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「温故創新 世界遺産登録の向けて輝き再び石見銀山ものづくり・匠の技・シルバーが輝く雇用創出」

「温故創新 世界遺産登録の向けて輝き再び石見銀山
ものづくり・匠の技・シルバーが輝く雇用創出」

(1)地域 :島根県大田市,温泉津町,仁摩町

(平成17年10月1日市町村合併により温泉津町、仁摩町は大田市に含まれる。)

(2)地域の現状

本地域は日本海に面し,豊かな森林資源や伝統ある街並み・文化を有している。特に,徳川幕府の財政を約300年に渡って支えてきた石見銀山遺跡は歴史的に大変価値のある鉱山遺跡である。しかし、当地域は厳しい雇用情勢にあり、さらに,過疎・少子高齢化の進行による労働力人口の減少も併せると,雇用機会の創出が極めて重大な課題となっている。また,公共事業の減少による建設業の不振や企業誘致の停滞,伝統ある石州瓦産業等の第二次産業の伸び悩みが地域経済の低迷に繋がっている。そこで,石見銀山遺跡の世界遺産登録に向けた地域振興の取組を契機に,それと一体となった人材育成,産業振興を通じて,地域の生き残りをかけたまちづくりに取り組む。

(3)地域で行っている取組

本地域は,世界遺産登録を目指して石見銀山遺跡の調査を進めると同時に,伝統的な街並みの保存・修復を図るため,官民が協働連携して様々な取組を展開している。また,産業振興や雇用創出を重大課題と位置づけ,瓦業界等の地場産業の育成,企業誘致,新ビジネスを展開する起業家育成や新技術,新商品開発及び販路開拓等を支援する体制づくりに努めている。具体的には以下の通りである。

地場産業振興事業…建設業をはじめとして,地場産材を活用した住宅づくりの提案や,経営革新・新商品開発の研修を実施する。

人材確保促進協議会…U.Iターン希望者や新卒者の地元への就職を促進する。

人材能力開発事業助成…認定職業訓練等の能力開発,求職者職業訓練等への助成

ふるさと大田企業振興アドバイザー設置事業…企業立地の情報提供や地場産業の商品開発,技術開発,販路開拓等に関する助言,指導等を行う人材を置く。

企業誘致対策事業…企業立地説明会,税制優遇措置等を実施する。

メイドイン大田創出支援事業…地域経済の活性化と雇用創出・拡大のため,ものづくりについて先進的で意欲的な企業の取組を支援する。

石見銀山観光客対策事業…観光ボランティアガイドの育成補助を行う。

石見銀山町並み保存事業…石見銀山町の町並みの保存に関する調査,情報発信を行う。

世界遺産登録に係わる整備計画…博物館,資料館等の拠点施設の整備,ツアーコースの設定 等

(4)課題

[1]石見銀山遺跡のホスピタリティ(歓待)を高め新たな起業や商品開発を担う人材育成

ビジネスとして成立する本格的なガイド等の育成,外国人を含めた来客者へのもてなしの接客,商品開発等の担い手の育成,シルバー(高齢者)を有効活用する人材育成が課題となっている。

[2]石州瓦等ものづくり産業の営業力等の強化を担う人材育成

地場産業である瓦業界の低迷を打開するため,他業種も含めた商品のブランド化や顧客ニーズを満足させる商品の企画開発等、経営を総合的にマネジメントし,戦略的経営を下支えする人材が不足している。

[3]石見銀山の歴史を担ってきた匠の技の継承・育成

匠の技の継承や森林資源,石州瓦等の地域資源を活かした人と環境にやさしい地産地消の住宅建築、空き家等の古民家や古材の再生利用に係わる人材の育成が課題である。

[4]地域内の企業情報の提供

域外Uターン希望者等に対する地域内企業の情報提供が不足している。

(5)パッケージ事業での取組

[1]石見銀山のホスピタリティを高め,起業や商品開発を担う人材の育成による雇用創出

官民連携を行い,育成中のボランティアガイド等を活用し,ビジネスとして成立する本格的なガイドを育成し,地域のホスピタリティを高める。また、ものづくりを支援する既存事業や企業振興アドバイザーと連携し,地域特性を活かした起業・商品開発を担う人材の能力開発を行う。さらに、高齢者を活用したビジネスの展開を担う人材の能力開発を行う。

[2]瓦業界等ものづくり産業の営業力等の強化を担う人材育成による雇用創出

年間教育プログラムによって,より高度な技術を持つ,中核的な人材の育成に取り組む。瓦業界を中心に,元気のある製造業者全般を対象とし,厳しい市場競争に打ち勝つ高度な販売スキルや強い営業力を有する人材の確保と育成に努める。また,産業観光拠点としての伝統ある登り窯の技術伝承と商品開発等をコーディネートできる専門的人材を育成する。

[3]石見銀山の歴史を担ってきた匠の技の継承・育成による雇用創出

地場産材活用型住宅づくりを支える人材の育成に取り組むことにより、町並み保存のための技術者を養成する。また,新たなデザイン力を持つ人材,高齢化社会に対応したバリアフリー等の新たな住宅づくり等が展開できる人材、古民家等の再生利用のノウハウを蓄積しこれを担う人材を育成することにより、必要な人材の確保を図る。

[4]地域内の企業情報の提供

既存の人材確保促進協議会と連携して,地域内企業情報誌の作成やホームページを開設することにより、UIターン希望者等に対する地元企業情報の発信を強化し,地元就職の促進を図る。

(6)パッケージ事業実施による将来像

本地域では,平成19年の石見銀山遺跡の世界遺産登録による来客者の増加を見込んで,既存の取組をさらにパッケージ事業で改善,発展を図ることを目指す。この取組の軸には,本地域の誇れる伝統ある文化,町並み,産業をさらに後世に継承し,地域住民が一体となって新たに地域再生を図るという展望がある。石見銀山遺跡,石州瓦,伝統ある町並み及び匠の優れた技等,地域資源を活かした地域提案型人材育成の取組を実施することで,域内に限らず,域外からの雇用創造も促進し,地域の再生を図る。

<雇用創出目標>

平成17年度:40人

平成18年度:60人

平成19年度:60人

合計     :160人

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