
新型インフルエンザ対策関連情報(英語版はこちら)
- Q1:「指定感染症」とはどのようなものなのですか。
- A1:「指定感染症」とは、すでに知られている感染症であって、症状の重症度や感染力から、その感染症のまん延を防止するために入院勧告等を行う必要がある疾患で、期間を限定して入院させることができるよう指定するものです。
最近では、平成14年から15年にかけて世界中で起きた重症急性呼吸器症候群(SARS)がこの指定感染症に指定されました。 - Q2:インフルエンザ(H5N1)とは、どういうものですか。
- A2:インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによっておこる病気です。インフルエンザウイルスにはたくさんの種類があり、人だけでなく、他の動物もインフルエンザウイルスに感染します。インフルエンザウイルス(H5N1)は、もともと鳥(鶏、あひる、七面鳥、うずら等)に感染するインフルエンザウイルスのひとつで、現在、東南アジア等で患者さんが発生している鳥から人にも感染しているので問題になっています。
詳しくは、国立感染症研究所感染症情報センターホームページを参照ください。 - Q3:どのような症状等をもったひとが対象となるのですか?
- A3:38℃以上の発熱および急性呼吸器症状がみられ、検査でインフルエンザウイルスのうちH5N1型が検出された患者が対象となります。また、同様の症状があって、検査でH5亜型まで分かった段階から、「疑似症患者」として対象となります。
- Q4:患者さんに対して、どういうことが行われるのですか。
- A4:38℃以上の発熱で、急性呼吸器症状(ひどい咳、呼吸困難等)がみられ、検査でインフルエンザウイルス(H5N1)が検出された場合に、感染が拡大しないように、専門の医療機関(感染症指定医療機関)に入院して、治療を受けていただくことになります。
なお、それに係る入院費用は、公費で負担されます。 - Q5:入院・治療する医療機関は、全国で整備されていますか。
- A5:患者さんは、「感染症指定医療機関」と認定されている感染症対策を専門としている病院に入院することとなります。なお、感染症指定医療機関は全国的に配置されています。(感染症指定医療機関一覧参照)
- Q6:他国でも、日本と同じ方針をとっているのですか。
- A6:現在、鳥インフルエンザの人への感染が発生しているインドネシア等では、患者さんが確認された場合には、入院させるとともに、病院内の他の患者さんや家族との接触を避けることとしています。
WHOがガイドラインを示したことから、多くの国がこの方針を採ると思われます。 - Q7:検疫所でも、何か対策をとるのですか。
- A7:人のインフルエンザ(H5N1)が発生した地域からの渡航者で、38℃以上の発熱および急性呼吸器症状の症状がある者に対して、検疫所でインフルエンザH5検査を行い、H5陽性の患者さんには、感染症指定医療機関(Q5:参照)に入院していただくことになります。
なお、ヒトへのインフルエンザ(H5N1)の患者が確認されている地域については、厚生労働省検疫所ホームページFORTHをご覧ください。 - Q8:これまで、国内で、インフルエンザウイルス(H5N1)を発症した人はいたのですか。
- A8:国内で、これまでの発症者は確認されていません。
平成16年に京都府の養鶏場で発生した鳥インフルエンザ(H5N1)において、従業員等の事後の検査で、過去に感染した可能性があるとされた事例がありましたが、体内からウイルスが確認されておらず、また症状もありませんでした。 - Q9:海外ではこれまでどんな人がインフルエンザ(H5N1)にかかったのですか。
- A9:海外で確認された患者のほとんどが次のような行動をとっています。
- (1)家きん(鶏、あひる、七面鳥、うずら等)を飼っている人のうち、インフルエンザ(H5N1)の感染が疑われる家きんや死んだ家きんとの接触があった。
- (2)インフルエンザ(H5N1)患者を介護したり、長時間一緒に過ごした。
- Q10:インフルエンザ(H5N1)の患者さんから感染することはあるのですか。
- A10:インフルエンザ(H5N1)については、多くは鳥から人へ感染が起こっていますが、人から人への感染は、濃厚な接触のあった家族内においてごく稀ですが報告があります。
また、現在、人から人に感染する新型インフルエンザへと変異する可能性が高いものとしてH5N1が注目されており、この変異する可能性を少なくするためにも患者さんを他の人と離して治療することが望ましいと考えています。
なお、新型インフルエンザについては、厚生労働省「新型インフルエンザ対策関連情報」をご参照ください。