人材育成事例031
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(トリックス株式会社ウェブサイト) | |||||||||||||||
トリックス
2020年VISION:『私たちは、「造る喜び」を究めることで、「世界中のお客様」と幸せをわかち合え、「TRIXでよかった」と言える会社を目指します』 このVISIONを達成するための事業計画のひとつに『コーポレート基盤の強化』を掲げ、その下位の取組として、「人財育成体系の構築・説明・運用」を開始した。 当社では、「キャリア形成支援」=「人財育成」であり、「人は財成り」より「人財」として表記している。 その翌年「人財育成の拡大と推進」の企画において、従業員の自主自律の精神を育成することを最大の目標とし、「マネジメント育成」・「技術者育成」・「技能者育成」の3つの柱を基にキャリア形成支援を行い、「1人の100歩より100人の1歩」で企業体質の強化を推進している。 |
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<キャリア形成支援の導入に至った背景、時期> 1998年より、ISO9001/14001の運用を開始し、「教育・訓練」の要求事項に基づいた教育制度の導入を開始したが、あくまでも生産現場に必要な力量に焦点を当てており、「キャリア形成」とは、視点が異なる職業訓練であった。 その後、2011年4月 当社の基本理念・社是・運営方針からなる「TRIX WAY」・「2020年VISION」が示されたことで、そのVISIONを達成するための取組として、「人財育成」がスタートした。 <支援の内容> 「マネジメント育成」 企業として必要な知識を習得させるプログラムを企画し、当初は全員が受講するよう推進したが、現在では、従業員自ら、自分に必要な知識は何か、また自分は何を学びたいかを選択させることに視点をおいて受講プログラムを展開している。 「技術者育成」 各業務の「技術MAP」を作成し、従業員自らが、当該「技術MAP」によって、自己評価を行ない、自らが目指したいところと上長の視点による評価とを2WAYで面談して差異を解消し、キャリア形成支援を行っている。 「技能者育成」 各業務の「技能」を明確にし、従業員自らに習得したい「技能」を選ばせることで、支援する仕組みを構築しているところである。 <支援に対する従業員の反応、満足度等> これまでは、指示された教育訓練を受けることが仕事の一つであったこと、また、自己のキャリア形成について考える機会を与えていなかったことから、殆どの従業員には、支援を受けている認識がないのが現状である。ただし、一般的なパソコン講習開催時は、受講者の応募も多く、業務上必要なことではあるものの「学びたい」という認識があることが伺え、良い傾向である。 受講プログラムでは、都度、受講者アンケートを行なっており、今後のプログラムに役立たせる工夫をしているが、自ら受講を選択した従業員の満足度はまずまず高い結果が出ている。 一部「技術MAP」を実務の中で積極的に用いて、個々の目標管理の中にもキャリア形成を項目に加えて運用している部署では、その満足度も高い。 <支援による効果、成果(業績との関係など)> まだ全社として制度化された運用まで至っていないため、その効果を確認することは難しいが、自己のキャリア形成に対して意識を持つ従業員にとっては、積極的に支援を求める等の実績がある。 これまでなかった「技能検定」への挑戦者が現れたり、自主保全士の勉強をするものが増えたり、徐々に自発的な行動が現れるようになってきた。 <別添> 「TRIX WAY」「TRIX 2020VISION」 |
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従業員一人ひとりに自己のキャリア形成と向き合わせることが必要であるが、現状はまだできていない。キャリア形成支援の仕組みを構築したものの、運用開始が遅れていたり、足並みが揃っていなかったりすることも大きな課題である。忙しいことを理由に運用の遅れが発生しているため、それではなかなか具現化できない。また、具現化できない理由の中には、全社的に「キャリア形成支援」とこれまでの「教育訓練」との違いが認識されていないことも伺えるため、管理者も含めて、改めて「キャリア形成支援」を理解させることが必須である。それにより、「1人の100歩より100人の1歩」を加速させていく。 | |||||||||||||||
【会長奨励】 | |||||||||||||||
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