ごあいさつ
園長からごあいさつ

国立療養所多磨全生園 園長 正木  多磨全生園のホームページをご覧いただきありがとうございます。当園は正式名称を国立療養所多磨全生園(こくりつりょうようじょたまぜんしょうえん)といい、全国に13施設ある国立ハンセン病療養所の1つです。東京都東村山市の東北端、緑濃い狭山丘陵の東外れに位置し、JR武蔵野線新秋津駅、西武池袋線秋津駅から徒歩20分、新秋津駅、西武池袋線清瀬駅、西武新宿線久米川駅からバス便があり、交通の便も良い所です。

 当園は1907(明治40)年に制定された「癩予防ニ関スル件」に基づき、1909(明治42)年9月28日関東1府6県すなわち東京府・神奈川県・千葉県・埼玉県・群馬県・栃木県・茨城県および新潟県・長野県・山梨県・静岡県・愛知県の1府11県が連合して設置する公立療養所第一区府県立全生病院(ぜんせいびょういん)として発足しました。

 1931(昭和6)年には法律が改正され、「癩予防法」(旧法)が施行されましたが、当園は1941(昭和16)年に当時の厚生省に移管され、これにともない名称も国立療養所多磨全生園となり、2019(令和元)年には創立110周年を迎えました。

 ハンセン病の患者さんは、これまで、いわれのない偏見と差別の中で多大な苦痛と苦難を強いられてきました。我が国においては、1953(昭和28)年制定の「らい予防法」(新法)においても引き続きハンセン病の患者さんに対する隔離政策がとられ、ようやく「らい予防法の廃止に関する法律」が公布、施行されたのは1996(平成8)年でした。

 その後、2001(平成13)年には、ハンセン病国家賠償訴訟に関する熊本地方裁判所の判決を契機として、ハンセン病療養所入所者等の精神的苦痛を慰謝するとともに、ハンセン病の患者であった者等の名誉の回復及び福祉の増進を図り、あわせて、死没者に対する追悼の意を表すため、「ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律」が公布、施行されました。また、ハンセン病の患者であった方々等の福祉の増進、名誉の回復等のための措置を講ずることにより、ハンセン病問題の解決の促進を図るため、「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」が、2009(平成21)年に施行されました。さらに、ハンセン病元患者家族がこれまでに被った精神的苦痛を慰謝するとともに、ハンセン病元患者家族等の名誉の回復及び福祉の増進を図るため、「ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律」が2019(令和元)年に施行されました。引き続き、ハンセン病の患者であった方々やその家族などに対する偏見と差別のない社会の実現に向けた取り組みが求められています。

 当園では、入所者等のハンセン病後遺症、合併症、及び高齢化に伴う心身の不調などに対応して診療等が行われています。

 また、当園に隣接して国立ハンセン病資料館があり、ハンセン病に関する知識の普及や理解の促進などに努めています。機会がありましたら足を運んで下さい。

 医療関係に従事されたり学ばれたりしている方々には、ハンセン病をより一層理解していただくため、隣接の国立感染症研究所ハンセン病研究センター及び当園において「ハンセン病医学夏期大学講座」を毎年8月に開催いたしております。ご興味のある方は国立感染症研究所ハンセン病研究センター(TEL:042-391-8211)、あるいは当園庶務課(TEL:042-395-1101)にお問い合わせ下さい。

2021(令和3)年4月1日

国立療養所多磨全生園
園長
正木尚彦

附記:2020年(令和2年)からの新型コロナウイルス感染症の流行のため来園・来館時に各種の制限を設けております。事前にご確認いただけますと幸いです。