あなたの事業所の職場環境づくりにお役立てください!

障害福祉の仕事とは障害福祉の仕事とは

職員の方々が、長く、活き活きと働くことができる職場環境づくりを目指して。障害福祉関連事業所の職場環境改善への取り組みや、実際に働いている方々の声をご紹介します。

社会福祉法人 東京援護協会 大泉障害者支援ホーム

人材確保及び定着CASE 14社会福祉法人 東京援護協会大泉障害者
支援ホーム

新人職員をマンツーマンで指導するプリセプター制度で人材の確保と定着を実現

プリセプター制度を導入し、新人職員の定着と指導職員の成長を促進

プリセプター制度を導入し、新人職員の定着と指導職員の成長を促進

当法人は、昭和27年に設立された社会福祉法人です。東京都内で18の福祉施設を運営しており、大泉障害者支援ホームでは、特に視覚障害と知的障害のある方々の自立を支援しています。人材の確保と定着は業界が長年抱えている大きな課題です。当法人では人材育成委員会を設置し、職員一丸となって取り組んでいます。平成27年には新人職員の定着を目的とした「プリセプター制度」を導入しました。ひとりの新人職員に、ひとりの先輩職員が指導者としてつき、3ヶ月間マンツーマンで懇切丁寧に指導します。指導範囲は支援技術のノウハウから社会人としてのマナーまで多岐にわたります。施設ごとに教育項目をまとめたチェック表を作成し、その方の技能の習得状況や達成具合などに合わせた教育を行なっています。不安や悩みごとは面談で共有できるので新人職員は安心して働くことができます。また、指導することで新たな気づきや自分に足りないものが見つかるため、先輩職員にとっても成長の糧になっています。もちろん指導職員だけではなく新人職員は施設全体でもフォローしています。

段階的に成長できるキャリアパス制度と安心して働ける職場環境を整備

段階的に成長できるキャリアパス制度と安心して働ける職場環境を整備

当法人では「TOKYO働きやすい福祉の職場宣言」のもと、「利他の精神」をもって困っている方々に手を差し伸べることができる「福祉人」の育成を使命としています。そのため正職員には、一般職から指導職へ、指導職から管理職へと段階的に成長できるシステムを用意し、「福祉人」としての成長をバックアップしています。面談を定期的に実施して目標を都度確認し合い、一人ひとりに合った育成を行なっています。さらに、他施設の業務を体験できる施設間交流研修や、法人役員と直接意見を交換し合う機会も設けるなど研修制度も充実しています。働きやすい環境も整いつつあり、現在、離職率は6%程度です。産休・育休をはじめとする休暇取得制度も充実し、男性職員の育児休暇取得も奨励しています。

地域と福祉の交流を深めることで業界の魅力をアピール、新たな人材確保につなげる

地域と福祉の交流を深めることで
業界の魅力をアピール、新たな人材確保につなげる

新たな人材を確保するには、障害福祉の魅力をより多くの人に知ってもらうことも重要です。当法人では、地域公益活動にも力を入れています。大泉障害者支援ホームでは、練馬区内の小学校から授業の依頼を受け、視覚障害のある利用者の方と職員が近隣の小学校に出向き、子どもたちに点字やガイドヘルプなどの模擬体験を行なってもらう出張授業を実施しています。職員にとっても大きな学びであり、働く意欲の醸成にもつながっています。また施設内にカフェをオープンし、地域と福祉の交流を目指しています。障害福祉の仕事は専門職です。この素晴らしい仕事の魅力を広くアピールし、職場だけではなく、地域でも活躍できるような「福祉人」を育てていきたいと思います。今後は人材の確保と定着に向けて、住宅の借り上げ支援や奨学金の助成、資格取得のサポートなども行なっていく予定です。広報活動にも精力的に取り組み、福祉の仕事の魅力を発信してまいります。

職場環境の課題

  • ●人材が定着せず効率的に確保できていなかった。
  • ●目標を持って働ける教育システムの構築が急務だった。
  • ●障害福祉の魅力をアピールする取り組みが不足していた。

改善ポイントとその成果

① 法人内に人材育成委員会を設置し、「プリセプター制度」を導入
先輩職員が新人職員を3ヶ月間マンツーマンで指導、人材の定着と指導職員の成長にもつながり職場が活性化した。
② 段階的に成長できるキャリアパスで人材の定着を実現
「福祉人」を育成するキャリアパス制度を採用。離職率を6%程度に抑え、男性職員の育児休暇取得も奨励。
③ 地域の方々に障害福祉の魅力をアピール
地域公益活動を通じて、近隣の小学生に視覚障害の点字やガイドヘルプを体験してもらう授業を行ったり、施設内にカフェをオープンするなど、地域と福祉の交流を目指す。
改善ポイントとその成果改善ポイントとその成果

働く人の声

仲間同士で悩みを共有できるから安心して成長できます。

仲間同士で悩みを共有できるから
安心して成長できます。

増田 (ますだ )律子(りつこ)さん

プリセプター制度は、指導する職員にとっても大変意義深い制度です。新人職員に教えることで、自身のこれまでを振り返ることができる点でも役立っています。教えることが苦手な職員でも施設全体でバックアップしているので、仲間同士で悩みを共有しながら成長できます。先輩から教えられていた新人職員が、3年後には新人を教える側になっている。そうした成長した姿を目の当たりにできるのがうれしいです。

【事業所DATA】

  • 事業所名/社会福祉法人 東京援護協会 大泉障害者支援ホーム
  • 代表者/理事長 中村明彦
  • 所在地/東京都練馬区大泉学園町9-4-2
  • 従業員数/59名(2024年3月現在)※法人全体では約800名
  • 事業内容/施設入所支援、生活介護、空床型短期入所、就労継続支援B型事業
  • ホームページ/https://www.tokyoengokyokai.or.jp