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若手&課長 クロストーク
若手
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- 医薬局
総務課 係員 - 上坊 真穂UEBOU Maho
- 卒業学部 ー 獣医学部
- 医薬局
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- 医薬局
総務課 係員 - 牟田 幹悠Muta Mikihisa
- 卒業学部 ー 薬学部
- 医薬局
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- 医薬局
総務課 係員 - 黒﨑 亮KUROSAKI Ryo
- 卒業学部 ー 薬学部
- 医薬局
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- 消費者庁
食品衛生基準審査課
係員 - 春田 一磨HARUTA Kazuma
- 卒業学部 ー 薬学部
- 消費者庁
課長
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- 医薬局 医療機器審査管理課 課長
- 髙江 慎一TAKAE Shinichi
就職活動・官庁訪問について

早速ですが実際の就職活動の際の戦略的な部分についてきいてみたいと思います。薬系技官の就職活動ではどんなことを意識されていましたか?どんな対策や準備をしていたかも、志望者の皆さんが気になるところかと思います。

官庁訪問では職員の方と話す機会がありますが、その中で受け答えはみられていると思います。私は、前提となる知識が全くなければなかなか面接を担当する相手からの話も引き出せないと思い、所管事項説明の資料などを読み、各課がどのような制度政策を扱っているか、また各種会議体でどのようなことが議論されているかについて予習していました。この予習が功を奏したのかは定かではないですが、実際の官庁訪問では、職員の方に2~3時間にもわたって熱くお話いただいたこともありました。入省してから様々な方と話をする機会がありますが、事前に議論の論点や相手方の情報をインプットしておくことは入省後にも通じる重要な姿勢だと思います。

人は基本的に話すことが好きだと思いますし、当時の担当も自分の仕事について伝えて、分かってもらえたらよいと思っていたのでしょうと思います。理解しながらも傾聴することが大切かもしれないですね。

私は特にこれといった準備はしませんでした。ただ、話を聞いて気になったところについて積極的に質問をしようというマインドで臨みました。その結果、職員の方にも気持ちよく話してもらえたのかなと思います。官庁訪問当日に聞く話の中で「そういう分野もあるんだ」という気づきを得るなど、新たに学ぶことも多かったです。日頃から授業や研究活動の機会も活かし、質問する習慣を付けておくのは大事かなと思っています。

私もこれといった事前準備はしませんでした。ただ、1つ自分の筋をもっておくことは大事かなと思っていました。自分なりに「こういうことをしたい」という思いをもち、それを軸に話せるように気をつけていました。

自分の考えを持つことは大切ですね。ただ、厚生労働省の仕事については、面接をする職員の方が当然よく知っています。なので、意固地になりすぎず、相手の話を聞き柔軟に吸収する姿勢も大事だと思います。黒﨑さんは、そことのバランスを自然にとっていたのでしょうね。いずれにせよ、質問をするためにも相手の話をしっかり聞かないといけないし、自分の軸と合っているか判断するためにもまずは話を聞いて理解しないといけない。詰まるところ、相手の話をしっかり聞くことが基本だと思いますね。

私は薬学系のバックグラウンドではなかったため不安があり、新聞を読み単語だけでも知っている内容を増やすなど、自分なりに対策をしていました。また、面接練習もしていました。面接では素でいくことが大事だと言われていましたが、実際官庁訪問を経験して、本当にその通りだったと感じます。

そうですね。面接ではぜひ、「素の」皆さんの姿をみせて欲しいです。実際に働くことになるのは、「素の」皆さんですから。緊張はしてしまうかもしれませんが、面接では、皆さんの緊張をほぐすためにアイスブレイクを入れるなど、工夫をしています。恐れずに、ありのままの自分の考えを話してもらえたらよいのだと思います。
薬系技官に必要な力

若手として聞いたみたい部分なのですが、課長が考える、薬系技官に必要な力はどのようなものでしょうか?

薬系技官なので、薬を軸とした幅広い知識ですかね。そもそも、薬学自体が広がりの大きい分野ですよね。今はいろいろ発展しているので、薬学以外の分野にわたる知識が求められる場面も多いと感じます。研究も、少しテーマや切り口が違うだけで全然わからないことだらけだと思います。自分自身の専門はきちんと持った上で、プラスアルファをどれだけ大きくできるかが鍵だと思います。そのためにも、色々な刺激を求めに行くと良いと思います。私が今いる医療機器審査管理課では、医療機器の見学ツアーなどの機会を設けていますが、特に若手には積極的に参加してもらいたいと思っています。仕事をしながらでもアンテナを高く持ち、知識を積極的に、貪欲にとりにいく姿勢が大事だと思います。産官学での議論の場も含め、この職場にはそういった貴重な機会があふれているので、ぜひ活用して新たな世界に触れ、経験を積んでいって欲しいですね。

どうしても日々の仕事に必死で向けられていなかったのですが、今後のためにもそういった学びの機会を大事にしていきたいと思いました。

あとは、人との繋がりは大事ですね。ノウハウではなく、KNOW WHOともいえるでしょうか。わからないことがあったときに頼ることのできる、信頼できる人が各分野にいれば、何かあったときに助けてもらえることがあります。またその人から新たに人を紹介いただくなど、KNOW WHOをたどっていけば、大体のことは解決すると感じています。先ほどの話と重なりますが、何か自分の得意分野をもったうえで、その知識を活かしつつ、人との繋がりをもって守備範囲を更に広げていくことが薬系技官に必要な力だと思いますし、それができると仕事が楽しくできるのではないかと思います。幸いにも、色々な人と話すことのできる仕事ですので、仕事を通した人との繋がりを、私は大事にしています。
仕事での苦労、大変だと感じること

皆さん、実際に働いてみてどうでしょうか。若手職員の皆さんが日々働く上で大変だと感じること、苦労などはありますか?
自分のやりたいような指示がこないとか、同僚とコミュニケーションがとれない、上司に声かけづらいなど、色々あるのではないかと思うのですが。
自分のやりたいような指示がこないとか、同僚とコミュニケーションがとれない、上司に声かけづらいなど、色々あるのではないかと思うのですが。

1年目ではありますが、異なる立場の人との調整や交渉の機会があり、その際自分の意見をどう相手に伝えていくかがなかなか難しいと感じます。

まずは自分の意見をわかってもらうことより、相手が何をしたいのか、どういう背景からこういう考えをもつのか、ということを理解するように努めています。その前提で会話をすると、相手も自分もカチンとこないと思います(笑)。相手の状況を理解したうえで、こちら側の譲れないポイントについて主張をしていくことがポイントですかね。なかなか折り合いのつかないこともあり一筋縄に行かないこともありますが、そうすると双方の理解が得られやすいコミュニケーションに繋がると思います。

ほかの皆さんはどうでしょうか?

自分の仕事がうまくいったのかそうでないのか、判断できないときがあります。成功したのかどうかが掴みづらく、次に活かせないことがあります。

上司の中にもそういったフィードバックを積極的にしてくれるひともいるけれどそうでない人もいるので、相談できる上司をみつけるといいかもしれないですね。困ったときは上司だけでなく、同期も頼りになると思います。私も未だに同期で飲み会に行くことがありますが、皆さんにもつながりを大事にして欲しいですね。
おわりに

高江課長にとって、厚労省で働くことの楽しさ、醍醐味はなんでしょうか。

厚労省には、薬系技官以外にも、様々な職種の方がいて、バックグラウンドによって考えも様々です。特に医薬局は薬系が多いですが、研究をとりまとめる厚生科学課というところには医系技官はじめ技官の全職種がいて、事務官にも様々な部署での経験を積まれた方がいます。役所ではダイバーシティが大事ですし、様々な経験をされた方と一緒に仕事ができることは刺激的であり、厚生労働省の仕事の醍醐味でもあると思います。そのなかで自分の考えの傾向や狭さなどに気づくこともありますし、自分の知識を共有することで役に立てると感じる事もあります。