国立療養所 星塚敬愛園
NATIONAL SANATORIUM HOSHIZUKA KEIAIEN
〒893-0041
鹿児島県鹿屋市星塚町4204番地

   TEL 0994-49-2500
    FAX0994-49-2542
園長挨拶
 星塚敬愛園は全国に13ある国立ハンセン病療養所の一つで、昭和10年10月28日に開設され、約80年の歴史があります。当時若手の代議士で、後に鹿屋市長になる永田良吉氏が誘致運動をして開設されました。園名は、地名の星塚原と、西郷隆盛が好んだ「敬天愛人」からとったものです。

 敬愛園の敷地は約37万㎡で、日本の国土のちょうど百万分の一です。入園者数は昭和18年が最多で1347名でしたが、平成27年4月現在では162名となっています。平均年齢は84歳を超え、平均在園期間は約55年と、長期間この園で暮らしてきた高齢のかたがたが中心です。

 入園者は全員、ハンセン病は治癒しており、一般社会のみなさんと一緒に生活しても病気がうつることはありません。しかし、入園者の多くはハンセン病の後遺症としての身体障害を持っています。一般舎で普通の生活を送っている人達もいますが、看護・介護を受けながら生活する入園者が増えています。

 平成8年に「らい予防法」が廃止されてから、施設を出て社会に復帰することが自由となっています。平成14年度には退所者給与金支給制度が始まりましたが、実際に社会復帰を果たした入所者は限られており、敬愛園を終のすみかと定めている方々がほとんどです。

 そこで我々は、敬愛園で暮らしながら社会の人々と垣根のないおつきあいが出来ることを希望しています。敬愛園の場合、鹿屋市や鹿児島市のゲートボール協会の暖かいご理解と協力があって、入園者のチームは園外での試合に出場し、昭和50年代には全国制覇を果たすまでに発展しました。このような交流が他の分野にも広がり「施設ごとの社会復帰」が実現できることを念願しております。

 どうか、気軽に敬愛園におこしください。平成26年にオープンした社会交流会館「星塚の歴史」は一般のかたも見学でき、ハンセン病と敬愛園の歴史を知ることができます。敬愛園の近くには「かのや ばら園」があり、吾平山上陵、神川大滝などの観光スポットもあります。お待ちしております。




園長 後藤正道