概要情報
事件名 |
横浜学園 |
事件番号 |
神奈川地労委 平成15年(不)第1号
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申立人 |
X1 |
被申立人 |
学校法人横濱學園 |
命令年月日 |
平成16年 3月31日 |
命令区分 |
棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
学園が、音楽の専任教諭である組合員X1を、服務規律に違反した等として懲戒解雇したことが不当労働行為であるとして争われた事件で、申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
4833 組織の消滅(含1人組合となった場合)
いったん結成された労働組合の組合員が減少し、1人になった場合でも、残された1人が組合員の獲得又は新規組合の結成を目指して活動する場合は、少なくとも労組法第7条第1号に規定する組合結成活動として保護されるべきであるとされた例。
4833 組織の消滅(含1人組合となった場合)
学園における労働条件の改善に向けての情報宣伝活動と見なされるものについては、労働組合本来の目的にかなうものであると同時に、組織の維持・拡大に通じるものであり、1人組合の状況下においてもなお組合活動と認めることができるが、組合員X1個人に対する担任外し等の処遇問題又はその問題に関する訴訟に関連したものは、専らX1個人の処遇問題を取り扱い、個人の苦情の申立て又は個別紛争における意見若しくは主張の開陳の域を出ないものであり、他の教職員の共感を得て、組織の維持・拡大を目指すものとは到底認められないから、これを1人組合の状況下における組合活動又は組合の行為と認めることはできないとされた例。
3604 労働者に落度がある場合
X1に対する学級担任の解任及び出勤停止命令並びに懲戒解雇の対応は、専らX1個人による学園の経営又は経営者に対する批判や攻撃、X1の抗議行動がもたらした学校内の混乱等を避けようとする意図に基づくものであって、組合組織維持と拡大を目的とした、教職員の労働条件や学園の就労環境の改善に向けての主張等を掲載した組合ニュースの配布行為を理由としたものとは到底認められないから、本件解雇は労組法第7条第1号に該当する不当労働行為であるとすることはできないとされた例。
2620 反組合的言動
2625 非組合員化の言動
学園側による組合ニュースの配布禁止または回収行為は、主として正当な組合活動と評価できない配布行為を中止させる趣旨であったこと、かかる学園側の行為により教職員の組合加入が阻害されたなどの具体的疎明はないこと等から、労組法第7条第3号に該当する不当労働行為であるとすることはできないとされた例。
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業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
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評釈等情報 |
 
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