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立佞武多を核とした観光振興を支える中核的人材〜観光コンシェルジュ〜の養成事業等の実施による雇用の創出

たちねぷた

立佞武多を核とした観光振興を支える中核的人材

〜観光コンシェルジュ〜の養成事業等の実施による雇用の創出

(1)地域 :青森県五所川原市

(2)地域の現状

平成17年3月28日に五所川原市、金木町、市浦村が合併し、新五所川原市が誕生した。この旧3市町村の主な産業は農林漁業であったため、現在は国際的な価格競争や国内での差別化競争により、厳しい状況に置かれている。五所川原市を所管する五所川原公共職業安定所管内の求人倍率は、全国でも低い水準にある青森県内においてもさらに低い数値となっており、雇用情勢は非常に厳しい状況となっている。さらに、従来の出稼ぎ者に加え、若年者も県外への季節・期間就労に就かざるを得ず、地元での就職先の確保が急務となっている。

このような状況に対し、新五所川原市では、平成8年に市民自らの運動により復活し、平成16年度には130万人の集客力を有するまでになった「立佞武多(たちねぷた)」を観光振興の中核に据え、更に合併でもたらされた金木町の斜陽館(太宰治の生家)、市浦村の十三湖周辺にある中世国際港湾都市十三湊の遺跡群等の観光資源を総合的に利用することにより、新たな雇用を創出することを目指している。

(3)地域で行っている取組

[1]観光振興事業

立佞武多振興のため、制作費・運行費等を五所川原市・五所川原商工会が支出している。また一年を通じて観光客を誘致するため「立佞武多の館」を建設した。更に、主要観光施設である「太宰治記念館・斜陽館」「津軽三味線会館」「し〜うらんど海遊館」の運営等により観光客誘致事業を行っている。

[2]新規創業促進事業

新規創業支援のため「チャレンジショップ事業」等を実施。また、五所川原市雇用創出協議会では、平成18年に地域創業助成金の重点分野の申請を行い、立佞武多観光関連分野として食品製造業・飲食料品小売業・一般飲食店の指定を行った。

[3]地場産品育成事業

五所川原市では各種販売会の実施及び地場産品の消費拡大のために市農業センターでの加工品の試作や「ごしょがわら産業まつり」を行っている。

[4]十三湖しじみ貝のトレイサビリティー導入

十三湖のしじみ貝の全国的なブランド化を図るため、大学へ依頼し、生産履歴をQRコードにより確認できるトレイサビリティー制度を導入した。

(4)課題

[1]観光振興事業における課題

立佞武多の集客力は130万人となり、県外からの観光客が多く訪れるようになっているが、地域が滞在型の観光地に発展するためには、それを活用した新たな集客効果のある観光プランを作成できる中核的人材の育成が急務となっている。

[2]新規創業における課題

五所川原市及び協議会が創業支援に取り組んでいるが、資金面のみならず、経営企画の援助が必要となっている。特に宿泊業での創業支援が重要である。

[3]地場産品の育成における課題

観光関連産業の振興のためには、他地域にないオンリーワンの商品開発及びブランド化への取組を行う必要がある。そのため、地域の特産物であるリンゴ品種「御所川原」や「北限の梅漬」など、地場産品を利用した新たな商品開発や観光客の購買心への訴求力を高める方策が必要である。

[4]十三湖しじみ貝のトレイサビリティー導入における課題

トレイサビリティー導入により他産地シジミ貝の偽装を防ぐことができ、全国ブランドとしての可能性が高まりつつある。今後はトレイサビリティー自体を消費者に広くPRし、ブランド化を確立していく必要がある。

(5)パッケージ事業での取組

[1]観光コンシェルジュ養成事業

観光に従事している者に対し、観光資源研究・地域観光の振興・広域連携等について、セミナーを実施し、観光振興における中核的人材を育成する。

[2]観光関連の販売員等研修事業

観光に従事している者に対し、ホスピタリティ研修会、販売に関する研修(対面販売研修会、商品陳列研修会、県外販売研修)を実施し、販売分野での指導的人材を育成する。また、トレイサビリティー研修を実施し、十三湖しじみ貝のブランド化に寄与する人材を育成する。

[3]インターネット利用推進事業

拠点観光施設ホームページ作成支援研修、インターネットショップ開設支援研修を行う。

[4]新規創業促進事業

新規創業予定者を対象とした経営、人事労務管理を中心としたセミナー等を実施する。

[5]売れる商品開発セミナー実施事業

専門家の招聘による商品開発指導、地場産品を利用した新たな創作郷土料理実習セミナーを実施する。

[6]協議会ホームページの開設

観光・新規創業、地場産品の育成等のパッケージ事業の対象となる各種事業の周知や求人情報提供のためにホームページを開設する。

(6)パッケージ事業実施による将来像

平成17年、五所川原市・金木町・市浦村が合併したことにより、観光資源が増加し、地場産品の多様化した。また、市民自らの運動により復活した「立佞武多」は現在130万人の集客力を有するまでになっている。今後は、観光振興を支える中核的人材の育成と、これまで各地域の団体が個別に取り組んできた地域興し事業を総合的に戦略化することにより、相乗的な雇用創出を目指す。

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