概要情報
事件名 |
東日本旅客鉄道(千葉動労配転) |
事件番号 |
千葉地労委 平成 5年(不)第5号
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申立人 |
国鉄千葉動力車労働組合 |
被申立人 |
東日本旅客鉄道株式会社 |
命令年月日 |
平成10年 6月24日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
本件は、会社が、組合に所属する運転士を、平成3年3月(20名)、同4年10月(3名)及び同5年4月(5名)と3回にわたって、習志野運輸区から他の運転区または運輸区へ配置転換したことが不当労働行為であるとして申立てがあった事件である。 このうち、平成3年3月及び同4年10月の配置転換(23名)については、配置転換の日から1年を経過しており、労組法第27条第2項の除斥期間に該当するとして、申立て後取り下げられた。 千葉地労委は、(1)運転士5名に対する、平成5年4月の配置転換命令の取消し及び同人らの原職への復帰、(2)正当な理由なく配置転換することによる支配介入の禁止を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、別紙目録記載の申立人所属組合員に対する同目録記載日付の各配置転換命令を取り消し、同人らを原職に復帰させなければならない。 2 被申立人は、被申立人習志野運輸区から申立人所属組合員を正当な理由なく配置転換させることにより、申立人津田沼支部の運営に支配介入してはならない。 (別紙目録省略) |
判定の要旨 |
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
本件配置転換は、申立人と対立関係にあって申立人を嫌悪していた会社が、本件配置転換においても引き続き申立人を嫌悪し、習志野運輸区から中野電車区への業務移管、車掌経験運転士の京葉運輸区から習志野運輸区への配置転換及び習志野運輸区で養成した運転士を同運輸区に配属することを奇貨として、ストライキ等に影響力を持っている申立人を総武緩行線の運行を担当する習志野運輸区から排除し、申立人の会社に対する影響力を減殺しようとしたものであり、津田沼支部の弱体化を企図して行われた労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為であるとされた例。
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業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集111集90頁 |
評釈等情報 |
 
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