ホーム > 報道・広報 > 広報・出版 > 広報誌「厚生労働」 > 人や暮らしを守る厚生労働人

広報誌「厚生労働」

人や暮らしを守る厚生労働人

厚生労働省には、どのような仕事があるのでしょうか。専門的な職種に就いている人たちを紹介します。

第6回「看護系技官」

厚生労働省医政局総務課 医療安全推進室 医療安全対策専門官 芝田 おぐさ さん

厚生労働省医政局総務課 医療安全推進室 医療安全対策専門官 芝田 おぐさ さん

患者に近い視点で制度づくりに関わりQOL向上に貢献する

国民が求める看護サービス提供体制実現へ

 現在、約166万人の看護師・准看護師・保健師・助産師がその資格を活かして働いています。うち約100人が看護系技官として、厚生労働本省や地方厚生局等で活躍しています。
 国民が求める看護サービスを提供するために、事務官や医系技官等とともに施策を考え、制度の創設や改善に取り組むことがその役割です。質の高い看護サービスを届けることで、患者のQOL向上に貢献します。
 7年以上の看護に関する業務(修士課程の期間を含む)経験等の要件を満たし、採用試験に合格すると看護系技官になることができます。厚生労働省においては、大臣官房、医政局、健康局、社会・援護局、労働基準局、子ども家庭局、保険局、老健局などに配属され、看護職としての経験を活かしてさまざまな施策に携わります。

患者や現場の視点を施策立案に活かす

 医政局総務課医療安全推進室で医療安全対策専門官として勤務する芝田おぐささんは、看護系技官を次のように説明します。「看護の経験を経て看護系技官になっており、医療現場のシステムを理解しています。患者さんや現場で頑張っている医療従事者を思い浮かべて、施策や制度づくりなどに取り組んでいます」
 芝田さんがこれまでの仕事のなかで、最も印象に残っていると話すのは、2015年10月の「特定行為に係る看護師の研修制度」の創設です。「看護師の特定行為研修制度を実現させるには、保健師助産師看護師法の改正が必要でした。乗り越えるべき課題が多く、法改正は難しいのではないか、とくじけそうになることが何度かありました。しかし、今後の日本の医療を見据えたときに、適切な研修を受けた看護師が高度な臨床実践能力を発揮できる基盤が必要であり、そのためには特定行為研修が必須だという強い思いと信念を持って取り組む上司の姿を支えに乗り越えました」と、当時を振り返ります。
 芝田さんは現在、医療安全対策の施策について担当しています。医療安全体制の整備や医療事故再発防止事業などに携わっており、今年4月に日本で行われた「第3回閣僚級世界患者安全サミット」の企画・運営を担当しました(※囲み参照)。
医療の分野では近年、患者が主体的に治療に参加することが求められており、医療安全の観点からは特にそれが重要です。「看護師は患者の治療のみならず、その人の日常生活や人生において何に価値を見いだしているのか、患者を全人的にとらえるように心がけています。そのため、患者参画の政策を検討するにあたっては、看護系技官の存在の重要性を強く自覚します」
 芝田さんは、医療事故の遺族や医療事故が起きた際に医療従事者と患者をつなぐ医療対話推進者などと意見交換の機会などを多く取りながら、医療安全対策の姿を模索しつつ日々の業務に取り組んでいます。

どんな仕事をしてるの? 8年目の芝田さんに聞く!

  • ※採用試験や業務説明会の情報は、こちらをご覧ください。

ホーム > 報道・広報 > 広報・出版 > 広報誌「厚生労働」 > 人や暮らしを守る厚生労働人

ページの先頭へ戻る