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広報誌「厚生労働」

第1特集 技能五輪国際大会でも活躍 世界に誇る日本のものづくり技術

資源が乏しい日本は「ものづくり」を通じて、高度経済成長を実現してきました。
ものづくり分野における技術力は世界でも評価されており、誇れるものです。
2017年10月に開催された技能五輪国際大会においても、日本は合計9つのメダルを獲得しました。
本特集では、日本が誇るべき「ものづくり」の分野で活躍する技能者たちにスポットを当てます。

Part1 日本の未来を支える若き技能者たち

2年に一度開かれる技能五輪国際大会が2017年10月に開催され、日本は金・銀・銅合わせて9つのメダルを獲得しました。パート1では、技能五輪国際大会についての解説と、同大会のメダリストへのインタビューを掲載しています。

高度経済成長を支えた「ものづくり」の力

 日本は1950年代後半から1970年代初頭にかけて、「ものづくり」の力を活かして高度経済成長を実現してきました。付加価値の高いものづくりを支えてきた技術力は、現在も日本の製造業の特色として世界に評価されています。
 戦後の日本の技術革新は、欧米の技術革新の導入によりもたらされました。それにともない、企業が生産設備を整えるために投資を拡充したことで、雇用の増加と労働生産性の向上につながりました。こうして生まれた日本の質の高い製品群は、戦後の復興へ向けての消費意欲の増大を背景に国内で盛んに流通するとともに、海外にもたくさん輸出されました。
 高い技術力こそが、日本の高度経済成長のエンジンとなったのです。

人口減少・少子高齢化で求められる技術力向上

 しかし、現在は人口減少・少子高齢化が進んでいます。こうした流れのなかで、成長と分配の好循環を促すためには、働き方改革の実行と、人材への投資による労働生産性の向上が求められています。「経済財政運営と改革の基本方針2017」においても、「人材への投資を通じた生産性の向上」が打ち出されました。
 日本の製造業の労働生産性は国際的に見ても高く、歴史的・伝統的な分野から最先端のAIやロボットなどの分野に至るまで高い評価を得ています。そうした誇るべき技能の伝承に力を入れ、ものづくりに関わる若者を増加させていかなければ、日本のものづくり文化は衰退していってしまいます。

技能五輪国際大会(アブダビ大会)で金メダルを3つ獲得

 技能五輪国際大会は、正式には「国際技能競技大会(World Skills Competition)」と呼ばれています。憲章では、参加各国の職業訓練の振興と、青年技能者の国際交流・親善を図ることが目的として定められています。
 同大会は、1950年にスペインの職業青年団が提唱し、隣国ポルトガルと各12人の選手が技能を競い合ったことが始まりです。翌年、参加国と出場選手を増やし、若い技能労働者の祭典として発展していきました。
 日本は、1962年の第11回大会から参加し、以後優秀な成績を収め続けています。2017年大会までに34回参加し、金メダル獲得上位3カ国に25回入っています。
 同大会は現在、2年に一度(奇数年)開催され、これまでに日本でも計3回開かれました。1970年の千葉県での第19回大会、1985年の大阪府での第28回大会、2007年の静岡県での第39回大会(「2007年ユニバーサル技能五輪国際大会」として「国際アビリンピック ※」と同時開催)です。
 技能五輪国際大会の日本代表選手の選考は、同大会の前年に開催される技能五輪全国大会などで行われます。参加資格(一部の職種を除き、大会開催年に22歳以下であること)を満たす優勝者(成績優秀者)が、日本代表として選出されます。技能五輪全国大会で競技が実施されない一部の職種の代表選手については、各業界団体などが選考会や推薦などにより選出します。
 2017年の技能五輪国際大会は10月14日から19日の6日間、アラブ首長国連邦・アブダビで開催されました。今大会では、日本は9つのメダル(うち金メダル3つ)を獲得しました。

※国際アビリンピック…4年に一度開催される、障害者技能競技の国際大会

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