックアップする体制を整えています。従業員の成長のためのポイントは業務知識やスキルの習得、会社の方針や理念の理解などですが、これらの習得のため、「どこにも負けない教育研修制度」を追求し、そして「自ら学び、自ら育つ」風土醸成に力を入れています。 |
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1)どこにも負けない教育、研修制度で「一人前」の社員を育成する
「当社の従業員であれば誰でも、『保安ナンバーワン企業』を目指すガスパルの責任ある保安実践者である」と言えるよう、一人で一人分の仕事がこなせる「一人前」の社員となるまで基礎と現場を大切にして人材教育を行います。 (1)体系化された新人教育カリキュラム
新入社員は業界経験の有無や職種によらず、新人教育カリキュラムに沿って3か月から6か月程度かけて基礎的な業務スキルをマスターします。カリキュラムは複数のフェーズに分かれており、各フェーズの末に設けられたテストに合格しない限り次のフェーズに進むことはできません。 <別添2> (2)各種ロープレの実施
新人教育カリキュラムにはペーパーテストだけでなく各種ロープレによる実技テストが設けられています。電話応対、緊急時連絡、開栓、緊急時対応などのロープレテストがあり、各業務ともノーミスでエリアマネージャーのチェックに合格しない限りその業務を行うことはできません。どのロープレも実際の業務と同様の作業を行い、座学だけでは身に付きにくい基礎的な対応力を定着させることができます。 (3)自社研修センターでの研修
2014年7月に自社研修センターである「千葉研修センター」を開設しました。当施設は緊急時対応、機器交換、施工管理といった現場でのスキル習得を主眼に置いています。実際の機器や建物の一部を用いた訓練を行うことで確かな実践力の定着を図っています。 <別添3> (4)資格取得のバックアップ
業務のために必要な各種資格の取得については、全額会社が負担をしています。高圧ガス販売主任者(第2種)は全正社員の必須資格、液化石油ガス設備士は全販売員の取得奨励資格としており、受験に当たっては未経験者でも無理なく学べるよう各販売所にて所長、先輩社員による指導、フォローが行われています。 2)「一人前」から「一流」へ。一流は「自ら学び、自ら育つ」 会社が“育てる”ことができるのは「一人前」までであり、「一人前」から「一流」となるためには自ら“育つ”ことが重要であると当社は考えています。「自ら学び、自ら育つ」企業風土を醸成すべく、さまざまな目標を作り出し、従業員の挑戦できる環境作りをしています。 (1)「GPプロフェッショナル」認定制度
「GPプロフェッショナル」とはガスに関する高度な知識と実践力の双方を持ち合わせ、高い顧客サービスを実現する従業員に与えられる称号です。各種公的試験、社内認定、社内試験のすべてに合格した従業員のみがGPプロフェッショナルに認定されます。GPプロフェッショナル認定者は各販売所において指導者としての役割も担っており、人が人を育てる風土と、その風土から一人ひとりが自ら育っていく自立的な組織作りに貢献しています。 (2)「保安TQM活動」の実施
QC手法を用いて保安に関する改善を行う「保安TQM活動」を全社で行っています。保安TQM活動の意義は「1.保安最優先に考え、行動する場を恒常的に設けること」「2.従業員一人ひとりが保安に関する改善活動に取り組むこと」「3.問題の発見・整理・解決のための技法を取得すること」の3つです。保安TQM活動の実践により、会社が推し進める保安に対して一人ひとりが当事者意識を持ち、自ら問題を発見し自ら解決することで従業員はスキル、知識を向上させることができます。 (3)保安技能コンテスト・電話応対技能コンテストの実施
ガスの開栓スキルを競う保安技能コンテストと電話応対スキルを競う電話応対技能コンテストを開催しています。いずれのコンテストも予選を勝ち抜いた代表者達が一同に会し、決勝大会でチャンピオンを決定します。コンテストへの挑戦者達は自身のスキルをより高いものにしたい一心で切磋琢磨し、毎回レベルの高い戦いが繰り広げられています。 <別添4> |
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1)自社研修センターの増設
「保安ナンバーワン企業」を目指す当社の社員が常に磨くべきは実践力。日常業務では身に付けにくい実践力を強化するため、2016年2月より福岡県にも自社研修センターを増設します。今後は千葉県、福岡県の2拠点でプロフェッショナルの育成を推し進めます。 2)「働きがいのある会社」への挑戦 当社は今後、経営ビジョンの1つである「働きがいのある会社」にも挑戦していきます。 「働きがいのある会社」を実現するため、当社はGreat Place to Work Instituteによる「働きがいのある会社」ランキングにおけるベストカンパニー入りを目指しています。まずは従業員同士の「連帯感」に焦点を当て、社内イントラ構築などの施策で基盤を固めていきます。また、昨年には人材力を高め、「働きがい」を向上させるため、「人事制度改革プロジェクト」を発足しました。今後もプロジェクト活動を継続し、理念浸透、女性活躍、採用、教育、人事制度などさまざまな側面から「働きがい」の向上を図ります。 |
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【会長奨励】 | |||||||||||||||
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