体験型観光・特産品開発等の観光人材育成・能力開発による雇用創出

地元の農林漁業や工芸、伝統料理などの事業者や一般家庭などがインストラクターとなる体験観光のメニュー作りや受け入れ促進を実施している。平戸市には「紙漉（かみすき）の里ふれあい施設」、松浦市には「漁業体験学習施設」の拠点施設を整備している。

周辺自治体と経済団体、観光関係団体で構成される「松浦党の里体験観光協議会」を立ち上げ、修学旅行生を中心とした誘客を展開している。平戸市では体験情報誌「やらんば」を発行し、体験型観光の情報を広く発信している。

各地域の民間事業者や、異業種交流会などが中心となって、地場農水産品を活用した新商品の開発が実施されている。平戸市では塩やにがり、松浦市では特産メロン等を活用した特産品を多数開発している。

商品化や販路拡大の支援のために事業者への補助金制度を設けているほか、「平戸海道渡海人まつり」や「松浦おさかなまつり」といった物産展の開催、観光イベント開催による需要拡大、販路拡大などの支援を行っている。

平戸市ではヒラメ、牛肉が、松浦市ではサバ、アジ、トラフグを、それぞれ民間業者が商標登録し、ブランド品として大都市に流通している。これらブランド品をはじめとした地場産品の地域内での消費拡大と観光振興を目的に、平戸市では「平戸ひらめまつり」「あら鍋・あらしゃぶまつり」を、松浦市では「旬さばまつり」「旬あじまつり」「松浦とらふぐまつり」などの食イベントや宿泊施設での夕食メニューでの提供を実施している。

拠点施設の整備や案内板の設置、ガイドの育成や平戸市が実施している土日限定のガイドツアー「キリシタン紀行」といった観光イベントの実施、プロモーションの展開など、ハード、ソフト両面からの観光振興策を展開している。

地域雇用創造調査研究事業を実施し、観光振興に必要な人材の把握に努めた。

食関連分野として食料品製造業、飲食料品小売業、一般飲食店を重点分野に設定し、助成対象としている。

体験型観光を地域観光の柱として成長させるための、中核的組織を担い、体験型観光の受け入れ体制の向上、組織の自立化、産業化を図る人材が不足している。また、体験メニューの開発、受け入れ先の掘り起こし・調整を行う人材が不足している。

地域に存在する豊富で質の高い農水産品を活用した、魅力ある商品の開発や情報発信などのノウハウの蓄積と、それら商品の高付加価値化を担う人材の育成が必要となっている。

地産地消推進のための販売や料理などを担う飲食店、宿泊施設、産地直売所等の起業の促進と、人材の確保・育成が必要となっている。

旧来型の団体旅行対応型の接客サービスから、個人や家族単位での旅行スタイルに対応し、顧客のニーズやスタイルに対応した宿泊施設のサービス向上やインターネットによる情報発信、外国人観光客等に対する接客等が必要となっている。

地域内で体験型観光の人材育成を推進するＮＰＯのノウハウを生かして、中核組織リーダー、指導主任者、インストラクターの各コースで実践を織り交ぜた研修を行う。

マーケティング、新商品企画、デザイン、情報発信等の研修を行う。

ホテル、飲食店を対象に、新料理開発ができる人材の育成研修を行う。また、飲食店、直売店の起業を希望する求職者等を対象にした経営ノウハウの研修を実施する。

宿泊施設と宿泊施設への就職希望者を対象に、個人客や外国人客への対応や旅行商品（宿泊プラン）開発を担う人材を育成することを目的とした研修を実施する。

観光ガイド希望者を対象として、ガイド能力の向上やガイドコース作りのノウハウを身につけるための研修を実施する。

本協議会構成団体のネットワークの活用やハローワークとの連携により、企業と求職者の参加を図り、雇用を創出するための合同企業面談会を実施する。

求職者や企業等も事業対象者に対し、本事業の趣旨を説明し事業への参加を呼びかける事業紹介パンフレットを作成する。併せて、事業説明会や企業訪問等による事業利用者の募集を実施する。