概要情報
事件名 |
第一小型ハイヤー |
事件番号 |
北海道地労委昭和47年(不)第12号
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申立人 |
第一ハイヤー労働組合 |
被申立人 |
第一小型ハイヤー株式会社 |
命令年月日 |
昭和48年 5月25日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、班長への昇格を別組合員のみに発令した事件で、班長職の欠員補充に際して、従業員中に占める組合員の数に比例する限度まで申立組合員を優先して就任させること、謝罪文の手交を命じた。 |
命令主文 |
1 会社は、班長職または班長相当職に欠員を生じたときは、従業員中に占める組合員の数に比例する限度まで、組合員を優先してこれに就任させなければならない。 2 会社は、つぎのような内容の文書を組合の代表者に手交しなければならない。 記 会社は、貴組合が要求してきた昇格人事について、貴組合を嫌悪してこれを無視し、第一小型ハイヤー株式会社新労働組合の組合員のみを昇格させてきたことは、不当労働行為でありました。会社は、この点について深く反省し陳謝いたします。 3 申立人のその余の請求を棄却する。 |
判定の要旨 |
1200 降格・不昇格
1603 組合活動上の不利益
2900 非組合員の優遇
3800 行為の結果・その他
班長職昇格について、新労組員のみ昇格し、申立て組合の組合員は1名も昇格していないが、申立て組合員中の昇格該当者が不適格であったとする証拠はなく、また、班長職が新労組員に占められた結果、申立て組合員の組織活動に不便な点もあったことからみて、不当労働行為と認められる。
4415 賃金是正を命じた例
班長職昇格について組合間差別が認められるが、集団としての差別で、申立て組合員中特定の者についての不利益が確定したわけではないから、その救済としては、班長に欠員が生じた際に、差別解消まで申立て組合員を優先して昇格させるものとする。
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業種・規模 |
道路旅客運送業(ハイヤー、タクシー業) |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集50集298頁 |
評釈等情報 |
労働判例 1973. 9. 1 180号 85頁 
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