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児童養護施設における福祉サービスの第三者評価基準(試案)

I 福祉サービスの基本方針と運営管理

1 福祉サービス実施の基本方針

I-1-(1) 福祉サービスの実施に関する基本姿勢が明示されている

I-1-(1)-1 施設における福祉サービスの理念に基づくサービス実施機関としての基本方針が明文化されており、その内容も適切である。

【判断基準】
a)施設における福祉サービス理念及びその理念に基づいたサービス実施の基本方針がいずれも明文化されており、その内容においても役割や機能が具体的に記載してある。
b)施設における福祉サービス理念及びその理念に基づいたサービス実施の基本方針のいずれかは明文化されており、その内容においても役割や機能が具体的に記載してある。
c)施設における福祉サービス理念及びその理念に基づいたサービス実施の基本方針のいずれも明文化されていない。

I-1-(2) 理念や基本方針を内外に周知している。

I-1-(2)-2 理念や基本方針を職員に周知徹底するとともに、利用者、関係者に周知するための取り組みを行っている。

【判断基準】
a)理念や基本方針について職員に周知徹底するとともに、記載されている会報やリーフレットを利用者とその家族にだけではなく、地域の住民や関係諸機関・団体をも対象に含めて配布するなど、周知を図るための取り組みを行っている。
b)理念や基本方針について職員に周知徹底するとともに、記載されている会報やリーフレットを利用者とその家族に配布するなど、周知を図るための取り組みを行っているが、地域の住民や関係諸機関・団体などに対しては周知を図るための取り組みを行っていない。
c)理念や基本方針を職員、利用者、関係者に周知するための取り組みを行っていない。

2 サービス実施機関の運営

I-2-(1) 施設の運営が適切に行われている。

I-2-(1)-3 実施するサービスの質の向上や業務の改善に向けての検討が、定例的に行われ、業務の改善がなされている。

【判断基準】
a)実施する福祉サービスの質の向上や業務の改善に向けた検討会議や委員会を、定例的に行うほか、年間を通じて「業務改善提案書」を職員から募集するか、あるいは定例的に(年に複数回)意見を聴取するためのアンケートなどを実施しているとともに、その委員会等における検討結果等を踏まえ、業務を改善している。
b)実施する福祉サービスの質の向上や業務の改善に向けた検討会議や委員会を、定例的に行うほか、年間を通じて「業務改善提案書」を職員から募集するか、あるいは定例的に(年に複数回)意見を聴取するためのアンケートなどを実施しているが、その委員会等における検討結果等を踏まえ、業務を改善していない。
c)実施する福祉サービスの質の向上させることを目的とした検討会議や委員会が定例的に実施されていない。

I-2-(1)-4 施設のサービス内容等について、サービス評価基準を用いて自己評価を行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

3 計画の策定

I-3-(1) サービスの質の向上に向けた中・長期的な計画を策定している。

I-3-(1)-5 実施する福祉サービスの質に関する中・長期的な課題や問題点を把握し、それに対する取り組みの計画を策定している。

【判断基準】
a)サービス内容やサービス実施体制について分析・検討による中・長期的な課題や問題点の把握を行い、目標を設定するとともに、その目標に向けた取り組みに関する3年間程度の年次計画を策定している。
b)サービス内容やサービス実施体制について分析・検討による中・長期的な課題や問題点の把握を行い、目標を設定しているが、その目標に向けた取り組みに関する3年間程度の年次計画を策定していない。
c)サービス内容やサービス実施体制について分析・検討による中・長期的な課題や問題点の把握を行っていない。

I-3-(2) サービスの質の向上を意図した事業計画を策定している。

I-3-(2)-6 当該年度の事業計画が適切に策定されており、その実施状況に関する評価を行っている。

【判断基準】
a)当該年度の事業計画が具体的な内容で策定されているとともに、それに対する実施状況について職員や利用者の意見を聞くなどして、その実施結果に関する評価を行っている。
b)当該年度の事業計画が具体的な内容で策定されているが、それに対する実施状況について職員や利用者の意見を聞くなどして、その実施結果に関する評価を行っていない。
c)当該年度の事業計画が具体的な内容で策定されていない。

I-3-(3) 地域住民や関係機関等の福祉に対するニーズに対応している。

I-3-(3)-7 地域や関係機関等の福祉ニーズを把握するための取り組みを行い、それに基づき新たな事業展開を図っている。

【判断基準】
a)施設として、地域や関係機関等の福祉ニーズを把握するための取り組みを行い、把握した福祉ニーズに基づいて、可能なものについては自施設における新たな事業に加えるなどの展開を図っている(準備を行っている)。
b)施設として、地域や関係機関等の福祉ニーズを把握するための取り組みを行っているが、把握した福祉ニーズに基づいて、可能なものについては自施設における新たな事業に加えるなどの展開を図っていない(準備を行っていない)。
c)施設として、地域や関係機関等の福祉ニーズを把握するための取り組みを行っていない。
事業の内容:(                      )

4 職員の資質向上

I-4-(1) 職員の資質向上に向けた基本姿勢を明示している。

I-4-(1)-8 職員の資質向上に関する目標を設定しており、研修を推進いていくための担当者を設置している。

【判断基準】
a)法人・施設として職員の知識や技術等の修得に関する目標を明文化しており、その達成に向けて研修を推進するための担当者を設置している。
b)法人・施設として職員の知識や技術等の修得に関する目標を明文化しているが、その達成に向けて研修を推進するための担当者を設置していない。
c)法人・施設として職員の知識や技術等の修得に関する目標を明文化していない。

I-4-(2) 職員の研修体制が確立している。

I-4-(2)-9 職員の研修ニーズを踏まえて研修計画を策定している。

【判断基準】
a)一人ひとりの職員についてどのような技術・技能を修得する必要があるかの分析、検討が行われ、それを踏まえた研修計画が策定されている。
b)一人ひとりの職員についてどのような技術・技能を修得する必要があるかの分析、検討は行われていないが、機関として全体的な研修計画は策定されている。
c)研修計画が策定されていない。

I-4-(2)-10 研修計画に基づく研修機会を確保している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

I-4-(3) 職員に対するスーパービジョン体制が整備されている。

I-4-(3)-11 職員に対するスーパービジョン(訓練、指導、精神的援助等)が定例的かつ必要に応じて行われている。

【判断基準】
a)職員に対するスーパービジョン(訓練、指導、精神的援助等)を定例的に行っているとともに、必要な時に職員が施設内で相談できる体制や外部の専門家や児童相談所の支援を受けられる体制を整備している。
b)職員に対するスーパービジョン(訓練、指導、精神的援助等)を定例的に行っていないが、必要な時に職員が施設内で相談できる体制や外部の専門家や児童相談所の支援を受けられる体制を整備している。
c)職員に対するスーパービジョンについてとくに意図した取り組みを行っていない。

5 情報公開

I-5-(1) 適切な情報公開に対する取り組みを行っている。

I-5-(1)-12 施設に関する情報・サービス等をわかりやすく適切に公開している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

6 安全・衛生管理

I-6-(1) 安全管理・事故防止、衛生管理のための取り組みを行っている。

I-6-(1)-13 安全管理と事故防止について、積極的に取り組んでいる。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

I-6-(1)-14 施設内の衛生管理を十分に行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

I-6-(1)-15 児童の安全確保のための防犯について、積極的に取り組んでいる。

【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

II 児童の権利擁護

1 児童の権利擁護

II-1-(1) 常に児童の最善の利益について熟考し、児童の権利を擁護している。

II-1-(1)-1 施設長は、児童の権利擁護への取り組みを積極的に行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

II-1-(1)-2 職員は、児童の権利擁護への取り組みを積極的に行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

II-1-(1)-3 施設生活全般について、児童が自由に意見を表明する機会を設け、それに応えている。

【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

II-1-(1)-4 児童自身が、自分たちの生活全般について、自主的に考える活動(自治会活動等)を推進し、施設における生活改善に向けて積極的に取り組んでいる。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

II-1-(1)-5 施設の行う援助について事前に説明し、児童自身が選択(自己決定)できるように支援している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

II-1-(1)-6 多くの生活体験を積ませる中で、児童が、その問題や事態の自主的な解決等を通して、健全な自己の成長や問題解決力を形成できるように支援している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

II-1-(1)-7 多くの人たちとのふれあいを通して、児童が、人格の尊厳を理解し、自他の権利を尊重し、共生ができるよう支援している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

II-1-(1)-8 児童の発達に応じて、本人の出生や生い立ち、家族の状況等について、児童に適切に知らせている。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

II-1-(1)-9 児童のプライバシーの保護に配慮している。

【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

II-1-(1)-10 体罰を行わないよう徹底している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

II-1-(1)-11 児童に対する暴力、言葉による脅かし等の不適切な関わりの防止と早期発見に取り組んでいる。

【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

II-1-(1)-12 児童や保護者からの要望などを検討したり、不満や不服を解決したりする仕組みが確立されている。

【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

II-1-(1)-13 施設生活に対する要望、不満、不服など、児童や保護者の意見を聞くための取り組みを行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施

II-1-(1)-14 児童や保護者の思想や信教の自由は、他の児童や保護者の権利を妨げない範囲で保障されている。

【判断基準】
a)以下の項目の内3つを実施
b)以下の項目の内2つを実施
c)以下の項目の内1つ以下の実施

III 地域等との関係

1 地域社会との連携

III-1-(1) 地域とのつながりを強めるための取り組みを行っている。

III-1-(1)-1 地域活動への参加や支援等、施設が地域の一員としての役割を果たしている。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

III-1-(1)-2 ボランティアを受け入れるための体制が整備されている。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

III-1-(2) 地域の社会資源との連携が確保されている。

III-1-(2)-3 必要な社会資源を明確にし、関係機関・団体等との連携を図るための取り組みを行っている。

【判断基準】
a)自らの機関等の役割や機能を達成するために必要となる関係機関・団体等のリスト化やそのかかわり方(対応マニュアル等)を明確にし、それに応じた連携を図るための定例的かつ必要に応じた具体的な取り組みを行っている。
b)自らの機関等の役割や機能を達成するために必要となる関係機関・団体等のリスト化やそのかかわり方を明確にしているが、関係諸機関・団体とは適宜、必要に応じた連携の機会を確保している状況である。
c)自らの機関等の役割や機能を達成するために必要となる関係機関・団体等が明確でなく、意識的な取り組みは行っていない。

2 福祉人材の育成

III-2-(1) 実習生の受け入れが適切に行われている。

III-2-(1)-4 実習生を受け入れるための体制が整っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

III-2-(1)-5 実習生の受け入れにあたり、児童の意向を尊重している。

【判断基準】
a)実習生を受け入れるにあたり、児童の意向を聞いたり、掲示や会合等の場あるいは保護者会等においても報告するなど、児童にあらかじめ伝えるための取り組みを行うとともに、実習生を忌避する児童等に対する配慮を行っている。
b)実習生を受け入れるにあたり、児童の意向を聞いたり、児童にあらかじめ伝えるための取り組みを行っているが、実習生を忌避する児童等に対する配慮を行っていない。
c)実習生を受け入れるにあたり、児童の意向を聞いていない。

IV 福祉サービス実施過程の確立

1 サービス実施(自立支援)計画の管理

IV-1-(1) サービス実施(自立支援)計画に関する責任体制が明確である。

IV-1-(1)-1 サービス実施(自立支援)計画の作成、実施及び評価(見直し)において責任者が定められている。

【判断基準】
a)児童一人ひとりのサービス実施(自立支援)計画の作成を統括し、その実施状況を総合的に把握、管理する責任者を定めている。
b)
c)児童一人ひとりのサービス実施(自立支援)計画の作成を統括し、その実施状況を総合的に把握、管理する責任者を定めていない。

IV-1-(2) 児童やその家族を尊重したサービス実施(自立支援)計画を作成している

IV-1-(2)-2 サービス実施(自立支援)計画の作成や見直しおいて、児童や保護者の意向に配慮し、「説明」と「同意」を徹底している。

【判断基準】
a)児童一人ひとりのサービス実施(自立支援)計画の作成や見直しにあたり、幼児など代弁者が必要な場合には代弁機能の確保、あるいは本人の発達段階や能力に応じた意向であることへの考慮をした上で、児童の意向を配慮しているとともに、児童及びその家族に説明し、同意を得ている。
b)児童一人ひとりのサービス実施(自立支援)計画の作成や見直しにあたり、幼児など代弁者が必要な場合には代弁機能の確保、あるいは本人の発達段階や能力に応じた意向であることへの考慮をした上で、児童の意向を配慮し、児童及びその家族に説明しているが、必ずしも同意を得ているとはいえない。
c)児童一人ひとりのサービス実施(自立支援)計画の作成や見直しにあたり、幼児など代弁者が必要な場合には代弁機能の確保、あるいは本人の発達段階や能力に応じた意向であることへの考慮をした上で、児童の意向を配慮しておらず、児童及びその家族に説明し、同意も得ていない。

2 サービス実施(自立支援)計画の策定

IV-2-(1) 一人ひとりの児童についてアセスメントを行っている。

IV-2-(1)-3 一人ひとりの児童について、必要な情報(事実)を把握し、課題が明示されている。

【判断基準】
a)一人ひとりの児童について、発達状況や生活状況といった必要な情報を把握し、その 情報の分析・検討に基づき優先的重点的な課題を具体的に明示している。
b)一人ひとりの児童について、発達状況や生活状況といった必要な情報を把握しているが、その情報の分析・検討に基づき優先的重点的な課題を具体的に明示していない。
c)一人ひとりの児童について、発達状況や生活状況といった必要な情報が不十分でありながらもその把握に努めておらず、優先的重点的な課題を具体的に明示できていない。

IV-2-(2) 一人ひとりの児童に対するサービス実施(自立支援)計画を作成している

IV-2-(2)-4 児童一人ひとりの目標について具体的に明示し、その目標に対するサービス実施(自立支援)計画を関係職員の連携のもとに作成している。

【判断基準】
a)児童一人ひとりのアセスメントに基づき具体的な目標を立て、より具体的なサービス実施(自立支援)計画を関係職員の参画のもとに作成している。
b)児童一人ひとりのアセスメントに基づき具体的な目標を立て、より具体的なサービス実施(自立支援)計画を担当職員が作成しているが、関係職員の参画のもとに作成していない。
c)児童一人ひとりのアセスメントに基づき具体的な目標を立てておらず、サービス実施(自立支援)計画自体が作成されていない。

3 サービスの実施

IV-3-(1) 機関が行うサービスの標準化が図られている。

IV-3-(1)-5 機関における個々のサービスについて、一貫性や一定水準を確保するために職員間で共有されるべき標準的な自立支援(養育)要領や方法が定められ、活かされている。

【判断基準】
a)機関が行う個々のサービスについて、職員間で格差が生じないよう、一貫性や一定水準を確保するために、職員間で共有されるべき標準的な自立支援(養育)要領や方法が定められており、実際のサービス実施に活かされている。
b)組織が提供する個々のサービスについて、職員間で格差が生じないよう、一貫性や一定水準を確保するために職員間で共有されるべき標準的な自立支援(養育)要領や方法は定められているが、実際のサービス実施に活かされていない。
c)組織が提供する個々のサービスについて、一貫性や一定水準を確保するために職員間で共有されるべき標準的な自立支援(養育)要領や方法は定められていない。

IV-3-(1)-6 標準的な自立支援(養育)要領や方法についての定例的な見直しが行われている。

【判断基準】
a)標準的な自立支援(養育)要領や方法について定例的に検証し、必要な場合には見直しを行っている。
b)標準的な自立支援(養育)要領や方法について定例的に検証していないが、必要に応じて見直しを行っている。
c)定例的な検証をしておらず、見直しも行っていない。

IV-3-(2) サービス実施に関わる適切な記録が確保されている。

IV-3-(2)-7 サービス実施(自立支援)計画の実施に関わる記録が整備されている。

【判断基準】
a)一人ひとりの児童について、そのサービス実施(自立支援)計画の実施状況を説明することのできる記録が整備されているとともに、それに伴う状況の変化等について把握できる記載内容となっている。
b)
c)一人ひとりの児童について、そのサービス実施(自立支援)計画の実施状況を説明することのできる記録が整備されていない。

4 評価・見直し

IV-4-(1) サービスの実施に関する評価を行っている。

IV-4-(1)-8 児童の情報が少なくとも担当職員や責任者に確実に伝わる仕組みがある。

【判断基準】
a)児童の状況の変化等に関する情報が、担当職員や責任者に確実に伝達されるための体制を整備している。
b)
c)児童の状況の変化等に関する情報が、担当職員や責任者に確実に伝達されるための体制を整備していない。

IV-4-(1)-9 実施計画に基づく実施状況に関する評価(振り返り)がなされている。

【判断基準】
a)児童の情報を踏まえ、あらかじめ定められた時期に、設定されている目標に対する実施・達成状況を評価している。
b)
c)児童の情報を踏まえ、あらかじめ定められた時期に、設定されている目標に対する実施・達成状況を評価していない。

IV-4-(1)-10 サービス実施過程において、定例的かつ必要に応じてケース会議を行っている。

【判断基準】
a)定例的かつ特に配慮を要する課題が発生した場合など必要に応じてケース会議を行っている。
b)必要に応じてケース会議を行っている。
c)ケース会議は行っていない。

IV-4-(2) 評価結果に基づくサービス実施(自立支援)計画の見直し

IV-4-(2)-11 サービス実施(自立支援)計画の見直しが行われている。

【判断基準】
a)サービス実施(自立支援)計画の実施・達成状況の評価を踏まえ、必要な場合にはサービス実施(自立支援)計画の見直しが行われている。
b)
c)サービス実施(自立支援)計画の事後評価を踏まえ、サービス実施(自立支援)計画の見直しが行われていない。

V 福祉サービスの適切な実施

1.援助の基本

V-1-(1) 児童の援助に対する基本的な姿勢について配慮し、支援している。

V-1-(1)-1 児童の最善の利益に配慮した養育を行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施

V-1-(1)-2 児童の協調性を養い、社会的ルールを尊重する気持ちを育てている。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

V-1-(1)-3 職務上職員が知り得た個人情報について秘密保持を徹底している。

【判断基準】
a)個人情報の取扱については、規程を定め、管理できる体制ができている。
b)
c)個人情報の取扱については、規程を定めておらず、管理できる体制ができていない。

V-1-(1)-4 適切な児童の援助を行うため、職員間で打ち合わせをするなど引き継ぎ体制が確立している。

【判断基準】
a)一人ひとりの児童の動きや施設全体の動き等について書面にて引き継ぎを行うととも に、口頭においても引き継ぎを行う体制になっている。
b)一人ひとりの児童の動きや施設全体の動き等について書面か、口頭かいずれかによって引き継ぎを行う体制になっている。
c)書面であったり口頭であったりと、職員によってまちまちで引き継ぎを行う体制ができていない。

2 入所時の対応

V-2-(1) 入所前の援助が適切に行われている。

V-2-(1)-5 児童相談所と連携しながら、児童、保護者及びその家族の状況を把握し、受け入れ準備を行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

V-2-(2) 入所時の援助が適切に行われている。

V-2-(2)-6 入所の際に、児童又はその家族等に対して適切な情報提供を行うなど、児童の不安を解消し施設生活を理解できるよう適切な援助を行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内7つ以上を実施
b)以下の項目の内5つ〜6つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施
3 日常生活の援助

V-3-(1) 適切な食生活に対する援助を行っている。

V-3-(1)-7 食事を美味しく楽しく食べられるよう工夫し、栄養管理にも十分な配慮を払っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内7つ以上を実施
b)以下の項目の内5つ〜6つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

V-3-(1)-8 児童の生活時間にあわせた食事の時間が設定されている。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

V-3-(1)-9 発達段階に応じて、食習慣を習得するための支援を適切に行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施

V-3-(2) 適切な衣生活に対する援助を行っている。

V-3-(2)-10 衣服は清潔で、体に合い、季節にあったものを提供している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

V-3-(2)-11 児童が、衣習慣を習得し、衣服を通じて適切に自己表現できるように援助している。

【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施

V-3-(3) 適切な住生活に対する援助を行っている。

V-3-(3)-12 居室等施設全体が、生活の場として安全性や快適さに配慮したものになっている。

【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施

V-3-(3)-13 発達段階に応じて居室等の整理整頓、掃除等の習慣が定着するよう援助している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

V-3-(4) 適切な衛生管理や健康管理及び安全管理に対する援助を行っている。

V-3-(4)-14 発達段階に応じ、身体の健康(清潔、病気、事故等)について自己管理ができるよう支援している。

【判断基準】
a)以下の項目の内7つ以上を実施
b)以下の項目の内5つ〜6つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

V-3-(4)-15 医療機関と連携して一人ひとりの児童に対する心身の健康を管理するとともに、異常がある場合は適切に対応している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

V-3-(5) 児童の問題行動などに対して適切な対応を行っている。

V-3-(5)-16 児童が暴力・不適応行動などの問題行動をとった場合に、適切に対応している。

【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

V-3-(5)-17 虐待を受けた児童等、保護者からの強引な引き取りの可能性がある場合、施設内で安全が確保されるよう努めている。

【判断基準】
a)以下の項目の内3つを実施
b)以下の項目の内2つを実施
c)以下の項目の内1つ以下の実施

V-3-(5)-18 施設内の児童間の暴力、いじめ、差別など施設全体で生じないよう徹底している。

【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施

V-3-(6) 児童の自主性や自律性を尊重した日常生活の援助を行っている。

V-3-(6)-19 行事などのプログラムは、児童が参画しやすいように計画・実施されている。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

V-3-(6)-20 休日等に児童が自由に過ごせるよう配慮している。

【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施

V-3-(6)-21 児童の発達段階に応じて、金銭の管理や使い方など、経済観念が身につくよう支援している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

V-3-(6)-22 児童が友人や地域との関係を深められるよう支援している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

V-3-(7) 一人ひとりの児童に応じた適切な学習支援、進路指導等を行っている

V-3-(7)-23 学習環境の整備を行い、学力に応じた学習支援を行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施

V-3-(7)-24 学校を卒業する児童の進路について、「最善の利益」にかなった進路の自己決定ができるよう援助している。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

V-3-(7)-25 職場実習や職場体験等の機会を通して、社会経験の拡大に取り組んでいる。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つを実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

V-3-(7)-26 児童の年齢・発達段階に応じて、異性を尊重し思いやりの心を育てるよう、性についての正しい知識を得る機会を設けている。

【判断基準】
a)以下の項目の内4つ以上を実施
b)以下の項目の内3つを実施
c)以下の項目の内2つ以下の実施

4 心理的な援助

V-4-(1) 児童のメンタルヘルスに着目した支援を行っている。

V-4-(1)-27 心理的なケアが必要な児童に対して心理的な支援を行っている。

【判断基準】
a)心理的な支援を必要とする児童については、サービス実施計画に基づきその解決に向けた支援が行われるものと、日常的あるいは随時その支援を行うものとが明確にされており、いずれにあっても個別・具体的な方法が明示、実施されている。
b)心理的な支援を必要とする児童については、サービス実施計画に基づきその解決に向けた支援が行われるものと、日常的あるいは随時その支援を行うものとが明確にされているが、いずれかにおいて具体的な方法の明示や実施が十分ではない。
c)心理的な支援を必要とする児童について、サービス実施計画に基づきその解決に向けた支援が行われるものと、日常的あるいは随時その支援を行うものとが明確にされておらず、いずれにおいても具体的な方法が明示されていない。

5 家族との関係

V-5-(1) 家族とのつながりに配慮している。

V-5-(1)-28 児童相談所等と連携し、児童と家族との関係調整を図ったり、家族からの相談に応じる体制づくりができている。

【判断基準】
a)以下の項目の内7つ以上を実施
b)以下の項目の内5つ〜6つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

V-5-(1)-29 児童と家族の関係づくりのために面会、外出、一時帰省などを積極的に行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施

6 退所時の対応

V-6-(1) 退所前の援助が適切に行われている。

V-6-(1)-30 退所後の社会生活を考慮した援助を行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

V-6-(1)-31 退所後の社会生活がスムーズに行われるよう退所時に十分な援助を行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内6つ以上を実施
b)以下の項目の内5つを実施
c)以下の項目の内4つ以下の実施

V-6-(1)-32 家庭復帰に向けて、児童相談所及び児童と家族への連絡調整機能を果たしている。

【判断基準】
a)以下の項目の内8つ以上を実施
b)以下の項目の内6つ〜7つを実施
c)以下の項目の内5つ以下の実施

V-6-(1)-33 児童福祉施設等へ措置変更する場合には、児童と家族、児童相談所及び措置変更先の施設等への連絡調整機能を果たしている。

【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施

V-6-(1)-34 電話や訪問などにより、積極的に退所後の援助を行っている。

【判断基準】
a)以下の項目の内5つ以上を実施
b)以下の項目の内4つを実施
c)以下の項目の内3つ以下の実施

VI 福祉サービスの独自性及び向上性

1 福祉サービスの独自性

VI-1-(1) 施設の福祉サービスにおいて独自的な取り組みを行っている。

VI-1-(1)-1 施設などの機能を活かした独自的な福祉サービスに、積極的に取り組んでいる。

【判断基準】
a)施設として、独自的な福祉サービス(事業)を展開し、具体的な実績・成果をあげている。
b)施設として、独自的な福祉サービス(事業)を展開しているが、具体的な実績・成果をあげているとはいえない。
c)施設として、独自的な福祉サービス(事業)を展開していない。

  • 独自的な福祉サービスの内容( )
  • 2 福祉サービスの向上性

    VI-2-(1) 施設における福祉サービスの質を向上させている。

    VI-2-(1)-2 具体的な目標や課題に対して積極的に取り組み、福祉サービスの質を向上させている。

    【判断基準】
    a)具体的な目標や課題に対して積極的に取り組み、具体的な実績・成果をあげ、福祉サービスの質を向上させている。
    b)具体的な目標や課題に対して積極的に取り組んでいるが、必ずしも具体的な実績・成果をあげているとはいえないものの、福祉サービスの質の向上はみられる。
    c)具体的な目標や課題に対して積極的に取り組んでいるとはいえず、具体的な実績・成果もなく、福祉サービスの質も向上していない。


    児童養護施設における福祉サービスについての総合所見

     次の項目ごとに、施設の「特徴」「特色」など特に評価すべき点について、3〜5行程度で記載して下さい。
     また、併せて、その内容のキーワードを3語記入して下さい。

    I 福祉サービスの基本方針と運営管理

    キーワード
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    II 児童の権利擁護

    キーワード
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    III 地域等との関係

    キーワード
    1 2 3
    IV 福祉サービス実施過程の確立
    キーワード
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    V 福祉サービスの適切な実施
    キーワード
    1 2 3


    VI 福祉サービスの独自性及び向上性

    キーワード
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