人の尊厳と地域社会に開かれた共生のために
松丘保養園は1907年に始まったわが国のハンセン病隔離政策により1909年に創立されました。爾来110年以上経過した現在、入所者48名の平均年齢は88.9歳(2023.4.1現在)でハンセン病はすべて治癒し、末梢神経麻痺や視覚障害などの後遺症と高齢による様々な合併症を持ちながら、みなさんお元気に暮らしておられます。2001年の熊本地方裁判所判決で違憲であることが明らかになった「らい予防法」は既に1996年に廃止され、今「ハンセン病問題基本法」の実践が求められています。長年にわたって偏見、差別、人権侵害を受け苦難の人生を歩んでこられた入所者の方々が、その名誉を回復され人としての尊厳を持って地域社会のみなさんと共に平穏で豊かな生活を送っていただけるよう職員一同努めています。