概要情報
事件名 |
東洋楽器 |
事件番号 |
愛知地労委昭和45年(不)第20号
|
申立人 |
東洋楽器労働組合 |
被申立人 |
東洋楽器 株式会社 |
命令年月日 |
昭和47年12月22日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
|
事件概要 |
組合の時限ストに対抗してなした残業拒否、残業賃金相当額の支払いの条件として争議行為の事前通告協定の締結を提案した事件で、残業賃金相当額の支払いを命じ、その他は棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人会社は、昭和45年6月23日の夜勤において、被申立人会社が行なった残業上の差別について、別紙記載のとおり、差別を受けた申立人組合員に対し、差別した残業賃金に相当する額の金員を支払わなければならない。 2 申立人組合のその余の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1302 就業上の差別
2901 組合無視
従来から夜勤者の場合は、午前4時の定時終了時から公共的な交通機関が稼働しはじめる6時まで残業せしめていた事実から、申立て組合員が時限ストに参加したことを理由に、6時までの残業を一方的に拒否した行為は、時限ストに対する報復的な措置であったと認めざるを得ない。
1302 就業上の差別
2901 組合無視
別組合の結成により少数組合となった申立て組合が、少数組合となって始めて行なった時限ストに対し、会社が従来申立て組合が時限ストを行なった場合、残業を拒否することが多かったことを理由に、申立て組合員の意向をただすことなく、一方的に残業就労を拒否した措置は妥当でない。
3106 その他の行為
会社は、残業賃金相当額の支払いにあたり、争議行為の事前通告協定を提案はしたが、これは同金員支払の条件としてではなく、希望を述べたにすぎない旨主張するが、認定した事実では、同協定の締結が支払いの条件であることが明白であり、申立て組合に対する差別扱いと認めざるをえない。
|
業種・規模 |
木材・木製品製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集48集294頁 |
評釈等情報 |
 
|