概要情報
事件名 |
東北測量 |
事件番号 |
青森地労委昭和63年(不)第4号
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申立人 |
全日自労建設一般労働組合青森県本部東北測量分会 |
申立人 |
全日自労建設一般労働組合青森県本部 |
被申立人 |
東北測量 株式会社 |
命令年月日 |
平成 3年 3月12日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、(1)組合員17名の昭和62年「もち代」から食事代を控除したこと、(2)組合との団体交渉を経ないで一方的に一時金を支給したこと、(3)昭和63年賃上げに関する団体交渉において資料を示さず不誠実な対応に終始したことが争われた事件で、(1)について組合員17名に対する不利益を受けた金額の支払い(年6分加算)を(2)(3)について組合の申し入れた賃上げ及び一時金に関する団体交渉の誠実応諾を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人は、別表「氏名」欄記載のX1外16名に対し、各同表「金額」欄記載の金額を支 払わなければならない。 2 被申立人は、前項の金額に対して、昭和62年12月26日から完済に至るまで年6分の割合に よる金員を支払わなければならない。 3 被申立人は、申立人らの申し入れた賃金引上げ及び一時金に関する団体交渉について、被 申立人の経営実態を具体的に把握し得る資料を提示する等、誠意をもって応じなければなら ない。 4 申立人らのその余の申立ては、これを棄却する。 |
判定の要旨 |
1204 スト・カット
一時金のかわりに支給した「もち代」から食事代合計額を組合員の基本給に比例按分して控除したことが不当労働行為であるとされた例。
2240 説明・説得の程度
63年賃上げ要求に関する団交において経理資料を提出せず、組合の理解、納得を得るべく誠意をもって努力したとは認められないとされた例。
2901 組合無視
組合の一時金要求に対して、経営悪化を理由に応じられないと回答しながら、「もち代」・「線香代」と称して一方的に金員を支給したことが、意図的に組合との交渉も回避したもので、支配介入であるとされた例。
4505 その他
会社の不誠意な交渉態度、申立て後の団交の状況等から今後も同様の行為が再び繰り返されるおそれが十分あるとして、将来にわたる誠意のある団交応諾を命じた例。
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業種・規模 |
建設業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集92集151頁 |
評釈等情報 |
 
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