「卒業式を迎えて」 卒業生 宮本 柚葉
私たち、国立療養所長島愛生園附属看護学校の卒業生14名は、3月1日に卒業を迎えました。地元を離れ不安いっぱいで入学した日が、昨日のように感じるくらいあっという間の2年間でした。はじめは、高校生の頃とは比べものにならないくらいの多重課題や慣れない寮生活で戸惑うことも多かったですが、親身になって話しを聴いて下さり、熱心に指導してくださる先生方のおかげで、あきらめずに頑張ることが出来ました。
2年生では、約5ヶ月間の各論実習が始まり、たくさんの患者様と関わらせて頂き、生命の尊さや、看護専門職として必要な知識や技術を学ぶことができました。また、先生方や指導者さんから日々助言をいただいたり、学生同士で日々の看護や将来について話していく内に、看護専門職に就くという責任も感じていきました。
そして、夏祭りや学生祭、お茶会など様々な行事を通して、長島愛生園入所者様と関わる機会がとてもたくさんあり、ここでしか学べないハンセン病の歴史を入所者様から直接お聞きすることで、尊厳の大切さを学ぶことができました。
この2年間、課題や実習でつらく悩んだ時期もありましたが、クラスの皆がいつも励ましてくれたり、一緒に休日を過ごしたりすることで、仲間の大切さや助け合うことの大切さを感じることができました。
4月からは、長島愛生園に2名の卒業生が就職し、看護師として働かせていただきます。
入所者様の命を預かっているという責任感を持ち、根拠に基づいた丁寧な看護を提供できるよう努力していきたいと思います。