概要情報
事件名 |
高千穂学園 |
事件番号 |
中労委 昭和54年(不再)第40号
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再審査申立人 |
学校法人 高千穂学園 |
再審査被申立人 |
東京私学労働組合 外個人3名 |
命令年月日 |
昭和56年11月 4日 |
命令区分 |
再審査棄却(初審命令をそのまま維持) |
重要度 |
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事件概要 |
分会の機関紙における情宣活動において、学園の名誉を毀損したとして分会長ら3名を解雇したことが争われた事件で、原職復帰及びバック・ペイを命じた初審命令を支持し、再審査申立てを棄却した。 |
命令主文 |
本件再審査申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
0200 宣伝活動
本件情宣活動の内容に判断の誤りがあるにせよ意図的に虚構の事実を掲載したとまでは認めらず、また不特定多数を対象としたとしても労働条件改善闘争のために学園の財政実態を明らかにするという情宣活動の目的を逸脱したものでなく、総体として不当な組合活動とは認め難いとした初審判断は相当であるとされた例。
0419 ロックアウトとの関連
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
情宣活動において学園の名誉を毀損したことを理由とする分会幹部の解雇を不当労働行為とした初審判断が相当であるとされた例。
4823 上部団体
解雇の理由とされた名誉毀損行為は分会が独自の立場で実行したものであり、上部組合である申立人組合は当事者適格なしとの学園側の主張につき、被解雇者3名は申立人組合の組合員であり、救済申立てをなし得るのは当然であるとされた例。
4838 申立ての承継
不利益取扱いを受けた労働者個人は、組合とは別個に申立人適格を有するとされた例。
5124 その他の審査手続
立証責任や名誉毀損行為についての知識がないとしかいえない公益委員が審査を担当し発令された命令は憲法31条に違反する旨の主張につき、初審審査委員は適法に任命された公益委員であり、同委員によって行われた審査手続及びその審査に基づき公益委員会議で決定された初審命令は適法であるとされた例。
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業種・規模 |
教育(自動車教習所を含む) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集70集728頁 |
評釈等情報 |
中央労働時報 1982年2月10日 677号 22頁 
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