ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 雇用・労働 > 雇用 > 地域雇用対策 > パッケージ関連事業 > 地域提案型雇用創造促進事業に係る事業構想の募集について > 地域提案型雇用創造促進事業(パッケージ事業)事例集 > 平成17年度地域提案型雇用創造促進事業(パッケージ事業)事例集 > 地域産業の特色を活かし潜在力を発揮した雇用創出

地域産業の特色を活かし潜在力を発揮した雇用創出

地域産業の特色を活かし潜在力を発揮した雇用創出

(1)地域 :岩手県二戸市にのへし及び浄法寺町(平成18年1月1日市町村合併により旧浄法寺町は二戸市に含まれる。)

(2)地域の現状

当地域は第1次産業のウエートが高いことが特徴であるが、農業を取り巻く環境は農産物の輸入自由化の進展、国内産地間競争の激化、農業者の高齢化、農業後継者の減少などにより大変厳しいものとなっている。こうした状況に対応し収益性の高い農業を形成するため、これまで葉たばこの産地の維持や、雑穀、りんご、きゅうり、りんどう等のブランド化、ブロイヤーや肉用牛の振興に努めてきた。しかし、雇用情勢は厳しさを増しており、産業振興や雇用対策が急務になっている。

(3)地域で行っている取組

[1]浄法寺町ふるさと振興株式会社の設立

地域資源を活用した新たな特産品の開発や販売、観光産業の振興を図るため、浄法寺町と経済団体が出資して株式会社を設立し、地域経済の活性化に取り組む。

[2]特産品開発推進事業

環境に配慮した農業振興策として有機栽培による雑穀の生産振興を図っており、全国レベルの知名度になりつつある。平成14年度の東北新幹線二戸駅開業に際し、雑穀を利用した五穀ラーメン・五穀冷麺を開発し、1年間で20万食を売り上げるヒット用品となった。これを受けて平成15年度に二戸市特産品開発推進協議会を立ち上げ、地元の食品関連加工業者と連携を図りながら地元の農畜産物を活用した新たな特産品の開発を促進している。また、旧浄法寺町地域は良質な生漆の産地として名高く、伝統的な浄法寺塗りの漆器に加え、漆木工品、漆染めネクタイ、ハンカチなど新しい特産品として開発したほか、第3セクターである浄法寺町ふるさと振興株式会社が中心となって地元の名水や農産物を活用した特産品の開発に力を注いでいる。

[3]浄法寺町ふるさと再生特区(どぶろく特区)認定

現在は通過型観光が主流となっているが、特徴あるグリーン・ツーリズムの推進により滞在型観光を増加させていくため、農家民宿等における濁り酒の製造容認を内容とする特区認定を受けた。

[4]企業誘致活動事業

二戸市では、速効性のある雇用創出を図るため、平成16年8月に企業立地補助金の優遇措置の拡充を図ったほか、雇用奨励補助金及び貸付分譲制度を創設した。また、浄法寺町では、平成13年3月に貸し工場を設置して健康食品工場を誘致し、平成16年3月に工場が増設された。

[5]広域連携交流(トリコロール)事業

東北新幹線二戸駅を中心に、青森南部の5町村、秋田県北東部の4市町村、岩手県北の15市町村の3つの地域を3色(トリコロール)に見立て、24市町村の情報発信基地となる広域観光物産センター(なにゃーと)の建設や各種の連携交流事業を進めている。

[6]二戸市雇用対策協議会の設置

地域の就業・雇用問題の関係者で構成する二戸市雇用対策協議会を設置し、協議会委員による企業訪問を計画的に行って求人開拓を進めるとともに、就職・職業訓練・融資・起業などの相談にワンストップで応える「なんでも相談会」を開催している。

(4)課題

他地域と比べて民間活力が弱く、食品加工分野に精通している人材や加工施設が不足していることから、特産品の製造等を他地域に発注しているケースが多い。

創業等に意欲のある人に対して助言・指導を行う人材や各分野の専門家が不足しており、情報が関係機関に共有されないケースが多い。相談窓口を一本化するなどの関係機関の連携によりトータル的に支援するシステムを整備する必要がある。

特産品開発が大きな経済波及効果を生み出すためには、地域の特性を踏まえ、生産を受け持つ第1次産業、加工を受け持つ第2次産業、販売を受け持つ第3次産業を連携させ、品目毎の戦略を練ってコーディネートする人材、販売戦略や経営ノウハウを持つ人材の確保が必要である。

どぶろく特区認定を活用した滞在型観光を推進するための企画力やノウハウを持つ人材が必要になっている。

地域資源を活用した内発型の産業おこしによる産業の活性化を図る一方、既存の誘致企業や地元企業が求める知識や技能を有する人材を育成していく必要がある。

(5)パッケージ事業での取組

[1]新事業創出ネットワーク事業

地域資源を活用した事業拡大や、創業及び新商品開発に必要な知識等の習得を目的としたセミナーを開催し、地元企業に必要な人材の育成を行う。また、どぶろく特区認定を活かした観光振興を担う人材育成のため、先進地等に人材を派遣し、技術習得研修等を実施する。

[2]特産品販路拡大事業

地域の企業等において販路拡大を担う人材を育成するための研修会を開催すると共に、独自ルートでの販路拡大を目指す企業を支援するため、専門のコーディネーターを配置し、販売戦略プランを作成できる人材を育成する。

[3]地域産業人づくり事業

特産品開発のための人材育成の研修を実施する。

[4]地域求人情報提供事業

有能な人材のUIターンを促進するため、地元企業等の求人情報をインターネットを利用して提供する。

(6)パッケージ事業実施による将来像

当地域は、厳しい雇用情勢にあるため、産業振興施策、雇用対策を継続的に推進していく必要があり、パッケージ事業を実施することにより、地域産業の特色を活かした産業の活性化とそれに伴う雇用の創出を目指す。

<雇用創出目標>

平成17年度:93人

平成18年度:132人

平成19年度:182人

合計     :407人

ホーム > 政策について > 分野別の政策一覧 > 雇用・労働 > 雇用 > 地域雇用対策 > パッケージ関連事業 > 地域提案型雇用創造促進事業に係る事業構想の募集について > 地域提案型雇用創造促進事業(パッケージ事業)事例集 > 平成17年度地域提案型雇用創造促進事業(パッケージ事業)事例集 > 地域産業の特色を活かし潜在力を発揮した雇用創出

ページの先頭へ戻る