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付属文書  自然発生スクレイピーの臨床的段階にある最大9頭のサフォーク種ヒツジ(34〜57ヵ月齢)及び最大3頭のヤギ(38〜49ヵ月齢)から採取した組織の感染性力価(マウス生物学的検定)と、BSE確定症例1例以上から採取した感染性力価との比較
(Kimberlin 1994年から修正せずに再録)

組織 力価(平均値±SEM、括弧内はサンプル数)a 力価a
  スクレイピー(ヒツジ) スクレイピー(ヤギ) BSE(ウシ)
分類I
5.6±0.2 (51) 6.5±0.2 (18) 5.3
脊髄 5.4=0.3 (9) 6.1±0.2 (6) +ve
分類II
回腸 4.7±0.1 (9) 4.6±0.3 (3) <2.0
リンパ節 4.2±0.1 (45) 4.8±0.1 (3) <2.0
近位結腸 4.5±0.2 (9) 4.7±0.2 (3) <2.0
脾臓 4.5±0.3 (9) 4.5±0.1 (3) <2.0
扁桃 4.2±0.4 (9) 5.1±0.1 (3) <2.0
分類III
坐骨神経 3.1±0.3 (9) 3.6±0.3 (3) <2.0
遠位結腸 <2.7±0.2 (9) 3.3±0.5 (3) <2.0
胸腺 2.2±0.2 (9) <2.3±0.2 (3) 実施せず
骨髄 <2.0±0.1 (9) <2.0 (3) <2.0
肝臓 <2.0±0.1 (9) --   <2.0
<2.0 (9) <2.1±0.1 (2) <2.0
膵臓 <2.1±0.1 (9) --   <2.0
分類IV
血餅 <1.0 (9) <1.0 (3) <1.0
心筋 <2.0 (9) --   <2.0
腎臓 <2.0 (9) <2.0 (3) <2.0
乳腺 <2.0 (7) <2.0 (3) <2.0
* --   <1.0 (3) 実施せず*
血清 --   <1.0 (3) <1.0
骨格筋 <2.0 (9) <2.0 (1) <2.0
精巣 <2.0 (1) --   <2.0

上記データの典拠−ヒツジスクレイピーについてはHadlow他(1982年)、ヤギスクレイピーについてはHadlow他(1980年)、BSEについてはFraser他(1992年)、Fraser 及び Foster(1994年)、Kimberlin(1994年)。組織分類はCPMPガイドライン(EC、1991年)に従う。表はKimberlin(1994年)によるもので、特定危険部位一覧(1998年1月23日再編集)を含む1997年12月9日付けのSSC意見書の表 3及び1994年SEAC報告書(表 5.2修正)に再録した。唯一の陽性ウシ組織の力価値(脳)はFraser他(1992年)による。陰性であった他のウシ組織については、使用した接種材料の量を考慮に入れた最小検出可能力価の標準計算法に従う生物学的検定の感度限界を示す。表に示した「<1」及び「<2」は、報告書原典に示された値である。「<1」という値は血餅及び血清を希釈せずに接種したことを意味すると思われるが、この点はBSE臨床的症例から得た組織の生物学的検定に関する原典(Fraser及びFoster 1994年、Kimberlin 1994年)では言及されていない。

a 力価は、組織1g又は1mL当りのマウスi/c LD50のlog10値の算術平均として現す(+ve>2.0)

+ve=  感染陽性であるが、力価測定は行わなかった。

注− 分類II及び分類IIIのウシ組織及び分類IVの全組織については感染性は検出されなかった。表に示した値は、マウス生物学的検定の検出限界に基づく最大値である(接種材料30μLの腹腔内投与に関する計算値)。

* BSEに感染したウシから採取した乳に関する生物学的検定は陰性として示したが、このデータはKimberlin(1994年)の報告からは得られなかった。後に、マウスマイ生物学的検定で陰性の結果が得られ、Kimberlin(1996年)の報告書で発表された。報告書の表 2参照。


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