概要情報
事件名 |
東江商事 |
事件番号 |
東京地裁平成 8年(行ケ)第223号
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原告 |
X1 |
被告 |
東京都地方労働委員会 |
被告参加人 |
有限会社 東江商事 |
判決年月日 |
平成 8年 3月19日 |
判決区分 |
請求の棄却 |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、申立人X1を解雇したことが、X1の労働組合を結成しようとしたことを理由とする不当労働行為であるとして争われた事件である。 東京地労委は、X1が労働組合の結成に向けて活動していたことを推認し得る事実は全く認められず、本件解雇は業務の必要上やむを得ず店を閉鎖したことによるもので、不当労働行為には該当しないとして申立てを棄却した。 X1はこれを不服として、東京地裁に行政訴訟を提起していたが、同地裁は、請求を棄却した。 |
判決主文 |
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 |
判決の要旨 |
1800 会社解散・事業閉鎖
会社が、焼肉店・公衆浴場(サウナ風呂)からパチンコ店に業種転換を図ったこと及び新たな業種として売上の増大が見込まれるパチンコ店を選択したことについては、企業上必要やむを得ざるものであったと認められ、不当ということはできない。
1106 契約更新拒否
当該業種転換がやむを得ないものである以上、原告X1は、サウナ風呂のマッサージ師として職種を特定され、会社に雇用されていたと認められるので、関連会社の経営するパチンコ店、あるいは焼肉店で雇用を継続することもできないのであるから、本件解雇もやむを得ないものであったといわざるを得ず、不当労働行為に当たらない。
0110 結成行為の範囲とされた例
原告X1は解雇撤回要求等の運動を活発に行ったことは認められるが、いずれも原告自らに関する要求としてこれらの活動を行ったにとどまっており、労働組合(結成)運動の一環として行ったことはなかったものと認められることから、会社は、原告X1が労働組合(結成)の活動を行っていたことを察知していたとは認められず、ましてやX1が筑波闘争なる活動を行っていたことを知っていたとも認められない。
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業種・規模 |
洗濯・理容・浴場業 |
掲載文献 |
労働委員会関係裁判例集31集217頁 |
評釈等情報 |
 
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