概要情報
事件名 |
東京印刷紙器 |
事件番号 |
東京地労委昭和47年(不)第29号
東京地労委昭和47年(不)第78号
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申立人 |
東京印刷紙器労働組合 |
申立人 |
X1 |
被申立人 |
東京印刷紙器株式会社 |
命令年月日 |
昭和48年 6月19日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、組合結成中心人物の休職後の復職を拒否し、さらに解雇した事件で、本件解雇は疾病に藉口した解雇と認め、総務部への原職復帰と、仮処分決定による支払い額を控除したバックペイを命じた。 |
命令主文 |
被申立人東京印刷紙器株式会社は、申立人東京印刷紙器労働組合の組合員である申立人X1に対して、つぎの措置を含め、同人が昭和47年2月21日以降復職したものとして取扱い、かつ同年7月14日解雇されなかったものとして取扱わなければならない。 1 本人の病状に留意し、本社総務部の適当な職に復帰させること。 2 昭和47年3月分以降、復職するまでの間に受けるはずであった諸給与相当額を支払うこと。但し、すでに同人が受領済の分は、本命令にもとづく支払いとして計算上除外すること。 |
判定の要旨 |
1106 契約更新拒否
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
3501 労働者の行為と不利益取扱の時期との関連
会社が、休職期間満了および疾病により勤務にたえられないことを理由に組合結成中心人物を解雇したことは、解雇予告通知が組合結成翌日であること、同人の適職への復帰の可能性を検討することなく休職期間満了をまって直ちに解雇していることから、同人の疾病に藉口した解雇と認めるのが相当である。
1302 就業上の差別
1401 労務の受領拒否
会社が、病気休職中の組合活動家からの復職要求に対し、医師が復職可能と診断しているのに、疾病の再発が懸念される職場への復職に固執しそれ以外の職場への復帰を拒否したことは妥当ではない。
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業種・規模 |
出版・印刷・同関連産業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集50集437頁 |
評釈等情報 |
 
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