概要情報
事件名 |
光仁会 |
事件番号 |
長崎県労委平成16年(不)第4号
|
申立人 |
全国一般労働組合長崎地方本部長崎地区合同支部 |
被申立人 |
医療法人光仁会 |
命令年月日 |
平成17年 9月21日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
|
事件概要 |
本件は、法人が、組合員2名を病院の師長から降格したことに関する団体交渉を拒否したこと及び組合を誹謗中傷するビラを配布したことが不当労働行為であるとして、争われた事件である。 長崎県労委は、法人に対して、組合員1名に対する病院の師長からの降格に関する誠実団交応諾を命じ、その余の申立ては、棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人組合所属のX2に対する降格人事に関し、誠実に団体交渉を行わなけ ればならない。 2 申立人のその余の請求は棄却する。 |
判定の要旨 |
2301 人事事項
組合員である病棟の看護部門の責任者である師長のX2及びX3を主任に降格したことに関する団交申入れに対して、法人が「法的な手続きでしており、交渉する考えはない」として団交に応じないことは労組法第7条第2号に該当する不当労働行為とされた例。
2240 説明・説得の程度
組合員X2及びX3の降格人事に関して本件救済申立後に開催された2回の団交において、法人は自らの行動に対するいいわけを述べるにとどまり、理事会の決定であるから降格人事は撤回できないという結論のみを押しつけるような態度に終始しており、このような法人の対応は労組法第7条第2号に該当する不当労働行為であるとされた例。
4500 交渉拒否理由または交渉条件に関する指示に触れた例
組合員2名の降格人事に関する団交拒否の不当労働行為について、その救済として既に退職している者を除く組合員X2に対する降格人事に関して誠実団交応諾を命じた例。
2620 反組合的言動
組合が組合員の降格人事に関する団交を開催しないことを批判するビラを配布していることに対抗して、法人が組合員2名の降格人事に至った理由や経営状況等について本件ビラにより従業員の理解を求めるものであり、その目的にそぐわない組合に関する記述も散見されるが、これらは組合の存在や活動そのものを否定しているものではなく、法人及び理事長の置かれていた当時の状況を勘案すると本件ビラの配布は全体として行き過ぎたものであるとまでは言い難く、不当労働行為には当たらないとされた例。
|
業種・規模 |
医療業 |
掲載文献 |
|
評釈等情報 |
 
|