概要情報
事件名 |
池上通信機 |
事件番号 |
中労委昭和49年(不再)第39号
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再審査申立人 |
池上通信機 株式会社 |
再審査被申立人 |
総評全国一般労働組合神奈川地方本部 |
命令年月日 |
昭和51年 2月18日 |
命令区分 |
再審査棄却(初審命令をそのまま維持) |
重要度 |
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事件概要 |
分会員名簿未提出を理由に賃上げに関する団交を拒否し、別組合に示した最終回答と同額の会社回答を受諾しないことを理由に賃上げ額の仮払いを拒否した事件で、団交応諾、賃上げ額の仮払い、ポスト・ノーティスを命じた初審救済命令のうち、団交応諾、賃上げ額の仮払いを命じた部分を取消し、再審査被申立人の救済申立てを棄却した。 |
命令主文 |
1. 初審命令主文第1項及び第2項を取り消し、両項に係る再審査被申立人の救済申立てを棄却する。 2. 初審命令主文第3項の誓約書中「X1」を「X2」に改め、同項に係る再審査の申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1203 その他給与決定上の取扱い
未妥結を理由に賃金改定分の仮払いを拒否したことが不利益扱いとされた例。
2253 受取り拒否・申入れなし
文書による団交申入書の提出がなかったことを理由に団交を拒否したことが不当労働行為とされた例。
4301 労組法7条3号(支配介入、経費援助)の場合
初審命令交付後、賃上げ改定分相当額が支払われていることから、初審命令中、組合の仮払い要求を拒絶してはならない旨を命じた部分は維持する必要がなくなったとして取消された例。
4301 労組法7条3号(支配介入、経費援助)の場合
初審命令交付後、団交および賃金改定分の仮払いが行われているが、会社はこれらを拒否した行為は不当労働行為でないとなお主張していることから、初審命令中ポスト・ノーティスを命じた部分については維持する必要があると認めた例。
4300 労組法7条2号(団交拒否)の場合
組合員名簿不提出を理由とする団交拒否が別件で係争中であっても交渉事項が異なれば組合にとって新たな団交の必要性が生じ、別の被救済利益が存するとされた例。
4300 労組法7条2号(団交拒否)の場合
初審命令交付後、係争中の賃金問題について団交が行われていることから、初審命令中、団交応諾を命じた部分は維持する必要がなくなったとして取り消された例。
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業種・規模 |
電気機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集58集753頁 |
評釈等情報 |
中央労働時報 昭和51年 6月10日 589号 20頁 
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