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「うるま市産業振興QOL向上プロジェクト」〜健康・長寿産業と情報化による雇用機会の増大〜地域再生に取り組む市町村、地元経済界の方々へ 〜地域の雇用創造を成功させ、地域の人々に働く場を〜

「うるま市産業振興QOL向上プロジェクト」
〜健康・長寿産業と情報化による雇用機会の増大〜

(1)地域 :沖縄県うるま市

(2)地域の現状

うるま市は平成17年4月、市町村合併により誕生した。うるま市では、建設業の衰退、さとうきびなど農業の不振、石油精製企業の閉鎖等もあり、厳しい雇用情勢となっている。また、観光業でも観光資源の開発が遅れ、南部観光地や西海岸リゾート地と比較して集客力で劣る状況となっている。一方、沖縄県が重点産業としているIT産業において、企業誘致の結果、IT関連企業が進出し、雇用が生まれている。

また、うるま市は環金武湾振興QOLプロジェクト(*)において「健康長寿産業振興の中核拠点」として位置づけられており、予防治療、代替医療が産業化へと動いている。加えて農業・食材産業が塩、野菜類、畜産類などの分野で「健康長寿」に資する製品開発を進めるなど、産業の高付加価値化を図ったり、体験・学習する農水産業への転換を進めたりしている。そこで、他地域とも連携し金武湾一帯として既存産業が持つ技術資源・人的資源を活用した健康長寿産業の創出を図ると共に、観光・リゾート産業、「食」産業との連携を図って新たな雇用創出につなげようとしている。


*環武湾振興QOLプロジェクト:沖縄健康振興計画に基づき、金武湾を取り巻く3市町村(金武町、宜野座村、うるま市)が共同あるいは各地域で個別に地域振興事業などを展開しながら、広域圏として有機的に連携し、一体となってより自立した経済や産業を構築し発展することをめざす計画。

(3)地域で行っている取組

[1]財団法人おきなわ健康長寿研究センター

財団法人を設立し、沖縄県の健康長寿に関する特性を研究し、より実践的な健康長寿活性化活動を通じての健康増進に努めている。その活動の一環として「(仮称)未病ケアセンター」の設立を予定しており、未病(*)ケアとして、代替医療、相互補完医療(統合医療)の地域拠点とするのみならず、宿泊機能、薬膳カフェ、ボディクリニック(エステ)等も備えた県外からの利用者にも対応できる施設とする予定である。

*未病:疾病の症状が現れる前の状況で漠然とした愁訴を持つ状態のこと。

[2]海の駅「あやはし館」の設置及び特産品等の開発・販売

観光拠点施設として海の駅「あやはし館」を整備し、土産品販売、レストラン販売、バーベキュー、マリンスポーツ等のサービスを提供している

[3]建設業から農業への事業シフト

経営不振が続く建設業界の経営多角化手段として、農水産業への進出を進めている。

[4]観光農業・漁業関連事業の推進

観光体験事業者や漁協、商工会などにより体験ツアー、朝市開催、加工食品開発、観光客への直接販売などの試みがなされ、農業者・漁業者と観光体験事業事業者等の相互連携が芽生えている。

[5]うるま市IT事業支援センター整備事業

廃校となった学校設備をリフォームすることでIT事業支援センターとして整備し、企業が入居している。また、インキュベートブースを整備することで創業支援を行うこととしている。

(4)課題

[1]健康長寿産業の育成

診断・治療を担当する専門技術者の確保が進められる一方、健康関連施設の運営に関するノウハウを有した人材の確保・育成が課題となっている。

[2]建設業から農水産業への進出

建設事業者などでは農水産業に関する知識の少なさが事業進出失敗のリスクを高めていると考えられ、農水産業に関わる経営ノウハウや生産技術の取得が課題となっている。

[3]観光体験学習産業の活性化

従来の修学旅行生に依存した事業体質から、多様なニーズを有する個人客を開拓していくことが必要となり、観光体験学習におけるスキル向上が必要となっている。

[4]情報通信産業の育成

コールセンター企業が進出したものの、IT分野で即戦力となりうる人材や、ITスペシャリスト、オペレーター等が不足している。

[5]その他

距離的制約から、本土から講師や専門家を招聘したり、人員を本土に派遣したりすることが難しく、技術やノウハウの交流が難しく、先進技術・ノウハウ等を学ぶ機会が乏しい。

(5)パッケージ事業での取組

[1]健康長寿産業を担う人材育成事業

地域資源を利用した商品開発や健康長寿関連製品・サービスの技術・ノウハウを有する専門家を招聘し、地域人材の特産品開発能力を育成する。また、健康関連産業に関するノウハウを有する人材の育成を行う。

[2]農水畜産分野への進出促進支援事業

農水畜産分野の事業進出や新規企業の設立等を促進するため、農水畜産業に関する人材育成のための相談、先進地研修等を行う。併せて農水畜産技術の教育訓練を行う。

[3]感動体験産業を担う人材育成事業

観光体験学習先進地域との派遣研修、講師招聘、技術指導を通じた人材交流により最先端の観光体験学習の情報・実務を学ぶ機会を創出することで感動体験産業を担うことのできる人材の育成を図る。

[4]情報化社会を担う人材育成事業

企業誘致により形成された情報通信産業のうち、特にコールセンター業界において不足している中間管理職クラスの人材育成を行う。また、パソコン講座等の実施により、ITの基礎的技術力を持つコールセンターオペレーターやITスペシャリストの養成を行う。

(6)パッケージ事業実施による将来像

うるま市では、健康長寿産業の産業化が進み、また、既存産業の高付加価値化が起こっている。地域で進められている環金武湾振興QOLプロジェクトと併せてパッケージ事業が実施されることで、地域産業を支える人材が育成されることが期待されている。

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