音楽ビジネス振興を軸とした観光の街づくり人材育成事業
(1)地域:沖縄県沖縄市
(2)地域の現状
沖縄市では失業率が10%を超える高い数値を示している。そこで,低迷する中心市街地の活性化を図るための振興策として,「中の町ミュージックタウン整備事業」を推進しているところである。これは,本市の地域資源である個性的な「音楽・芸能文化」をテーマにしたまちづくりであるが、このまちづくりを担い,新たに音楽産業を創出するためには、人材の育成が急務となっている。これらのまちづくり、人材育成に取り組むことにより、経済の活性化から雇用創出,雇用機会の拡大を図るとともに,高失業率で推移する本市の雇用情勢を改善することとしている。
(3)地域で行っている取組
沖縄市は「国際文化観光都市」を目指している。戦後,異文化との交流で生まれた国際色豊かな沖縄市ならではの将来都市像である。その実現と中心市街地の活性化を図るため,平成11年度に「中の町ミュージックタウン整備事業」がスタートした。音楽を核とした新たな産業の創出と市の活性化に向けた重点プロジェクトとして,多目的ホール,練習スタジオ等からなる観光客誘致のための音楽エンターテイメント「音楽市場」等の中核施設が平成17年度に着工される。
(4)課題
音楽産業を支える専門技術を持つ人材やスタッフ等が不足している。
(5)パッケージ事業での取組
[1]観光・音楽・芸能文化ガイド養成講座事業の推進
「音楽観光」という新たな観光メニューを推進するために,音楽ソフト産業についての専門家を招いて人材養成講座を設け,必要な技能・知識を提供する。
[2]音楽ビジネス人材育成のためのスクール型ワークショップ事業の推進
音楽ビジネスを定着させるために,ワークショップ形式で講座を設け,地元の若者を中心に即戦力となる人材を育成して,スキルの高い専門家集団を養成する。
[3]音楽ビジネス人材育成のための提携型ワークショップ事業の推進
本市のIT企業と連携し,地域の若者に特殊技術を活用した技能訓練の場を提供することで,新しい分野の雇用機会の確保と起業家育成を支援する。
[4]音楽コンテンツプロデュース事業の推進
新しく立地した企業との連携により,若者を対象とした音楽コンテンツ講座を開催し,技術導入のための人材育成を図る。また,若手起業家に対しても企業経営のノウハウ等をレクチャーする。
(6)パッケージ事業実施による将来像
「音楽市場」では,観光客誘致のためのエンターテイメントが展開されるため,観光ガイドのニーズが高い中,安定した雇用の確保が図られる。
また、スクール型ワークショップ事業により,「音楽市場」等への専門家としての人材供給が図られるとともに,地元若年者の雇用の確保が図られる。
さらに,提携型ワークショップ事業や音楽コンテンツプロデュース事業により,若者の新たな音楽産業の起業家育成を促進する。
以上,「中の町ミュージックタウン整備事業」がスタートすることにより,年間の集客予測が約438,000人見込まれている。また,音楽関連産業や観光関連産業等の集積も予測されることから,雇用創出効果も十分期待できる。
<アウトカム指標>
- 平成17年度:100人
- 平成18年度:80人
- 平成19年度:120人
- 合計 :300人