概要情報
事件名 |
中延学園 |
事件番号 |
東京地労委 平成14年(不)第72号
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申立人 |
朋優学院教職員組合 |
被申立人 |
学校法人中延学園 |
命令年月日 |
平成16年 5月18日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
学園が、(1)組合が申し入れた労働協約の締結等を議題とする団体交渉に応じなかったこと、(2)教科書発注事務に関する手違い等を理由に組合員X1に対して戒告処分を行ったことが不当労働行為であるとして争われた事件で、学園に対し、(1)X1に対する戒告処分のなかったものとしての取扱い、(2)(1)及び団交拒否に関する文書手交を命じ、その余の申立てを棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人学校法人中延学園は、申立人朋優学院教職員組合の組合員X1に対する平成14年4月16日付戒告処分をなかったものとして取り扱わなければならない。 2 被申立人学園は、本命令書受領の日から1週間以内に、下記内容の文書を申立人組合に交付しなければならない。 記 年 月 日 朋優学院教職員組合 代表 X2 殿 学校法人中延学園 理事長 Y1 当学園が、貴組合の組合員X1を平成14年4月16日付けで戒告処分に付したこと、及び貴組合の14年3月8日付団体交渉申入れに応じなかったことは、東京都地方労働委員会においていずれも不当労働行為であると認定されました。 今後、このような行為を繰り返さないよう留意します。 (注:年月日は文書を交付した日を記載すること。) 3 被申立人学園は、前項を履行したときは、速やかに当委員会に文書で報告しなければならない。 4 その余の申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
2244 特定条件の固執
組合の団体交渉申入れに対して、学園が組合、別組合との三者合同協議という実現困難な条件に固執などして団体交渉の開催を回避したことは、正当な理由のない団体交渉拒否に当たるとされた例。
3607 労働者の行為と不利益取扱の程度との関連
3700 使用者の認識・嫌悪
本件戒告の時点での学園と組合の関係を見ると、労働協約の締結等を議題とする団体交渉の開催について組合の要求が活発化し、それに対して学園が三者合同協議を主張して対立したこと、本件戒告の前日に本件団体交渉拒否が行われたことからすると、X1に対する本件戒告処分は、教科書発注に関する手違いを奇貨として、平素から嫌悪していた組合活動の中心人物であるX1を懲戒処分としたもので、不当労働行為に当たるとされた例。
4505 その他
本件団体交渉拒否の救済について、本件申立後、学園は組合の団体交渉申入れに応じて妥結部分について労働協約を締結し、未妥結部分の交渉を継続するとしているが、本件申立てまでの組合の団体交渉申入れに対する学園の対応を勘案すると、平成15年2月11日に団体交渉が開催されるまでの間、交渉申入れに応じなかったことが不当労働行為であることを確認する必要があり、また、本件における救済としてはそれで足りるとして、文書交付を命じた例。
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業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
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評釈等情報 |
 
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