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広報誌「厚生労働」
身近な危険 食中毒
カンピロバクター
飲食店での鶏肉料理や、バーベキューで加熱が不十分なお肉を食べた後、下痢や腹痛が……。
もしかしたら、その原因はカンピロバクターによる食中毒かもしれません。
クイズ! カンピロバクター食中毒の原因として最も多いものはどれ?
解答は、こちら [354KB](リンク先の右下をご覧ください)
肉を調理するときは十分な加熱を心がけよう
細菌性食中毒のなかで最も多く発生
一昨年、屋外で飲食店が食肉を提供するイベントで、500人以上が食中毒になった事件を覚えていますか?
その原因となったのが、加熱が不十分な鶏ささみ寿司で、これがもとでカンピロバクターによる食中毒につながったのです。
カンピロバクターは、ニワトリやウシなどの
感染すると下痢や腹痛、発熱、嘔吐、吐き気、頭痛、悪寒、倦怠感などが出ます。抵抗力が弱い人の場合、重症化する危険も。抵抗力の弱い子どもや妊婦、高齢者は特に気をつけましょう。潜伏期間は1〜7日と長く、数週間後に「ギラン・バレー症候群」(手足の麻痺、顔面神経麻痺、呼吸困難等を引き起こす)を発症することもあると言われています。
二次汚染を防止するため手洗いや洗浄・殺菌を忘れずに
カンピロバクターによる食中毒を防ぐには、生肉や、加熱が不十分な肉料理を食べるのを避けること。具体的には、中心部までの十分な加熱が必要です。その際は、見た目でも中心が白くなっていることを確認するように心がけてください。
また、二次汚染の防止も忘れないように。二次汚染とは、手や調理器具を介して、食中毒菌に汚染されていなかった食品や調理器具が汚染されてしまうこと。そのため、食肉を保存するときは、ほかの食品と分けて容器に入れる。生野菜でサラダなどをつくるときは、食肉を切るのに使った包丁やまな板は使わない。食肉に触れた調理器具は、使用後に必ず洗浄・殺菌をする。食肉を使って料理した後は、必ず十分に手を洗ってから、ほかの食品に触れる、といったことに気をつけましょう。
自宅で調理するときだけではなく、外食時も要注意です。「新鮮だから大丈夫」と、生肉を使った料理を提供している飲食店もありますが、「新鮮=安全」ではありません。昨年、飲食店等で発生したカンピロバクター食中毒の事例の約半数では、仕入れ品に加熱用表示があるにもかかわらず、生または加熱不十分な鶏肉料理を客に提供していたことが判明しています。よく加熱されたメニューを選ぶようにしましょう。
カンピロバクターによる食中毒は、季節を問わず、一年中発生しています。食事を楽しむためにも、調理時から注意を怠らないようにしましょう。
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