概要情報
事件名 |
渡島信用金庫(緊急命令申立) |
事件番号 |
札幌地裁平成25年(行ク)第8号 |
申立人 |
北海道労働委員会 |
申立補助参加人 |
渡島信用金庫労働組合 |
被申立人 |
渡島信用金庫 |
決定年月日 |
平成26年5月16日 |
決定区分 |
緊急命令申立ての認容 |
重要度 |
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事件概要 |
1 組合は、会社が、平成9年4月以降、 組合代表者である組合員X1を一般職員・事務職C級の職位・資格のまま昇進・昇格させなかったこと、X1への賞与支給に当たり、その査定支給率を毎回低く定め、平均支給率から大きく下回る支給率としてきたこと、その結果、X1は不当に低い給与及び賞与しか支給されなかったことが不当労働行為に当たるとして救済を申し立てた。
2 北海道労働委員会(「道労委」)は、組合の請求を一部認容し、会社に対して、①X1を、平成21年4月1日付けでその資格を「事務職C級」から「管理事務職D級」に昇格させ、かつ、昇格後の資格に対応する職位を付与したものとして取り扱うこと、②同取扱いをするまでの間にX1委員長が受け取るはずの給料及び賞与の額が、既に受け取った額を超過する場合は、その超過分に相当する額を支払うこと、③支配介入の禁止を命じ、その余の申立てを却下または棄却した。
3 これを不服として、会社が札幌地裁に行政訴訟を提起したため、道労委が緊急命令の申立を行ったのが本件である。 |
決定主文 |
1 被申立人は,被申立人を原告とし,北海道を被告とする当庁平成24年(行ウ)第43号不当労働行為救済命令取消請求事件〔本案事件〕の判決の確定に至るまで,申立人が平成22年道委不第28号事件につきした平成24年10月12日付け命令のうち,主文1項から3項までに従わなければならない。
2 申立費用は被申立人の負担とする。 |
決定の要旨 |
本件命令は、その認定及び判断において正当であり、適法であると認められる。そして、本件記録によれば、会社人は、道労委が本件命令を発した以降現在に至るまで本件命令の主文1項から3項までが履行されていないことが一応認められる。本件命令の取消請求事件の判決の確定に至るまで被申立人が本件命令を履行しない状態が継続した場合、組合の団結権侵害及び組合執行委員長X1の個人的被害は著しく進行し、回復困難な損害が生じるおそれがあると一応認められるから、緊急命令の必要性があるというべきである。 |
その他 |
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