概要情報
事件名 |
山手モータース |
事件番号 |
兵庫地労委昭和49年(不)第12号
|
申立人 |
山手モータース労働組合 |
被申立人 |
株式会社 山手モータース |
命令年月日 |
昭和52年 7月 8日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
|
事件概要 |
組合を無視して一時金を支給し、組合旗を撤去した等の事件で、交渉により金銭的妥結がなされていても被救済利益があるとして文書の手交を命じ、組合旗の撤去等は棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人会社は、本命令書交付後、直ちに下記内容の文書を申立人組合代表者に交付しなければならない。 記 昭和 年 月 日 山手モータース労働組合 執行委員長 X1 殿 株式会社 山手モータース 代表取締役 Y1 当会社は、昭和49年度夏期一時金について、貴組合を無視して組合の要求には誠実に回答をせず、貴組合に先だって従業員代表と交渉し、協定書を締結するなどの方法によって組合員に動揺を与えたことを陳謝します。 2 申立人のその余の申立ては、棄却する。 |
判定の要旨 |
2901 組合無視
夏期一時金についての組合要求に対して文書回答も団交もせず、要求や交渉の申し出をしたことのない従業員代表と交渉して同一時金を支給したことは組合の運営に対する支配介入である。
4301 労組法7条3号(支配介入、経費援助)の場合
一時金交渉における組合無視は致命的であり、過去からの異常な労使関係が続いており、将来同種の行為が反覆されないとも限らず、また、現在、交渉によって妥結していても、支配介入の実害は消滅しておらず、被救済利益がないとは言えない。
3020 組合活動への制約
自動車の唯一の出入口の鉄格子にくくりつけていた組合旗を社長が取りはずしても問責できないとされた例。
3020 組合活動への制約
ガレージ出入口の組合旗を竿に巻きつけたり、横断幕のヒモを切った会社の行為が不当労働行為とは言えないとされた例。
3020 組合活動への制約
ガレージ出入口の組合旗が持ち去られたことは会社に責任がないとされた例。
|
業種・規模 |
道路旅客運送業(ハイヤー、タクシー業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集62集81頁 |
評釈等情報 |
 
|