概要情報
事件名 |
ニチバン |
事件番号 |
中労委 昭和55年(不再)第77号
中労委 昭和55年(不再)第78号
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再審査申立人 |
X1 外個人2名(第77号) |
再審査申立人 |
ニチバン 株式会社(第78号) |
再審査申立人 |
合成化学産業労働組合連合ニチバン労働組合(第77号) |
再審査被申立人 |
ニチバン 株式会社(第77号) |
再審査被申立人 |
X1 外個人2名(第78号) |
再審査被申立人 |
合成化学産業労働組合連合ニチバン労働組合(第78号) |
命令年月日 |
昭和57年10月20日 |
命令区分 |
再審査棄却(初審命令をそのまま維持) |
重要度 |
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事件概要 |
企業再建を図る業務上の必要性を理由に支部書記長を含む4名の組合員に配転を命じたこと及び支部書記長の配転命令撤回後における原職相当職への復帰が遅延したことが争われた事件で、支部書記長に対する配転命令についてのみ文書手交を命じ、他の組合員3名に対する配転及び支部書記長の配転命令撤回後の取扱いに係る申立てについては棄却した初審命令について、労使双方から再審査申立てがなされたが、初審命令を支持し、労使双方の再審査申立てを棄却した(なお、4名中の1名については、途中で再審査申立てを取り下げた)。 |
命令主文 |
本件各再審査申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1300 転勤・配転
支部書記長の配転命令撤回後における現職相当職への復帰の遅延は会社の業務上の不手際に起因するものとみるのが相当で、特に同人を不利益に取り扱う意図で行われたものと断ずることはできないとした初審判断が支持された。
1300 転勤・配転
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
企業再建を図る業務上の必要性を理由に組合員4名の配転を命じたもののうち支部書記長を遠隔地の新設出張所に配置転換したことにつき、組合が労使間の問題とともに組織維持の問題に対応を迫られていた時期になされたこと等から、組合の弱体化を意図した不当労働行為であるとした初審判断が相当であるとされた。
1300 転勤・配転
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
支部の中心的活動家であった支部執行委員X2及び組合活動に積極的に協力してきた組合員X3を企業再建を図る業務上の必要性を理由に配置転換したことにつき業務上の必要性が認められるとともに、配転基準及び人選理由が社会通念上特に不合理なものと認められないこと等から、不当労働行為ではないとした初審判断が相当であるとされた。
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業種・規模 |
化学工業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集72集647頁 |
評釈等情報 |
中央労働時報 1983年1月10日 692号 34頁 
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