概要情報
事件名 |
鴻池運輸 |
事件番号 |
兵庫地労委平成10年(不)第11号
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申立人 |
関西合同労働組合 |
被申立人 |
鴻池運輸株式会社 |
命令年月日 |
平成12年 2月15日 |
命令区分 |
棄却(命令主文が棄却のみ又は棄却と却下) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、組合員の労災問題についての団体交渉の席上で、組合との話合いには応じるが、会社には唯一交渉団体条項及びユニオン・ショップ条項を含む基本労働協約を締結した別組合があり、労災問題の当事者が別組合の組合員でもあることから、組合と団体交渉をしているつもりはない等と発言し、組合との話合いを団体交渉と認識していない旨表明したことが争われた事件で、本件申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
2240 説明・説得の程度
従業員のほぼ100%が加入する別組合の立場に配慮して、組合との交渉には応じるものの、その交渉を団体交渉と呼ぶことを回避したとしても無理からぬところであり、当事者間の5回にわたる交渉は、その内容、態様等からみて、実質的には労使交渉そのものであるから、上記事情の下においては、会社が組合との交渉を団体交渉と認識していない旨発言したことをもって、直ちに団体交渉の拒否に該当する不当労働行為であると解するのは相当ではないとされた例。
2620 反組合的言動
会社の組合との交渉を団体交渉と認識していない旨の発言について、会社は組合との交渉には応ずる旨表明し、現に交渉に応じていたのであるから、会社が組合を否認する目的で前記発言を行ったとまでは認め難く、支配介入にあたる不当労働行為であるとの主張は採用できないとされた例。
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業種・規模 |
道路貨物運送業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集116集704頁 |
評釈等情報 |
 
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