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人材育成事例039

有限会社中井レストラン企画
「成長支援力UP」による、全社員が成長できる企業です
情報掲載年度 2013年度
情報掲載日 2014/2/24
都道府県 大阪府
資本金 非公開
従業員数 50人以上~100人未満
産業分類 宿泊業・飲食サービス業
有限会社中井レストラン企画ウェブサイト)
わが社の人材育成理念は、「業務を通して人材育成・組織育成を構築する。」です。それを実現するためにわが社では、「共有」することで、考え、気づき、自らも仲間も共に成長させていける人を理想の社員と考えています。「共有」するものは、夢・目的・仕事への誇りなどの「志」や、喜び・感動・感謝などの「気持ち」、知識・技術・人脈・現状などの「情報」です。業務を通して人材育成を行なう基本は、OJTですが、その際、「成長支援力UP」に特に重点を置いています。「後輩(部下)」を成長させる事を、「先輩(上司)」の最重要業務と位置づけ、「後輩(部下)」の成長を我が喜びとするような「先輩(上司)」の「成長支援力の向上」を軸に置いて日々の経営活動を行なっております。「先輩(上司)」も「後輩(部下)」を指導することで、日々「共に」成長しています。なお、わが社は、「そこで働くすべての人が幸せになる企業」を経営理念に掲げており、パートタイマー社員やアルバイト社員、障害がある社員、高年齢社員にも成長の機会を積極的に設けております。
<キャリア形成支援の導入に至った背景、時期>
計画的とは言えない出店のため社員は100パーセント中途採用でした。
社風とあまり合わない人物だとしても採用難のため「何とかなるだろう」と採用していました。
当然、社内の雰囲気はバラバラになることもしばしばあり、長く勤め信頼していた社員が退職したりと組織が安定しませんでした。
そんな中「一から育て、人が育ってから出店しましょう」という社員の声があり、中途から新卒採用に8年前チェンジしました。すぐにはうまくいきませんでしたが、徐々に採用できるようになり、続けて行く中でわかったことがあります。
新入社員をいかに成長させるか、できない仲間を組織でどうやってできるようにしていくのか、自らも仲間も共に成長させていく環境が組織形成にとって非常に大切であることが分かり、社員の成長が会社の成長であると確信しキャリア形成支援を導入しています。

<支援の内容>
(1)経営方針と個人目標の摺合せ
毎年1回、経営理念にもとづく「経営方針」を、社員の意見も交えて作成します。同時に、「経営方針」を達成するための「個人目標」もあわせて作成し、経営方針と個人目標の摺合せを丁寧に行っています。

(2)成長支援制度
「成長シート」と呼ばれる、社員が今どこまで成長できているかが評価可能な評価制度を導入しています。このシートを元に、正社員は3ヵ月に1回、アルバイトは1ヵ月に1回、個人面談の場を設けており、「どこまで成長できたか」「さらに成長するために何が必要か」上司と部下が話し合える場があります。

(3)ステップアップ制度
入社してからの中・長期のキャリア目標が立てられる等級制度を導入しております。

(4)計画的ジョブ・ローテーション制度
プロ社員として、社員が自立して社内で活躍する事ができるまでは、接客業務・厨房業務・店舗管理業務に関して計画的なジョブ・ローテーションを行なっています。

(5)プロジェクト制度
自立した正社員を中心に、「プロジェクト募集」の機会を設けています。これまでに実施した例は、「新規出店プロジェクト」・「催事企画プロジェクト」・「セミナープロジェクト」などがあります。これらのプロジェクトにおいては、各メンバーを中心として、利益計画・資金計画・要員計画を含めた企画案を作成し、チャレンジできる場づくりを行なっています。

(6)各種研修会
「学びたい事を学ぶ」をコンセプトとして、月1回、社員が講師となって勉強会を開催しています。また、本場ベルギーでの学びを重視するため、「ベルギー研修旅行(通称ベル研)」を実施しています。業務に関連する資格取得を希望する者には、費用の全額を会社負担としております。

(7)正社員転換制度
アルバイト社員専用の「成長シート(成長星取表)」にもとづき、アルバイトにも成長の機会を設けております。「成長星取表」が基準点に達し、本人が希望すれば、社長面接での合格を条件として、正社員に転換できる制度も設けており、正社員への転換を積極的に図っております。

<支援に対する従業員の反応、満足度等>
(1)定着率の向上
成長支援制度を導入した事で、定着率が向上しています。

(2)社員の感想
「経営方針と個人目標の摺合せ」や「成長支援制度」、「計画的ジョブ・ローテーション」「各種研修」などを通じて、以下のような感想が数多く寄せられるようになりました。

○ 「他店での店舗留学やベルギー研修に参加させていただき、考え方が変わる1年でした。他にもいろいろを含めて、頭を打った1年でした。」(店長)
○ 「3ヵ月間のキッチンを無事に乗り切れ、ホールの仕事もできる事が増え、いろんな面で成長できたと思います。」(正社員)
○ 「良い年でした。色々なことを経験させていただきました。」(正社員)
○ 「今年は去年に比べ、大きく成長できたと感じます。様々な人々との関わりを通して、仕事あるいは自分のあり方について考える事が増えたからだと思います。」(アルバイトから正社員に転換した社員)
○ 「いろんな物を見たり、いろんな人の意見を聞くことにより、自分というものがちゃんと見えて来ました。」(アルバイト社員)

<支援による効果、成果(業績との関係など>
(1)新卒採用時の訴求力UP
「成長支援力UP」を掲げ、新卒から1人前の社員となるまで、全社員を上げて成長を支援できる体制をPRする事で、新卒採用時の訴求力UPにつながるとともに、ミスマッチの防止にも効果があります。

(2)店舗への帰属意識から、会社への帰属意識へ
これまでは、「各店舗」間に壁が感じられていたが、「店舗留学(他店への計画的ジョブ・ローテーション)」などの成長支援策を採用する事で、「会社への帰属意識」が芽生えてきました。他店が忙しい時期に、応援に行ける体制も整いつつあり、業績向上への寄与につながっております。

(3)マネジャーの育成
成長支援制度を導入するまでは、「店長」までの育成にとどまる傾向があったのですが、「会社全体で成長支援力をUPさせる事」を方針として掲げる事によって、「店長を超えた会社全体の視点を持ったマネジャーの育成」を行う事が可能となりました。

(4)情報共有の仕組みの構築
「各店舗」間の壁が取り払われる事で、「各店舗」における「優れた取組の情報共有化」が可能となり、業績向上に寄与しつつあります。

(5)企画力UP
「プロジェクトへの応募」などへのチャレンジや、日々の業務改善を通じて、「お客様に対する付加価値づくり」の意識が強化され、企画力全体のUPにもつながっております。
(1)社員の独立に対するジレンマ
わが社で成長した社員の中には、「独立」して、自らお店を構える者がおります。しかも、わが社と同様な「ベルギービール専門店」を開業します。社員の成長を会社の軸に置いている以上、応援してあげたい想いもあるものの、今後は、「企業内で新規店舗を出店する等」の「企業内独立」を社員が夢見る事ができるような経営方針を社員と共に作り上げて行きたいと考えています。
(2)女性が働きやすい環境整備
「ベルギービール専門店」という業態上、「夜の勤務が主体」となります。しかしそれでは、子育て期の女性の就業が大変難しくなり、せっかく共に成長を目指してきた女性社員が離職を余儀なくされる事となってきました。今後は、子育て期の女性社員が、仕事を継続できるような「昼の勤務が主体」の職域開発に取り組む計画です。具体的には、「ベルギービールと名物メニュー」の詰め合わせセット(マリアージュと呼びます)を、インターネットや店舗で販売できるような、「物販部門」を立ち上げ、女性が継続して働く事が可能な環境整備に努めたいと考えています。
【会長奨励】
成長シート(正社員)
成長星取表(アルバイト社員)
ベル研レポート(2012年研修レポート)

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