獣医系技官とは、獣医師免許取得を前提とし、獣医師としての専門知識が必要になる仕
事のため、一般の国家公務員総合職試験とは別の採用枠で雇う、技術系職員です。そのた
め、採用区分は「国家公務員総合職(院卒者)相当」となります。



 主に食品の安全を守る公衆衛生分野に携わります。食品中に残留する農薬等や、BSE、食中毒、輸入食品、遺伝子組み換え食品、健康食品等の様々な食品において、食品を介した人への健康被害防止の観点から、食品衛生法などの法律に基づいた種々の施策を講じます。

 また、感染症対策分野も獣医系技官が携わる重要な業務です。狂犬病、ウエストナイル熱、鳥インフルエンザ等の動物由来感染症に対して、人への感染を未然に防止するため、国民への正しい知識の普及や危機管理体制の整備、輸入動物の監視・指導等の感染症法に基づく施策を講じます。



 獣医系技官とは、獣医師であり、公務員でもあります。そのため、専門家としての科学的思考、検証能力が求められる一方で、行政官としての調整力、交渉能力も必要です。

 国家公務員であるため、国内外問わず、多種多様な分野の人と関わります。そのため、広い視野を持ち、人と交流できる、コミュニケーション能力が求められます。

 これらの能力は、実務をこなすことで備わります。配属先については、採用者が少数の分、各個人の能力を伸ばせるよう、人材育成を十分に考慮して行っています。