概要情報
事件名 |
西日本旅客鉄道(西労団交等) |
事件番号 |
福岡地労委 平成 6年(不)第6号
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申立人 |
ジェーアール西日本労働組合福岡地方本部 |
申立人 |
ジェーアール西日本労働組合 |
被申立人 |
西日本旅客鉄道株式会社福岡支社 |
被申立人 |
西日本旅客鉄道株式会社 |
命令年月日 |
平成 9年 6月 2日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
組合の申し入れた新幹線乗務員の運用に関する団体交渉に誠実に応じなかったこと、新幹線運転士の車掌への在勤発令において、組合員を差別的に扱ったこと及び昇進試験・指導負担務指定の人事上の運用にあたり組合員を差別的に扱ったことが不当労働行為であるとして争われた事件で、<1>誠実団交、<2>誓約書の手交を命じ、会社支社に対する申立ては却下し、その余の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人西日本旅客鉄道株式会社は、申立人ジェーアール西日本労働組合福岡地方本部が平成6年2月28日ないし同年6月3日申し入れた新幹線乗務員の運用に関する団体交渉について西日本旅客鉄道株式会社福岡支社をして誠実に交渉させなければならない。 2 被申立人西日本旅客鉄道株式会社は、申立人らに対し、本命令書写し交付の日から7日以内に、下記の誓約書を手交しなければならない。 記 誓約書 当社福岡支社が、ジェーアール西日本労働組合福岡地方本部から平成6年2月28日ないし同年6月3日に申し込まれた新幹線乗務員の運用に関する団体交渉に誠実に応じなかったことは、福岡県地方労働委員会によって、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であると認定されました。 よって、当社は、再びこのような行為を繰り返さないことを誓約します。 平成 年 月 日 ジェーアール西日本労働組合 中央執行委員長 X1 殿 ジェーアール西日本労働組合福岡地方本部 執行委員長 X2 殿 西日本旅客鉄道株式会社 代表取締役社長 Y1 3 申立人らの被申立人西日本旅客鉄道株式会社福岡支社に対する申立てを却下する。 4 申立人らのその余の申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
2240 説明・説得の程度
新幹線乗務員の運用に関する団交において、組合を納得させる努力を行わなかったことなどが不当労働行為であるとされた例。
2900 非組合員の優遇
新幹線運転士の車掌への在勤発令において、別組合員を事故防止委員等に任命したうえで在勤発令から除外し、多数の申立人組合員の発令を行ったことが不当労働行為とは認められないとされた例。
1500 不採用
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
昇格試験の合格率において、申立人組合員が別組合員に比較して低いとの主張が不当労働行為には当たらないとされた例。
2900 非組合員の優遇
運転士指導員の担務指定にあたり、申立人組合を脱退し別組合員となった運転士を任用したことが不当労働行為ではないとされた例。
4905 経営補助者
組合が本件の被申立人としている支社は、会社の構成部分に過ぎないとして、同支社に対する申立てを却下した例。
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業種・規模 |
鉄道業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集108集216頁 |
評釈等情報 |
 
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