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あさコラム vol. 7
感染症エクスプレス@厚労省 2016年6月3日
アレつけて!アレ?
こんにちは、厚生労働省健康局結核感染症課長の浅沼一成です。
皆さんは「女子の梅毒増加中!」というリーフレットをご存じですか?
ピンク、というよりは梅の色の、♀マークが入ったちょっと斬新な
リーフレットです。
女性の梅毒感染者の年間届出数は、2010年の124例から、2015年
には574例と、この5年で約5倍。
一方、男性の届出数も、2010年の497例から、2015年には1463例と、
同じく5年で約3倍。
梅毒は古(いにしえ)の性行為感染症とのイメージがありますが、
実は感染者届出数は近年、男女とも大幅増加となっているのです。
この増加の背景としては、性風俗店の形態の変化や、梅毒の届出数
が減少し、感心が薄れた可能性などの見解はありますが、本当の理由
は不明です。
梅毒は他の性行為感染症同様、コンドームの適切な使用により、
感染のリスクを抑えることができます。
コンドーム、大事です。
ちなみにコンドームは、医薬品医療機器法に基づく医療機器なのです。
本コラム執筆のために改めて調べてみたところ、色や薄さ、サイズ
に加え、最近はジェルの多さ、表裏のわかりやすいものなど、様々な
コンドームが販売されているのですね。豊富な取りそろえに、ビックリ
した次第。
性感染症予防のために、コンドームは正しく、しっかりつけて欲しい
のですが、女性からは言いにくいのか、いやはや男性からも言いにくい
のか、例えば「アレ」とか「ゴム」とか、「スキン」、「サック」、
はたまた「家族計画」、「帽子」、「ヘルメット」、など、なかなか
ストレートには言ってもらえません。
まぁ、パートナー同士の合い言葉になっていれば、呼び方は何でも
いいのかなと思いつつも、感染症対策上は、やはりコンドームはコン
ドームと言ってもらいたいなぁ。
そう思っていたところ、先日、ラジオから「コンドーム、つけろよ!」
との声が連呼されていました。
声の主は、歌手で俳優のマルチタレント・星野 源さん。
これだけ連呼してもらえるとは!
男性からも女性からも人気の高い星野 源さんからの、不意打ちの
ようなアピール、嬉しく思っております。
ということで、星野 源さんを見習って、結核感染症課も引き続き、
性感染症対策に取り組んでまいります。
何をどう進めていくかは、乞うご期待!
皆様もご支援ご協力、どうぞよろしくお願いいたします。
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